■2024年7月に観た映画
23本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 1本)
・フライ ミー トゥ ザ ムーン (原題:Fly me to the moon) - 3.7 (2024.7.30/ミッドランドシネマ名古屋空港)
監督:グレッグ・バーランティ。脚本:ローズ・ギルロイ。2024年。BLACKHOLEで取り上げられていたので鑑賞。クライマックスにて巻き起こる、リアルかフェイクか、誰を騙し誰に騙されるか、そして視線とその行方、という事柄を作劇に盛り込み、映画という装置内で描いてみせる野心に燃えた。ほんとにそんなつもりで作ってるのかは知らんけど。個人的にはそこまでだった。
・茄子 アンダルシアの夏 -3.6 (2024.7.27/DVD)
監督 脚本:高坂希太郎。原作:黒田硫黄。2003年。アト6の「ルックバック」評の中で、クライマックスの画調が変わるところをさし、名前が挙がっていたので、鑑賞。ただただ自転車レースをするだけの話なのだが、わりと面白く観た。が、クライマックスのガサガサになるところは、まあ言いたい事はわかるが、そんなにだった。
・墓泥棒と失われた女神 (原題:La chimera) - 3.6 (2024.7.25/伏見ミリオン座)
監督 脚本:アリーチェ・ロルヴァケル。2023年。日本公開2024年。実は非常に精神的なというか、内省的な話を今作の様な形で目に見える様にしていくスタイルは結構好き。テンポというか、作劇がもっさりし過ぎていて冗長に感じた。最後はあれをやりたいがための生き埋め?その辺の辻褄も気になった。
・デッドプール&ウルヴァリン (原題:Deadpool & Wolverine) - 3.5 (2024.7.24/中川コロナシネマワールド)
監督:ショーン・レヴィ。脚本:ライアン・レイノルズ。レット・リース。ポール・ワーニック。ゼブ・ウェルス。2024年。正直、marvelやMCUは未見、デップーのみ観た身分では、デップー成分はそれなりに楽しめたが完全に置いて行かれた。ただ、ファンの熱気や、ここ多分グッとくるだろうなぁというポイントはよく分かったので、他を観てからまた見てみたい。ただ、ゴア描写とか頑張ったんだろうけど、どうしても取ってつけた感が否めず、その辺りにテンション上がることは無かった。ゴアとかスプラッタ描写は難しい。悲惨にすれば良いってモノでもない。(普通に数日後に同じ状況でもう一度見に行った。吹き替え。初回はけっこう寝ていたことに気が付いた。2回目はちゃんと観たがまあやっぱり微妙ではあった)
・(短) ストレンジ ウェイ オブ ライフ (原題: Extraña Forma de Vida) - 3.7 (2024.7.23/伏見ミリオン座)
監督 脚本:ペドロ・アルモドバル。2023年。日本公開2024年。短いながらとてもアルモドバルらしい表現で良かった。ワインで盛り上がるシーンが最高にらしかった。予算もあるんだろうが、画面が安っぽかったのが結構残念だった。しかしながら、短編でもきちんと観られる環境に感謝を。来年は長編の新作が待機しているようなので非常に楽しみだ。そういえば、少し前に「トークトゥハー」を見返したが、初見よりも面白さが目減りしているように感じた。同じく見返した「パラレルマザーズ」は、緊張感のある後半はいつも通り良いなあと思いながら観た。
・密輸1970 (原題: 밀수) - 3.8 (2024.7.23/ミッドランドスクエアシネマ2)
監督:リュ・スンワン。2023年。日本公開2024年。非常に評判高く、前作がかなり好きだったので期待大で観たが、そこまで。もちろん面白くは観たが、テーマと表現のバランスが悪いと言うか、どういうテンションで観るのが正解なのか最後までしっくり来ず。終盤の海でのアクションには笑った。
・間宮兄弟 - 3.5 (2024.7.21/Blu-ray)
監督 脚本:森田芳光。原作:江國香織。2006年。森田監督久しぶりのコメディ調作品で、見やすいは見やすいが面白さもそれなりだったように感じる。
・ゴッド ファーザー PARTⅢ (原題: The Godfather: Part Ⅲ) - 未採点 (2024.7.20/WOWOW録画)
監督 脚本:フランシス・フォード・コッポラ。脚本:マリオ・プーゾ。1990年。
・ゴッド ファーザー PARTⅡ (原題: The Godfather: Part II) - 3.8 (2024.7.13/WOWOW録画)
監督 脚本:フランシス・フォード・コッポラ。脚本:マリオ・プーゾ。1975年。
BLACKHOLEのコッポラマラソンでGF回を観て、早くちゃんと見なくては!と思い、連続鑑賞。1のみしか見ていない、且つ寝た、という体たらくな現状は打破出来たか。評判の良い2は個人的には、作劇がダレているように感じていまいちだった。しかしかながら肝心の3でまあまあ寝てダメだった。よって未採点。どこかのタイミングでまた観ねば。。
・あのコはだぁれ? - 3.5 (2024.7.19/イオンシネマワンダー)
監督 脚本:清水崇。脚本:角田ルミ。2024年。「ミンナのウタ」続編。公開初日とはいえ、平日昼間の回、完全満席でビビる。なぜ?と思ったが、中に入り納得。夏休み初日なんですね。自分の周り一体、50人くらい?が全部クラスメイトかの様な雰囲気で思わず構えたが、案の定。始まってもゴソゴソゴソしたり、席を立ったり、暴れたり、挙句、怖いのか何なのか終始ケータイゲームをしてやがる輩までいてさあ大変。映画全体を通してみると、使い回しも多く、なんだかなぁという感じもあったが(御家芸とは思うが、今回はそうじゃないんじゃないか感が強かった)、最初の最初で染谷君が登場と同時に豪快に車に撥ねられりだったり、色々と工夫をして怖い絵を作ろうと頑張っていて非常に好感が持てた。クレーンゲーム内のあの子は結構怖かったし。冒頭の撥ねられシーンなど、悲鳴の上がる場内に、「これはチミ達、さぞビビったでしょうww」と漏れの中のいじわる映画じいさんが出てきた。しかしながら五月蠅すぎた劇場内ではあったが、作品が作品なので、年に1度くらいは良いかなあという気もする。それなりに面白かったし。高谷家両親を前後に配置しピントで遊ぶシーン(それも繰り返すのだが)は面白かった。渋谷凪咲が可愛いのでオールオッケーです。
・(R) 止められるか、俺たちを - 3.9 (2024.7.18/シネマスコーレ)
監督:白石和彌。脚本:井上淳一。2018年。先に2作目を観て興味がわいた&評判が良さそうなのでこちらも。濃厚なドラマを119分にバリッと纏め上げる手腕は流石。次作の井上監督の手によるモッサリした手癖とは全然違うよねえと。単純に面白かったし、何より若松監督と、若松プロ自体への愛情が刻印されており、良かった。モノを作るってやっぱりメンドくさいけど面白い。
・お母さんが一緒 - 3.8 (2024.7.16/ミッドランドシネマ名古屋空港)
監督:橋口亮輔。原作 脚本:ペヤンヌマキ。2024年。お恥ずかしながら橋口監督作品は初鑑賞。面白かった。演技演出によるものなのか、作劇によるものなのか、話のドライブのさせ方が非常に上手く、唸る。ドラマ用とは言え映画として作ったらしいのだが、企画段階からキチンと映画として作られたバージョンも見てみたかった。何かの時にも思ったが(「リバー、流れないで」だったか?)、なぜせっかく撮影した画面をモヤモヤ湯煙調()にしてしまうのか、よくわからない。温泉だからか?!監督について調べてみると、なかなかシネフィルの皆様にはおなじみの監督の様で、過去作も気になる。また鑑賞しよう。
・ツイスター (原題: Twister) - 3.8 (2024.7.15/U-NEXT)
監督:ヤン・デ・ボン。脚本:マイケル・クライトン。アン・マリー・マーティン。1996年。最新作かつリブート作である「ツイスターズ」鑑賞前に、初作を観ておこうと思い、鑑賞。完全に主人公ふたりが脳筋元夫婦で、最高(なのか?)。例の牛が飛ぶシーンもワロタし、家に車ごとつっこんでいくシーンなど、豪快で良かった。「ツイスターズ」がさらに最高だったことも手伝って、こちらの評価も若干上がっている気がする。Blu-rayも購入。また、ヤンデボン監督の諸作も観てみたいと思う。
・シリアスマン (原題: A SERIOUS MAN) 3.7 - (2024.7.13/U-NEXT)
監督 脚本:ジョエル・コーエン。イーサン・コーエン。2009年。「ボーはおそれている」を観て、本作も見たくなったので観たが、集中力を欠くタイミングだったのか、ほとんど話が入ってこず。あまり覚えてもいない残念な結果になってしまった。
・SCRAPPER/スクラッパー (原題: SCRAPPER) - 3.4 (2024.7.12/伏見ミリオン座)
監督 脚本:シャーロット・リーガン。2023年。日本公開2024年。ハリス・ディキンソン目当てで観た。その部分は満足したが作品自体にはピンと来ず。どこを切り取ってもノレない親子の自業自得話を延々見せられてる感じでイマイチ。序盤こそ多少面白かったものの、徐々にどうでもよくなってしまった。というか、完全に「DQNのしらんがな話」で興味ないし、関わりたくもない人たちの話で、マジでどうでも良くなった。
・ルックバック - 3.9 (2024.7.12/ミッドランドスクエアシネマ2)
監督 脚本:押山清高。原作:藤本タツキ。2024年。原作は公開当時に読みあまりピンと来なかったが、今回の映像化はとても良かった。月並みだが、藤野が雨の中駆け出すシークエンスには非常にくるものがあった。あそこには泣かされた。1枚の紙と1枚の扉を隔てる物語の折り返しが見事。過ぎた時間は良くも悪くも儚い。なかなかドライな話でリアリティを失っておらず、よかった。
・クワイエット・プレイス:DAY 1(原題: A Quiet Place: Day One) - 未採点 (2024.7.11/ミッドランドシネマ名古屋空港)
監督 脚本:マイケル・サルノスキ。2024年。正直、シリーズ2作とも面白くないと思っているのでパスするつもりだったが、評判を受け。ドラマに振り切った内容は良かったが、別にこれならこのシリーズじゃなくても良いよね感。テンポ悪くてめちゃくちゃ眠たくなった。というか寝た。ほとんど覚えていない。よって、点数もつけられれず。家で見る時があればその時にちゃんと見ようと思う。
・WALK UP (原題:탑) - 3.7 (2024.7.9/伏見ミリオン座)
監督 脚本:ホン・サンス。2022年。日本公開2024年。いつも同じ話の様で確かに違う、新作。妄想オチ?には思わず苦笑いしてしまったが、ちゃんと3階でのやりとりから徐々に匂わせてるのは思い出すとジワる。会話の妙はもっと革新的にハッとさせられるシーンをホンサンス作品の中で観てきたので今回は物足りないかも。
・(R) ピクニック at ハンギング ロック 4Kレストア版 (原題:Picnic at Hanging Rock) - 3.8 (2024.7.8/センチュリーシネマ)
監督:ピーター・ウィアー。脚本:クリフ・グリーン。原作:ジョーン・リンジー。1975年。4Kレストア版。ようやく観れた今作。お話自体が非常に不思議で鑑賞後感も良かった。静謐過ぎてむちゃくちゃ眠かった。いや面白かったですけどね。。寝たような気もする。
・さんかく 3.7 - (2024.7.6/U-NEXT)
監督 脚本:吉田恵輔。2010年。「銀の匙」に続き、吉田恵輔作品はすべて観てみようキャンペーン中。こちらは評価が高い作品。最新作である「ミッシング」の石原さとみが今作を観て、吉田監督にアプローチをしたとの発言を読んだ。こちらは、数日前に観た「銀の匙」と違い、オリジナル脚本で、相変わらずの吉田節が炸裂していた。結構面白かった。後半、ストーカーへと変貌していく田畑智子はピッタリな役どころで、非常に不気味だった。特に、印象に残っているのはトイレのシーン。怖すぎた。
・銀の匙 Silver Spoon - 3.6(2024.7.4/WOWOW録画)
監督 脚本:吉田恵輔。脚本:高田亮。原作:荒川弘。2013年。吉田恵輔作品はすべて観てみようと思い、なかなかそうな作品は後回しにしているのだが、そろそろ残りも少なくなった。その中でもなかなかそうな作品なので、タイミングが難しいが、鑑賞。まあ、なんともつまらない。1度目は深夜だったこともあるが、爆睡。それでもきちんと見なければと思い、別日にきちんと鑑賞。最初ほどはつまらなくは無かった。なんとか完走。漫画と同じ顔の女性が出てきてビビる。
・グリーン インフェルノ (原題:The Green Inferno) - 3.8 (2024.7.4/Blu-ray)
監督 脚本:イーライ・ロス。2013年。日本公開2015年。宇多丸、高橋ヨシキ、両氏のコメンタリーが円盤の特典として収録されていると聞き、購入。しかしながら本編は未見のため、いきなりコメンタリーから見るわけにもいかず、ひとまず本編鑑賞。もちろんながら、漏れたちのイーライロスなので、まったくもって何の心配もなく、なんなら超楽しみにして観た。ちゃんと面白かった。コメンタリーを聴くために、もう一度見ないといけないのだが、観るのが面倒ではあるw
・長岡大花火~打ち上げ、開始でございます~ - 点数なし (2024.7.1/ミッドランドシネマ名古屋空港)
監督:坂上明和。2024年。冒頭の花火の真下からのショットと爆音に痺れる。が、それだけ。ドキュメンタリー映画としては全くもって面白くない。作品として観るものでは無いですね。長岡の花火大会自体に興味があるので、楽しくは観られた。いつか必ず行く。