東京のユルい英国人
再度の緊急事態宣言が出たが
どうやら、人々はすっかり
コロナ慣れ、またはコロナ疲れし、
緊張感はあまり感じられない。
東京においては秋頃から
外食する人が急増したと思う。
我慢をしてきた多くの人たちが
ほぼ同時に臨界点に達したと思われる。
私も友人と何度かランチに出た。
ただ、夜は、夫以外の人と外食したことはないし、
人数は、職場の人と4名でランチしたのが最大。
ちょっとドキドキしたので、やはり気が弱い。
でも、私の周辺の人にきくと、やはり、
4人位まで、ランチ中心、が多いようだった。
が、私の上司(40代前半・英国男性)は違う。
12月半ばの金曜日の夕方、
自分ちでホームパーティを開いたのである。
招待者は彼の直属の部下である、
私を含めた8名。時間は5時から9時。
「ご家族の皆さんもどうぞ」と
招待メールにあった。
かなり驚いた。
一応、社長なんだし、それってどうよ。
おそらく普段から大勢で飲み食いしており
疑問すらないに違いない。
5人の友人・知人に意見を聞いたら
それは非常識だ、と誰もがいうので、
それが今の東京人の平均的感覚かと。
しかも、タチの悪いことに、この英国人上司、
会合の趣旨をはっきり言わない。
(ああ、なんて英国的)
定期的にこのメンバーで行っている、
ミーティング名を出し、
ワインやミンスパイも出すよ、という体であった。
が、ミーティング名を出すからには、
ちょっとは今年の総括的なこともやるんだろか、
そして、第二部がパーティなのだろうかと
日本的な発想をした私。
さらに、上司の誘いを断ると評価に関わるかと
しぶしぶと、出席することにし
彼のお子さま3名の土産なども買った。
Expatである彼の家はとても広いと聞いてたので
皆がかなり離れて座れるような状況かもしれない
などとも予想していた。
さて、当日の午後、当上司からチャットが入り
今日来れるの?と聞いてきた。
はあ、お伺いいたします、でも、
招待メールにあったように
5時から9時までは残念ながら滞在できません、
と丁重に答えたところ、笑われた。
立ち寄ってもらえればOK、と。
つまり、会議の要素なんかはゼロで、
ただの懇親会であった。
(本当に英国人ってわかりづらい。
日本人なら招待時に趣旨を明確にすると思う)
そして、なおさら、この時勢において
ただのパーティを8人&妻と3名の子供、
さらに「ご家族の皆さんもどうぞ」でやるのか⁈
と、ますますその見識に不信感をもつ。
ただでさえ非社交的な私としては
いっそう憂鬱になったが
であるならば行きません、など
言えるほど気が強くなく、
牛歩のペースで、シブシブと
「開始時間」より2時間遅れで
上司の家まで行ってきた。
で、遅れて参加したところ
7名がダイニングテーブルにくっついて座り
フツーに会食、酒も入って
大声で盛り上がっていた。
「ご家族の皆さん」は子供1名のみだったが
総勢大人7名、子供4名。
思ったほど広くはない部屋で
大人は飲み食べ、子供は転げまわっていた。
今年の4月以来、このような人数や状況での
飲食をすることが全くなかったため
まるで夢の中の1シーンのような
シュールな状況であった。
若く健康で、体温も高いのだろう、
暖房が効いた部屋ではあるが、
皆がウールのセーターを着ている中、
上司は半袖Tシャツ、その妻はノースリーブ。
体力もありあまり、経済的にも豊かなんだろう。
また、その場にいた他の日英両国の同僚も
全くこの状況を意に介していないように見えた。
内心、私のように気にしていた人もいたのか。
この後用事がありますので(もちろんウソ)、と
30分ほど滞在して、私は上司宅を後にした。
しかし、思ったのは、
やはりこの英国人のユルさが
かの国での感染状況に反映されているのでは。
しかも、この上司も、あの場にいた同僚も
教養も知的レベルもまあまあ高いはずで
あの人たちでさえそうなんだから
世間にはもっと色んな人がいるわけで
そりゃあ感染も広まるわな!と
妙に納得した。
あれから1か月ほど経ったが
幸運なことに誰も感染などしなかったようで
社長宅でクラスター発生!とはならず。
ますます増長しているかもしれない。
この緊急事態宣言、
1か月では終わらないと予想している。
100年に1度の国内旅行
2020年の8月に京都と直島に行ってきた。
年号を記しておこうと思わせる
記憶に残るパンデミックの年の旅。
9月のシルバーウィークには
旅行者の数も増えたというし
今月からの政府主導キャンペーンにより
東京ピープルも随分旅行に出てるらしい。
しかし、我々夫婦が出かけた8月は
まだまだ慎重な人々が多かったため
あの京都も、直島もガラガラで
今思えば、一番良い時に行ったのではと
ひそかにほくそ笑んでいる。
だって、あの龍安寺がこんな感じ。
言わずもがな、京都を代表する寺の一つとして
普段は、観光に訪れる人でぎっしりらしい。
人混みや行列がたいへん苦手な私は
たぶん今生においては、
龍安寺を訪れることはあるまいと思っていたが
人生何があるかわからないものです。
100年に1回のパンデミックにあたり
普段なら人でごった返す、かの禅寺において
静かな時を過ごすという僥倖を得た。
というわけで、パリ在住30年の別居婚の夫と
人生ほとんどを東京に暮らす私は
ここぞとばかり、京都のザ・観光客として
数十年前の修学旅行をさらう場所を訪ね、
おそらく2度と経験しえないであろう
人のいない京都を満喫させていただいた。
5月のGWの時と比べれば、8月は人がまだ戻っていると
清水寺の拝観料チケット売り場のお兄さんは仰ってた。
それでも異様なまでに人が少なかったが。。。
そして、直島。
ベネッセがアートの島として開いた数十年前より
行ってみたいと願いつつ実行に至らなかったが
やっと、このたび実現したのも
不幸なパンデミックの中の幸い。
国内に目が向いて、旅が実行できたのは
この状況が後押しとなったわけだ。
直島は、私にとっては好きなものが揃った
素晴らしい場所であった。
数か月の在宅勤務や移動制限の時を経て
解放感を与えてくれた。
島は、日常からの隔離。
瀬戸内海は、穏やかで、心安まる感があった
ビーチ、海風、太陽
これらがもたらす解放感は
私にとっては、何ものにも代えがたい
島と一体化したアート。
写真に収めることが許されなかったが
美術館やアートプロジェクトは素晴らしかった。
また、地方活性というのは、こういうことなんだろうと実感。
そして、もちろん海辺での酒
(夫はこんな海沿いでもネット中毒の図↑)
結果的には満喫した旅ではあったが
決める前は、行ってよいのか葛藤もあった。
地方によっては、東京から来る人に会ってはならぬというご時世。
それってどうよ、という議論はさておき
受け入れがたい人や事情などもあるらしいので
そこは配慮するべきなのだろう。
また、離島に万が一ウィルスを持ち込んだら、と思うと
やはり、島はやめておいた方がいいのか、とも迷った。
でも、経済的な観点からみれば
現地では観光客が増えた方がいいのは当然。
我々夫婦は、日本の経済循環を回さねばならぬ、
と、本当に心からそう信じているし、
三密な状況はずっと避けて、気を付けてたし
行こうではないか!ということになった。
私は、やはり、なんやかんやいっても
気をつけねば、という気持ちが強く、
なるべく現地の方とは近距離では話さないように
また、その必要がある場合でも
マスクをしていても
無意識に手が出て、口元を覆って話していた。
一方、外向的な夫は
お店でも、タクシーの中でも
気にせずに現地の方々に話しをしており
性格的に、全く私と真逆である。
通常なら気にしないがハラハラした。
でも、直島のとある施設の中で、
現地の案内の方が「どちらから?」と
私たち二人に聞いてきたときに、
「僕は新潟、彼女は東京!」
と言った夫には、一瞬にして
驚愕と不信と怒りが渦巻き、
「おまえは、生まれは新潟だが、
感染者が東京より二桁多いパリからだろうが!」
と叫んで、必殺流星キックをいれたかったが、
ぐっと堪え、そっとその場を離れ
その案内の方から距離を置くに留めた。。。
現地より戻って以来、1か月以上が経つが
直島に感染者が発生したという話しはないので
パリからも、東京からも、私たちは
ウィルスは持ち込まなかったと安堵した。
素晴らしい旅の時間を過ごさせていただき
本当に感謝している。
純粋に悪気のない夫に対しては、
冷静に対応しようと思っている。
コロナ時代の落とし所
日本でも大騒ぎが続いている新型コロナ、
ここ最近はようやく、
「仕方ないムード」に収束してきた気がする。
感染阻止に特に打つ手もないまま
旅行促進キャンペーンとかやっているし
PCR検査が増えない状況も諦めてきたし
いい加減、皆が自粛生活に飽き飽きしてるし
何もしようがない、という飽和状態。
最近はそこそこ東京の町も賑わっている。
人が動けば感染者も増えるのは道理だが
経済活動も活性化させねばならず、
収まるところに収まりつつある、
そんな感じ。
それでいいのだ、と私は思う。
一番したいことは旅行、という人が
日本で最も多いらしい。
もちろん、私もその一人。
夫ペーター(日本人)が海外在住でもあり、
年に何回も海外に行くのが当然だったので
今の移動が制限されている状況は
たいへん息苦しい。
夫が住むフランスは、最近は
一般の日本人の入国も受け入れているので
行こうと思えば行けるのだが
雇われサラリーマンである私は
日本政府の方針に従うという雇用者の考え、
海外渡航はNG、に従うしかない。
というわけで、先月
日本国籍で日本入国OKの夫がやってきた。
入国時にPCR検査を行い、無事、陰性。
それでも公共交通機関は使えない決まり。
これってちょっと変じゃないですか?
陰性だか陽性だかわからない人が
うじゃうじゃいる電車などに、
つい先程「陰性」が証明された人は利用不可。
まあ「偽陰性」の可能性はあるが、
その確率はものすごく低い。
念には念をいれることに異議ないが
であれば一般の検査体制も拡充しないと
全く矛盾しているといえよう。
羽田から東京23区内にある我が家まで
1.5万円の入国者専用ハイヤーサービスを使い
経済にちびっと貢献できたと思えばよいか。
リモートワークが5か月も続き
この5か月で電車に乗ってでかけたのは
せいぜい、たぶん5,6回?
でもイケイケGOGOの夫がやってきて
先月はその何倍も色々な場を出歩いた。
いわゆる「密」な所は避けたし、
あれから2週間たつが、
私たちの行った場所などで
クラスター感染が起こったとは聞かないので
問題なかったと思える。
どんな場所に出入りするかが
感染の可能性に関わるのだろう。
そこに気を付ければ、
さらに、手洗い等に気を付ければ
それ程の大問題になるまい。
少なくとも今の日本においては。
県、または地域によっては
東京から来た人と会ったら出勤停止
などの措置をとっているところもある。
神奈川は?大阪は?など突っ込み所満載だが、
各団体ともそれで治める方針なら仕方ない。
とはいえ、このままいくと
経済が一番の心配である。
ちょっと過剰反応が過ぎやしませんか?
もう少し柔軟に対応してもよいのでは?
というのが私の考えです。
というわけで、私たち夫婦は
色々と迷い検討した結果、
国内旅行を敢行した。
京都と直島。
素晴らしい旅となった。
この話しはまた次回。

















