ミラドライ論文紹介6:多汗症だけでなく、腋臭症に対する長期的な効果についても検証 | 美容皮膚科医の日常ーペルラクリニック神宮前院長 本田淳

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以下本文となります。

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ミラドライの論文紹介6回目となります。

 

これは、過去に X で投稿した内容と重複します。また、当院サイトでも参考文献として紹介されています。

 

Clinical Evaluation of a Microwave Device for Treating Axillary Hyperhidrosis

 

 

 

*本研究は初期の論文で、複数回の治療を視野に入れた、ややマイルドな照射設定の手法となっています。

 

 

 

 

まずは、ごく簡単な要約です。

 

 

本研究では、腋窩多汗症の治療に第三世代マイクロ波デバイス「ミラドライ」を使用し、その効果と安全性を評価した。

このデバイスは、エクリン汗腺だけでなく、臭いに関与するアポクリン汗腺にも作用するため、汗だけでなく腋臭に関しても検証した。

 

31人の成人を対象に1〜3回の治療を行い、その後12か月間の追跡調査を実施した。効果について、患者が感じるわき汗の量(HDSSスコア)や実際の汗の量(グラビメトリックテスト)、さらに生活の質(DLQI)、また、臭いに関しては、患者自身が「気にならない」から「非常に気になる」までの5段階で評価した。

 

その結果、90%以上の患者で汗が大幅に減り、85%以上が生活の質が改善。また、臭いが気にならないと答えた人も治療前の12.9%から12か月後には61.3%に増えた。副作用は軽い腫れやしびれが一時的に見られたものの、ほとんどがすぐに解消された。

 

ミラドライは、従来のボトックス治療よりも効果が長く続き、ほとんどの患者にとって安全かつ有効な方法だと考えられる」

 

 

 

 

以下は、論文の構成に沿ったやや専門的な要約です。

 

1.序論)

  • 腋窩多汗症は、日常生活に大きな影響を与える疾患であり、米国では人口の約1.4%が罹患している。
  • 従来の治療法(制汗剤、ボトックス注射、外科手術など)は一時的または侵襲的であり、持続的かつ非侵襲的な治療法の需要が高い。
  • 第三世代マイクロ波デバイス(ミラドライ)は、皮膚と脂肪の境界にあるエクリン汗腺ならびにアポクリン汗腺を選択的に加熱し、非侵襲的に治療を行うことができる。
  • 本研究の目的は、この新世代デバイスの効果と安全性を評価し、特にエネルギーレベルや治療回数の最適化に焦点を当てること。

2. メソッド

  • 対象者: 31人の成人(男性8人、女性23人)を対象に、2つの施設で単群非盲検試験を実施。
  • 基準: 対象者は、HDSSスコア3または4、および両腋で5分間に50mg以上の汗をかくことが確認された患者。
  • 排除基準: 腋窩手術歴、過去12か月以内のボトックス注射など。
  • 治療方法: 1~3回の治療セッションを実施し、全ての治療は6か月以内に完了。局所麻酔(リドカイン1%)を用いた後、マイクロ波装置(miraDry)による治療を実施。
  • 評価項目:
    • HDSSスコアを主な効果指標とし、発汗量の減少はグラビメトリックテストDLQIで評価。
    • 臭いに関しては、「気にならない」、「少し気になる」、「やや気になる」、「気になる」、「非常に気になる」のいずれかで評価
    • 安全性、患者満足度は各訪問時に評価された。

3. 結果)

  • 主な効果(HDSSスコア):
    • 12か月後のフォローアップでは、90.3%の患者がHDSSスコア1または2を達成し、94%の患者が1ポイント以上のスコア改善を示した。
    • グラビメトリックテストによる発汗量の減少は、全患者で平均82%以上の減少が確認された。
  • 生活の質(DLQI):
    • 12か月後、85.2%の患者でDLQIスコアが5ポイント以上改善し、平均9.9ポイントの減少を示した。 
    • 治療後に腋臭が気にならなくなったと感じていることも示された。ベースラインで臭いが気にならない被験者の割合は 12.9%で、フォローアップ訪問時では、30 日、3 か月、6 か月、12 か月の訪問でそれぞれ 67.7%、71.0%、74.2%、61.3%であった(すべての時点でp < .001)。
 
  •  安全性:
    • 短期的な副作用としては、治療後の腫脹、発赤、感覚異常が報告されたが、ほとんどの副作用は軽度で一時的なものであった。
    • 1例で一時的な神経障害が発生したが、6か月後には改善した。

4. 考察)

  • 腋窩多汗症は、日常生活に大きな影響を与える疾患であり、新世代のマイクロ波デバイスは、安全かつ効果が継続的な治療法として有望であることが確認された。
  • 従来のボトックス注射と比較して、マイクロ波治療の効果は持続期間が長く、12か月後でも安定した結果が得られた。
  • 副作用は軽度かつ短期間で改善した。

5. 結論)

  • 本研究により、第三世代マイクロ波デバイスが腋窩多汗症ならび腋臭症の治療において有効かつ安全であり、特に発汗量と生活の質の改善に寄与することが示された。
  • この治療法は、非侵襲的であり、患者の高い満足度を得ており、今後も有望な治療選択肢として普及する可能性がある​。

 

以上となります。

 

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