金曜3コマ目は、公民科教育法。10名の学生が躍動しています。

💎 ねむいほうれんそう のコメント

【質問1】 今日の前半は、「表現の自由」について、思うところを語ってもらいました。あなたは、どんなことを語りましたか。

 私が語ったものは、「あだ名から見る表現の自由」です。

 この授業ではニックネームをつけていますが、これはあくまでもニックネームをつけた本人が考えたもので、「呼んでほしい名前」です。

 私が小学校高学年の時、学級で「あだ名禁止」となりました。しかし、4年生のころに転校してきた友人は、「○○って呼んで」と言っており、クラスの皆が友人のことを、そのニックネームで呼んでいました。確かにあだ名禁止にすることによって、嫌なあだ名で呼ばれる生徒、生徒自身が許可していない名前で呼ばれる生徒はいなくなる(少なくなる)のは事実です。しかしそれは同時に、「こう呼ばれて仲良くなりたい」と思っている人の、ポジティブなあだ名に対しての「表現の自由」が侵害されるのではないかと考えました。

 また、高校生の頃、「自分の名前が嫌い」と言っているクラスメイトがいました。そのクラスメイトは名前が嫌いだからこそ、小学校で「あだ名禁止」だったとしたら、かなりつらい思いをしていたのではないかと思いました。

 自分の名前が嫌いな生徒も含め「あだ名禁止」とすることは、「表現の自由」に加えて「思想・良心の自由」を侵害しているのではないかと思いました。

【質問2】全員の話を聞き、バジルも語りました。「表現の自由」について、どんなことを学びましたか。

 表現の自由の中にある「言論の自由」は相手がいることで成立し、アイデンティティにも関わってくるという話を聞き、確かにその通りだなと納得しました。

 また、「人間はどこまで家畜か」という本を紹介していた方がいて、その本を読んでみたいと思いました。

 それに関連し「相手を傷つけない」表現の自由について話があり、先生が「今までの話を総合すると表現の自由は抑圧される」と仰っていました。誰が見るか分からないものをどこまで自由にすればいいかは難しい面があるものの、過去の自由がなかった時代が多い中で、傷つくからと言って抑圧しすぎると、また元に戻ってしまうのだと実感しました。

【質問3―1】教科書50ページ~51ページで、あなたが注目したところはどこですか

精神的自由と死刑制度です。

【質問3-2】「それを、深掘りしてきてください。」と前回語りました。どんなふうに、深掘りしましたか。今日のあなたの発表を書きましょう。

 精神的自由の中にある「表現の自由」について、「大学生のための日本国憲法入門」という本を借りてきました。その中で、SNSなどによって「知る権利」が行き過ぎていることが近年問題になっていること、しかし「知る権利」が認められた背景として、日本では「治安維持法」によって言いたいことが言えない暗黒の時代をもたらしてしまった反省、というのも記載されていました。

 また、精神的自由に関わり、「安楽死・尊厳死の現在」という本も借りてきました。現在日本では最終段階の医療について様々な意見があります。終末期医療において患者本人の意思を尊重していくのは、精神的自由及び「人身(身体)の自由」に値するのではないかと思いました。

 そして、死刑制度を深堀するにあたって「きみが選んだ死刑のスイッチ」という本を借りてきました。死刑廃止に賛成する理由として、冤罪や誤判を回避するため、とありました。死刑制度に基本賛成の私ですが、その面では納得できるな、と思いました。

【質問4】 次回から、前半は、テーマを決めて語りあいます。「公共」の教科書の中から選んでもいいです。そうでなくてもいいことにしましょう。あなたがみんなで語りあいたいテーマを書いてください。また、そのテーマを選んだ理由も書きましょう。

 「安楽死・尊厳死・自殺幇助を日本で合法とすべきか否か」という話をしていきたいです。理由としては、今回精神的自由を深堀りしていき辿り着いたというのもありますが、以前からニュースなどを見て興味のあったテーマでもあったからです。

死にたいと思っている人、生きていたいと思っている人、様々いると思います。しかし、もう希望もないと思っている人や、どう治療しても助からず長い間苦痛に耐えている人に「死にたい」と言われたら、それでも「生きていようよ!」「生きていればいいことあるよ!」と言えるでしょうか。

 現在日本においては認められていないのが実情です。反対理由として「死ぬ権利」が「死ぬ義務」と変化していくのではないかという懸念点や、倫理的側面などがあります。

 そのことも踏まえ、私からは「あくまでも本人の意思に基づいたものでなければいけない」「安楽死・尊厳死・自殺幇助を行えるのは特定の医療機関のみであり、医師以外が行うのは禁止する」という条件も提起したうえで話し合っていきたいです。