【下垂体 前葉】
下垂体は発生学的に2つの原基に由来しており
腺性下垂体(口腔天蓋上皮由来)が前葉・中葉、
神経性下垂体(第3脳室底由来)が後葉となる。
○下垂体前葉(腺性下垂体)
※下垂体前葉ホルモン
a.(甲状腺刺激ホルモン)
b.(副腎皮質刺激ホルモン)
c.(黄体化ホルモン(LH))
d.(卵胞刺激ホルモン(FSH))
e.(成長ホルモン(GH))
f.(プロラクチン)
a.甲状腺刺激ホルモン
・甲状腺の分泌機能を促進させる
過剰症…( バセドウ病 )
b.副腎皮質刺激ホルモン
・副腎皮質の分泌機能を促進させる
c.黄体化ホルモン(LH)
・女性…排卵および黄体形成の促進
・男性…間細胞での男性ホルモン生成促進d.卵胞刺激ホルモン(FSH)
・女性…卵胞の成熟を促進
・男性…精子の成熟、精細管の発育促進
e.成長ホルモン
・( 骨端軟骨 )に作用し、骨の成長を促す
成長期の過剰症…( 巨人症 )
成長期の低下症…( 小人症 )
骨端軟骨閉鎖後の過剰症…( 末端肥大症 )
f.プロラクチン
・( 乳腺の発達 )( 乳汁の分泌 )を刺激する。
【視床下部】
視床下部…間脳の一部分
神経細胞と内分泌細胞の両方の形態と特性を持つ
下垂体前葉ホルモンの分泌を促進・抑制作用をするホルモンを
視床下部ホルモンと呼ぶ。
※視床下部から下垂体門脈に分泌されるホルモン
前葉ホルモン放出ホルモン
a.( 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン )
b.( 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン )
c.( 黄体化ホルモン放出ホルモン )
d.( 成長ホルモン放出ホルモン )
e.( プロラクチン放出ホルモン )
(またはゴナドトロピン放出ホルモン)
前葉ホルモン抑制ホルモン
f.( 成長ホルモン抑制ホルモン )
g.( プロラクチン抑制ホルモン )
○視床下部漏斗系・下垂体門脈系
視床下部が下垂体前葉を介して末梢の内分泌腺を調節する機構
視床下部ホルモン産出神経細胞
↓ 視床下部漏斗系
第一次毛細血管網(漏斗)
↓ 下垂体門脈系
第二次毛細血管網(前葉)
↓
下垂体前葉細胞