ハイジの退屈日記 パリ・東京 -15ページ目

通勤のマーチ

毎日、イヤイヤ通勤するのが健全な心身に良いはずはない。

楽しい!嬉しい!と思えるような高望みは、もはやしない。

せめて、無の境地、何の感情も持たない、

くらいな状態になりたいものだ、と常々思っている。

 

社会人になって30年も経っているんだけどねえ。

つくづく、自分の性格に合わない仕事を選んでしまい、

途中で転換する機転もきかぬまま今に至った、と実感するこの頃。

 

しかし、とりあえず、このウツな気分をちょっとだけ晴らす、

魔法の言葉を発見したのだよ、最近。

 

 

 

それは、「ウン十ウン万、ウン千円!」

という、ワタクシの手取り月給の金額である。

 

「ウン十ウン万、ウン千円!」「ウン十ウン万、ウン千円!」

これを歩行のリズムに合わせて、行進曲とする。

 

決して、特に多い額ではないんですけどね、

日々の昼食は、ご飯とふりかけのみの弁当持参、

出費を抑えるため交際は最低限、電気は20アンペア、

というような倹しい生活をしてますとね、

やっぱり十万円単位の額は、

相対的にみて結構な金額に思えるわけです。

 

また、こんなにやる気のないワタクシなのに、

毎月給料が支払われる、というサラリーマンの有り難さ。

もちろん、会社においては、

やる気のなさは微塵も見せない(多分)言動をとっているので、

その「演技料」ともいえるだろうか。

そういえば、小学生の時、女優になりたかったんだ、あたし!

どうやら、「職業婦人」の役を演じる女優となったようです。

夢がかなっている、と言えるか?

 

 

 

で、毎朝、心の中で、

「ウン十ウン万、ウン千円!」「ウン十ウン万、ウン千円!」

と実際の金額を、リズム良くつぶやきつつ、

駅までの道のりを行進している。

 

そうやって毎朝の通勤路を過ごしていたら、

毎月、お給料をもらっているんだから、

日々の仕事において、

腸が煮えくり返り、殺意を覚え、それを圧し殺し、

さらに、いろいろ気に病んで疲弊しても、

まあ、仕方ないよなあ~と、段々と思えてきて、

さらに、私のような者が雇ってもらえるなんて、と

自分の至らなさにも思いを馳せ、感謝さえするようになってきた。

 

少し前までは、この「通勤路上・自己暗示セラピー」は、

「私は仕事があって幸せだ!」

「今日はどんなエキサイティングなことが私を待ち受けてるのかな!」

の2センテンスを繰り返しつぶやく、という内容だったのだが、

やはり、そんな欺瞞に満ちた言葉なぞ意味なし。

金、金額。これこそが私のマジックワードであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さよなら、マスク

東京のヒノキ花粉飛散は、ほぼ収束。

もう初夏の陽気になってることもあり、

インフルエンザの心配もなくなったことから、

マスクを着用している人はめっきり減った。

 

都心の駅の雑踏にいて得る印象としては、

花粉ピーク時は、10人に3人がマスク着用だったが、

現在は30人に1人、という感じかな?

(あくまで個人の感覚です)

それでも、皆無にはならない、

まだマスクを着用している人々。

 

なんらかの花粉にまだ反応している人々はいると思うが、

実は、私と同類の、「マスク依存症」の人かも?

そう思い込むことで、勝手に仲間意識を覚え、

さらに自分のマスク着用を正当化している。

 

ああ、マスクをして仕事をするのが、

段々と奇異の目で見られるという、辛い季節に入った!

気候的にはとっても快適な季節なんだけどねえ。

 

 

以前にも書きましたが、

私は、マスクが大好きである。

喉の乾燥を防ぐ・花粉をブロックするという実利以上に、

顔の半分を覆い隠すことができる、

近年の日本では公に認められたツール、慣習。

人見知りで、心を固く閉ざしている私には

こんなに有難いものはない。

仕事において「感じのいい」表情をつくらなくて済む。

マスクの下はいつも仏頂面でいられる。

 

ビジネスの場でさえ、着用が普通に見られるようになったのは、

おそらく、ここ5年くらいか。着実に定着している感がある。

社内ではもちろん、社外でも、

「風邪気味で」とか「花粉症で」とかいえば、

マスク着用のまま会議参加もオッケーである。

(ただし、対西洋人の時は外します。

西洋人にはマスク着用は悪性伝染病罹患者の印象与えるらしい)

 

 

ああ、しかし!

「風邪気味」「花粉症」の言い訳が通用しなくなってきたこの季節。

あくまで言い張ることもできますがねえ、

鼻声でもないし、超元気で、力強くしゃべっちゃうし、

ウソであることはすぐに見破られそう。

あと、やはり最高気温が25度にもなるような日は、

やはりマスクは鬱陶しい、暑苦しい、のも事実。

 

最近は、デスクで1人の時は外すことも増えてきた。

ただ、社内で誰かと話す必要がある時(結構多い)、

さっ、とマスクを装着する。

私のことを観察している人(いないが)には

私という人間が、人と話をする時にマスクする人、ということが

そろそろバレているだろう。

仕事においては、口臭を気にしている人くらいに思われてれば、

心を閉ざしている人と見抜かれるよりマシ。

こんな性格だからシゴト辛いんだね、アタシ。

 

 

 

TV番組で、「マスク依存症」についての特集を観たことがある。

やはり、私と似たような理由でマスクを装着する人はいるらしい。

心の病、というほどではないけれど、

こういうちょっとした「心の闇」を抱えている人は現存する。

きっと価値観が近く、分かり合える人々であろう。

 

マスク装着をいつ止めるか、いつまで引っ張るか、

というのが結構、最近の現実的な悩みです。

 

そろそろ、さようなら、マスク。

半年も私の心の平和をキープしてくれて、ありがとう。

冬まで、自分(の顔)をさらけ出す修行に入ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人旅の楽しみ

久しぶりにバンコクで、一人でブラブラした。

早朝から深夜まで、誰にも遠慮せずに、

1人気ままに動くのは楽しかった。

 

20代でドイツに住んでいた時は

よくヨーロッパ各国あちこちを一人旅していたし、

30代半ばには、2.5ヶ月、東南アジア数か国を

20キロのリュックサックを背負い

一人でバックパッカー旅をしたワタクシですし、

一人旅は慣れていたが、

最近は、もっぱら夫との2人旅が多くなって

すっかり一人旅の感覚を忘れていた。

 

バンコクには、過去20年ほど何度来ただろうか、

1人で、友達と、夫と。

次の旅先までの1泊程度の滞在を入れれば30回は下るまい。

東南アジアで1番、水が合うといえる都市です。

 

 

この春、親孝行のために、

母と、妹と、関東甲信越の桜の名所を訪れる、という

団体バスツアー旅行に参加した。

 

団体ツアーは初めてではないが、

近年は、個人でダラダラする旅ばかりだし、

さらに集団行動に抗うような普段の生活態度のためか、

久しぶりの団体ツアーは私にはかなりキツかった。

 

桜が満開の実に素晴らしいところにおいて

ここでしばらく散策したい!と思っても

もちろん行程がきっちり決められているので

そんな勝手な希望は叶えられるはずもない。

 

あと40分後にバスで集合です!と

ツアーガイドさんに言われると、

団体旅行で旅慣れている中高年以上の皆さんは

35分後には全員きっちりとバスの所定の場所に

座っているんですよね。

ギリギリに戻ってくるようじゃ、何があるかわからないし、

他の皆さんに迷惑がかかる可能性もありますからね。

 

そうか、そういうものなのか、と

慣れない団体行動に順応しようと、こちらもどんどんと

場数をこなしていくうちに、早く戻るようになってたりする。

皆がそのような思考回路をで行動することにより

どんどんと観光時間も短くなっていくのだろうか、

集団を慮るDNAをもつ、わたくしども日本人。

 

さらに、ランチやディナーも「込み」なので、

団体でぞろぞろと、

状況がセットされている食事処に入って

時間制限の中で食事をする。

場所や料理の内容はまあまあでも、

その様子だけで全く気が滅入った。

 

親孝行のためなんで、親の利便優先で良しとしましたが、

自分個人のためであれば、絶対に選ばない旅のスタイル。

 

 

 

ただし、そういう団体ツアーの最大の利点は、

見どころを外さず、行程にムダがないこと。

個人ではほぼ実現不可能だと思える、

短時間で最大を包括する「完璧」な内容になっている。

さらに、自分で考えたり、迷ったりすることがない。

ついて行けばよい。

 

それに比べて、今回のワタクシのバンコクの旅、

非効率も良いところで、

こんなに何度も来ているというのに

記憶力が極端に悪いからだろうか、

初めて来たかのごとく、迷うわ、間違うわ。

 

でもね、それが楽しいのだよね。

色んな人に、道ややり方を聞いたりして、

現地の人とちょっとだけ話すこともできるし、

電車の乗り換えもどんどん上手くなってきて

しまいには慣れてきた自分が誇らしく思えてきたりして。

 

 

 

5年前にできたばかりの現代美術館、MOCA。

タクシーでしか行けないバンコクの郊外にある、

しかしタクシー運転手も場所を知らない人が多い、

という情報はネットで得ていたんだけど、

本当に、スマホ上でタイ語付きの地図を見せて、

ここに行けるか、と聞いたら、タクシー4台に断られた。

 

ありゃあ~これはもう無理かね、と

一瞬諦めかけたが、でも!

行っている人がいるなら、行けないはずがない、

と最後にもう一度チャレンジしたら、

5台目にして、なんとか受けてもらえた。

(いきなり白タク化して、値段をふっかけられたが)

 

タクシー5台にチャレンジする精神を

いまだに持ち続けているワタクシですから、

やはり団体ツアー旅行より、

個人旅行が好きなのもむべなるかな。

 

 

 

バンコク一人旅の後は、夫と合流して、

いつものようにビーチへ。

暑季でド暑いタイも、海沿いの風は最高に気持よい。

 

 

 

 

こんな風に色んな旅を楽しめる私って、幸せだなあ!

としみじみと思う日々でした。