若い棋士が大きな旋風を起こして、すでに何年も経ちますが、今も持続している事は大変な偉業だと思います。

何かの記事で読んだ事で、この棋士のトレーニングで印象に残ったものが、自作PCを使った実践シュミレーション、そして特に驚いたのが、AIが導き出した最善手を理解する事。将棋に興味が無い僕には、全く想像出来ない話でした。

そして、かつて無敵を誇ったベテラン棋士には、今どきのこう言ったトレーニングに、理解が追いつかないのだとか。

絶対という事はありませんが、その理論で言うと、無敵だったベテラン棋士は二度と勝てないことになる訳で、とても残酷な世界なのだと感じました。


まあこれは、とてつもなく次元の高い話なので、僕の様な超凡人に、そのまま当てはまる事ではありませんが、とても興味深い参考事例にはなりました。



ピアノはとてもアナログで、半世紀前の工作機械でも問題無く作れる製品です。実際ウチの工場でも、使っている機械類のほとんどが、半世紀前のものばかりですが、不自由を感じる事はありません。

ですが一方で、外部から供給される部品はというと、現代のNC加工機で作られたものばかりです。

古い機械で対応できる事は自社でやりますが、ハイテク機器が必要な分野は外部に委託する、結局新しい技術抜きでは、今の時代のクオリティは実現できません。使う道具も適材適所を考えないと、まともな仕事はできないのです。


この業界にいると、今だに戦前生まれの職人が使っていた道具と手法で、懸命にピアノ修理に挑む平成生まれを見かける事がありますが、お世辞にも良い仕事ができているとは言えません。それはキャリアに於ける貴重な時間、とても損をしているし、その頑張りで得られるものは無いと思っています。



AI技術が一般的に認知されて来た頃は、凄いものが出て来たと思う一方で、自分が使いこなせる代物ではないと思っていました。

ですが最近では、何らかの調べ物をすれば、そのほとんどはAIによる自動解答が示され、気付けば誰もが、自然と利用するアイテムになりました。

「AIは間違える事もある」と言われているので、特に重要な案件は自分なりに裏付けを取ってから行動してます。ですが今の所、特に間違った情報に出会った事はありません。

最近試しに、あるAIアプリを使って自分自身の事を尋ねたのですが、若い頃からどの様にして現在に至ったのか、大まかではあるものの、一切間違いのない回答が返って来て、びっくりしました。

会社についてはもっと具体的で、業務内容から仕事を依頼する上での留意点、さらに、類似名称の他社の情報まで、もうこれで会社案内が作れるのでは? というレベルでした。

ちょっと嬉しい反面、薄気味悪くもなって、更に3種類ほどダウンロードして同じ質問をしてみましたが、最初のアプリ以外は回答が出ず。

それについては「まぁ、そんなもんだよね😅」という感じでした。


先日、同じ年齢の会社経営者と話したのですが、店舗の運営や今後の事業戦略など、日々の相談事は、AIとの会話で決めているのだそうです。

確かに人間相手では、相談相手を間違えて、芳しく無い事態に陥るといった危険もあるので、ある意味賢明な判断かもしれないと感心しました。

僕自身、作業方法についてAIの助言を取り入れる方法が無いものかと、色々考えていたのですが、頭の良い人は同じ事に気付いても、実行に移すスピードが遥かに速いのだと実感しました。


新しいものに対して、中々若い人のような速さで順応する事はできませんが、幾つになっても、また時間が掛かっても常に関心を持ち、必要なアイテムを取捨選択できる判断力を持ち続ける事は重要だと、最近特に感じるようになりました。

昨日のことですが、近頃は随分と暖かいな、と感じて塗装場の温度計を見ると、8.1度でした。

ほんの2ヶ月ほど前には、11〜12度程度でも、その寒さに心が折れそうになっていたのが不思議なくらいです。



つい先日も、楽器店の営業の方と共に、ピアノ修理の見積もりに出掛けたのですが、そこのアップライトピアノが結構な重量で、「これはもう300キロくらいあるのでは?」「いや〜、さすがにそれはありえないでしょう😂」 などと話していて、後で実際に計ってみると253kgでした。

今どきの、普通のアップライトピアノの重量は、210〜260キロ程度。ですので、重たい部類には入りますが、特に大騒ぎするほどでは無いのです。


実際に運んでくれた運送屋さんも、盛んに「重い💦」と言っていたのですが、僕自身含め、“昔のピアノはとても重い” と言った先入観がある上、最近は小さいピアノが良く売れるので、運送屋さんも、体がそれに慣れてしまっていたのかも知れません。


人間の感覚ほど、いい加減なものはない、と感じた出来事です。




一方で、人の感覚は凄い!と思える事もあります。

わかりやすい例として、鍵盤の高さや深さの調整があります。

写真のような、丸い紙を使って調整するのですが、問屋のカタログによると、薄いもので0.04mmとなっています。



普通の感覚なら、鍵盤の高さや深さの0.1mm以下の差など、わからないだろうと思ってしまいますが、弾いた瞬間に「⁉️」となるピアニストは結構多いのです。また、言葉には出さないものの、小学生くらいの小さなお子様は、割とそこに気付いていたりします。


指に伝わる感覚は、鍵盤の重さや音の響き具合も含めた、複合的なものですので、単純にこの薄紙一枚だけで決まるものではありません。ですが、一つ一つの鍵盤が不揃いだと、弾き手に不快な印象を与えてしまうのは確かです。

もちろん、そこまで気にしないという方も多いのですが、だからと言って提供する側が、その辺りをテキトーにやって良い訳ではありません。


製品を使う側が、違和感を覚えてしまうレベルを、提供する側が同じような触感で調整していては、職業とは言えません。その為に道具があり、作業手順があります。ですが残念な事に、修理工房を名乗っていても、そうは思っていない人がいて、とても不快に思う事がありました。

先日訪問した調律師の工房でお話を伺った際、修理を受注しても、その委託先の仕事に苦労している様子が感じられました。


作業手順は、アクションや鍵盤だけで無く、木工加工や塗装、組み立て工程など、ピアノ本体が正確でなければ成り立ちません。世の中には、この辺りの工程が粗雑なピアノが結構出回っていて、最終調整した調律師は、さぞ苦労した事だろうと思われるものがあります。

一方で、出来もしない修理に手を出して、自分が原因でアホみたいに苦労しちゃった調律師!という、間抜けなパターンもあるのですが😂


修理業務を行う調律師の方が、自分では出来ない加工を外部に委託するのですが、そう言った業務を割と大人数で受注している工房があります。

ピアノの買取が盛んになり始めた頃に、各地でこう言った工房ができていきましたが、ひたすらにピアノをクリーニングする“磨き屋” が、いつの間にか“修理屋” を名乗り出した!というパターンも存在します。

その中には、業界で“著名” な調律師、または地元のベテラン調律師などを招聘して、わかった気になっている工房もあります。

調律業務と、修理組み立て業務は別業種なので、両方に精通している調律師が、そう都合良く見つかるとは思えないのですが、クリーニング屋には、その辺りまで理解が追いつかないのかも知れません。


来る日も来る日も調律を4台、でもって年間270日も働けば、1年で1080台の調律をこなす計算になります。さすがに今の時代、これは無いと思いますが、僕が調律師をしていた頃は、特に珍しい事ではありませんでした。

そんな毎日を繰り返していると、調律前の基音の下がり具合が、聴いただけでおおよそわかるようになります。

当時は音叉を使っていましたが、「3つくらい下がってるかな?」と思って音叉と比べると、ほぼ合っていたものです。

(3つとは、唸りが1秒間に3回という意味で、3ヘルツ下がってるね!という事)

これは特別な事では無く、毎朝同じ時刻に起床する事で、いつの間にか目覚まし時計が鳴る頃、自然と目が覚めるようになる習慣と、同じ類だと思います。


同じことを繰り返す事で、誰でもこの程度にはなれるのですが、だからと言って、その感覚だけで基音をとって、調律をやってしまう人はいないはずです。

それなのに、何故か修理になると、そのような、と言うよりそれ以下の、DIY感覚で仕事をしてしまう人が多いのです。

自分で工房を始める調律師の中には、その理由の一つに、修理屋が信用できいから、と言う可能性もあるのかも知れません。

修理屋を名乗るなら、それ相当の自覚とプライドは、持って欲しいものです。


ちなみに今の僕は、年間でも数えるほどしか調律をしませんが、基音がズレていても、耳の感覚だけではそれが高いのか低いのかさえ、さっぱりわかりません😂

新年、明けましておめでとうございます。

今年最初の投稿になりますが、変わらず不定期に、その時々に思いついたままを淡々と綴っていきます。


昨年末は、早めの27日に本業の仕事納めをして、その足で埼玉のMusic Barへ行き、大晦日までお店の仕事をしました。





途中の29日には、「かちどき森の音楽教室」を運営する、ピアノ指導者の友人のお誘いで、日本橋三越での第九コンサートやお買い物、アルコール抜きの忘年会を楽しみました。





埼玉のお店は「Music Bar Clavier」、越谷市の弥十郎と言う場所にあります。建築関連業の友人が副業で始めたカラオケBarを、昨年の春から夏にかけて改装した店です。

元々はJazz Barとして、生バンドのライブもやりたかったそうですが、それが叶う物件が見つからず、やむ無くカラオケバーになったという事でした。


店内は、確かに広くはありませんが、都内などではもっと狭くても、普通にライブをやっている店はあるので、僕がMusic Barとしての営業を提案し、イベント用に使っていたピアノを持ち込んで、僕自身も週末のみですが、料理担当としてお店を手伝っています。





春にプレオープンをして、 8月のオープニングライブを告知しながら営業していたのですが、現実には全くと言って良いほどお客さんが来てくれず、お互い副業の2人での運営に限界を感じていました。







オープニングライブは、お陰様で満員御礼でしたが、その後の通常営業は元通り。

いよいよ潮時かも、と思っていた時、ふらりとお一人で来られた女性が、何故かお店を大いに気に入って下さり、それからは一気に、お客様が途切れないお店になりました。

女性の横の繋がりというのは凄いものだと、改めて感じました。

当初掲げたコンセプトも、「女性がお一人で、安心して楽しめる店」だったのですが、実際8割ほどが女性客、お一人様も多く、本当にその通りになりました。

パーティーの予約も度々入る様になり、これほどありがたいことは無いと思います。









大晦日は、日頃の感謝を込めて、格安セット価格で、お好きなものの飲み食いしをして頂き、夜は「年越しそば」、日付が変わってからは「お雑煮」を食べて頂きました。



僕自身は、本業との両立を続ける事は難しいので、いつかは専属の料理人と交代する時が来ると思いますが、この仕事がこんなにも楽しいとは思いませんでした。

ずっと続けたいのですが、自分の会社と自身の体力、どちらも続きそうにありません💦

製作や修理、加工の工程など日頃の作業について、業者の方でなくても興味を持っていただければと思い、出来るだけわかりやすく公開しているつもりです。

そして修理においては、過去の作業内容や、時には元々の製作工程について、良いも悪いも見たまま感じたまま、感想を書いてます。


世の中様々なピアノが出回っていますが、素晴らしい楽器ばかりでは無いので、時には感想が批判的になる事もあります。

そう言った内容は、あまりギスギスしない様に、若干のユーモアを交えて載せたりするのですが、「それはどこのメーカーですか?」「誰の仕事ですか?」と言った事を執拗に質問してくる人がいます。

もちろん丁重にお断りしますが、この手の質問をする人は、総じて諦めません。中には勝手な憶測で、的外れな人物や企業と決めつけ、自分が特定したと言う前提で、色々なコメントを投稿し続ける人もいます。他にも「おもしろいから、誰だか教えて下さい」とか、僕への質問に対して、全く知らない人物が返信してしまったり、というものもありました。


幸い、フォロワー数の少ない方ばかりだったので、トラブルにはなっていませんが、あまり好ましい事とは思えません。

批判的な投稿をするのは、誰かを晒し者にして“ウケ” を狙っているのではありません。事例を示しているのであって、誰かを吊し上げることが目的ではありません。



修理で手がけるピアノは、すでに存在していないメーカーも多数あります。こうした反論する手段がない相手を批判するのは、倫理的にも良く無いと思います。


現役で調律師を名乗る人物に対し、名前は伏せましたが、明らかにそれとわかる批判投稿をした事はあります。それはピアノ所有者の被害状況が、とても見過ごせないレベルだったので、ピアノ技術者を生業とするものとして、その“仕事”に、はっきりと批判をしました。

必ず反論が来ると予想していましたが、不思議と何もありませんでした。ですが、批判的なことを言えば、同レベル以上の批判を受ける可能性も、承知しておくべきかと思います。

とても小さな規模ですが、最近ピアノ部品の輸入と、卸販売を始めました。

最初は、間違いなく売れる〈チューニングピン〉と言う部品を仕入れました。

弦を巻き付けて支えるもので、調律もこのピンを操作して行います。

ピアノの修理をする技術者なら、誰もが知るブランド品で、実際にクオリティが高い製品として定評もあるので、間違い無く売れると見込んでいました。


↓   ↓   チューニングピン   ↓   ↓



しかし実際売れたのですが、予想していた程でもなかったのです。


実は10年ほど前に、この製品を輸入したかったのですが、こういった事業は商社がやっている事で、知名度がない僕が始めたところで、ほとんど相手にされないだろうと考えて、当時は思っただけで、実行には移しませんでした。

ですが、最近は取引してくれる業者さんも広い範囲まで増えて、割と知名度も上がったように感じたので、仕入れてみた訳です。

まずは、今まで取引がなかった方々との実績を作るために、一回のみの割引価格を設定してみたのですが、ご注文いただいた方は、全て知り合いの方々でした。



↓   ↓   輸入したチューニングピン   ↓   ↓





皆さん結構な数を買って下さり、大変嬉しい事だったのですが、新規のお客様がゼロになるとは予想していませんでした。

ですが、よくよく考えてみると、ウチなど業界内の誰もが知る商社とは違い、所詮は「何処の馬の骨かも知れぬ」と言った感じなのかも知れません。ちゃんとした“本物” が届くのか?と不安に思うのも当然だと思いました。


まあ簡単に売りたい商品が売れてしまうほど、甘い商売は無いので、ゆっくり地道に続けて行きます。


これと並行して、アクションパーツの輸入や、鍵盤の受注製作も始めたのですが、これを機に、中断していた自社製部品の製作も、再開するつもりです。


という事で、ウチで取り扱うパーツは、どれもしっかりした製品だぞ!安心して注文して頂戴!


と言った事をアピールする投稿でした😊


↓   ↓   アクションパーツとそのパーツでの取り付け作業   ↓   ↓







これは、1ヶ月以上前に書いたものの、投稿して良いものか?と迷っていたものです。

 

最近、ピアノ講師の方や調律師とお会いした際、たまたま僕の過去の勤務先関係者達による、あまりにも酷い仕事ぶりを聞いて感じた事です。

30年、40年と変わらずペテン商法に邁進する輩について、自分なりに思った事を書いてみたいと思います。

 

自分の適性や能力を客観的に見る力は、とても重要だと思います。

そして、やりたい職業と適性に合った職業が、一致するとは限りません。

 

常々思う事は、一部のどちらかに振り切っている人を除けば、大半の人の能力に、それほどの差は感じない事です。

人並みという言葉がある様に、ほとんどの人がその程度の能力で、精々中の上か下くらいの、微々たる差に過ぎないと思います。(もちろん一定程度の訓練は必要です)

人によって、仕事の結果に大きな差が出てくるのは、能力よりもその職業に向いているのか否かの影響の方が強いだろう、というのが個人的な感想です。

どれほどやってみたい仕事であっても、適性を欠いていれば、続けていくのはとても困難である事は明らかです。

 

高校生の時、ほとんど惰性でこの業界に入り、社長を含め7人の会社に入りました。そして、いきなり道具だけを渡され、何の説明も無いまま調律をやらせて貰ったのですが、驚くほど大絶賛されました。

この会社では7年間働き、最後まで最年少でしたが、明らかに僕が一番上手かったし、ピアノの売り上げ額も一番でした。しかも圧倒的に。

まるで自慢話みたいで、人によっては少々不快に感じたかも知れませんが、決してそう言う事ではありません。

高校生にとって、周りの大人から褒められるのは、もちろん嬉しい事ですが、一方で「コイツら相当にヤバい奴らかも😑」とも感じていました。

僕は、特に誇れる才能は持ち合わせておりませんが、自分の能力レベルは割と冷静に理解している、と自己評価してます。

 

幼少時から、何をやっても中の下レベルで、常に人よりやや遅れを取っていた自分が、何をやっても一番になれる集団!

恥ずかしながら、嬉しい気持ちはあるものの、一方で、これほど容易に一番になれてしまう、その会社の技術は、かなりの低レベルだと確信してました。

 

馬鹿げた日常の連続でしたが、最初にガッカリしたのが、仕事を始めてひと月にも満たない頃の出来事。

 

修理を終えたヤマハとカワイのアクションと鍵盤が、並んで置いてありました。

技術者なら誰でも知っている事ですが、カワイのアクションと鍵盤には、遠くからでもはっきりと見分けが付く特徴があります。

当時、僕は初めて見たのですが、もちろんそれには気付いていました。

夕方の事で、翌日は朝からこの鍵盤とアクションを持って行く事になっていました。そこで社長が、

「おう西尾、アクションと鍵盤、車に積んどけ❗️ ヤマハだぞ」

すると、社長お気に入りのゴマスリ男が、

「大丈夫かぁ、間違えんなよ〜」

などと言う。

(逆に、間違う奴いるのか?)と思いつつ、まずはアクションを積んで、さて鍵盤!と言うタイミングで、またゴマ男が「大丈夫か〜」などと言っている。

すると社長が「オウッ、そっちだ!」と、カワイを指差している😳

(いやいや違うだろ)と、びっくりしていると、

「見ればわかるんですよねッ😍」とゴマ男。社長も

「オゥッ❗️」などと、嬉しそうに顔を真っ赤に火照らせ、ニッコニコだ😚

 

びっくりしつつ、「違いますよ」と言える雰囲気でも無かったので、言われた通り、カワイの鍵盤をしっかりと積み込んでやりました。

 

そして数日後、別の人間から「西尾君、この前とんでも無い事やらかしたって?、社長怒ってたよ!」と言われ、ホント救いようの無いクソヤローだと思いました。

今になって考えると、適性を欠いた職業にしがみつくと、あんなやり方で誤魔化し続けるしか、生き残る道が考えられないのかも知れない。

ピアノが出来上がるまでには、様々な工程を経て形になっていくのですが、一人一人の受け持つ範囲が広い小規模メーカーでは、覚える事も多くなります。

ですが当然、工程の全てを暗記する事はできません。


会社では、正確な作業をしてもらう為に、工程表などを作りますが、作業者も独自にメモを取ったり改善点を提案する事で、技術力や製品の、質の向上にも繋がります。

また、構造と各部品の役割を理解する事で、「自分で考え、論理的に手順が導き出せる」ようにもなります。

修理に於いては、こう言った思考ができないと、そもそも適切な対応や、手順を考える事ができません。



工場を始めた当初は、数人の従業員がいましたが、〈説明が理解できない〉、〈常に勘違いをしている〉、という人が時々いて、その原因がわからない為に、随分と困った経験があります。

今は従業員はおりませんが、それでも業者さんからの求めで、作業手順などを説明する場面はあります。

そのような時も、全く理解してくれない人はいます。またSNSの投稿に対しても、意味不明な反論や攻撃を受ける事があります。

但しそれらは、所詮稀な出来事なので、「まあ仕方ないか」で済ませていました。


しかし最近、〈文章を読む事ができる、単語も正しく理解している、でも話の内容が理解できない〉、こう言った人が結構高い割合で存在する、という事を知りました。

それは「機能的非識字」といって、世界的に認知されているそうです。

(実はよく知られている話で、僕が知らなかっただけ?、なのかも知れませんが💦)

そして更に、これを判定できるテキストが存在する事を知り、この投稿をした次第です。


因みに、超三流高校に辛うじて滑り込んだ実績、を持つ僕も目を通しましたが、印象として、小学校卒業程度の読解力があれば、容易に解けるだろうと思える内容でした。

ですが、過去に行われたテストの正答率は、公立中学生38%、高校生は県立校上位三校レベルでも、65%というデータがあるそうです。

恐らく、この手のテストと学力テストの成績は、必ずしも比例しない、という事でしょう。


過去の従業員にも、思い当たる人はいました。

当時この事を知っていれば、もっと適性に合った仕事が提供できたのかも知れません。

知らないという事は、お互いに不幸な訳です。


因みに、そのテキストは「アレクサンドラ構文」と、「アミラーゼ構文」と言うもので、ネットで検索すれば、すぐに見つかります。

友人が副業で営んでいるBarが、埼玉の越谷というところにあるのですが、春頃からお店を手伝っています。


元々はカラオケバーだったのですが、本人曰く、本来はJazz Barをやりたかったそうで、何かお手伝いができないだろうかと考え、過去にイベント等で使っていた自分のピアノを持参して、週末のみですがカウンターで料理を作っています。

その店で先週、本格営業再開のお披露目として、LIVEを開催しました。


店が入居するビルは、一階部分にカラオケ店や居酒屋、小料理屋など、それぞれコンセプトが違う店舗が入居していて、互いに良い関係が保たれていると感じています。

因みにウチでは「女性同士、お子様連れでも安心して楽しめるお店」を目指してます。


とは言っても、駅から離れた場所という事もあり、集客の点でなかなか厳しい環境でもあります。ましてや運営する二人が共に副業という事で、見通しが甘いのでは?と思われそうだし、コンセプトも万人受けするものでは無く、継続するのは難しいのかも知れません。

実際これまでも、「なんだ、この店は女がいねえのか💢」とか、「オッサン二人の店なんか、誰が来るかよ!」などと言われた事はあります。

〈だったらキャバクラでも行けよ!〉

という話なのですが、そんなことを言いつつ、その後も来店してくれるのは、どうやら本気で否定している訳ではないらしく、それはそれでありがたいと思ってます。


とは言っても、「女性同士でも安心して楽しめるお店」には程遠いのも確かです。


店の名前は「Music Bar Clavier」

僕自身、このようなピアノの仕事をしていると、演奏家の方との繋がりはクラシックの方が多く、店のコンセプトに合ったLIVEを頼める方がいないのですが、十数年前に、何度かお仕事でご一緒した方に連絡をしたところ、快く引き受けて頂き、慣れない運営側の分も、演奏でカバーして頂いて、何とかイベントを乗り切る事ができました。


この先がどうなるかはわかりませんが、ご近所のファミリー層が、週末の晩ご飯を楽しめる場所として認知して、年に何度かでも来て貰えたら嬉しいな、と思ってます。














日曜日のとても暑い日でしたが、初めてミュージカルを観賞しました。

場所は、両国のシアターX。呼華歌劇団の公演で演目は「CATS LA(キャッツら)」


僕が最近手伝っている、越谷のMusic Barが、来週オープニングLiveを開催するのですが、そこで演奏してくれるピアニストのAkiraさんが、この公演の為に30曲以上作曲し、舞台でも演奏するというので、これは絶対に観ておきたいと思い、出かけて来ました。


10日間連続の全15回の舞台で、この日は千秋楽でした。ミュージカルの事はよく知らないのですが、短い期間にこれ程の回数をやり遂げる事に、大変驚きました。

今までミュージカルを観ていなかったのは、単純に興味が無かったから。

ですが、今日は出かけて良かった!と思いました。


今回は一人でしたが、例えば誰かと一緒に出かけて、とても素晴らしいと感じた時、「このまままっすぐ帰るのはもったいないね!」と、どこかで美味しい料理を頂きながら、余韻に浸っていたい気持ちになるものですが、それ位には良かったと感じました。

帰りの最寄り駅までの道中、直前までの舞台の話題に花を咲かせている方々の、会話が聞こえてくるのも、とても心地良いものです。


劇団の看板役者は元宝塚の方で、ステージで歌う姿は純粋に格好良いと感じました。昔も今も、宝塚の役者さんに夢中になる女性は多いですが、これは憧れるのも無理はないかも?と感じました。


Akiraさんが手がけた音楽は素晴らしく、ウチの越谷の、小さな店のライブで弾いて貰えるのは、本当にありがたい事だと、改めて実感した舞台でした。













7月14日から19日まで、中国の上海・寧波・杭州へ出かけて、部品メーカー3社とピアノ完成品メーカー1社を訪問して来ました。






出張の一番の目的は、今後製作するピアノについて、部品の多くを変更する為、こちらの要望を伝える事です。

これまでにも述べて来ましたが、ピアノを作るための部品は、国内ではほとんど揃える事はできませんので、海外で探す事になります。

今回は運良く、全てにおいて想定していた以上の良い結果!、となったのですが、いつもこうなるとは限りません。


全てが既製品で済むのなら話は早いし、今の時代、わざわざ出かけて行く必要もありません。既製品には無いものを求める為、時間とカネをかけて出掛ける訳です。

特別な仕様を求めれば、逆にそれ相当の最低ロットを求められます。

そして、要求が多くなれば、それに伴い相手側の人数も増えます。

こちらは会社を名乗っていても、実際には個人事業主。対する相手側は、何れも世界シェアトップ、またはそれに近いレベルの大企業ばかりです。

通常は、取引の窓口担当か営業担当、それに技術部門が加わる程度。

ですが、今回のような場合、開発部門や時にはそれに伴うアシスタントも加わり、四人五人と対峙する事もあります。唯一援護してくれるのは、こちら側が呼んでいる通訳が一人。







今までストレスで体調を崩す、という経験がほぼ無かったのですが、今回は初日の出発前から体調が悪く、移動中の車内がこれほど辛いものになるとは思いませんでした。


今回は、修理で取引がある調律師の方も同行しました。

お付き合いが始まってからの年月は浅いものの、とても良い仕事をしてくださる方で、ごく少数の信頼を寄せている方々のお一人です。

それでも、今回の出張に同行したいと頼まれた時は、正直なところ困りました。

既にこの事は、ご本人にも伝えているのですが、ピアノ製作に関わる商談の場では、それが自分には、何の助けにはならないからです。

それでも、このような場に居合わせる事で、製造現場の事に多少なりとも理解を深めて頂けるなら、マイナスでは無いだろうと考え、一緒に来てもらった訳です。


終わってみれば、出来過ぎなくらいに全てが良い方向に行ったので、結果的に大成功だったのですが、それはその方のお人柄によるもので、運が良かっただけかも知れません。