- 太宰 治
- 人間失格
July 2005
「恥の多い生涯を送って来ました。」の冒頭だけは知っていたけど、なかなか手にとることはなかった本。太宰治の著書は国語の教科書に載っていた『走れメロス』しか読んだ事がなかった。ほかに太宰治について知っていることは玉川上水で心中したということくらい。。。しかし夜中にネットサーフィンをしていたら、この有名な作品が青空文庫でたまたま目に留まり、一人身じろぎもせずに二時間くらいで読んでしまった(^ー^;)ほんとぴもーって根暗だなと思う(笑)
この作品は、人を信じることがどれだけ難しいことかを教えてくれた気がする。
小さい頃に大人が影口を言っているのを聞いたときにどれだけ嫌な思いをしたか。だからといってその大人を嫌いになることはできずに、自分は何も知らないよという顔をして、自分が相手の裏側を知っているという自分の裏側を見せないように細心の注意を払うこともあった。すっかり忘れていたけどぴもーも昔そんなことがあったな☆
でもぴもーたちは、信じる・疑う・裏切るということを(時には裏切られるというスパイスも)混ぜ合わせながら、実に上手に生活しているんだなぁ。自分は安全な大地の上を歩いていたつもりが、足元に光が差してよく見てみたら綱渡りをしていたということに気づいた感じ。この主人公が特殊なのではなくて彼のようにならないぴもーたちが驚くべきことでもある。それだけ彼の心情には同調することが多かった。
ただぴもーと違う点は、彼が物事を忘れない人間ということ。ぴもーは、過去というものは思い出す度に少しずつ変化していくもの だと思う。大抵の場合、嫌な記憶は忘れていたり、少しずつポジティブな見方をするようになる。また、今がつらければ過去を美化していたり、逆に今が楽しければ過去を思い出すこともない。
そういう意味で彼は非常にstableな過去を持っている感じがした。こう考えるとやはり彼は特殊なのかも。その辺に違和感を感じた。そいや、「人間は忘れる動物である。」って誰かが言ってたな・・・(笑)彼が人間失格であるなら、人間の定義は何だろう?どういう人間が合格??ぴもーは果たして人間なのだろうか?
作品中で主人公とその友人がやっていた一種のゲームもなかなかおもしろかった。対義語のあてっこ。「花の対義語は・・この世で最も花らしくないもの・・女か!」の台詞に、なるほど(^ー^;)
そして「罪の対義語は?」という主人公の問いに「法律さ。」と友人はあっさり答えた。ぴもーにとっても罪の対義語は法律だったから、そう答えた友人を信じられないという風に見る主人公にぴもーも驚いた。主人公にとっては、そんな考えを持ってる人がいるってこと自体、信じられなかったみたい。逆にこっちが目からウロコ。ちゃんと考えてみると、確かに罪の対義語は法律なんかではないよな。法律を破らなくてもいくらでも罪は犯せる。ドストエフスキーの『罪と罰』は対義語として用いられているのか、それとも類義語として用いられているのか?なかなかおもしろいテーマだなぁ。とはいっても読んだ事ないので、読書リストに入れておくことしかできないけど。。。












