バリアフリーマップをつくる旅 -22ページ目
Jリーグ最終節から1週間、つわものどもが夢の後のサッカーフィールド。

  バリアフリーマップをつくる旅 アルミ色の巨大な傘で覆われた5万人収容のスタンド。

ポッカリ開いた先の空から低い角度で差し込む日の

眩しさに思わず目を細める。

初めての味の素スタジアムはデカくてピカピカだ。


日曜の朝、冬草の上では少年たちのフットサル大会。

8面のコートは、サッカーピッチの外側のスペースを使って設営されている。


メインスタンドの前寄り、横一列にずらりと並ぶ車椅子席、数えてみると52席。

同規模の東京ドームが12席であることを考えると、チケットは取りやすそうだ。


  バリアフリーマップをつくる旅 それにしてもフットサル、現代の小学生のレベルって

意外と凄い。

ボールのキープ力とかパスの繋がりとか、

少年たちのプレイには目を見張るものがある。

比べるまでもないが、自分達の頃とは訳が違う。

Jリーグの始まる遥か昔の話だから仕方ないが・・・。


そう、時代とは即ち進化なんだ。

時間の重い扉を開いたときに初めて気づかされる静かな蓄積。

スポーツのレベルだって、バリアフリーのレベルだって、そういうことなんだろう。
労働者諸君、本日もごくろうさん!

ということで、今回は寅さんが愛した人情の下町、葛飾柴又。

  バリアフリーマップをつくる旅 もとを辿れば帝釈天の門前町。


名物の団子でも食べながらのんびり調査。

と思いきや、手渡された串には大量の餡子。

この盛り、持ちながら車椅子は漕げっこない。

往来の真ん中、しょうがないので一気に片付ける。

結構毛だらけ猫灰だらけ、こんなところで餡だらけになるわけにはいかない。


映画そのものの参道、「よぅタコ、相変わらず馬鹿か?」とか言う寅さんに出くわしそう。

途中、おいちゃん・おばちゃんの「くるまや」のモデルとなったお店とか、セットとして使われた場所がそこかしこに。

鰻、葛餅、おでん、天ぷら・・・、いろいろ美味しそうだが、さっきの餡子一気食いでお腹がもたれ気味になり断念。
  バリアフリーマップをつくる旅

で、本命の帝釈天、他の寺社の例に漏れず段差あり。

境内の中、行けるのは本堂の手前まで。

車椅子で彫刻や庭園鑑賞は無理。

だが、それを言っちゃぁお仕舞いよ。

まぁ、ここまででいいじゃないか。

寅さんが産湯につかったご神水だって見られたことだし。

ということで、本日はこの辺でお開きってことにするか。

  バリアフリーマップをつくる旅 これまで何となく避けていた場所に足を踏み入れることにした。

港区白金、言わずとしれた都心のど真ん中の高級住宅街。

住人に知り合いもいなければ、出入りするようなオフィスビルもない。

もちろん住んだこともなければ、この先住む予定もない。

まぁ一言で言えば縁もゆかりもないのだ。

あとは「セレブの街」とか「シロガネーゼ」みたいな勝手な先入観が心理的距離をも少なからず遠ざけている。


地下鉄の改札を出たところのエレベータは、まず地下駐輪場のフロアへ。

さらにエレベータを乗り換えて外に出ると、今度は歩道橋の上。

国道1号を眼下に見ながら住人とおぼしき主婦たちが自転車を押して渡っている。

ちょっと変わった駅の構造だが、余剰スペースのない都心、土地の活用法としては理にかなっているのかも知れない。

もちろん自転車と車椅子、坂道さえ絡まなければこの辺の動線は一緒だ。

  バリアフリーマップをつくる旅
昼下がり、せっかくだからカフェ飯と洒落込むことに。

メニューはボンゴレロッソのパスタ、冬野菜と

豆のスープ、ハーブティーのランチセット。

美味しかったことに間違いないが、いかんせん

値段に見合う量ではなく、あえなく5分で完食。

あきらめてお茶を飲みながら、窓の外に広がる柔らかい日差しに包まれた白金の街を眺める。


シロガネーゼ・・・、誰が何の目的で付けたネーミングなのかは知らない。

確かに、高級そうなマンションは多いし、お洒落な犬を連れて散歩を楽しむお洒落なマダム達には目を引かれる。

でも、それは東京中に広がる幾百の街のなかの一つの光景でしかなく、彼女たちが特別気取った風には見えない。

通りすがりの奥様に「私はセルブよ」と声をかけられることもなければ、胸に世帯年収入りのネームプレートを

付けてる人と遭遇もしなかった。

シロガネーゼ・・・、果たしてそれは実態のあるものなのか、それとも架空の存在なのか。