成功への道しるべ 急がば回れ 平均速度を知る
今回は、小学生の時に勉強した距離、時間、速さの学び直しをしたい。久しぶりの人も多いのではないだろうか。日常使うのは、目的地までの距離と時間であろう。ただ、ナビが普及しているので、わざわざ自分の頭で計算する必要は感じないと思う。しかし、日々の脳のトレーニングのためにも、是非取り組んでいきたいと思う。基本となる計算式は、距離÷時間=速さ距離÷速さ=時間速さ×時間=距離まずは、車で通勤している人の、会社までの距離と時間と速さの問題をやってみよう。会社までの距離が分かっていれば、後は速さが分かれば、当然、時間を求められる。しかし、信号待ちや渋滞などの影響で速度はまちまちだ。例えば、目的地まで10kmのところへ15分で着くとする。15分を時間の単位に直すと、15/60時間で、約分すると1/4時間になる。速さを求めるには、距離÷時間なので、10÷¼=10×4=40速さは、時速40㎞になる。渋滞とかしていて30分かかってしまうと、平均速度は、10÷½ = 10×2 = 20なんと2分の1の時速20㎞だ。時間が2倍かかっているから当たり前だが、時速20㎞なら自転車とあまり変わらない。このように距離が同じでも、平均速度によって、所要時間が2倍にも半分にもなったりするわけだ。次にこんなことを考えてみよう。50㎞先の目的地まで行くのに、高速道路を使えるが、途中10㎞の渋滞がある。そこで、その渋滞を避けて、一般道を使おうと思うが、目的地に早く着けるかどうか。この判断をするにも、平均速度が鍵になる。高速道路の渋滞区間10㎞を、平均速度時速20㎞で走ることができれば、10÷20=0.5で、所要時間は30分。残り40㎞の距離を時速80㎞で走れば、30分なので、トータルで1時間になる。因みに、都心部を除く高速道路では、車の流れが時速40㎞以下になると渋滞表示が出る。なので、高速道路の渋滞表示があっても意外に速く走ることができ、平均的に時速20~25㎞になる。但し、最近は、高速道路での渋滞時間が表示されるので、それを活用できる。一方、一般道を走る場合、山間部など、よほど信号がないところでなければ、平均速度が時速30㎞以下に、混雑していると時速10~15㎞になることもある。平均速度が時速30㎞なら、一般道での到着までの所要時間は、50÷30=1⅔で、1時間40分になり、明らかに高速道路の方が早く着くことになる。最後にもうひとつ。高速道路の出口やSAPAの入口手前で、あと2㎞や1㎞の案内標識がある。そろそろ左側に車線変更しないといけないと思うが、あと何秒くらいで到着するかを計算している人は少ないと思う。これもやっておくと便利。自分の車のスピードが、もし時速90㎞なら、90,000m÷3,600秒=25で、秒速25m。時速100㎞なら、100,000m÷3600秒=27.78 で、秒速約28mになる。時速90㎞の場合、1㎞なら 40秒、2㎞なら 80秒、かかることになる。余談になるが、台風19号の最大瞬間風速は、海上では、秒速60mのところもあったらしい。これ、時速に直すと216㎞になる。車のスピードより遥かに速く、強い風が吹いたことが分かる。どうだろう。平均速度が大切になってくることを感じてもらえたのではないだろうか。日常、目的地までの時間は気にするが、平均速度はあまり考えない。いつも走っている道ならば、日々の道路状況もほぼ同じであろう。朝の混雑している通勤時の平均速度や昼の空いている時間帯の平均速度、さらには帰りの平均速度までも、是非求めておきたい。毎朝家族を駅まで送っていく人は、その時の平均速度を求めてみるのもいいだろう。普段走っている道でも、こんなに平均速度が遅かったのかと思うのではないだろうか。このように平均速度が予測できれば、目的地までの正確な時間が出せる。最近の車は、メーター部分に平均速度の表示が出るので、それを活用してもいいかもしれない。それによって速度感覚も身に付けることができる。学生の時にやった問題は、いつも平均速度が求めてあるから、すぐに答えが出たが、実際には道路状況によってまちまち。普段は、目的地まで何分かかるかなど所要時間ばかり気にしているが、これからは平均速度も気にして走れば、信号待ちの時間によって、こんなにも変わってくるのだと驚くかもしれない。このように、車の運転時の視点が変わってくることによって、時間を多角的に見つめることができ、結果的にしっかり時間を守れる人になれるはず。是非やってみて欲しい。