ハイジの退屈日記 パリ・東京 -34ページ目

輪ゴムを買って思うこと

先日、輪ゴムを買った。
50年近く生きてきて、人生初めての経験である。




輪ゴムなんてものは
そんなに頻繁に必要とするものでもなく
また、大抵使い回しができるので
早々買う必要はなかった。

何かと買い物をすると
さりげなく輪ゴムって付いてくるんだよね。
お花屋さんで買うお花、肉屋さんで買う肉、とかに。

そうやって、いつの間に家に溜まったものだけで、日常の用途を回していた。
足りなくなったことが
今まで人生で2,3度あったろうか。

しかし、購入するほどでもなく、なんとか別の方法をみつけたり、
実家から一掴みもらってきたり
職場のを数本失敬したりして凌げていたので
今の今まで自ら購入するに至らなかった。




しかし、最近一気に20本ほど必要になったことがあって
(その理由は余りに瑣末で長くなるので省く)
仕方なく、購入に至ったわけ。

これ、100グラム、と書いてありますがね、
何本あるかは書いてはおらず
とにかく大量だと思われる。

そして、フト思った。
これは死ぬまでに、使い切れないだろうな、と。
この輪ゴムは、私にとって人生最初で最後の買い物だ。

この輪ゴムはおそらく、私がこの先、住まいを移すことがあったとしても
それがパリの夫の家なのか、東京の老人ホームなのか、とにかく
ずっとこの姿で連れて行くことになり
さらに
私が棺桶に入る時も
この姿で家の引き出しに入ったままだろう。

そう思うと
こんなに長い人生のパートナーはありませんね。
そして
先の見えた自分の人生のゆくえに思いを馳せるのであった。



バリ島 夏休みの風景

バリ島へ行ってきました。




行き先はジンバラン&ウブドだったので
海と




山に




行ってきたわけだが

やはりバリ島の真骨頂はウブドにある、と思う。
独自の宗教が日常に根付いてる風景は美しい。

毎日毎日、一日3回らしいが、お供えをし
伝統的な衣装を身につけて普通に生活してるらしい男女をみかけると
カッコいい、と理屈なしに感じる。




ウブドの田んぼの中を歩いていると
風景や匂いが、なんとも懐かしい感じ。
夏休みのおばあちゃんの家を想い出すような。




懐かしい、良き時代の素朴さが。




といっても
家々のたたずまいは
日本の田舎とは全く異なり、寺院かと見紛うような門構えだったりして
バリ・ヒンドゥー教の趣が強く出ていて、イチイチ感心する。

バリの素朴な田舎道の真ん中に
迷い込んでしまった異星人のごとく
踊ってるのではなく、実は伸びをしている男は↓夫です。
違和感がありすぎて、シュールともいえるこの風景。




田んぼの真ん中にあった
地元民で賑わう店に行く。
おとうさんが鶏や魚を網焼き。

(グリルの店は、ジンバランもウブドも多かったが、
いい加減、網を洗おうよ!というケース多し。
ものすごい煙モクモクの中でみなさん焼いてました)




おかあさんと叔母さんがそれ以外の料理担当(たぶん)。
この風景なんか、ほんと、懐かしい感じ。




食事の添え物? 
おつまみ、ないし、デザートが
こんな風に入り口付近で売っている。




田んぼには、鶏が放し飼いになっており
たぶん、こいつらが




こういう風↓になって出てくるんだろう。




いただいたチキンはとても美味しくて
ありがたい、の一言です。

地元の店はやはり楽しいね。
いくつか、ローカルな店に行きました。
何を食べていたかについては、また今度。

ブルターニュにフランス映画を見る

先月パリにいった際に
ブルターニュにデビューしてきました。

今しかないでしょ!
というのは、夏以外であれば、私個人のテイストとしては
ブルターニュに行きたいと思いません。

イギリスの影響を受けた場所だし、
風景もイギリスに似てるそうだし、
陽気な場所ではないことは間違いないし、
太陽がない時、暖かくない時に行ったら
気が滅入るような鬱々とした雰囲気なのではないか
という偏見があるわけで。

でも、その週末は、見事な晴天で
気温は30度、湿度も低い、爽やかな日だったので
迷わず行ったんです。
ブルターニュ最大の港町、サンマロ。



しつこいようですが
この風景↓青い空をバックにしてるから良いものの
曇天で冷たい風が吹き荒んでいたら
全く違う印象でしょう。
お分かりいただけるだろうか?私の言わんとしていることを!




何キロにも及ぶ長い砂浜にはこういう↓岩場が多くありまして




上の歩道からじっと見ていたら
岩場に座る、ピンクのドレスの女、そして距離をとりながら座る若い男を発見。
これは、私にはちょっとした感動もので。

こんなヌーベルバーグ映画のようなシーンが本当にあるとは。
やはり、映画のシーンというのは
現実があるからこそ、着想したということなんだろうし
そういう意味では、
フランスというのは、やはり「映画のように洒落た」国だと、勝手に感じました。




ついでに言うとですね、
翌日に行ったモンサンミッシェルの
最寄りの駅ポントルソン近辺にて
数少ない電車を待って
ひなびた駅の近くのビストロで、ムール貝を食べていた時
目撃したんだよ、またヌーベルバーグ映画みたいなシーン!

花束をもつオレンジの服の中年女と、すれ違う白いミニドレスの若い女。
映画であれば、この二人がすれ違う、真昼の田舎町の一瞬が
人間関係を示唆する最後のクライマックスだったりしないか?(しないだろう)




閑話休題。
ブルターニュ、サンマロに戻りましょう。
かもめ、多し。




態度でかし。


やはり、イギリス的な建物多し。
GWEN & DODIK なんて、
ウェールズ語か、という感じ。


かといって
フランス的なエクステリアもあり。



町中もかわいい。



この、なんと呼ぶのだろうか、
店の軒先に掛かっている「外看板」が
全ての店(といっても過言でない)にあって、路地を彩っている。




カラフルでかわいい。



ブルターニュといえば
ガレット&クレープ、そしてシードルなんだねえ。




酒好きを自称していながら、恥ずかしいことに、
シードルがこういう陶器の紅茶のようなカップで出てくるもんだということは
全く知らなかった。




私はやはり、ブドウを発酵させたお酒の方が好きだね。
リンコ発酵酒は、なんだか物凄く、臭いが強烈で
飲んだ後、口の中が発酵してしまったかのように感じます。
シードルはこういう↓瓶詰めのもあり。




そうそう、
日本でも一頃流行った「クイニーアマン」は
ブルターニュが発祥の地なんだっけね。

夫ペーターは、フランスに住んでいながら
クイニーアマンと初めて邂逅したそうで。
やはり、意外と知らないことは日常にたくさんあります。




夕方、引き潮で、海の下に隠れていた浜が表れる。
↓は夜9時過ぎ。7月ゆえにまだ明るい。
夕食を終えた人の絶好の散歩タイムだ。




夕闇の引き潮の海岸を
一人歩く、赤いタオルをまとった黒人の青年。
しつこいですが、
なんか映画的にポエティックではございませんか?

単に、フランスの風景に色彩がでてくると
反応しているだけでしょうかね、私は。



でも、やはり
陰鬱、とか言ってしまったが
フランスの洒脱さがそこここに感じられるところなんです、ブルターニュ。




二十歳の頃、ヌーベルバーグ映画を見て
憧れていたフランスの雰囲気が、確かにあったように思う。