コンビニとマンガ :コンビニ 中: 生活を変えたCM | 懐かしエッセイ 輝ける時代たち(シーズンズ)

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懐かしい’60s’70s’80s
ひときわ輝いていたあの時代の思い出のエッセイ集です。
毎週土曜日更新予定です。


 今日は。
きょう5月11日は、5月らしい一日でした。
 以前ご「『ゴルゴ13』への脚本提案」(リンク)の冒頭で簡単にご紹介しました「セーラー・ムーン」のマンホールですが、作品のゆかりの地港区に設置完了しました。

 

マンホールの設置場所は下記のとおりです。


 僕は、多くの方の「ガンダム」などのマンホールに関するブログで記事を読んで、ここ数年前にマンホールのマニアがいるのことを知りました。
この「セーラー・ムーン」マンホールは多くの観光客を港区によぶことができるのでしょうか?

 せっかっくですので、「セーラー・ムーン」の主題歌をきいてみましょう。
     〇公式】美少女戦士セーラームーン 

       第1話「泣き虫うさぎの華麗なる変身」
  https://www.youtube.com/watch?v=22qS-xw57lg

 今回は、1週開きましたが、「コンビニ 上:タイム・コンビニエント」(リンク)の続きです。


<コンビニとマンガ :コンビニ 中: 生活を変えたCM >

サービス編①

●コンビニの光と影
 コンビニの出現には長所は沢山あります。 
 7時から11時までの16時間営業、そして更に24時間365日営業で、「タイム・コンビニエント」的には、いつでも行けて、生活を一変するというより、あの時代の要請に即して、格段に便利になりました。
そして、9時から15時までに公共料金税金の支払に銀行に行かなくてはならないという束縛からも解放されました。
更には、セブン銀行の開始で、手数料はかかるにしても、お金の出し入れ時間も、24時間可能になりました。

 商品的にも、前回ご紹介した「ブリト―」を始め、色々な商品を、色々な方法で提供してもらいました。、

 長所はモノ・サービス面だけでなく、精神面でもあります。
夜遅くに人通りが少ない街を歩いていて、電気のつくコンビニを発見すると、なぜだか気持ちが落ち着いたりもした経験がありますます。

 反面、短所もあります。
特徴のある「○○商店」のような特徴ある「個人商店」はなくなってしまいました。
店がなくなるというより、酒屋・タバコ屋などが、姿を変えてしまったというのが正しいのかもしれません。
(酒屋・タバコ屋がコンビニに変っているといわれます。)
コンビニが姿を変えたのか、コンビニ出現がそうさせたのか、駄菓子屋や八百屋も少なくなりました。

 親しみのあった個人商店は、よく言えば均一的なサービスのフランチャイズのコンビニ店に変っていきました。
店のオーナーは本部のマニュアルにしばられ、賞味期限ま近でも勝手に値下げなどははできなくなりました。


 コンビニの光と影は、真剣に考えたら色々あると思います。
でもそれは、僕たちWriters 4の守備領域ではないので、あまり深堀しないでおきます。

僕らが追うべきは、文化的な、特にサブカル的なところかと思います。

●マンガとコンビニ
  文化的な、特にサブカル的な点から、マンガと本に視点をおいて、コンビニを見てみたいと思います。

●「立ち読み歓迎」
 コンビニは、嘗ては「立ち読み歓迎」でした

 


 コンビニに行くと助かるのが、雑誌やコミックスが、種類は多くはないですが、置いてあることです。
それも、特徴的なのは、外から雑誌の表紙が見えるようにラックの裏側に本が置いてあったことです。
普通なら、日光から避け、外から見えなくてもいいと思いますが、昔からそうです。

 これは全く記憶なのですが、80年代や90年代は、コンビニは立ち読み歓迎だったからのように記憶しています。
当時は、雑誌を使ってお客を集客していたのではないでしょうか?
雑誌を買いに来ていただいたついでに、他の商品を買ってもらう。
あるいは、何か商品を買ってもらったついでに雑誌も買ってもらう。
だから外から表紙が見えた方が良かったのでは。
 
 現在は、どのコンビニに、立ち読みお断りが基本で、立ち読み禁止の張り紙があったり、駅前のコンビニでは、雑誌が開けられないようにシールが貼ってあったりもします。
小学生時代の書店の「おやじさん」ほどではないですが・・・。
いつのまにか、外から見えた雑誌は見えなくなっていました。


●置いてある本
 嘗ても今も、先ほどのラックには「少年向け」や「青年向け」マンガ週刊誌や「週刊文春」「週刊ポスト」など週刊誌が読みやすいように置いてあります。

 ラックの下の段には、売れ筋の雑誌がストックされています。
ラックはコンビニの特徴だったと思います。
嘗て、書店にはこのラックはなかったと思います。
あくまでも「売れ処」は一段と高く置く平置きでした。

 今はコンビニはラックの近くに、本棚があり、旬の文庫本や「コンビニ・コミックス」が並んでいます。
『三こすり半劇場』『剣客商売』『酒のほそみち』『こち亀』『鬼平犯科帳』『ゴルゴ13』等々。

70年代と現在の大きな違いは「コンビニ・コミックス」の存在ではないでしょうか?

●コンビニ・コミックス
 「コンビニ・コミックス」はどんなものでしょう?。

 ウイキによると、次のようです。
「主にコンビニエンス・ストアで販売されている。特に統一された名称があるわけではなく、廉価版コミックス、ペーパーバックタイプコミックスともいう。 

 


 

1999年7月、小学館が〈My First BIG〉(MFB)の販売を開始したのを皮切りに、漫画を発行する出版社のほとんどが販売するようになり、毎月多数の作品が販売され続けている。」

更に、MFBはコンビニで弁当と飲み物と一緒に買っても1,000円に収まる価格帯を設定したといいます。

 注目すべきは、続く、次のことではないでしょうか?。
「日本最初のコンビニコミックは、その呼称ができる前の1970年から刊行が始まり、今も続き一般に「別冊ゴルゴ」と呼ばれる『別冊ビッグコミック 特集ゴルゴ13シリーズ』。
『ゴルゴ13』の総集編をB6判平綴じのペーパーバック形式で発行、年4回刊行している。」
 
 日本最初のコンビニコミックスは、、70年の「別冊ゴルゴ」だったのですね。
 
●『ゴルゴ13』
●男の国民的作品?『ゴルゴ13』
 その『ゴルゴ13』(リンク)ですが、「コンビニ・コミックス」の中でも、コンビニにいつも置いてあり、存在感を出しています。



 『ゴルゴ13』は、ご存じの通り小学館『ビッグコミック』誌に連載されています。
以前「『ゴルゴ13』 1:マンガ原作とマンガ制作 その裏側」(リンク)で書きましたように、さいとうたかをが亡くなった後も「さいとうプロ」により連載が継続されています。

『『ゴルゴ13』 は、リイド社の単行本で2024年現在212冊(2024年4月05日発売)で、かつて『こちら亀有派出所(200巻)』を抜き去り、ギネスの「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」記録を更新中です。

 なんでこんなに『ゴルゴ13』はコンビニで売れているのでしょう?
これは稿を改めて書かなくてはいけないと思いますが、僕のかつてのエピソードをここでは書きます。

 もう20年位前の、スキーがまだまだ人気だったころの話になります。
スキーで足を骨折した同僚の病院に見舞いに行きました。
普通ならお菓子なのでしょうが、僕は持っていたSP版『ゴルゴ13』を50冊くらい持っていきました。

 数週間後彼が退院すると、挨拶に彼から「ゴルゴ助かりました。入院する相部屋の仲間の間でも、大人気でした」のコメント。
骨などに異常があるだけで、回復をひたすら待っている若者たちは入院は退屈だったのでしょう。
現在のようにスマホやタブレットなどが無い時代ですから。
そこに、国際的スナイパーの話で、時に金髪の女性の裸を盛り込んだ『ゴルゴ』は、さいとう先生すみません、暇つぶしにも最適だったのだと思います。
どこから読んでも話はわかるので、まわし読みにも最適。
 
●連載から新書版コミックへの道のり

 普通のマンガは、雑誌連載➡新書版コミック➡文庫版コミックという流れですが、『ゴルゴ13』は少しこの動きが異なります。
このあたり、僕も整理できてなかったので、ウイキを使わせて頂きます。

 まず、2年ほど経た後に小学館から『ビッグコミック SPECIAL ISSUE 別冊 特集ゴルゴ13シリーズ』として発刊されます(「別冊ゴルゴ」)。
(ペーパーバック体裁で、現在のいわゆるコンビニコミックの元祖です。)
 「別冊ゴルゴ」に収録されたエピソードは、約1年ほど経ってから小学館から『ビッグコミック増刊 ゴルゴ13総集編』(「増刊ゴルゴ」)として発刊されます。

 「増刊ゴルゴ」に収録されたエピソードは、約1年ほど経ってからリイド社から『SPコミックス ゴルゴ13』(「SPゴルゴ」)として発刊される。)。
「SPゴルゴ」に収録されたエピソードは、約2年ほど経ってからリイド社から『SPコミックスコンパクト ゴルゴ13』(「文庫ゴルゴ」)として発刊される。

 普通の雑誌連載ならば、半年ぐらいで新書版のコミックスになるのに、『ゴルゴ13』は、なんと連載から4年たって初めて新書版の「SPゴルゴ」なるんですね。
もっとすごいのは、コンビニにこの5形態の『ゴルゴ13』が並列してコンビニに置かれていることです。
そのため、『ゴルゴ13』は連載後の雑誌の販売数がすごいことになっています。

 

長くなってしまいました、次は「コンビニ 下」へ続きます。