<知的財産権の館>
② 審査期間の長期化の要因の第2点としては、
昨年、特許庁が適用開始を行った、商標登録出願の早期審査請求の申出の要件を
緩和した点が挙げられます。
ここで、「早期審査の申出」はあくまでも特許庁の行政裁量で行われている行政
サービスの1つであり、法令により規定されている制度ではありませんが、特許庁は
商標登録出願制度の利用者に対するフレンドリーサービスの向上の1つとして、
より容易に早期審査を適用してもらえる様に、早期審査請求の適用可能なケースを
追加致しました。この追加されたケースでは、従前のその他のケースと比較して、より
容易に早期審査を受けられる様に、その要件が緩和されております。勿論、そのために
予め商標登録出願の願書の記載に配慮しておく必要性はありますが。
→ この早期審査の申出が認められれば、審査官は、手元の審査案件を放り出して、
申出が認められた出願の方に対して優先的に審査を行うべき義務が生じます。
その結果、早期審査の申出が認められた場合には、出願申請から約1か月~1か月半
程で、審査結果が送信されてきます。やたらと、早いですよね!
この点は、現状の審査期間と比較すれば、魅力的であります。
そのため、早期審査の申出が増加しているのではないかと思われ、そのために、商標
登録出願の審査全体に於いて平均的な審査期間の長期化が生じているのではないかと、
思料致す次第です。
又、別の機会で、商標登録出願の早期審査申出の緩和された要件について触れたいと
思います。
<以上>
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