観た映画 2024年6月 | BTJJ

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リハビリの為のタイピングブログ

■2024年6月に観た映画

22本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 0本)

 

・東京カウボーイ (原題:Tokyo Cowboy) - 3.6 (2024.6.28/伏見ミリオン座)

監督:マーク・マリオット。脚本:デイヴ・ボイル。藤谷文子。2024年。井浦新が主演のアメリカ映画というフックに釣られて。案外悪くないなーと思いながら観たが、徐々に脚本が気になり始め、特に日本語でのやりとりのシーンは割と明らかにダメだったような。そしてラストは漫画の様な展開に興醒め。。

 

・ディア ファミリー - 4.0 (2024.6.26/イオンシネマワンダー)

監督:月川翔。脚本:林民夫。原作:清武英利。2024年。観るつもり全く無かったが、評判を受け。監督作は初めて観たが、かなり緻密にバランスを考えながら作劇されており、演出もいやらしくなく、良かった。約束を貫き通した先にあった景色に素直に感動した。終始泣かされっぱなし。

 

・ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ (原題:The Holdovers) - 3.9 (2024.6.25/伏見ミリオン座・ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:アレクサンダー・ペイン。脚本:デヴィッド・ヘミングソン。2023年。日本公開2024年。正直、1度目は9割がっつり寝てしまったwので、再鑑賞。これはなるほどよく出来ている。序盤(他の生徒たちが退場するまで)のダルい所だけなんとかなればその後から非常に集中して観られた。静かに大切な事を想う。

 

・ドライブアウェイ ドールズ (原題:Drive-Away Dolls) - 2.7 (2024.6.25/伏見ミリオン座)

監督 脚本:イーサン・コーエン。脚本:トリシア・クック。2023年。日本公開2024年。開始早々、安っぽい画面と演技にかなりヤバそうな予感。おスベりイメージ映像や、カット割るタイミングのおふざけSE、などなど頻繁。。言い出したらキリがない程、心底しょうもなかった。そりゃワザとなんだろうけどさ。スベってる。

 

・天安門、恋人たち (原題:SUMMER PALACE) - 3.7 (2024.6.24/センチュリーシネマ)

監督 脚本:ロウ・イエ。脚本:メイ・フォン。2006年。日本公開2008年。2024年リバイバル公開。リマスターなのか何のタイミングか分からないが劇場公開中。邦題の天安門はそこまでハッキリと絡んでくる要素では無く、メッセージもいまいち掴みきれず。ランニングタイムは、やはり冗長に感じた。だがしかし、とにかくハオ・レイがタイプ過ぎて眼福。もう少しタイトにしてくれれば結構印象変わったんじゃないかなと思う。

 

・海がきこえる - 3.9 (2024.6.23/DVD)

監督:望月智充。脚本:中村香。原作:氷室冴子。1993年。ジブリブームもある程度の作品を見終わり、落ち着いたところだったが、まだ見ていなかった。こちら。夜中に見たので何度も寝ては巻き戻しを繰り返したが。最終的な感想でいうと、非常に映画的で豊かな作品であったように感じる。月並みな感想だが、終盤の種明かし付近は、どうしても映画ならではの時間間隔や思い出に対する切なさが炸裂しており、よかった。が、アニメーション的に煌めく瞬間が見事になく、これは実写ドラマのほうがよかったんじゃないかなと感じた。実写でわざわざ映画化するとなると、話の弱さが浮き彫りになってしまうような気もしますが。

 

・蛇の道 - 3.9 (2024.6.22/U-NEXT)

監督 脚本:黒沢清。1992年。オリジナルバージョン。数日前にリメイク版を見て、全然しっくりこなかった。BLACKHOLEでの黒沢監督特集を途中まで見た状態で、オリジナル版を鑑賞。これが見事に面白く、異様な不気味さを放っていた。基本的にはほぼ同じ作りなので、余計にそうなのだが、リメイク版で微妙に感じた部分がオリジナル版だと、より不気味に映っていたり、納得のいく描写になっていた。特に終盤の、女の子がたたずむ後ろを電車が突然走るシーンは無茶苦茶気味が悪かった。

 

・ザ ウォッチャーズ (原題:The Watchers) - 3.4 (2024.6.21/コロナシネマワールド中川)
監督 脚本:イシャナ・ナイト・シャマラン。原作:A・M・シャイン。2024年。漏れたちのシャマランの娘だと....!と言うことで見ない選択肢は無かったのだが、これが驚くほどつまらなくて、困った。色々ツッコみたいけど、とにかく話がつまらない。これに尽きるかも。原作が悪いってことにしましょう。。。

 

・あんのこと - 4.1 (2024.6.18/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:入江悠。2024年。何層にも訴えかけるテーマがあり、実話を基にしたこの話が向かっていく先と重曹的に絡まっていく。作劇の妙と、演技演出に惹き込まれた。特に後半、加速していく熱量は素晴らしい。子育てシーンが若干だけ長く感じたのと、このポスタービジュアルはどうなのwとだけ。

 

・かくしごと - 3.6 (2024.6.18/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督 脚本:関根光才。原作:北國浩二。2024年。SNSでの評判を受け観たが、正直拍子抜け。全体的に描写が弱く、登場人物の倫理観、行動などは、全て物語のために作られている。リアリティ無いものを一生懸命リアルに見せようとするほど滑稽なものは無い。どいつもどうしようも無いが、主人公が圧倒的にヤバい。

 

・海猫 - 3.4 (2024.6.17/Blu-ray)

監督:森田芳光。脚本:筒井ともみ。原作:谷村志穂。2004年。「模倣犯」以来、ずっと止まっていた森田芳光マラソンだが、ようやく再開(だってメインビジュアルやタイトルからしてめちゃツマらんそうなんだもん)。森田さんらしい外連味は無くはない、程度に抑えられ、非常に見やすい仕上がりだった。し、。普通に面白かった。いちいち微妙な部分はやはりあるにはあるが。

 

・蛇の道 - 3.6 (2024.6.17/イオンシネマワンダー)

監督 脚本:黒沢清。2024年。セルフリメイク。肝心のオリジナルの方を未見のまま鑑賞。どうやら基本設定以外はほぼ変えてないっぽいが、これがどう面白くなってたのだろうと感じてしまった。どの行動にも説得力無く終始ノレなかった、のがいけなかったか。時間の経過と共に退屈さが勝った。

 

・メリちん - 3.3 (2024.6.16/WOWOW)

監督 脚本:吉田恵輔。脚本:仁志原了。2006年。

・純喫茶磯辺 - 3.5 (2024.6.15/WOWOW)

監督 脚本:吉田恵輔。2008年。

「ミッシング」を見て吉田作品熱が微妙に上がったので、過去作を鑑賞。「メリちんh」はかなり初期の自主製作もので、「なま夏」とかのノリの延長線上にあるが、後半以降、「愛しのアイリーン」や「ヒメアノール」に通じる、狂気や緊張感をはらんだ展開になっていき、吉田監督の作家性の萌芽を見てとれる。その少し後に作られた「純喫茶磯辺」もまだまだインディーズ風味漂うが、こちらは吉田作品の面白の部分を凝縮した内容になっており、宮迫の演技含め、非常に良かった。かなり粗削りな初期2作ではあるが、どちらも今の吉田作品に繋がるメソッドやテーマが描かれていた。(ずっと同じことをやっているともいえるが)

 

・若武者 - 3.6 (2024.6.14/センチュリーシネマ)

監督 脚本:二ノ宮隆太郎。2024年。二ノ宮監督の作品は初でノリを知らぬまま観たが、のっけから非常に独特な話法と演技演出、構図等に驚く。これがデフォなのでしょうか。破裂寸前の暴力性は恐ろしく、劇中の彼等も強烈な印象だった。話には多少起伏を欲してしまったが、良かった。他作品も観る。

 

・小早川家の秋 デジタルリマスター版 - 4.0 (2024.6.12/ミッドランドシネマ名古屋空港)

・宗方姉妹 デジタルリマスター版 - 4.0 (2024.6.13/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:小津安二郎。 脚本:野田高梧。1961年。1950年。午前十時の映画祭14にて。両作品ともに筋の通った強度な作劇でとても60年70年も前の作品だとは信じがたい。「宗方姉妹」のラストはある意味、時代感覚的に早いと感じる結末で流石の着地とも言えるか。そして何より高峰秀子の魅力が炸裂していた。

 

・チャレンジャーズ (原題:Challengers) - 4.3 (2024.6.11/ミッドランドシネマ名古屋空港)

監督:ルカ・グァダニーノ。脚本:ジャスティン・クリツケス。2023年。日本公開2024年。変な映画だった。キレの良いショットと劇伴がグイグイとリズムを作り、劇中のテニスの試合は何のメタファーか、二重にも三重にも意味が重なっていく。のに、結局カラッと「面白けりゃいーじゃん」的なものとして映画はそこにある。ラストも最高。けっこう賛否両論あるみたいだが、個人的にはこれはあくまでジャンル映画だと思っているので(ギャグみたいなものじゃん)、真面目に見るだけ損よと思う。初回鑑賞時には結構集中して観たので、一体この映画がどういうものだったのかを冷静に見てみたい。きっと点数は下がる気がするが、どうだろうか。

 

・真実 (洋題:La Vérité) - 3.8 (2024.6.9/WOWOW)

監督 脚本:是枝裕和。2019年。つまらなさそうで敬遠していた是枝作品の一つ。全然思ったよりも良かった。「ベイビーブローカー」が何度見ても寝てしまうため、近年の是枝作品はもうだめかと思っていただが、きちんと楽しめるものがあってうれしい。無茶苦茶面白いわけではないが、これくらいでいいんだよ!感がすごくて、よかった。

 

・からかい上手の高木さん - 3.5 (2024.6.4/ミッドランドスクエアシネマ名古屋空港)

監督 脚本:今泉力哉。脚本:金沢知樹。萩森淳。原作:山本崇一朗。2024年。どれくらい原作と違うのかは分からないが、とにかく前半がキツかった。演技も演出も。後半から今泉作品らしいショットや会話の妙を感じられ、惹き込まれた。特に終盤のドライブ感が凄く、最後は非常に感動した。なんなんだこの映画は。劇中、主演の二人がする会話がまずもってきもすぎる。何歳なの?どっちもどっち。どんな風に年をとっていったらああいう狂った会話を出来るのかが知りたい。キモ過ぎる。中盤のプールのシーンとかマジで無理。クソ過ぎる。なんなんだアレは!!と憤慨していると、(情熱大陸で見た)中学生が交わるエピソードが出てきて、そこら辺りの演出は一気に今泉ワールドになって気持ちがよかった。しかし、今泉監督は、お仕事映画とそうじゃないものとかなりハッキリと差が出てしまうタイプの監督なので(まあしょうがないよね、そんなことは)、それも相当に苦心しながらだったのではないかなと邪推します。早くオリジナル作品撮ってくださいよ。しかしながら人気者なので、こうしてお仕事映画でつないで金を集め、やりたい事をする。それでいいんだと思います。期待している。

 

・バティモン5 望まれざる者 (原題:Les Indésirables) - 3.8 (2024.6.3/伏見ミリオン座)

監督 脚本:ラジ・リ。脚本:ジョルダーノ・ジェデルリーニ。日本公開2024年。冒頭がとにかく最高で引き込まれた。ドキュメンタリックな撮影は物語の切実さを一気に引き寄せる。話としては、アビーがお行儀良過ぎてなぁだし、最後は家に火をつけろよ!と、あくまで劇映画であるのであれば映画的な面白さがもう少し欲しいかも。劇中に登場する市議会議員?がむちゃくちゃに腹立たしかった。映画の登場人物にこんなにムカついたのは初かも。という時点でこの映画が勝っている気がしますね。とにかく、こんなにもクソな世の中なのはなぜなんだと怒らずにはいられない。でも、きっとどうしようもないんだろうなあと思う。世界中。もちろん、この日本も。

 

・レボリューショナリー ロード/燃え尽きるまで (原題:Revolutionary Road) - 3.8 (2024.6.2/WOWOW録画)

監督:サム・メンデス。脚本:ジャスティン・ヘイス。日本公開2009年。けっこうおもしろかった。