AviUtl + GPU で アップスケーリング 書き出し編

AviUtl + GPU で アップスケーリング を書かせてもらってます。準備編/休憩からの続きです。
(アップスケーリングとは、動画などの解像度を高品質にあげること。いわゆる「超解像度」。ただし、アニメ以外では期待できません。)
・準備編
・休憩編(今回のアップスケーリング方法で、どのくらい画質が向上するかの結果)
・設定編(その1)
・設定編(その2)
続々公開中です。
というわけで、やっと書き出し編です。
書き出しをするには、「ファイルメニュー」→「プラグイン出力」→「拡張 x264出力(GUI)」とクリックしていきます。

すると、保存ダイアログのようなものがでるので、ビデオ圧縮ボタンをクリックします。

圧縮に関する設定ダイアログが出ると思います。必要最低限の設定事項の解説をしておきます。

まず、「シングルパス - 固定ビットレート」となっている所ですが、そのままでも構いません。より高画質にしたいけど、ファイルサイズを抑えたい場合は「マルチパス - Nth PASS」に変更してもいいです。(ただし、変換にかかる時間が1.5~2倍になります)
そして、ビットレート(kbps)の項目ですが、デフォルトで構いません。(HD解像度の場合は、7000kbpsでも十分です。)
ちなみに、地上デジタル放送(1440x1080ですが)のビットレートは、約16000kbps(16Mbps)です。
数字を上げれば高画質になりますが、ファイルサイズが膨大になります。
「nero AacEnc.exeの設定」の項目は、準備編でダウンロードした「Nero AAC」というファイルの保存先を指定する必要があります。(このブログの準備編の通りにやった場合は、AviUtlのプラグインフォルダに入っているはずです。)
右端の「...」のボタンをクリックして、AviUtlの保存されているフォルダの中にある「plugins」フォルダを指定し、その中にある「neroAacEnc.exe」を選択して、開くをクリックしてください。

そして、その下のエンコード設定ですが、「Q-Based AAC 190~kbps」くらいでいいと思います。最高品質は「Q-Based AAC 300~kbps」ですが、人間の耳はそこまで高音域を聞き取れないので、そこまでしなくともいいと思います。
数値が高いほど、高音質になります。
そして、OKボタンをクリックします。他にも設定項目がありますが、中~上級くらいの動画圧縮について理解している人でないと、調整が難しいので他は任意でお願いします。
その後、保存場所とファイル名を指定して保存をクリックします。あとは、完了まで待ってください。

ざらっと、こんな感じです。エラーなどの対策もそのうち載せます。
DVDを取り込んで、アップコンバートした場合は音声が出ないはずです。先に載せるべきでしたが...
AviUtl + GPU で アップスケーリング 各種設定編(その2)

AviUtl + GPU で アップスケーリング を書かせてもらってます。設定編(その1)からの続きです。
(アップスケーリングとは、動画などの解像度を高品質にあげること。いわゆる「超解像度」。ただし、アニメ以外では期待できません。)
・準備編
・休憩編(今回のアップスケーリング方法で、どのくらい画質が向上するかの結果)
・設定編(その1)
続々公開中です。
さて、ここから本番のフィルタプラグインの設定です。
まずは、フィルタプラグインの順番を並び替えます。
設定メニューの下のほうにある「フィルタ順序の設定」→「ビデオフィルタ順序の設定」とクリックしていきます。(下の画面は、いろいろと実験するためにフィルタを詰め込みまくってしまったため、表示項目が多くなっているだけです。
実際はもっとコンパクトだと思います)

すると、下のようなウィンドウが表示されるので、
SharpenResize
NL-Means Light for GPU
WarpSharpMT
の順にしてください。別に、この3つが上から順になっているならば、間に他のフィルタを入れても構いません。

理由というのも、特に無いですが...
リサイズ(拡大)→ノイズ除去→シャープにする
の順の方が綺麗になるんじゃないか...という個人的な推測です。
そして、OKボタンをクリックして閉じたら、設定メニューから今回使用する3つのフィルタプラグインをクリックしていってください。設定ウィンドウがいろいろ出てくると思います。

まず、SharpenResizeの設定です。

(ここからは、自分で上手に調整してください。AviUtlウィンドウの下の方にあるスライダを動かすと、好きな動画の再生位置に移動できるので、フィルタの結果を見つつ調整してください。)
(Reademe.txtより)
上の画像は初期値です。
右上のチェックマークをオンにしてください。これで、フィルタが有効になります。
●size項目
これは、そのままで構いません。
●width項目
動画の横のサイズです。(HDサイズなら1280を)
●height項目
動画の縦のサイズです。(HDサイズなら720を)
●usm項目
アンシャープマスクの強さです。(通常のシャープとは違って、しきい値判定でシャープ化します。)
●radius項目
アンシャープマスクの半径です。(0.1倍だそうです)
●max項目
アンシャープマスクの結果の上限値に影響します。(0の時は隣接するピクセルでもっとも明るいピクセルが上限)
●min項目
アンシャープマスクの結果の下限値に影響します。(0の時は隣接するピクセルでもっとも暗いピクセルが下限)
●denoise項目
ノイズ除去の強さです。
●recovery項目
ノイズ除去で失われた高周波成分の復元率です。
●sharp項目
輪郭線が細くなる方向にサンプリング位置をずらしてリサンプリングを行います。(つまり、シャープにします。)
ただし、暗い部分が狭くなる方向にずらすので白い線は太くなってしまうそうです。
ここらあたりは、トライアンドエラーです。(エラーじゃないですが 笑)
目安の設定は次回にでも載せておきます。
次は、NL-Means Light for GPUの設定です。

(自分で上手に調整してください。AviUtlウィンドウの下の方にあるスライダを動かすと、好きな動画の再生位置に移動できるので、フィルタの結果を見つつ調整してください。)
(Reademe.txtより)
右上のチェックマークをオンにしてください。これで、フィルタが有効になります。
●輝度空間/色差空間 項目
輝度成分と色差成分の処理で参照するピクセルの範囲です。(この項目は、意味の分かりにくい設定なので、いろいろ試してみてください。)
●輝度時間/色差時間 項目
輝度成分と色差成分の処理で参照する時間軸方向の範囲です。(この項目は、意味の分かりにくい設定なので、いろいろ試してみてください。)
●輝度分散/色差分散
小さい値にするほど色が近いピクセルへ偏った重み配分になりノイズが残りやすくなります。大きい値にするほど重みが平均化され、平均ぼかしに近い効果になります。とのこと。
●アダプタ
使用可能なGPUが複数ある場合は、使用するGPUを変更できます。
●Use UpdateSurface
システムメモリ→ビデオメモリ間の転送方法の選択。ONが従来どおりの方法だけどOFFの方が少しだけ速いかもとのこと。
最後にWarpSharpMTの設定です。

(自分で上手に調整してください。AviUtlウィンドウの下の方にあるスライダを動かすと、好きな動画の再生位置に移動できるので、フィルタの結果を見つつ調整してください。)
(Reademe.txtより)
右上のチェックマークをオンにしてください。これで、フィルタが有効になります。
●depth項目
適用する強度です。
●blur項目
輪郭をぼかす回数です。
●bump項目
輪郭抽出時のしきい値です。
●cubic項目
3次元補間係数です。
●上下左右項目
適用範囲の指定です。
●範囲表示項目
適用範囲を階調反転して表示します。
depth・bumpの初期値がかなり強めの設定になっています。各自で調節することをお勧めします。とのこと。
詳細は、各フィルタのReademeを見てみてください。
次は、書き出し設定あたりに行きたいと思います。音声が出ないなどのトラブルは、その後に対策を書きたいです。
AviUtl + GPU で アップスケーリング 各種設定編(その1)

AviUtl + GPU で アップスケーリング を書かせてもらってます。準備編/休憩からの続きです。
(アップスケーリングとは、動画などの解像度を高品質にあげること。いわゆる「超解像度」。ただし、アニメ以外では期待できません。)
・準備編
・休憩編(今回のアップスケーリング方法で、どのくらい画質が向上するかの結果)
・設定編(その1)
続々公開中です。
では、各種設定を書いていきたいと思います。(本当は、こんなコトしている場合ではない 笑)
●AviUtl本体の設定
まず、AviUtlを起動し、「ファイルメニュー」→「環境設定」→「システムの設定」と進んでいきます。

「システムの設定」をクリックすると、↓のウィンドウが表示されると思います。

変更が必要なトコだけ解説します。
●最大画像サイズ
これは、「どの解像度までの動画ファイルの編集を許可するか」といった感じの設定です。
HD解像度へのアップスケーリングを考えている方は、幅=1280以上。高さ=720以上で構いません。
とりあえず、目的の解像度以上を指定しておけば問題ありません。
●最大フレーム数
これは、「合計フレーム数が、どのくらいまでの動画の編集を許可するか」といった感じの設定です。8388607まで可能だそうです。
動画は、いわばパラパラ漫画のようなものです。通常の動画は、1秒の30フレーム(厳密には29.97フレームの場合が多いです。)です。パラパラ漫画でいうところの、1秒の間に30枚めくっている状態です。
ということは、300フレームで約10秒の動画が編集できます。あとは、計算してみてください。
目安としては、30分番組の場合 約54000フレーム。60分番組で約108000フレームです。
●リサイズ設定の解像度リスト
これは、AviUtl内蔵のリサイズフィルタを使用するときに使う項目ですので、今回の場合は外部フィルタを使うので、そのままで構いません。
●SSEを使用/SSE2を使用
自分のパソコンのCPUが対応していれば、チェックをいれてくだい。(SSEについては準備編を参照してください。)
●編集のレジューム機能を有効
編集状態を保存して終了します。編集の途中でソフトを閉じても、つぎに起動したときは閉じる前の状態から再開できるという機能です。任意でどうぞ。
●ロード時に29.97fpsに近いものは自動的に29.97fpsに変換する
フレーム数のズレを軽減します。お好みでどうぞ。
●ロード時に映像と音声のンがさが0.1秒以上ずれているものは自動的にfps調整する
音ズレがある場合は、チェックを入れてみるといいかもしれません。
次に入力プラグインの優先度の設定を行います。

DirectShow File Readerを、とりあえずAviUtl ProjectFile Readerの次に移動させてください。(ファイルが読み込めない場合がでた場合は、のちのち対処法も書きます)

とりあえず、これでAviUtl本体の設定は終わりです。次はフィルタプラグインの設定です。(やっと本題)
・準備編
・休憩編(今回のアップスケーリング方法で、どのくらい画質が向上するかの結果)
・設定編(その1)
続々公開中です。