RAW CARESSな日々2nd -11ページ目

[映画批評]「100万円と苦虫女」

一言で申すと。

「苦虫を噛み潰す」

不愉快な表情の喩え。苦々(にがにが)しい気持ちである様子。
また、いつも苦々しいげな顔付きをしていることや、そういう人の形容。

得点75点(良作)

百万円と苦虫女 [DVD]/蒼井優,森山未來,ピエール瀧

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2008年(日)
監督
 タナダユキ
出演
 蒼井優
森山未來
ピエール瀧
竹財輝之助
齋藤隆成

(2011年6月DVDにて鑑賞)

こんな映画goo映画より抜粋

「赤い文化住宅の初子」などの女性映画で知られるタナダユキ監督が、「フラガール」の蒼井優を主演に迎えて製作したロードムービー。
アルバイトでお金を稼ぎ、100万円貯まるごとに転居を繰り返しつつ、自分の生き方を見つけ出していく20代女性の姿を描く。蒼井優が、不器用ながら一歩一歩成長していく主人公・鈴子を好演。



ストーリーgoo映画より抜粋

短大を卒業後、フリーターをしている鈴子は、バイト仲間からルームシェアを持ちかけられて実家を出る事にした。

しかしひょんな事から事件に巻き込まれ、警察沙汰に。前科者になってしまった鈴子は、「百万円貯まったら出ていきます」と家族に宣言し、バイト掛け持ちで懸命に働く。

やがて実家を出た鈴子は、とある海辺の町にたどり着く。海の家で働き始めるが、貯金が百万円貯まると、あっさり次の土地を目指して旅立つのだった…。

評論(ネタバレ注意!)

小生にとっては、珍しい作品のチョイスであるが、よく酒を交わす知り合いからのオススメで見てみました。

小生は、この手のジャンルは実はちょっと苦手としていたし、日本映画であるが故にどこか敬遠してましたが、見てみたら意外とイケました。

本作は、蒼井優のもつ静の魅力をうまく登場人物へと投影させ、作品の魅力とさせてることに成功していると思う。

この映画は、ロードムービーの体をしている。
しかし、ロードムービーは、だいたいが終着点があり、主人公はそこにたどり着くことが多い。
しかしながら、この映画には、終着点が存在しないようにも思える。

それは、題名にもあるように100万円貯めたら次の地へと移る。
それの繰り返しであり、劇中でのセリフでもあるように、逃避行の物語でもあるのだ。

実際には、この映画は全部で4つのパートに別れている。

1前科者になり出所するまでの過程
2海の家でのバイトと軽い出会い
3過疎地域でのバイトと騒動
4都会部でのバイトと恋

まるで短編を繋ぎ合わせたような展開であるが、それぞれが独立したエピソードとしても見ることが出来る。

個々のエピソードごとに、テーマも違うし、中にはネタバレすると危険な箇所もある。

オススメしてくれた知り合いは、そのネタバレ部分で感動していたとのことであるが、小生もたしかに納得。この100万円というワードをうまくつかった展開である。

蒼井優の魅力だけを頼りにせずにしっかりとストーリーを描いているところは、とても好感がもてる。

が、人と関わりも持ちたくない割には、やたらとモテルのはいかがなものか?
それは、蒼井優だからか?

総じて、うまくまとまった映画です。
中には、この主人公に共感する方もいらっしゃるんじゃないかな?

小生もなんとなくわからんでもなかったよ。

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[映画批評]「リミット」

一言で申しますと。


そこまでもたないよ!(色々とね)

[リミット] コレクターズ・エディション [DVD]/ライアン・レイノルズ

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[リミット] コレクターズ・エディション [Blu-ray]/ライアン・レイノルズ

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得点80点(すばらしい)


2010年(スペイン)
監督
 ロドリゴ・コルテス
主演
 ライアン・レイノルズ

( 2011年6月DVDにて鑑賞)


こんな映画

棺の中に生きたまま入れられた主人公のみに焦点を当てた異色作。

ストーリーウィキペディアより抜粋

イラクでトラックの運転手をしているポール・コンロイがある日何者かに襲われ、気がつくと棺の中に入れられ、どこかに埋められていた。彼は手元にあるいくつかの道具を使って脱出を試みる。


評論(ネタバレ注意)

棺の中に生きたまま入れられ埋められた主人公の極限状態を、極限までにその閉塞感を描き、極限なまでの演技と、徐々に紐解かれる脚本の運びがすばらしい作品である。

映画は、生き埋めにされた主人公の視点のみで描かれる。
そこに携帯電話というアイテムがあるおかげで、この映画は成立することが出来るのである。

主人公は、とにかく思いつくであろうところに電話をかけるていき、そのやりとりを行うにつれて徐々にストーリーが進行しことの全体像が明らかになってく脚本の運びはまさに職人芸である。

他にこの映画が描くのは、不条理なまでの「現代」を描いているところも、注目する点である。
劇中、ただの作業員としてトラックの運転をしていた主人公ストーリーが進み、会社から電話が掛かってくる。

それは責任を負いたくない会社からの不条理なまでの解雇宣告であった。

物語は、このような世の不条理さをこれでもかと見せつける上に、物語自体も不条理の上に成り立っているのだと思うのである。

ただ、いろいろな部分で突っ込み所も多い。
そもそも、すぐに酸欠になるだろうし、そんなに携帯の電池ももたないだろし・・・。と細かい点での突っ込み所も多いのだ。

かなり見ていて息苦しくなる映画である。
ちょっと、見るときは、体調を万全にしておきましょう。


ちなみにこの映画のように、空間を限定した映画は珍しい部類である。
いわゆる密室劇であり、密室劇の醍醐味はその極限な状態のなかでの俳優たちの演技である。

本作のライアン・レイノルズは、見事なまでの演技を魅せてくれます。
是非堪能してみてはいかがでしょうか?

最後に広告トレイラーをどうぞ。





[映画批評]「TRICK3 霊能力者バトルロワイヤル」 


一言で申せば、


実は、いろいろなもののパクリで成り立っている。

劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 超完全版 (2枚組) [DVD]/仲間由紀恵,阿部寛,生瀬勝久

¥6,300
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得点55点(ふ~ん~)



2010年(日)

監督
堤幸彦
出演者
仲間由紀恵
 阿部寛
 生瀬勝久
 野際陽子
 松平健
(2011年6月TVにて鑑賞)

こんな映画

カルト的な人気を誇った同名深夜ドラマの劇場版第3段。
とてつもなくマニアックなネタとシュールな展開が肝になってくるサスペンス?コメディ。


ストーリーウィキペディアより抜粋

ある日、上田を山奥の万練村(まんねりむら)に暮らす中森翔平という青年が訪ねてくる。
万練村には「カミハエーリ」と呼ばれる霊能力者が村を治める掟があるのだが、その選定には全国から募集した霊能力者同士を競い合わせる、いわば「霊能力者バトルロイヤル」ともいうべき大会が行われ、最後に勝ち残った者がカミハエーリとされるという。

そして最近、翔平の祖母である先代カミハエーリが亡くなったため、村では大会が催されようとしていた。参加者の一人でもある翔平から、この因習を止めさせるため、本物の霊能力など無いことを証明して欲しいと頼み込まれた上田は、万練村へ赴くことにする。

一人では心細い上田は、奈緒子を騙して連れて行こうとするも、体よく断られてしまう。実は奈緒子もまた、クビになったステージの興行主から、偶然カミハエーリ選びの大会参加を勧められており、優勝者に与えられる村人からの貢ぎ物や隠された財宝を狙って、大会に参加する事に決めていたのだ。

それぞれ別の目的で万練村を訪れるも、結局は鉢合わせしてしまった奈緒子と上田。お互いが知り合いだと知られては困る2人は、財宝を手に入れるために結託し、大会を勝ち抜こうと画策する。

やがて大会が始まり、参加者達は各々が持つ霊能力を披露、自分こそが本物の霊能力者だと主張する。だが一人の参加者・鈴木玲一郎により、大会は凄惨な命の奪い合いへと進展する。


評論(ネタばれ注意)

シュールなネタ満載で、監督堤幸彦の世界観が一番出ているこの作品。
とにかく、マニアックなネタとよくよく気にしてみると、危険なネタも多く、そこがある種の魅力を放つのがこのシリーズの魅力である。

仲間由紀恵と阿部寛の二人が織りなす、しょうもない駆け引きも相まって、この作品で仲間由紀恵をスターダムへと押し上げたのであった。

しかし、小生はこのキャラクターのイメージが強くて、どの作品を見ても仲間由紀恵の演技は、同じにしか見えないのである。

そんな3作目になるこの映画は、舞台となる村名(万練村)が語るように、マンネリ化をいかにして捉えるかが、見ている側の評価に関係してくる。

言わば、ストーリーラインが、まったくもって従来作と変わらないのである。
悪く言えば、首の継げ変えと言ってしまってもいい。
それが、このシリーズのお決まりと言ってしまえば、終わりなのであるが。

本作に至っては、ストーリーを重視している節が見受けられる。
前作は、逆にまったくもってストーリーを重視せずに悪乗りだけが先行してしまい、まったく印象のない映画のように思えたが、本作は映画「リング」よろしくの展開を見せる。が、いかんせん粗い。

いろいろなポイントで?が立つ。なんで?なんで殺すのかな?
あれ?マツケンは何がしたかったのかな?

この辺は、映画としてしっかりと成り立っていた1作目に、軍配があがってしまう。
それでも1作目もストーリーが粗いなと思っていたんだけどね。

小生がなぜか一番笑えたのは、島崎敏郎のアダモちゃんがまた見れたことくらいかな。

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[映画コラム]映画宣伝用音楽

本日はたまにの映画コラム。


最近まったうくと言っていいほど映画を見てない小生。
なので、批評文も書くこともないので、小生のちょっとディープな映画感と映画音楽の世界について。
今回は、映画宣伝用の音楽について。



まずはこの動画をどうぞ。
(見れない人ごめんなさい)



意外と映画のほうは小生はあまり関心がなかったりするが、日本映画には珍しくepic musicが使われたりする。音楽だけを切り離すと。

動画前半はこちら
Immediate Music - Archangel


Trailerhead/Immediate

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後半はこちら
Immediate Music - Epicon



Epicon/Globus

¥4,058
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Immediate Musicはちなみに映画宣伝用の音楽制作会社のことである。

映画宣伝のepic musicの代名詞と言えばこちら。


Carmina Burana - O Fortuna


Carmina Burana/Berlin State Boys’ Choir

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映画と音楽は、切っても切れない中であったりします。
ちなみにepic musicとは、叙事詩的な音楽、つまりは壮大な音楽ということになる。

映画宣伝音楽ではよく、こういった曲が使われることが多く。
実際にはその映画では使われてなくサントラに収録されていることはない。

主に、宣伝用で高揚感を煽る効果があると思われる。


例えばこちらそう。
スパイダーマンのトレイラー(音が悪いので注意)


後半の音楽だけを抜き取るとこちら。

E.S. Posthumus - Pompeii

Unearthed/E.S. Posthumus

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映画宣伝時でブレイクするタイプもある。

ブレイクした代名詞と言えばこちら

映画「デアデビル」予告編

デアデビル/サントラ

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デアデビル/ディレクターズ・カット [Blu-ray]/ベン・アフレック,ジェニファー・ガーナー,マイケル・クラーク・ダンカン

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デアデビル [DVD]/ベン・アフレック,ジェニファー・ガーナー,マイケル・クラーク・ダンカン

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映画はしょうもなかったけど。この映画でエヴァネッセンスがブレイクしたんですな。


フォールン/エヴァネッセンス

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あとはトワイライトとか


トワイライト~初恋~ スタンダード・エディション [DVD]/クリステン・スチュワート,ロバート・パティンソン,テイラー・ロートナー

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トワイライト~初恋~ Blu-ray/クリステン・スチュワート,ロバート・パティンソン,テイラー・ロートナー

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オリジナル・サウンドトラック トワイライト~初恋~/サントラ

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Paramore: Decode

ブラン・ニュー・アイズ/パラモア

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短い時間で、映画を印象付ける映画CMは、映画の凝縮といっていいほどの輝きを放ち、編集技術次第では、宣伝のほうが数倍面白そうに見えたりもするし、逆に映画をダメにしてしまうこともある。

そこに花を添えるのが映画宣伝用の音楽であり、聴いて良いなと思っても何の曲だかわからずに世に儚く消えていく音楽を今一度堪能されてみてはいかがでしょうか?

[映画批評]「30デイズ・ナイト」

注意!この映画は過激な表現や暴力的表現が描かれています。

一言で申せば。

極夜の中ってのは盲点だわ!

30デイズ・ナイト [Blu-ray]/ジョシュ・ハートネット,メリッサ・ジョージ,ダニー・ヒューストン

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30デイズ・ナイト プレミアム・エディション [DVD]/ジョシュ・ハートネット,メリッサ・ジョージ,ダニー・ヒューストン

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得点75点(あと一歩!)



2007年(米)
監督
デヴィッド・スレイド
製作
サム・ライミ
主演
 ジョシュ・ハートネット
 メリッサ・ジョージ
 ダニー・ヒューストン
(2010年3月DVDにて)


こんな映画
『30デイズ・ナイト』(原題:30 Days of Night)は、2007年のアメリカ映画。スティーヴ・ナイルズによる同名のコミックを原作としている。
極夜(地軸がずれているために起こる明けない夜のこと)の時期のアラスカを舞台にした吸血鬼との死闘を描いたサバイバルホラー。

ストーリーウィキペディアより抜粋

アラスカ州バローは極夜の季節を迎えていた。

その初日、保安官夫婦のエバンとステラは住民の飼い犬数十頭が殺されるという事件に遭遇した。

さらに停電と電話不通が起こり、エバンが発電所に向かうと管理人は惨殺されていた。一連の事件の犯人はヴァンパイアであり、極夜に乗じて街へ繰り出し人々を襲い、仲間を増やしてゆく。



評論(ネタばれ注意)


ホラー界の大御所の一人と言えば、サム・ライミ。
最近は、めっぽう自分では監督せずにプロデュースに周っているのであるが、どれもこれもあと一歩何かが足らない感じがするのが、彼らしいと言えば彼らしい。

この映画の肝となってくるのは、極夜という明けない夜の中、吸血鬼達がその中で人間を襲っていく内容であり、ある意味アイディア勝負の映画であったりする、

その絶望感と極限状態の描き方がとてもすばらしい。

説明不足の点が多いのもたしかで、吸血鬼達はいったい何者であるかなどは一切描かれていない。
しかし、小生はこのことについては肯定派であり、逆に描かなかったことによって、怖さを引き立たせる要素にもなっていると思うのだ。

しかし、頂けないのは最後の展開である。
ここまで引っ張といて、最後はまるで漫画のような無茶な展開なのである(元が漫画だから仕方がないか・・・。)

この展開さえどうにかならないもんだろうか?

ちょっと頂けない・・・。

まぁ、この展開によって続編で続いてるのであるが・・・・。
もうB級映画扱いなので、あまりこの映画で成功してなかったのだろうな・・・。


ちなみにこの映画に出ていた女優さんで

$RAW CARESSな日々-meri
メリッサ・ジョージ

綺麗な女優さんなのだけど、怖い映画のはずなのに、ところどころでなんか笑っているように見えるのよね。たぶん元々がファニーフェイスの女優なんだろうけど、ホラー映画にはちっとばっかしミスキャスト?

最後に広告動画をどうぞ。