ここは、とある田舎の薬局。
田舎独特の人の良さを感じるのどかな地域。
患者の大半は高齢者。
穏やかで、いつも微笑みを忘れず、
多少の無理は受け入れてくれる人が多い。
お人好しとでも言おうか、なんと言うか……。
さて、お人好しという言葉。
Google先生に聞いてみたところ、
こんな答えが返ってきた。
おとなしくて善良なこと。そういう人。すぐだまされる人。
つまり、善良でだまされやすい人ということか。
だまされやすい=自分で物事を深く考えない
とも言える。
この薬局には
長年通い続けている患者が多い。
その中で、夫婦で通っている方がおり、
二人とも同じ耳鼻科を受診している。
耳鼻科の薬と聞いて
どんな薬を想像するだろう。
多くの方は
花粉症などに使われる抗アレルギー薬
副鼻腔炎などに使われる抗生物質
めまいなどに使われる循環改善薬
あたりを想像するのではないだろうか。
この夫婦も長年に渡り(6年以上)
同じ抗アレルギー薬、同じ抗生物質を
当たり前のように毎日服用している。
症状が変わらないのに
薬をのみ続けている不思議な患者の1人だ。
では、どんな薬が処方されていたか見てみよう。
《夫》
《妻》
※薬について知りたい方は、まず
くすりのしおりをご覧になるといいだろう。
あまり難しい表現はないため、読みやすい。
ちなみに、添付文書📎はクリックしても
開かないこともあるのでご注意を……。
さて、
これらの内服薬は1日2回朝夕食後の服用
一度に14日分処方されている。
驚くべきことは
これを6年以上も飽きずにのみ続けていることだ。
「先生がもういいって言わないから」
まるでコピペのように、
毎回この言葉を笑顔で言い続けている。
善良でだまされやすい人とは
こういう人のことか……。
※他にも患者の不思議な発言をまとめた記事は
コチラをご覧いただきたい。
最初に比べたら良くなってはいるが
スッキリはしないとのこと。
元通りになることは半分諦めていながらも
薬をやめたい、減らしたいと
医者に自ら申し出ることもない。
批判しているように聞こえるかもしれないが、
これは批判ではなく問題提起。
なぜ、人は自分の体に責任を持てなくなるのか。
少しでも興味をもち、
少しでも考える人が増えたなら嬉しい限りだ。
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