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リハビリの為のタイピングブログ

■2024年9月に観た映画

14本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 0本)

 

・僕はイエス様が嫌い - 3.5 (日付失念/U-NEXT)

監督 脚本:奥山大史。2019年。

 

・死霊のはらわた (原題:EVIL DEAD) - 4.1 (2024.9.29/Blu-ray)

監督 脚本:フェデ・アルバレス。脚本:ロド・サヤゲス。2013年。これ死霊のはらわたと名乗っていいの?ってくらい別物だったけどめちゃ面白かった。

 

・ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ - 3.8 (2024.9.27/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:阪元裕吾。2024年。3作中では1番。映画を舐めているとさえ一瞬思う作劇と画作りは、今シリーズにおいては良い所の様にさえ感じてきた。アクションはいつもそうだがあまり良いとは思えず。池松壮亮の説得力がすごくて、この人やっぱ凄いんだと改めて。間違いなくこのシリーズでは一番。特に脚本が良くなっている。この人の映画を見るとわりといつも思うことだがアクションがずっとコロコロ転がってるだけなのは良いんだろうか。当たらないし、当たっても痛そうにも見えない。それなのに一撃でも当たったら何故かそれが致命傷になっている。ようわからん。池松壮亮の説得力がすごくてなんとか微かにリアルとして成り立っている。と思う。漫画の様な作劇と画作りはチャームの様に思えてきた。

 

・映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ - 3.3 (2024.9.18/U-NEXT)

監督 脚本:石井裕也。原作:最果タヒ。2017年。セリフが異常だった。なにこれ。

 

・侍タイムスリッパー - 3.8 (2024.9.18/センチュリーシネマ)

監督 脚本:安田淳一。2024年。評判を受け。主演の山口馬木也の力がこの作品の多くを占めている様に思う。作り手側の工夫や熱意を背負ってる感があまりにも伝わってきたのでちょっと驚く。この人の映画をもっと観たい。今作自体は評価ほどには感じなかった。

 

・ぼくのお日さま - 3.7 (2024.9.17/伏見ミリオン座)

監督 脚本:奥山大史。2024年。前作を見逃しているので監督作は初鑑賞(後日配信で観ました)。あまりにも流麗な画面と色調に見惚れる。撮影も自身で行なっているということをエンドロールで知り、感心。お話も非常に面白く観た。が、今テーマ、終わらせ方がやはり難しいよなぁとも感じた。

 

・ヴィレッジ (原題:The Village) - 3.6 (2024.9.15/WOWOW録画)

監督 脚本:M・ナイト・シャマラン。2004年。めっちゃシャマランっぽい

 

・威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?~ (2024.9.13/中川コロナワールド)

監督 脚本:なるせゆうせい。2024年。ロングバージョンの予告を見れば事足りてしまう内容。若い監督かと思ったら案外そうでなくて絶句。最終的に伝えたいことや演出のレベルが中学校の授業で見せるレベル。そこで流すには非常に良いのではないか。

 

・マミー - 3.8 (2024.9.12/ナゴヤキネマ・ノイ)

監督:二村真弘。2024年。何と言って形容していいのか迷うドキュメンタリーの形式。作為がそこかしこに散りばめられ、改めてドキュメンタリーの演出とは何かを考えさせられる一作。不思議な作風だった。この題材に対しても知らないものだったので知られて良かった。キネマ・ノイに初めて行った。

 

・エイリアン:ロムルス (原題:Alien: Romulus) - 3.7 (2024.9.10/ミッドランドシネマ)

監督 脚本:フェデ・アルバレス。脚本:ロド・サヤゲス。2024年。Dolby cinema。過去作観てようが観てまいが全く問題無しのかなり入りやすい作り。監督作らしい、静と動。横移動のアクションがクライマックスで縦移動へと変換していく仕掛けなど、ツボを的確に突きつつ、しっかりと楽しませる119分。エイリアンシリーズは、2作目までしか見ておらず、それも結構昔の話なので、これを機にしっかりと見返そうと思い、マラソン慣行中。

 

・幻の光 - 3.8 (2024.9.9/伏見ミリオン座)
監督 脚本:是枝裕和。原作:宮本輝。1995年。能登半島地震 輪島支援 特別上映。是枝作品で未見、かつスクリーンで観られると思っていなかったので嬉しい。初作っぽい仕上がりなのかと思いきや、全くもって拙さの無い、なんなら今よりも数倍鋭い表現を観た。画力が強く、今作の硬質な映像はモノクロでも観てみたい。

 

・ナミビアの砂漠 - 3.4 (2024.9.6/伏見ミリオン座)

監督 脚本:山中瑶子。2024年。予告の段階から予感はあったが完全に「わたしは最悪。」だった。「わたし〜」がものすごく刺さった身だが、今作はそこまで刺さらず。あくまで令和を生きる若者の為のもの?に感じ、なかなか迫ってくるものを感じなかった。いや、全然面白かったんだけどね。(感想が昭和おじさん過ぎる。)(時間が経ち、もう一度見てみたいという気持ちが沸き上がっているので見に行く)(というか、観たその直後はやはり理解の整理が追い付かずこういう言葉になってしまったと思う、なかなかに得体の知れない、つかみどころのない映画だと思う)

 

・愛に乱暴 - 3.7 (2024.9.4/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:森ガキ侑大。脚本:山﨑佐保子。鈴木史子。原作:吉田修一。2024年。こんなに江口のりこを浴びる映画を観るとは...。フィルムでのルックを含め、非常に不思議な画作り。編集は苦労の跡が窺えた。話自体はありそうな話なのにどう表現するかの、作者の格闘を見た。チェーンソーはパンチがあり画面に出てくるだけで笑ってしまう。最終的に逆噴射家族みたいな画面になってくのにもニンマリしてしまった。

 

・箱男 - 3.3 (2024.9.2/伏見ミリオン座)

監督 脚本:石井岳龍。脚本:いながききよたか。原作:安部公房。2024年。覚悟はしていたが思った以上に好き放題やっていて、なんだか懐かしい映画を観ている様な気になった。結論というか、最終的なメッセージは意外にも分かりやすく作られており、鑑賞後感は良いが、最中はとにかくよく分からない。映画ってそういうものかも知れんが。

■2024年8月に観た映画

16本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 0本)

 

・Chime - 4.0 (2024.8.30/シネマスコーレ)

監督 脚本:黒沢清。2024年。45分という尺が成せる企画という感じがすごいが、それ故のソリッドさやこれやってみようというアイデアが非常に良かった。し、単純に怖い。画が強い。長編で見たいような気もしたが、やはりこれは短編だから面白いんだと思う。良かった。

 

・至福のレストラン 三つ星トロワグロ (原題:Menus Plaisirs - Les Troisgros) - (2024.8.28/伏見ミリオン座)

監督:フレデリック・ワイズマン。2023年。日本公開2024年。4時間という尺もあるが冒頭のミーティングシーンから何かに到達するまでが掛かりすぎる。正直眠かった。前後半と分かれている件に関しては、前半の方がまだ面白かった。が料理の数々に惹きつけられる画が無く、ボヤけた。

 

・ラストマイル - 4.0 (2024.8.27/イオンシネマワンダー)

監督:塚原あゆ子。脚本:野木亜紀子。2024年。勿論、所謂エンタメ映画だしTV屋映画なのだが、総合的にかなり面白かった。そして、とにかく満島ひかりの独壇場が凄かった。やたら豪華俳優陣だなーと思ってたけどドラマのユニバース的なアレなのね(知らない人)。その部分タイトにして短かったらより良いのに。

 

・サユリ - 3.7 (2024.8.27/イオンシネマワンダー)

監督:白石晃士。原作:押切蓮介。2024年。夏ホラー新作滑り込みで白石監督新作。前半かなり面白かったし、後半も方向性として個人的には全然アリだが、ババアがサユリの家族を拉致、ボコる辺りからノレなくなった。主人公に「犯罪では?」と言わせてるので確信犯だろうがコレは…。父親の性的DVも不要では。不快。

 

・劇場版 アナウンサーたちの戦争 - 3.9 (2024.8.26/センチュリーシネマ)

監督 脚本:倉光泰子。2024年。知らなかった視点からの戦争映画で今年の8月は新たに今作を観られて良かった。面白かった。ただ、ドラマの再編集版故か、映像の処理自体やカラグレがどうかと思うレベルに雑過ぎた。さすがにスクリーンでこの汚い画面を見せられるのはちょっと。

 

・フォールガイ (原題:The Fall Guy) - 4.1 (2024.8.23/中川コロナシネマワールド)

監督:デビッド・リーチ。脚本:ドリュー・ピアース。2024年。予想以上に良く、終盤のとあるシーンにはホロリとさせられた。どうしてものを作るのか、どうして拘って何かをするのか、そしてその尊さとは。そう言ったことを派手なアクションと恋愛要素で巧妙に包みながら芯の熱さを感じた。素直に面白かった。

 

・658km、陽子の旅 - 3.9 (2024.8.18/WOWOW録画)

監督:熊切和嘉。脚本:室井孝介。浪子想。

 

・新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる! - 3.8 (2024.8.13/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:小林啓一。脚本:大野大輔。2024年。序盤こそ、本当にちょっとコレ大丈夫か?と心配になったけど、最終的には分かり易くしかもカラッとしたある意味青春映画且つアイドル映画になっていたので結構良かった。それにしても髙石あかりは一気に存在感が増した気がしますね。

 

・夏の終わりに願うこと (原題:TÓTE) - 3.5 (2024.8.13/伏見ミリオン座)

監督 脚本:リラ・アヴィレス。2023年。日本公開2024年。予告編を劇場で観て良いなと思ったので観たが、今年の思ってたのと違った大賞候補かもしれない(映画の感想で、思ってたのと違ったは無いだろう問題は置いといて下さい)。とにかく画面が退屈でおまけに話も退屈(これは仕方ないが)なのでマジ退屈。

 

・蜘蛛の瞳 - 3.9 (2024.8.12/U-NEXT)

監督 脚本:黒沢清。脚本:西山洋市。1998年。

 

・恋は光 - 3.7 (2024.8.12/U-NEXT)

監督 脚本:小林啓一。原作:秋★枝。2022年。現在、新作「新米記者トロッ子~」が劇場公開されている小林監督。予告編やキャスト、ポスタービジュアルなどから、まあ見なくてもいいかと思っていたが、SNSやネットなどで有識者の方々が「小林監督の新作が~」と口々に言っていたので、気になり、評判も高かった今作を観て、面白ければ新作も観ようと思い、鑑賞。思ったよりは面白かった。

 

・(R) ひろしま - 未採点 (2024.8.8/シネマスコーレ)

監督:関川秀雄。脚本:八木保太郎。1953年。45年の敗戦の約7年後に作られた。実際に被爆した人たちを役者に使い、あまりにも本当の事すぎて直視するのが苦しかった。所謂、その日の再現になっているので撮影に際して、実際に被爆もし、演じられた方々の心労を察する。話をしては、むちゃくちゃ「はだしのゲン」で、あの漫画がいかに本当にことを描いていたのかが逆説的に分かった。(映画の方を真似た可能性もあるが)


・(R) 風が吹くとき (原題:WHEN THE WIND BLOWS) - 3.9 (2024.8.7/伏見ミリオン座)

監督:ジミー・T・ムラカミ。脚本:レイモンド・ブリッグス。1987年。話はともかく映像表現の不思議さに眼を奪われる。日本でもアメリカでもなくイギリス映画。ほんとうに不思議な作品だった。なんのために作ったのだろうか。


・牯嶺街少年殺人事件 デジタルリマスター版 - 3.9 (2024.8.5/U-NEXT)

監督 脚本:エドワード・ヤン。脚本:ヤン・ホンカー。ヤン・シュンチン。ライ・ミンタン。1991年。濱口竜介著「他なる映画と」内で頻繁に話題にされ、彼もフェイバリットに挙げている今作。少し前に劇場公開されていたが、ランニングタイムも手伝って鑑賞を逃してしまった。ので、このタイミングで鑑賞。面白かったが、やはりこういう類の作品は劇場で見ないと真価がわからないと思う。画面は、本に書いてあった場面など、しびれるものが多かった。あと、思ったよりも難しくなかった。


・ツイスターズ (原題:Twisters) - 4.2 (2024.8.1/中川コロナシネマワールド/4DX)

監督:リー・アイザック・チョン。脚本:マーク・L・スミス。「ミナリ」が結構苦手だったのでどうかなーと思ってたが、別人ばりにキビキビした作劇と編集に驚く。かなり面白かった。そして見るならマジで4DXおすすめ。騙されたと思って是非。


・インサイド ヘッド 2 (原題:Inside Out 2) - 3.7 (2024.8.1/中川コロナシネマワールド)

監督:ケルシー・マン。脚本:メグ・レフォーヴ。2024年。前作よりもよりリアルな描写(感情が増えてるから当たり前か)にグッと来る。が、それこそ前も思ったが、ピクサーのお話は基本的には、いやもうそれ分かってるんで...とどうしても俯瞰で観てしまう感が拭えず、今作もそんなにのめり込む事はなかった。道徳の教科書、こども向けである。

■2024年7月に観た映画

23本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 1本)

 

・フライ ミー トゥ ザ ムーン (原題:Fly me to the moon) - 3.7 (2024.7.30/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:グレッグ・バーランティ。脚本:ローズ・ギルロイ。2024年。BLACKHOLEで取り上げられていたので鑑賞。クライマックスにて巻き起こる、リアルかフェイクか、誰を騙し誰に騙されるか、そして視線とその行方、という事柄を作劇に盛り込み、映画という装置内で描いてみせる野心に燃えた。ほんとにそんなつもりで作ってるのかは知らんけど。個人的にはそこまでだった。

 

・茄子 アンダルシアの夏 -3.6 (2024.7.27/DVD)

監督 脚本:高坂希太郎。原作:黒田硫黄。2003年。アト6の「ルックバック」評の中で、クライマックスの画調が変わるところをさし、名前が挙がっていたので、鑑賞。ただただ自転車レースをするだけの話なのだが、わりと面白く観た。が、クライマックスのガサガサになるところは、まあ言いたい事はわかるが、そんなにだった。


・墓泥棒と失われた女神 (原題:La chimera) - 3.6 (2024.7.25/伏見ミリオン座)

監督 脚本:アリーチェ・ロルヴァケル。2023年。日本公開2024年。実は非常に精神的なというか、内省的な話を今作の様な形で目に見える様にしていくスタイルは結構好き。テンポというか、作劇がもっさりし過ぎていて冗長に感じた。最後はあれをやりたいがための生き埋め?その辺の辻褄も気になった。


・デッドプール&ウルヴァリン (原題:Deadpool & Wolverine) - 3.5 (2024.7.24/中川コロナシネマワールド)

監督:ショーン・レヴィ。脚本:ライアン・レイノルズ。レット・リース。ポール・ワーニック。ゼブ・ウェルス。2024年。正直、marvelやMCUは未見、デップーのみ観た身分では、デップー成分はそれなりに楽しめたが完全に置いて行かれた。ただ、ファンの熱気や、ここ多分グッとくるだろうなぁというポイントはよく分かったので、他を観てからまた見てみたい。ただ、ゴア描写とか頑張ったんだろうけど、どうしても取ってつけた感が否めず、その辺りにテンション上がることは無かった。ゴアとかスプラッタ描写は難しい。悲惨にすれば良いってモノでもない。(普通に数日後に同じ状況でもう一度見に行った。吹き替え。初回はけっこう寝ていたことに気が付いた。2回目はちゃんと観たがまあやっぱり微妙ではあった)


・(短) ストレンジ ウェイ オブ ライフ (原題: Extraña Forma de Vida) - 3.7 (2024.7.23/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ペドロ・アルモドバル。2023年。日本公開2024年。短いながらとてもアルモドバルらしい表現で良かった。ワインで盛り上がるシーンが最高にらしかった。予算もあるんだろうが、画面が安っぽかったのが結構残念だった。しかしながら、短編でもきちんと観られる環境に感謝を。来年は長編の新作が待機しているようなので非常に楽しみだ。そういえば、少し前に「トークトゥハー」を見返したが、初見よりも面白さが目減りしているように感じた。同じく見返した「パラレルマザーズ」は、緊張感のある後半はいつも通り良いなあと思いながら観た。


・密輸1970 (原題: 밀수) - 3.8 (2024.7.23/ミッドランドスクエアシネマ2)

監督:リュ・スンワン。2023年。日本公開2024年。非常に評判高く、前作がかなり好きだったので期待大で観たが、そこまで。もちろん面白くは観たが、テーマと表現のバランスが悪いと言うか、どういうテンションで観るのが正解なのか最後までしっくり来ず。終盤の海でのアクションには笑った。

 

・間宮兄弟 - 3.5 (2024.7.21/Blu-ray)

監督 脚本:森田芳光。原作:江國香織。2006年。森田監督久しぶりのコメディ調作品で、見やすいは見やすいが面白さもそれなりだったように感じる。

 

・ゴッド ファーザー PARTⅢ (原題: The Godfather: Part Ⅲ) - 未採点 (2024.7.20/WOWOW録画)

監督 脚本:フランシス・フォード・コッポラ。脚本:マリオ・プーゾ。1990年。

・ゴッド ファーザー PARTⅡ (原題: The Godfather: Part II) - 3.8 (2024.7.13/WOWOW録画)

監督 脚本:フランシス・フォード・コッポラ。脚本:マリオ・プーゾ。1975年。

BLACKHOLEのコッポラマラソンでGF回を観て、早くちゃんと見なくては!と思い、連続鑑賞。1のみしか見ていない、且つ寝た、という体たらくな現状は打破出来たか。評判の良い2は個人的には、作劇がダレているように感じていまいちだった。しかしかながら肝心の3でまあまあ寝てダメだった。よって未採点。どこかのタイミングでまた観ねば。。


・あのコはだぁれ? - 3.5 (2024.7.19/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:清水崇。脚本:角田ルミ。2024年。「ミンナのウタ」続編。公開初日とはいえ、平日昼間の回、完全満席でビビる。なぜ?と思ったが、中に入り納得。夏休み初日なんですね。自分の周り一体、50人くらい?が全部クラスメイトかの様な雰囲気で思わず構えたが、案の定。始まってもゴソゴソゴソしたり、席を立ったり、暴れたり、挙句、怖いのか何なのか終始ケータイゲームをしてやがる輩までいてさあ大変。映画全体を通してみると、使い回しも多く、なんだかなぁという感じもあったが(御家芸とは思うが、今回はそうじゃないんじゃないか感が強かった)、最初の最初で染谷君が登場と同時に豪快に車に撥ねられりだったり、色々と工夫をして怖い絵を作ろうと頑張っていて非常に好感が持てた。クレーンゲーム内のあの子は結構怖かったし。冒頭の撥ねられシーンなど、悲鳴の上がる場内に、「これはチミ達、さぞビビったでしょうww」と漏れの中のいじわる映画じいさんが出てきた。しかしながら五月蠅すぎた劇場内ではあったが、作品が作品なので、年に1度くらいは良いかなあという気もする。それなりに面白かったし。高谷家両親を前後に配置しピントで遊ぶシーン(それも繰り返すのだが)は面白かった。渋谷凪咲が可愛いのでオールオッケーです。


・(R) 止められるか、俺たちを - 3.9 (2024.7.18/シネマスコーレ)

監督:白石和彌。脚本:井上淳一。2018年。先に2作目を観て興味がわいた&評判が良さそうなのでこちらも。濃厚なドラマを119分にバリッと纏め上げる手腕は流石。次作の井上監督の手によるモッサリした手癖とは全然違うよねえと。単純に面白かったし、何より若松監督と、若松プロ自体への愛情が刻印されており、良かった。モノを作るってやっぱりメンドくさいけど面白い。


・お母さんが一緒 - 3.8 (2024.7.16/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:橋口亮輔。原作 脚本:ペヤンヌマキ。2024年。お恥ずかしながら橋口監督作品は初鑑賞。面白かった。演技演出によるものなのか、作劇によるものなのか、話のドライブのさせ方が非常に上手く、唸る。ドラマ用とは言え映画として作ったらしいのだが、企画段階からキチンと映画として作られたバージョンも見てみたかった。何かの時にも思ったが(「リバー、流れないで」だったか?)、なぜせっかく撮影した画面をモヤモヤ湯煙調()にしてしまうのか、よくわからない。温泉だからか?!監督について調べてみると、なかなかシネフィルの皆様にはおなじみの監督の様で、過去作も気になる。また鑑賞しよう。

 

・ツイスター (原題: Twister) - 3.8 (2024.7.15/U-NEXT)

監督:ヤン・デ・ボン。脚本:マイケル・クライトン。アン・マリー・マーティン。1996年。最新作かつリブート作である「ツイスターズ」鑑賞前に、初作を観ておこうと思い、鑑賞。完全に主人公ふたりが脳筋元夫婦で、最高(なのか?)。例の牛が飛ぶシーンもワロタし、家に車ごとつっこんでいくシーンなど、豪快で良かった。「ツイスターズ」がさらに最高だったことも手伝って、こちらの評価も若干上がっている気がする。Blu-rayも購入。また、ヤンデボン監督の諸作も観てみたいと思う。

 

・シリアスマン (原題: A SERIOUS MAN) 3.7 - (2024.7.13/U-NEXT)

監督 脚本:ジョエル・コーエン。イーサン・コーエン。2009年。「ボーはおそれている」を観て、本作も見たくなったので観たが、集中力を欠くタイミングだったのか、ほとんど話が入ってこず。あまり覚えてもいない残念な結果になってしまった。


・SCRAPPER/スクラッパー (原題: SCRAPPER) - 3.4 (2024.7.12/伏見ミリオン座)

監督 脚本:シャーロット・リーガン。2023年。日本公開2024年。ハリス・ディキンソン目当てで観た。その部分は満足したが作品自体にはピンと来ず。どこを切り取ってもノレない親子の自業自得話を延々見せられてる感じでイマイチ。序盤こそ多少面白かったものの、徐々にどうでもよくなってしまった。というか、完全に「DQNのしらんがな話」で興味ないし、関わりたくもない人たちの話で、マジでどうでも良くなった。


・ルックバック - 3.9 (2024.7.12/ミッドランドスクエアシネマ2)
監督 脚本:押山清高。原作:藤本タツキ。2024年。原作は公開当時に読みあまりピンと来なかったが、今回の映像化はとても良かった。月並みだが、藤野が雨の中駆け出すシークエンスには非常にくるものがあった。あそこには泣かされた。1枚の紙と1枚の扉を隔てる物語の折り返しが見事。過ぎた時間は良くも悪くも儚い。なかなかドライな話でリアリティを失っておらず、よかった。


・クワイエット・プレイス:DAY 1(原題: A Quiet Place: Day One) - 未採点 (2024.7.11/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:マイケル・サルノスキ。2024年。正直、シリーズ2作とも面白くないと思っているのでパスするつもりだったが、評判を受け。ドラマに振り切った内容は良かったが、別にこれならこのシリーズじゃなくても良いよね感。テンポ悪くてめちゃくちゃ眠たくなった。というか寝た。ほとんど覚えていない。よって、点数もつけられれず。家で見る時があればその時にちゃんと見ようと思う。

 

・WALK UP (原題:탑) - 3.7 (2024.7.9/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ホン・サンス。2022年。日本公開2024年。いつも同じ話の様で確かに違う、新作。妄想オチ?には思わず苦笑いしてしまったが、ちゃんと3階でのやりとりから徐々に匂わせてるのは思い出すとジワる。会話の妙はもっと革新的にハッとさせられるシーンをホンサンス作品の中で観てきたので今回は物足りないかも。


・(R) ピクニック at ハンギング ロック 4Kレストア版 (原題:Picnic at Hanging Rock) - 3.8 (2024.7.8/センチュリーシネマ)

監督:ピーター・ウィアー。脚本:クリフ・グリーン。原作:ジョーン・リンジー。1975年。4Kレストア版。ようやく観れた今作。お話自体が非常に不思議で鑑賞後感も良かった。静謐過ぎてむちゃくちゃ眠かった。いや面白かったですけどね。。寝たような気もする。

 

・さんかく 3.7 - (2024.7.6/U-NEXT)

監督 脚本:吉田恵輔。2010年。「銀の匙」に続き、吉田恵輔作品はすべて観てみようキャンペーン中。こちらは評価が高い作品。最新作である「ミッシング」の石原さとみが今作を観て、吉田監督にアプローチをしたとの発言を読んだ。こちらは、数日前に観た「銀の匙」と違い、オリジナル脚本で、相変わらずの吉田節が炸裂していた。結構面白かった。後半、ストーカーへと変貌していく田畑智子はピッタリな役どころで、非常に不気味だった。特に、印象に残っているのはトイレのシーン。怖すぎた。

 

・銀の匙 Silver Spoon - 3.6(2024.7.4/WOWOW録画)

監督 脚本:吉田恵輔。脚本:高田亮。原作:荒川弘。2013年。吉田恵輔作品はすべて観てみようと思い、なかなかそうな作品は後回しにしているのだが、そろそろ残りも少なくなった。その中でもなかなかそうな作品なので、タイミングが難しいが、鑑賞。まあ、なんともつまらない。1度目は深夜だったこともあるが、爆睡。それでもきちんと見なければと思い、別日にきちんと鑑賞。最初ほどはつまらなくは無かった。なんとか完走。漫画と同じ顔の女性が出てきてビビる。

 

・グリーン インフェルノ (原題:The Green Inferno) - 3.8 (2024.7.4/Blu-ray)

監督 脚本:イーライ・ロス。2013年。日本公開2015年。宇多丸、高橋ヨシキ、両氏のコメンタリーが円盤の特典として収録されていると聞き、購入。しかしながら本編は未見のため、いきなりコメンタリーから見るわけにもいかず、ひとまず本編鑑賞。もちろんながら、漏れたちのイーライロスなので、まったくもって何の心配もなく、なんなら超楽しみにして観た。ちゃんと面白かった。コメンタリーを聴くために、もう一度見ないといけないのだが、観るのが面倒ではあるw

 

・長岡大花火~打ち上げ、開始でございます~ - 点数なし (2024.7.1/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:坂上明和。2024年。冒頭の花火の真下からのショットと爆音に痺れる。が、それだけ。ドキュメンタリー映画としては全くもって面白くない。作品として観るものでは無いですね。長岡の花火大会自体に興味があるので、楽しくは観られた。いつか必ず行く。

■2024年6月に観た映画

22本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 0本)

 

・東京カウボーイ (原題:Tokyo Cowboy) - 3.6 (2024.6.28/伏見ミリオン座)

監督:マーク・マリオット。脚本:デイヴ・ボイル。藤谷文子。2024年。井浦新が主演のアメリカ映画というフックに釣られて。案外悪くないなーと思いながら観たが、徐々に脚本が気になり始め、特に日本語でのやりとりのシーンは割と明らかにダメだったような。そしてラストは漫画の様な展開に興醒め。。

 

・ディア ファミリー - 4.0 (2024.6.26/イオンシネマワンダー)

監督:月川翔。脚本:林民夫。原作:清武英利。2024年。観るつもり全く無かったが、評判を受け。監督作は初めて観たが、かなり緻密にバランスを考えながら作劇されており、演出もいやらしくなく、良かった。約束を貫き通した先にあった景色に素直に感動した。終始泣かされっぱなし。

 

・ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ (原題:The Holdovers) - 3.9 (2024.6.25/伏見ミリオン座・ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:アレクサンダー・ペイン。脚本:デヴィッド・ヘミングソン。2023年。日本公開2024年。正直、1度目は9割がっつり寝てしまったwので、再鑑賞。これはなるほどよく出来ている。序盤(他の生徒たちが退場するまで)のダルい所だけなんとかなればその後から非常に集中して観られた。静かに大切な事を想う。

 

・ドライブアウェイ ドールズ (原題:Drive-Away Dolls) - 2.7 (2024.6.25/伏見ミリオン座)

監督 脚本:イーサン・コーエン。脚本:トリシア・クック。2023年。日本公開2024年。開始早々、安っぽい画面と演技にかなりヤバそうな予感。おスベりイメージ映像や、カット割るタイミングのおふざけSE、などなど頻繁。。言い出したらキリがない程、心底しょうもなかった。そりゃワザとなんだろうけどさ。スベってる。

 

・天安門、恋人たち (原題:SUMMER PALACE) - 3.7 (2024.6.24/センチュリーシネマ)

監督 脚本:ロウ・イエ。脚本:メイ・フォン。2006年。日本公開2008年。2024年リバイバル公開。リマスターなのか何のタイミングか分からないが劇場公開中。邦題の天安門はそこまでハッキリと絡んでくる要素では無く、メッセージもいまいち掴みきれず。ランニングタイムは、やはり冗長に感じた。だがしかし、とにかくハオ・レイがタイプ過ぎて眼福。もう少しタイトにしてくれれば結構印象変わったんじゃないかなと思う。

 

・海がきこえる - 3.9 (2024.6.23/DVD)

監督:望月智充。脚本:中村香。原作:氷室冴子。1993年。ジブリブームもある程度の作品を見終わり、落ち着いたところだったが、まだ見ていなかった。こちら。夜中に見たので何度も寝ては巻き戻しを繰り返したが。最終的な感想でいうと、非常に映画的で豊かな作品であったように感じる。月並みな感想だが、終盤の種明かし付近は、どうしても映画ならではの時間間隔や思い出に対する切なさが炸裂しており、よかった。が、アニメーション的に煌めく瞬間が見事になく、これは実写ドラマのほうがよかったんじゃないかなと感じた。実写でわざわざ映画化するとなると、話の弱さが浮き彫りになってしまうような気もしますが。

 

・蛇の道 - 3.9 (2024.6.22/U-NEXT)

監督 脚本:黒沢清。1992年。オリジナルバージョン。数日前にリメイク版を見て、全然しっくりこなかった。BLACKHOLEでの黒沢監督特集を途中まで見た状態で、オリジナル版を鑑賞。これが見事に面白く、異様な不気味さを放っていた。基本的にはほぼ同じ作りなので、余計にそうなのだが、リメイク版で微妙に感じた部分がオリジナル版だと、より不気味に映っていたり、納得のいく描写になっていた。特に終盤の、女の子がたたずむ後ろを電車が突然走るシーンは無茶苦茶気味が悪かった。

 

・ザ ウォッチャーズ (原題:The Watchers) - 3.4 (2024.6.21/コロナシネマワールド中川)
監督 脚本:イシャナ・ナイト・シャマラン。原作:A・M・シャイン。2024年。漏れたちのシャマランの娘だと....!と言うことで見ない選択肢は無かったのだが、これが驚くほどつまらなくて、困った。色々ツッコみたいけど、とにかく話がつまらない。これに尽きるかも。原作が悪いってことにしましょう。。。

 

・あんのこと - 4.1 (2024.6.18/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:入江悠。2024年。何層にも訴えかけるテーマがあり、実話を基にしたこの話が向かっていく先と重曹的に絡まっていく。作劇の妙と、演技演出に惹き込まれた。特に後半、加速していく熱量は素晴らしい。子育てシーンが若干だけ長く感じたのと、このポスタービジュアルはどうなのwとだけ。

 

・かくしごと - 3.6 (2024.6.18/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:関根光才。原作:北國浩二。2024年。SNSでの評判を受け観たが、正直拍子抜け。全体的に描写が弱く、登場人物の倫理観、行動などは、全て物語のために作られている。リアリティ無いものを一生懸命リアルに見せようとするほど滑稽なものは無い。どいつもどうしようも無いが、主人公が圧倒的にヤバい。

 

・海猫 - 3.4 (2024.6.17/Blu-ray)

監督:森田芳光。脚本:筒井ともみ。原作:谷村志穂。2004年。「模倣犯」以来、ずっと止まっていた森田芳光マラソンだが、ようやく再開(だってメインビジュアルやタイトルからしてめちゃツマらんそうなんだもん)。森田さんらしい外連味は無くはない、程度に抑えられ、非常に見やすい仕上がりだった。し、。普通に面白かった。いちいち微妙な部分はやはりあるにはあるが。

 

・蛇の道 - 3.6 (2024.6.17/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:黒沢清。2024年。セルフリメイク。肝心のオリジナルの方を未見のまま鑑賞。どうやら基本設定以外はほぼ変えてないっぽいが、これがどう面白くなってたのだろうと感じてしまった。どの行動にも説得力無く終始ノレなかった、のがいけなかったか。時間の経過と共に退屈さが勝った。

 

・メリちん - 3.3 (2024.6.16/WOWOW)

監督 脚本:吉田恵輔。脚本:仁志原了。2006年。

・純喫茶磯辺 - 3.5 (2024.6.15/WOWOW)

監督 脚本:吉田恵輔。2008年。

「ミッシング」を見て吉田作品熱が微妙に上がったので、過去作を鑑賞。「メリちんh」はかなり初期の自主製作もので、「なま夏」とかのノリの延長線上にあるが、後半以降、「愛しのアイリーン」や「ヒメアノール」に通じる、狂気や緊張感をはらんだ展開になっていき、吉田監督の作家性の萌芽を見てとれる。その少し後に作られた「純喫茶磯辺」もまだまだインディーズ風味漂うが、こちらは吉田作品の面白の部分を凝縮した内容になっており、宮迫の演技含め、非常に良かった。かなり粗削りな初期2作ではあるが、どちらも今の吉田作品に繋がるメソッドやテーマが描かれていた。(ずっと同じことをやっているともいえるが)

 

・若武者 - 3.6 (2024.6.14/センチュリーシネマ)

監督 脚本:二ノ宮隆太郎。2024年。二ノ宮監督の作品は初でノリを知らぬまま観たが、のっけから非常に独特な話法と演技演出、構図等に驚く。これがデフォなのでしょうか。破裂寸前の暴力性は恐ろしく、劇中の彼等も強烈な印象だった。話には多少起伏を欲してしまったが、良かった。他作品も観る。

 

・小早川家の秋 デジタルリマスター版 - 4.0 (2024.6.12/ミッドランドシネマ名古屋空港)

・宗方姉妹 デジタルリマスター版 - 4.0 (2024.6.13/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:小津安二郎。 脚本:野田高梧。1961年。1950年。午前十時の映画祭14にて。両作品ともに筋の通った強度な作劇でとても60年70年も前の作品だとは信じがたい。「宗方姉妹」のラストはある意味、時代感覚的に早いと感じる結末で流石の着地とも言えるか。そして何より高峰秀子の魅力が炸裂していた。

 

・チャレンジャーズ (原題:Challengers) - 4.3 (2024.6.11/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:ルカ・グァダニーノ。脚本:ジャスティン・クリツケス。2023年。日本公開2024年。変な映画だった。キレの良いショットと劇伴がグイグイとリズムを作り、劇中のテニスの試合は何のメタファーか、二重にも三重にも意味が重なっていく。のに、結局カラッと「面白けりゃいーじゃん」的なものとして映画はそこにある。ラストも最高。けっこう賛否両論あるみたいだが、個人的にはこれはあくまでジャンル映画だと思っているので(ギャグみたいなものじゃん)、真面目に見るだけ損よと思う。初回鑑賞時には結構集中して観たので、一体この映画がどういうものだったのかを冷静に見てみたい。きっと点数は下がる気がするが、どうだろうか。

 

・真実 (洋題:La Vérité) - 3.8 (2024.6.9/WOWOW)

監督 脚本:是枝裕和。2019年。つまらなさそうで敬遠していた是枝作品の一つ。全然思ったよりも良かった。「ベイビーブローカー」が何度見ても寝てしまうため、近年の是枝作品はもうだめかと思っていただが、きちんと楽しめるものがあってうれしい。無茶苦茶面白いわけではないが、これくらいでいいんだよ!感がすごくて、よかった。

 

・からかい上手の高木さん - 3.5 (2024.6.4/ミッドランドスクエアシネマ名古屋空港)

監督 脚本:今泉力哉。脚本:金沢知樹。萩森淳。原作:山本崇一朗。2024年。どれくらい原作と違うのかは分からないが、とにかく前半がキツかった。演技も演出も。後半から今泉作品らしいショットや会話の妙を感じられ、惹き込まれた。特に終盤のドライブ感が凄く、最後は非常に感動した。なんなんだこの映画は。劇中、主演の二人がする会話がまずもってきもすぎる。何歳なの?どっちもどっち。どんな風に年をとっていったらああいう狂った会話を出来るのかが知りたい。キモ過ぎる。中盤のプールのシーンとかマジで無理。クソ過ぎる。なんなんだアレは!!と憤慨していると、(情熱大陸で見た)中学生が交わるエピソードが出てきて、そこら辺りの演出は一気に今泉ワールドになって気持ちがよかった。しかし、今泉監督は、お仕事映画とそうじゃないものとかなりハッキリと差が出てしまうタイプの監督なので(まあしょうがないよね、そんなことは)、それも相当に苦心しながらだったのではないかなと邪推します。早くオリジナル作品撮ってくださいよ。しかしながら人気者なので、こうしてお仕事映画でつないで金を集め、やりたい事をする。それでいいんだと思います。期待している。

 

・バティモン5 望まれざる者 (原題:Les Indésirables) - 3.8 (2024.6.3/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ラジ・リ。脚本:ジョルダーノ・ジェデルリーニ。日本公開2024年。冒頭がとにかく最高で引き込まれた。ドキュメンタリックな撮影は物語の切実さを一気に引き寄せる。話としては、アビーがお行儀良過ぎてなぁだし、最後は家に火をつけろよ!と、あくまで劇映画であるのであれば映画的な面白さがもう少し欲しいかも。劇中に登場する市議会議員?がむちゃくちゃに腹立たしかった。映画の登場人物にこんなにムカついたのは初かも。という時点でこの映画が勝っている気がしますね。とにかく、こんなにもクソな世の中なのはなぜなんだと怒らずにはいられない。でも、きっとどうしようもないんだろうなあと思う。世界中。もちろん、この日本も。

 

・レボリューショナリー ロード/燃え尽きるまで (原題:Revolutionary Road) - 3.8 (2024.6.2/WOWOW録画)

監督:サム・メンデス。脚本:ジャスティン・ヘイス。日本公開2009年。けっこうおもしろかった。

 

■2024年5月に観た映画

14本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 1本)

 

・マッドマックス:フュリオサ (原題:Furiosa: A Mad Max Saga) - 3.5 (2024.5.31/中川コロナワールド)

監督 脚本:ジョージ・ミラー。2024年。

 

・デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 - 3.6 (2024.5.27/イオンシネマワンダー)

監督:黒川智之。脚本:吉田玲子。原作:浅野いにお。2024年。

 

・関心領域 (原題:The Zone of Interest) - 3.5 (2024.5.24/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:ジョナサン・グレイザー。原作:マーティン・エイミス。2023年。日本公開2024年。削ぎ落とされた描写でかなり置いてけぼりと食らってくしまった感が強い。鑑賞後に諸々、読んだり聞いたりしてなるほど...となったが、抑制が効きすぎ、クール過ぎて。2度目観るとかなり鑑賞後感は違いそう。

 

・青春18×2 君へと続く道 - 3.8 (2024.5.22/109シネマズ名古屋)

監督 脚本:藤井道人。原作:ジミー・ライ。2024年。作品の雰囲気にも監督作にも苦手意識があるのでパスするつもりだったが、評判を受け鑑賞。かなり普通に楽しめた。ツッコミ所は多くあるし、岩井俊二調もどうかとは思うが、とにかく主演の二人の存在感とそこに着いてくるお話だけで観る価値あるのでは。

 

・ありふれた教室 (原題:Das Lehrerzimmer) - 3.9 (2024.5.21/伏見ミリオン座)

監督 脚本:イルケル・チャタク。脚本:ヨハネス・ドゥンカー。2023年。日本公開2024年。これは面白かった。明確な答えが用意された結末ではないが、そこに至るまでの物語の積み上げが、非常にドライで突き放していて、ひたすらに地獄を魅せらせた。作品と直接関係は無いが、生きづらい世の中になって来たなぁ、、と何だか思った。

 

・ミセス クルナス vs. ジョージ W ブッシュ (原題:Rabiye Kurnaz vs. George W. Bush) - 3.5 (2024.5.21/伏見ミリオン座)

監督:アンドレアス・ドレーゼン。脚本:ライラ・シュティーラー。2022年。日本公開2024年。重い実話が下敷きであるが、映画自体は軽妙はタッチで描かれた。テンポも良く、ほぅほぅと思いながら観た。が、それ以上の感想は特に無く、映画としての出来はどうだったんだろうか...という感じ。

 

・湖の女たち - 3. (2024.5.20/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:大森立嗣。原作:吉田修一。2024年。最後まで観ても結局なにを描きたかったのかが分からなさすぎた。端的に言ってつまらない。テンポも悪いし話が行ったり来たりでよくわからなかった。人は人を愛し続ける?ほんとにそんな話だったか?

 

・ミッシング - 3.7 (2024.5.17/小牧コロナワールド・5.24/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:吉田恵輔。2024年。月並みだが、まずは石原さとみの憑依したかの様な熱演っぷりに驚く。救いがあるかの様にみせているが決してそうでは無く、今回の着地は監督の過去作に比べると非常に難しいなと感じた。原因を思うと、演技は良いがやはりそのトーンは違ったのかと最終的には感じた。

 

・不死身ラヴァーズ - (2024.5.13/109シネマズ名古屋)

監督 脚本:松居大悟。脚本大野敏哉。原作:高木ユーナ。2024年。はっきり言ってつまらなかった。最初から怪しかったけどそのまま最後までいってしまった。ファンなので分かるし言わせてもらうが、ダメな時の松居大悟パターン。せっかく「ちょっと〜」が良かったのにこれでは。。今年ワーストクラスかも。酷かった。

 

・胸騒ぎ (原題:Gæsterne) - 3.6 (2024.5.10/イオンシネマ名古屋茶屋)

監督 脚本:クリスチャン・タフドルップ。脚本:マッズ・タフドルップ。2022年。日本公開2024年。意外と面白いらしいという評価を頼りに観たら意外と面白かった(小泉構文)。ツッコミたくなるポイントもやたらと多く、どこから言っていいやらと思うが、ジャンル映画なのでそういうのは気にせず楽しめた。面白かった。

 

・悪は存在しない (洋題:Evil Does Not Exist) - 3.8 (2024.5.9/シネマスコーレ)

監督 脚本:濱口竜介。2024年。ラストに賛否あるのは非常によく分かる。確かに終盤手前まではめちゃくちゃ面白かった。個人的に、濱口作品は積み上げて積み上げて、それぞれの言葉や出来事が予想のつかない組み上がりをし最後に猛烈に感動すると思っているので、そういった部分は弱く感じた。

 

・DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン - (2024.5.7/庵野秀明展にて)

監督:庵野秀明。脚本:岡田斗司夫。1983年。

 

・マリウポリの20日間 (原題:20 Days in Mariupol) - (2024.5.7/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ムスチスラフ・チェルノ。2023年。日本公開2024年。現実に起きていると信じがたい映像の連続に思わず身構える。映画としてどうかという部分での評価では無く、今こうして想像を絶する覚悟と危険を伴ってこの映像が世界に送られる事に重すぎる意味がある。絶対観た方が良い。

 

・水深ゼロメートルから - 3.4 (2024.5.5/イオンシネマ岡崎)

監督:山下敦弘。脚本 原作:中田夢花。原作:村端賢志。2024年。予告の「アルプススタンド〜」に釣られて観た。ラストの決意をカメラに収めないのであればこの話に一体何の意味があったのだろう。最後まで観て損した気分が凄い。「アルプススタンド〜」が良く出来ていたんだなと改めて思わされる一作。水泳部の子良い。

 

 

■2024年4月に観た映画

14本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 本)

 

・ゴースト トロピック (原題:Ghost Tropic) - (2024.4.30/センチュリーシネマ)
監督 脚本:バス・ドゥヴォス。寝た。

 

・式日 - 3.7 (2024.4.27/WOWOW録画)

監督 脚本:庵野秀明。2000年。


・(R) 生きる 大川小学校 津波裁判を闘った人たち - 4.2 (2024.4.25/シネマスコーレ)

監督:寺⽥和弘。2022年。いろんな角度の見え方が浮かび上がる。良いドキュメンタリーとはそういうこと。

・異人たち (原題:All of Us Strangers) - 3.5 (2024.4.23/伏見ミリオン座)

監督 脚本:アンドリュー・ヘイ。原作:山田太一。2023年。ラストカットがダサすぎてシビれた。大林版を観たいなア。という感想になった。

・リンダはチキンがたべたい!(原題:Linda veut du poulet!) - 4.0 (2024.4.23/ミッドランドスクエアシネマ2)

監督 脚本:キアラ・マルタ。セバスチャン・ローデンバック。2023年。確実に新しくわくわくする表現を観た。序盤、リンダが母に指輪の件を決めつけらた際の表情にハッとさせられた所から一気に引き込まれた。飄々としたキャラクター達の温度がよかった。高畑作品を連想した箇所も。

・アイアンクロー (原題:The Iron Claw) - 4.1 (2024.4.18/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ショーン・ダーキン。2023年。プロレスに全く明るくないが、非常に揺さぶられて劇場を後にした。最後の最後に映画でしか出来ない救済があり、思わず落涙。リアル"家族という呪いモノ"で、こんなにも奇妙かつ切実で悲しい話は無いなと思った。素晴らしかった。

・(R) フォロウィング HDリマスター版 (原題:FOLLOWING) - (2024.4.15/センチュリーシネマ)
監督 脚本:クリストファー・ノーラン。1998年。寝た。


・人生って、素晴らしい/Viva La Vida (原題:我们一起摇太阳) - 3.8 (2024.4.11/ミッドランドスクエアシネマ2)

監督:ハン・イエン。2024年。駆け込みで見る事が出来た。中国のエンタメ作品であるのでベタに行く部分は潔ぎよく、そういうものだと受け入れながら観る。こんなにも真っ直ぐ人を想う気持ちってもう無いのかなぁとか思うと、とても尊いものを見ている気分になった。

 

・インフィニティ プール (原題:Infinity Pool) - 3.9 (2024.4.9/ミッドランドスクエアシネマ2)
監督 脚本:ブランドン・クローネンバーグ。2023年。面白かった。前作よりも全然好き。


・パストライブス/再会 (原題:past lives)- 3.6 (2024.4.8/センチュリーシネマ)
監督 脚本:セリーヌ・ソン。2023年。引き締まって構図もいちいち気の利いた画面の連発で非常にルックが幸せな映画だった。話を大仰ではなく、じっくりと心の動きや気持ちのすれ違い様を描いていて良かった。主人公ノラのキャラクターだけが最後まで解せず、なんだかなぁと。「わたしは最悪」みたいな話でもあるような気もするし、向こうの主人公は許せるどころか憎めなかったのに、こちらのは受け入れられなかったのは何故だろう。

 

・グッドバイ、バッドマガジンズ - 3.5 (2024.4.7/WOWOW)

監督:横山翔一。2022年。オリンピックなんて、マジでいいこと一つもない。オリンピック死ね。

 

・青春ジャック 止められるか、俺たちを2 - 3.6 (2024.4.4/シネマスコーレ)

監督 脚本:井上淳一。2024年。映画の中で、ダメな監督見習として描かれている本人が監督をしている作品だとは思わなかった。終わったあとにそれを知って、お察し。まあそりゃそうだよな、この出来は。と思った。ある意味、メタ的にダメな監督がダメな自分を映画にしたら駄目な映画になった、という前衛芸術的な面白さがある、俯瞰で観ると。


・ビニールハウス (原題:비닐하우스) - 3.7 (2024.4.2/伏見ミリオン座)

監督 脚本:イ・ソルヒ。2022年。普通。

・デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 - 3.7 (2024.4.1/ミッドランドスクエアシネマ2)

監督:黒川智之。脚本:吉田玲子。原作:浅野いにお。2024年。浅野作品はほぼ読んでない、というかあまり読む気が無いが、予告を見て面白そうだったので観た。前編なので話の感想は難しいが、おんたんのセリフがいちいち面白かった。(劇場はシーンとしてましたが....)

■2024年3月に観た映画

15本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編2本)

 

・オッペンハイマー (原題:Oppenheimer) - 4.0 (2024.3.29/109シネマズ名古屋/IMAX)

監督 脚本:クリストファー・ノーラン。2023年。日本公開2024年。IMAXレーザー。ノーラン作品にしては珍しく人間が描かれていた。派手なシーンはクライマックスに集中し抑制され、より緊張感をもたらす。原爆完成後のオッペンハイマーの苦悩を描くパートがより過去作よりも痛烈に響き、良かった。
 

・ゴールド ボーイ - 3.9 (2024.3.27/中川コロナワールド)

監督:金子修介。脚本:港岳彦。原作:ズー・ジンチェン。2024年。評判の良さを受け。画面から漂う低予算感に序盤こそ少し身構えたが、観進めば全く問題無くちゃんと映画していて良かった(当たり前だろ!)。箇所箇所にツッコミは入れつつも、なんだかんだ楽しめた。特に作劇とテンポが非常に分かり易く、監督の力量を感じた。そして、在りし日のちゃゆが居た。主題歌、倖田來未ワロタw

 

・(R)ピアノ レッスン4Kデジタルリマスター - 4.0 (2024.3.26/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ジェーン・カンピオン。1993年。

 

・(R)劇場版 名探偵ホームズ デジタルリマスター版 - (2024.3.26/ミッドランドスクエアシネマ)

監督:宮崎駿。御厨恭輔。脚本:片渕須直。1984年。宮﨑駿傑作選としてリバイバル上映。踏ん張ろうとしたが、最後寝てしまった。ツラたん

 

・ちひろさん - 3.4(2024.3.24/WOWOW)

監督 脚本:今泉力哉。脚本:澤井香織。原作:安田弘之。2023年。

 

・トゥルーマン ショー (原題:The Truman Show) - 3.8 (2024.3.23/U-NEXT)

監督:ピーター・ウィアー。脚本:アンドリュー・ニコル。1998年。

 

・ペナルティループ - 3.2 (2024.3.22/伏見ミリオン座)
監督 脚本:荒木伸二。2024年。ループを抜け出す為に試行錯誤するのでは無く、それを分かった上で繰り返してゆくプロットは新しくて良かった。が、ネタが尽きたのか後半は急速にダレて最終的にはどうでもよくなってしまった。ワンアイデアでは走りきれないか。つまらなかった。

 

・デューン 砂の惑星PART2 (原題:Dune: Part Two) - 4.0 (2024.3.19/109シネマズ名古屋/IMAX)

監督 脚本:ドゥニ・ヴィルヌーヴ。脚本:ジョン・スペイツ。2024年。IMAXレーザー字幕。今回はやや後方で観たてみた。感想で言うと、前作よりもかなり楽しめた。ショットで魅せていくと言うよりは、シークエンス自体のテンポ感や、画の距離の押し引きみたいな所なんだなと気付けた。各ガジェットが最高。

 

・π〈パイ〉 デジタルリマスター - 3.5 (2024.3.18/センチュリーシネマ)

監督 脚本:ダーレン・アロノフスキー。1998年。よく分からなかった。

 

・青梅街道精進旅行 - 3.8 (2024.3.15/DVD)

監督 脚本:沖田修一。2008年。母親をおぶって走るシーン、めちゃめちゃ沖田修一感あった

 

・映画の朝ごはん - 3.3 (2024.3.14/シネマスコーレ)

監督:志子田勇。非常に、コレジャナイ感満載の微妙な映画だった。というか、まあまあ良くなかった。

 

・テルマ&ルイーズ 4Kレストア版 (原題:Thelma & Louise) - 4.0 (2024.3.11/センチュリーシネマ)

監督:リドリー・スコット。脚本:カーリー・クーリ。4Kレストア版を劇場鑑賞。所謂いま言うシスターフッドもののとは違う質感で描かれる2人の空気感は絶妙。そしてとにかくラスト。言葉にしづらい感動がある。いやー、沁みた。泣いた。

 

・アメリカン フィクション (原題:American Fiction) - 3.7 (2024.3.10/Amazon Prime Video)

監督 脚本:コード・ジェファーソン。2023年。

 

・八月八日 - (2024.3.10/日本映画専門チャンネル)

監督:三宅唱。2016年。

 

・NAGAHAMA - (2024.3.10/日本映画専門チャンネル)

監督:三宅唱。2016年。

 

・きみの鳥はうたえる - 3.7 (2024.3.3/U-NEXT)

監督 脚本:三宅唱。原作:佐藤泰志。2018年。創世記。

 

・ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り (原題:Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves) - 3.7(2024.3.3/WOWOW)

監督 脚本:ジョン・フランシス・デイリー。ジョナサン・ゴールドスタイン。2023年。ジワジワ面白くなって来て最終的に結構おもろかった。

■2024年2月に観た映画

15本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編1本)

 

・落下の解剖学 (原題:Anatomie d'une chute) - 3.7 (2024.2.27/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ジュスティーヌ・トリエ。脚本:アルチュール・アラリ。2023年。日本公開2024年。新しい法廷劇の誕生を見た。たしかに脚本は見事で、情報の出し方というか魅せ方のバランスが素晴らしい。が個人的にはどうしてもただただ字幕を読んでいるだけに感じでしまい、映画的な魅力を受け止め切れなかった。長尺も良くない。

 

・WILL - 3.9 (2024.2.26/センチュリーシネマ)

監督:エリザベス宮地。2024年。ドキュメンタリーながら劇映画ばりにしっかりとした構成美で唸った。複数のポイントが絡みあって一つの大きなテーマへと収斂していく様は見事。元々好きな俳優なので、彼の人となりが垣間見れる瞬間が嬉しかった。正直、音楽の(内容では無く)使い方はノイズだった。

 

・ハンテッド 狩られる夜 (原題:Night of the Hunted) - 3.9 (2024.2.26/センチュリーシネマ)

監督 脚本:フランク・カルフン。ルベン・アビラ・カルボ。デビッド R.L.。2023年。日本公開2024年。全く前情報無しで観たので、このワンシチュエーションで何が起こるかをかなりハラハラ観る事が出来た。画的な面白さは設定上難しいが、それ以上のKUFUでしっかり面白かった。ツッコミどころはまあこの際良いでしょと思える豪快なラストに満足。

 

・ダム マネー ウォール街を狙え! (原題:Dumb Money) - 3.7 (2024.2.19/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:クレイグ・ギレスピー。脚本:ローレン・シューカー・ブラム。レベッカ・アンジェロ。原作:ベン・メズリック。2023年。日本公開2024年。知識が無くても楽しめる作りは助かったが、結果面白さとかエグみみたいなのは削がれていったのかなと何となく思った。ポールダノが好きなので結構楽しく観た。とは言え別に誰かに勧めるわけでも無いし見返す事も無さそう。普通。

 

・聖なる鹿殺し キリング オブ ア セイクリッド ディア (原題:The Killing of a Sacred Deer) - 3.8 (2024.2.18/U-NEXT)

監督 脚本:ヨルゴス・ランティモス。脚本:エフティミス・フィリップ。2017年。

 

・阿修羅のごとく - (2024.2.17/Blu-ray)

監督:森田芳光。脚本:筒井ともみ。原作:向田邦子。2003年。

 

・ボーはおそれている (原題:Beau Is Afraid) - (2024.2.16/中川コロナワールド)

監督 脚本:アリ・アスター。2023年。日本公開2024年。2回観た。不条理コメディとしてはさすがに長いか。ダレる瞬間も多くもう少しタイトにしてくれればもっと良かったのにと。それでも個人的には結構好き。わりと評判悪く、前作から時間が空いたことも期待値が上がり過ぎた原因にも思う。3回目行くかも。

 

・瞳をとじて (原題:Cerrar los ojos) - 3.8 (2024.2.13/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ビクトル・エリセ。脚本:ミシェル・ガスタンビデ。2023年。日本公開2024年。カットの美麗さはもちろん、きちっと組み上げられたシークエンスに釘付けな3時間だった。長く感じない。最初と最後の劇中劇で円環していくある意味閉じ込められている状態も心地よい。わざとだと思うが、現実パートは非常に淡々と作られている。

 

・夜明けのすべて - 3.9 (2024.2.12/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:三宅唱。脚本:和田清人。原作:瀬尾まいこ。2024年。今回も非常に端正な画面の連続で三宅世界を堪能出来る1作である。画面の連続性や物体の移動性から生まれる独自固有の世界を期待した(前作のキレが良すぎた)分、少し物足りなさも感じた所もある。今作は、心の機微を作劇で豊かに描いており新基軸の様にも感じた。

 

・女王陛下のお気に入り (原題:The Favourite) - (2024.2.10/U-NEXT)

監督:ヨルゴス・ランティモス。脚本:デボラ・デイビス。トニー・マクナマラ。2019年。

 

・ファイブ ナイツ アット フレディーズ (原題:Five Nights at Freddy's) - 3.3 (2024.2.9/中川コロナワールド)

監督 脚本:エマ・タミ。脚本 原作:スコット・カーソン。脚本:セス・カデバック。2024年。少し前に観たがつまらなさ過ぎてポストするのを忘れていた。面白くもないし怖くも無いし、オマケに長い。なにこれ。ニコケイのほう観てる方が全然良いじゃん。

 

・みなに幸あれ - 3.3 (2024.2.8/シネマスコーレ)

監督:下津優太。脚本:角田ルミ。2024年。全編的に薄っぺらく、結局どうしたいの?ドヤ顔でこれ見せられても...と言うのが率直な感想。ババアが暗い廊下で佇むシーンや(その後の頭突きで萎えるのですが)、ぶっ飛びすぎな轢かれシーンなど、面白い所もあるにはある。が総じて、古川琴音の無駄遣い。

 

・ストップ メイキング センス 4Kレストア (原題:Stop Making Sense) - 4.0 (2024.2.7/107シネマズ名古屋/IMAX)

監督:ジョナサン・デミ。1984年。クリアな画質でIMAX音量を浴びることの出来る機会を逃す手は無いと思い観たが、やはり何度観ても感動。しかしながら「アメリカン・ユートピア」を観た後だともう更新されてしまったんだなぁとも感じた。後者の方が今は断然好み。

 

・熱のあとに - 3.3 (2024.2.6/伏見ミリオン座)

監督:山本英。脚本:イ・ナウォン。2024年。正直つまんなかった。仲野太賀を初めてオーバーアクトに感じた。総じて演出が下手すぎる。数カ所、ハッとする様なカットがあるだけに希望があるが、長編劇映画でこの題材でやろうとするにはハッキリと力量不足。無音や無言は饒舌ではあるが、空っぽになるのは違う。

 

・水グモもんもん - 3.5 (2024.2.1/ジブリパーク・ヲリオン座)

監督 脚本 原案:宮﨑駿。2006年。

■2024年1月に観た映画

20本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編4本)

 

・哀れなるものたち (原題:Poor Thing) - 4.0 (2024.1.30/伏見ミリオン座)

監督:ヨルゴス・ランティモス。脚本:トニー・マクナマラ。原作:アラスター・グレイ。2023年。日本公開2024年。

 

・コット、はじまりの夏 (原題:An Cailín Ciúin/The Quiet Gir) - 3.7 (2024.1.30/伏見ミリオン座)

監督 脚本:コルム・バレード。原作:クレア・キーガン。2022年。日本公開2024年。感動的であったが、さすがに抑制され過ぎている様に感じた。

 

・ホステル2 (原題:HOSTEL: PART II) - 3.9 (2024.1.29/NETFLIX)

監督 脚本:イーライ・ロス。2007年。ベストエンディング賞。最高過ぎる。全体的にもっとテンポが良ければもっと高得点だった。

 

・フィアー ストリート Part 1: 1994 (原題:Fear Street) - 3.8 (2024.1.29/NETFLIX)

監督 脚本:リー・ジャニアック。2021年。

 

・Saltburn - 3.9 (2024.1.28/AmazonPrimeVideo)

監督 脚本:エメラルド・フェネル。2023年。

 

・ザ キラー (原題:The Killer) - 3.6 (2024.1.27/NETFLIX)

監督:デヴィッド・フィンチャー。脚本:アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー。原作:アレクシス・ノラン。2023年。

 

・ヘンリー シュガーのワンダフルな物語/ネズミ捕りの男/白鳥/毒 - (2024.1.21/NETFLIX)
監督 脚本:ウェス・アンダーソン。原作:ロアルド・ダール。NETFLIXでウェス・アンダーソンの新作、短編4本。「ヘンリー~」のみ45分尺。他は約20分。どれもイマイチだったが、まだ「ヘンリー~」がマシだった。

 

・千年女優 (洋題:CHIYOKO MILLENNIAL ACTRESS) - 3.7(2024.1.19/中川コロナワールド)

監督 脚本:今敏。脚本:村井さだゆき。2001年。

 

・カラオケ行こ! - 3.8 (2024.1.19/中川コロナワールド)

監督:山下敦弘。脚本:野木亜紀子。原作:和山やま。2023年。

 

・ソフト/クワイエット (原題:Soft & Quiet) - 3.6 (2024.1/WOWOW)

監督 脚本:ベス・デ・アラウージョ。2022年。

 

・窓ぎわのトットちゃん - 3.7 (2024.1.15/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:八鍬新之介。脚本:鈴木洋介。原作:黒柳徹子。

 

・アクアマン (原題:Aquaman) - 3.7 (2024.1.13/U-NEXT)

監督:ジェームズ・ワン。脚本:ウィル・ビール。

 

・サンクスギビング (原題:Thanksgiving) - 3.8 (2024.1.9/ミッドランドスクエア名古屋)

監督 脚本:イーライ・ロス。2023年。

 

・すずめの戸締り - 3.6 (2024.1.7/WOWOW)

監督 脚本 原作:新海誠。2022年。イスとのロードムービーて。

 

・銀平町シネマブルース - 3.7 (2024.1.7/WOWOW)

監督:城定秀夫。脚本:いまおかしんじ。2023年。

 

・笑いのカイブツ - 3.5 (2024.1.5/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:滝本憲吾。脚本:足立紳。山口智之。成宏基。原作:ツチヤタカユキ。2024年。コミュ障(自称もしてる)の悶絶をひたすらに観せられた。原作未読なので、より顕著にそう感じたが映画としての魅せ方としては非常にまずいというか大事な所が抜け落ちていると思う。彼の死についての言及ご所々に見られたがそここそ求心力にすべきだったのでは。

 

・わたし達はおとな - 4.0 (2024.1.2/U-NEXT)

監督 脚本:加藤拓也。2022年。これは周りであった話に着想を得てるの?どちらにせよキツすぎた...(褒めてますよ)

 

■2023年12月に観た映画

17本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編0本)

 

・PERFECT DAYS - 4.0 (2023.12.29/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ヴィム・ヴェンダース。脚本:高崎卓馬。2023年。非常に淡々と静かな話が進んでいく。ドラマ自体は取ってつけた感がどうしても拭えないし、これを観たところでだからどうなんだという感じだが、テンポや画に魅せられた。あとは、役所広司力(やくしょこうじじから)でねじ伏せる感じ。

 

・ファースト カウ (原題:First Cow) - 3.7 (2023.12.27/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ケリー・ライカート。脚本:ジョナサン・レイモンド。2019年。日本公開2023年。スクエアの狭い画面に整然とみっちりと設計された画面がひたすらに続くスゴさ。話のもっさりとしたテンポに若干落ちそうになりながも事態が転じてからの緊張感はさすが。冒頭の結末を見せられているが、どういう道筋を辿るのかの魅せ方が良かった。
 

・TALK TO ME / トーク トゥ ミー (原題:Talk To Me) - 3.6 (2023.12.25/イオンシネマワンダー)

監督:ダニー・フィリッポウ。マイケル・フィリッポウ。脚本:ビル・ハインツマン。ダニー・フィリッポウ。2023年。尻すぼみ感。最初に禍々しい事が起こる辺りや、その後の弟くんへの憑依がヤバい中盤くらいまではワクワクしながら見た。それ以降、テイストが内向的な物語へシフトして行き物語が纏まっていくのだが、個人的には尻すぼみに感じてしまった。

 

・バッドサンタ (原題:BAD SANTA) - 3.7 (2023.12.24/U-NEXT)

監督:テリー・ツワイゴフ。脚本:グレン・フィカーラ。ジョン・レクア。2004年。

 

・キング オブ コメディ (原題:KING OF COMEDY) - 3.7 (2023.12.23/U-NEXT)

監督:マーティン・スコセッシ。脚本:ポール・D・ジマーマン。1984年。

 

・ほかげ - 3.5 (2023.12.21/シネマスコーレ)

監督 脚本:塚本晋也。2023年。メッセージとしては非常に切実なものがきちんと届く様に作られているが、個人的にはぼんやり見てしまった。とくに前半部が冗長に感じてしまって、盛り上がって来た後半に(気持ち的に)乗り遅れてしまった感は否めない。様々な工夫と努力で成り立つこの作品の熱は感じた。

 

・ナポレオン (原題:Napoleon) - 3.9 (2023.12.20/109シネマズ名古屋)

監督:リドリー・スコット。脚本:デヴィッド・スカルパ。2023年。そう来たかと思わず笑ってしまう角度でナポレオンを描いており、面白かった。(言ってしまえば)こんなコメディをこの尺で飽きずに魅せられる手腕に唸る。ホアキンのキモいことキモいこと。完全版も思わず見てみたくなってしまった。

 

・市子 - 3.6 (2023.12.19/伏見ミリオン座)

監督 脚本 原作:戸田彬弘。脚本:上村奈帆。2023年。若葉竜也主演は久しぶりだったので楽しみにしていた。画面が近い近い。固定にしたり手ブレしたり。意図が汲み取れなかった。その辺りがノイズで入り込めなかったし、お話し的にも最終的に納得がいかない。殺人自体をどう考えているのか。評判も良かっただけに期待はずれ。

 

・ブラック レイン (原題:Black Rain) - 3.6 (2023.12.14/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:リドリー・スコット。脚本:クレイグ・ボロティン。ウォーレン・ルイス。1989年。午前10時の映画祭にて鑑賞。もともと見たいリストには入っていたが、先日の「BLACKHOLE」にておまけコーナーが面白かったと、ちょうどタイミング良くやっていた事もあり、鑑賞する事が出来た。が、まあ、そこまで。面白く見たが、画がちょっと退屈に感じてしまい、長く感じた。様々な事情があって、日本ロケが難航したり、大変だったようだが、画面からもそれはにじみ出ていた。

 

・ゴーストワールド - 3.8 (2023.12.12/伏見ミリオン座)

監督 脚本:テリー・ツワイゴフ。脚本:ダニエル・クロウズ。2001年。今年は本当にリバイバルものが多く上映されている。この有名作も観た事が無かったので初鑑賞。ラストのとても寂しく、救いのない感じも90年代が終わってしまう感じとリンクして当時見たらさぞ良かっただろうなあと感じた。2023年の現時点から見ると、ギャグや表現自体に今ではイマイチ笑うにはしっくりこないものも多く、映画はやはりその時に観ないとダメだなと思う。また、映画の作り方としては非常にぶっきらぼうと言うか、大味、大雑把にいくなあという印象を受けた。が、非常に面白く観た。終わってからの方がじわじわと良さが広がり、いやあ名作だったなあなんて言いたい気持ちにもなっている。パンフがほぼ感想本だった。今作の後に公開された「バッドサンタ」も「アートスクール・コンフィデンシャル」も面白いらしいので見てみる。

 

・VORTEX ヴォルテックス - 3.6 (2023.12.12/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ギャスパー・ノエ。2021年。日本公開2023年。ギャスパーノエの新作且つ、老老介護モノという事で一体どんな地獄が待ち受けるのかなと思って楽しみにしていたが、拍子抜け。そもそもそういう露悪的な映画にするつもりが無かったようで、後から監督のコメントを読むと"思いっきり泣けるものを"という事だったので、納得。結末~葬儀~家に何もなくなっていく様は非常にさみしいものがあった。「愛、アムール」だったり、良作があるジャンルなだけに少し難しかったかなという印象。

 

・青葉家のテーブル - 3.4 (2023.12.9/WOWOW)

監督 脚本:松本壮史。脚本:遠藤泰己。2021年。「サマーフィルムにのって」の次の劇場公開作品。「サマーフィルム~」が良かったので観たいなと思っていたが、なかなかタイミング合わずようやく観る事が出来た。が、まあぶっちゃけイマイチ。テレビCMっぽかったり、プロモーション映像っぽかったりでいまいち映画を観ているという感じが無い。そもそもこの監督は映画が撮りたいのか?と。思いながら観ていたが最後の方に昔に親が録音した自主ラジオを聴く流れは、「サマーフィルム~」の時にも感じた様な、何とも言えぬエモーションがあり、良いツボついてくるのは間違いないんだよなあと感じた。もう一本この後に撮った短編があるらしいので、観てみようと思う。

 

・夢二 4Kデジタル完全修復版 - 3.7 (2023.12.5/伏見ミリオン座)

監督 脚本:鈴木清順。1991年。『鈴木清順 生誕100周年記念【浪漫三部作】4Kデジタル完全修復版』にて鑑賞。先日の「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」に続き鑑賞。主演は、沢田研二。これをもって所謂<浪漫3部作>というらしい。これまた更に支離滅裂というか、明らかにわざと分かりにくくしている様で、難解さは上がっていると思う。沢田研二の奇怪な演技は面白いなあと思う。3部作通して見ると、これは少し落ちる印象。落ちるというか分かりにくくて点数が上がらなかったという感じか。

 

・鬼談百景 - 3.6 (2023.12.4/U-NEXT)

監督:中村義洋。ほか。脚本:鈴木謙一。原作:小野不由美。2015年。ジャガモンド斉藤氏がYouTubeでホラーおすすめ作品として挙げていたこちら。「残穢 住んではいけない部屋」よりも🄱妙だった。最初のやつだけ怖かったかな。

 

・エクソシスト (原題:The Exorcist) - 3.6 (2023.12.3/U-NEXT)

監督:ウィリアム・フリードキン。脚本:ウィリアム・ピーター・ブラッティ。1973年。オリジナルは観ていなかったので、せっかくなので観てみた。「死霊館」とかもそうだけれど、悪魔憑きものはどうしても苦手なのかも知れない。というか、あまりノレない。これもまあつまらなくは無かったが、名作と言われている程面白くはなかったなあと思う。

 

・エクソシスト 信じる者 (原題:The Exorcist: Believer) - 3.7 (2023.12.1/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:デヴィッド・ゴードン・グリーン。脚本:ピーター・サトラー。2023年。こちらも鬼太郎に続いて鑑賞。12/1映画の日だという事で欲をかいてハシゴしたが、これも多分、終盤寝た。鬼太郎ほどではないが、話が若干分からなかった。大筋は理解出来たし、あまり面白くなかったのも多分間違いじゃない。映画の日だ!と2本見て両方寝ているのでマジでバカすぎる。

 

・⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎 - (2023.12.1/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:古賀豪。脚本:吉野弘幸。原作:水木しげる。2023年。水木しげる生誕100周年記念作品。SNSやアトロクでの評を聴き、観るつもりは無かったが鑑賞。正直、鬼太郎やこのテイストのアニメに全く持って興味が無いので、不安な予感はしていたが、やはり、寝た。後半完全に寝ていたので話がびっくりするくらい分からない。ちゃんと観てみたいとは思うが、期間内にもう一度お金を払って映画館へ行くか、配信やWOWOWまで待つか正直、迷う所。(寝るな)