日々の暮らしで、楽しいこと、嬉しいこと、好きなことだけやっていけるのであれば、どれだけ楽だろうかと思うことが多い。
 
しかし、現実は、辛いこと、苦しいこと、嫌なことなどが、度々起こる。
 
病気、ケガ、事故、自然災害などは言うまでもなく、仕事上でミスをして怒られたなど、日常での些細なことでも落ち込んだりする。
 
ここで考えたいのは、これらの出来事に対して、どれだけのダメージを受けるかが、人によって大きく異なってくるということ。
 
もしあまりダメージを受けないのであれば、そこまで生きづらさを感じずに済むであろう。
 
反対に、ちょっとしたことでも落ち込んでしまうようでは、精神的にも疲弊が激しくなるのは当たり前だ。
 
しかし、誰しもすぐに落ち込み、精神的に疲弊などしたくないはず。
 
すぐに落ち込んだりしない人が羨ましい、出来れば自分もそうなりたいが、生まれつきの性格だから仕方ないと諦めている人も多いのではないだろうか。
 
では、なぜ人によってこんなにも大きく違ってくるのか考えてみたい。
 
この答えを探るべく、いろいろ調べていくと、ストレス耐性という言葉が見つかる。
 
それは、別々の人に、同じ出来事が起こったとしても、ダメージを受ける度合いが全く違ってくるということ。
 
100のダメージを受ける人もいれば、ほとんどダメージを受けない人もいる。
 
100のダメージを受ける人なら、それは、とても辛く、苦しいことになるだろう。
 
最悪、心の病を患い、命の危機に瀕することになるかもしれない。
 
しかし、ほとんどダメージを受けないのであれば、身も心も健康で、今まで通りの生活を続けていけるだろう。
 
ならば、このストレス耐性を身につけることが、日々の生き辛さを感じずに、楽しく暮らせることに繋がっていくかもしれない。
 
ここで、改めて学んでおきたいことは、辛い、苦しい、悲しいなどの感情は、脳が司っているということ。
 
脳が、どのレベルで、辛い、苦しい、悲しいという判定を下すかだ。
 
それほど辛くないのに、辛いと判定する。
 
それほど苦しくないのに、苦しいと判定したりすることがあるというのだ。
 
この違いが、他人と自分は違うという発言に繋がってくるわけだ。
 
また、会社では、最近の若者は打たれ弱いとの言葉もよく聞く。 
 
しかし、何もせずに手を拱いていては問題は解決しない。
 
是非、明るい自分の未来将来のためにストレス耐性を身につけたい。
 
この脳であるが、特に感情に関わってくる部位が、額の後ろぐらいにある前頭葉である。
 
脳の中で最も高次なところで、理性が働くのも、この前頭葉の働きのお蔭だ。
 
人間が他の動物と違うのは、この前頭葉が発達しているところだと言われている。
 
まさに、人間を人間たらしめているのが、この前頭葉の働きだ。
 
しかし、この前頭葉、人によって発達度合いが大きく異なると言われている。
 
ならば、自分の前頭葉がどの程度発達しているか、誰でも興味があるだろう。
 
それを調べるには、今までの生き方を見れば分かるはず。
 
子供の頃から、自分ではどうにもならないこと、親や先生などに怒られて、我慢してきた経験体験が多いと発達しやすい。
 
逆にほとんど我慢せずに、甘やかされて生きてきた人は、この前頭葉の発達が十分ではないと言われている。
 
そう言えば、先日も煽り運転罪が出来たばかりだ。
 
車の前に割り込まれた、ちょっとクラクションを鳴らされたなどで、我慢できずに煽り運転をする。
 
それによって事故が起こり、他人に迷惑がかかることなんてお構いなし。
 
また、ちょっと学校の先生に注意され逆ギレする生徒、仕事のミスを叱責されてすぐに会社をやめてしまう社会人。
 
そこまで酷くなくても、何をやっても続かない、口ばかりになってしまっている人も多いはず。
 
そんな人は、自分には根性がないと開き直っているはずだ。
 
 
しかし、これらのことには、全てこの前頭葉が関わっていると思われる。
 
このように前頭葉の発達が、私達の日々の暮らしに関係するのであれば、皆が意識して鍛えていかないとだめであろう。
 
では、この前頭葉を発達させるためには、何をしていけばいいのであろうか。
 
それは、やはり日々の生活の中で、すぐに嫌だとか言って逃げたりしないこと。
 
出来るだけ我慢して頑張ってみること。
 
思い通りにならないこと、腹が立つことがあっても、すぐに感情を表に出さないこと。
 
そんな日々を続けていけば、必ずこの前頭葉は伸びていくはず。
 
70歳や80歳になっても、すぐにキレる人には絶対になりたくない。
 
我慢することは決して損なことではないと、肝に銘じておくべきだ。