ハイジの退屈日記 パリ・東京 -77ページ目

性に合う酒の肴

アーティチョークは今、フランスでは旬の野菜であるらしい。

日本でも都心の高級スーパーなどに行けばあるのだろうか?

いくらくらいするのかな?


今パリでは1.5ユーロくらいで買えるが、日本ではそんなに安くないだろうか。



ハイジの退屈日記 パリ・東京


私はアーティチョークが大好きで

20年前にドイツに住んでいた頃から好んで食している。

これは完璧なワインの肴である。


アーティチョークを初めて見たときに、

はて、これはどうやって食べるのだろう、どこに食べる部分があるのだろう、と

大抵の人は思うのではなかろうか。

私は、アーティチョークの食べ方は、伊丹十三先生のエッセイに学びました。


レモンをきかせたドレッシングをつくり

15分~20分まるごと塩茹でしたアーティチョークをドンとテーブルに置けば

もうこれで愉しいワインタイムをスタートできる。


この「葉っぱ」をむしりとり、葉の内側の根元についている「果肉」を

ドレッシングにちょっと浸し、歯でしごくようにして食べる。



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この「葉っぱ」は、むしってもむしっても、相当数あるわけで

ちょびちょび飲みながら、ちょびちょび食べることを悦びとする、典型的酒飲みにとっては

時間がもつし、うれしい酒の肴となる。


「葉っぱ」をむしり尽くして、最後に芯の部分、「台座」にたどり着くと

それはクライマックスの愉しみ。

今まで、わずかに葉っぱの根元で味わっていた「果肉」が

凝縮した味わいの塊となって、最後の悦びを奉仕してくれる。


こういう長持ちするタイプの肴としては

魚のかぶと焼きなんかが近くないだろうか?

箸で突っついて、いつまでも美味しいところを探し

お、まだこんなところに肉が!と発見する悦び。


こうやって、ぐずぐずと魚を箸でつついたり

葉っぱをむしっては歯でしごいたり、ということが

なんていうか、私の「性に合う」っていうんでしょうかねえ。

「豪放磊落」とは程遠く、ちびちびネチネチ取り組む、という小市民的な感じ。



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アーティチョークの残骸も意外と美しいではないか。


このそら豆のような、百合根のような味は

よく冷えた白ワイン、またはロゼに合うんだなあ。


ヨーロッパの初夏の長い夜を過ごすにピッタリの

ちびちびネチネチした酒の肴として、お薦めの一品です。




アントワープ所感

週末にアントワープに行ってきました。

パリから特急で2時間15分。


パリやミラノに並ぶヨーロッパのファッション中心地、と言われているが

確かに、町全体に落ち着いた洒脱感が漂っていた。

伝統的古さと洗練された新しさが、うまく混ざり合った感じ。


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お洒落なレストランやアートギャラリーなどが、伝統的な街並みに馴染むように点在している



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アンティークショップも、コンテンポラリーな佇まい。




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道しるべもかわいい。

街のトーンにあった色彩を採用するところがさすが。



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店の壁画?も洒落ているではないか。



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アントワープはファッションの町であり



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ビールの町でもあり



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アートの町でもあり

(2011年5月にオープンしたMASという新美術館は一見の価値アリ。

キュレーションが成功して、歴史的な作品を見事に現代的に提示していたと思う)



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なにより、キリスト教、カトリックが支配していた町ということらしく

街中で、角の建物を見上げると、そこここにマリア様がいらっしゃいます。



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そして、もちろん、教会の素晴らしいことよ。

有名な聖母大聖堂も言うまでもなく見事だが

私が「おおっ」と思ったのは、この聖パウロ教会。



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私は浅学・無知ゆえによくわからないのだが

こんな風に、十字架が教会の外にむき出しになって掲げられているって

バロックの建築様式にはよくあることなんでしょうか?

あまり見たことがないような気がするのだが。



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常に雨風や寒さに晒されているキリストの十字架は

立派な教会の内部にて高く美しく奉られている十字架より

本来的な姿という気がする。


また、この聖パウロ教会の内部は

ルーベンスやらファンダイクやらのフランドル派オールスターの作品が

惜しげもなく50点以上も飾られているのだから

この町の文化の底の深さをひしひしと感じる。

カラヴァッジョの作品もあったので驚いた。



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ところで、アントワープの町中では、地図やら標識やらを見ながら

読み辛いオランダ語・フラマン語を、「発音できる」言葉にしようと、常に頭の中で格闘していたためか


例えば、これなんて、特に3語目、なんて読むんでしょうね?



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聖パウロ教会の記名帳に、

夫ペーターが heidi & peter と書いたのを見た際、


コレはなんと読むのだろうか、と一語目でつまづき

ヘイジ、エイジ、銭形平次、三善英史?

夫は何をふざけているのだろうか?

と、しばらく真剣に考え込んだ私は

天然ボケ、とよく言われる所以である。

(つまらぬオチですみません)


音楽には気をつけよう

パリにやってくると

テレビというものをみなくなるため

常に音楽を聞いていることになる。


夫ペーターのCDのコレクションは

真剣に数えるつもりはないが

ざっと見積もったところ2000枚はあるかと思うので

毎日5枚聴いたとしても、軽く1年分以上あるわけだ。



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8割がジャズ、2割がクラシック、というところか。

最近はクラシックが急増中。


一緒に生活する人と音楽の趣味が合うというのは実に快適。

ペーターは夜寝る前に

酒を飲みながら、自慢のオーディオセットからベスト位置にあるソファに座り

グルドのベートヴェンやバッハ、ランランのショパンやらを聴くことを喜びとしているのだが

そこにジョインするのはまことに愉しい。



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私は人一倍プリミティブな野生人らしく

異常なほど嗅覚と光、そして聴覚に敏感なのであるが

特に音楽については、好き嫌いが激しく偏っており

BGMとして何がかかっているのかさえ、物凄く気になる。


大学生の時

アルバイト先の先輩が帰りに駅まで車で送ってくれたのだが

その時の車内でのBGMが

「岡田有希子」で

それはもう、拷問のようであった。


仲良しの友達と一緒に休暇でリゾートに行った際

お互いにお気に入りの音楽CDを持ち寄ったのだが

彼女のコレクションの中の

「サザンオールスターズ」だけは

決して私がいる時には流さないよう、キツクお願いしたのであった。


とある仕事で、行きがかり上、横浜ドームでの

「福山雅治」の

コンサートを聞くに至り

横に座っていたご招待者であるお客様の手前

とても楽しんで感激しているフリを

2時半し続けなければならず

しかも5曲くらいアンコールをしてくれちゃって

いつこの苦難に終わりが来るのかと、あの時も涙が出るほど辛かった。


ついでにいうと、カラオケなんかも本当に許せない。

あんな狭い部屋で

聞きたくもない曲、そしてヘタな歌を

大音量で聞かされるというのは

何かの罰なのか、としか思えない。

そして、こんな私が自らカラオケに行くはずがなく、行く際は仕事や義理であるため

楽しんでいるフリをして手拍子なんか打っちゃってる、気の小さい私。


こういう例はいくらでもあるんですが

とにかく、どういう音楽が耳に入ってくるかというのは

どういう食べ物を口にいれるかと同じくらい

生理的な反応を引き起こすので

十分に気をつけたい。

消化不良、食あたり、アレルギー反応、に陥らないよう。