「ピンインや注音が使われるようになる前、ネイティヴはみんな漢字だけで読めたのでは・・・???」
という疑問について。
過去記事↓
中国で今のピンインを正式に使い始めたのは1958年、注音は1918年です。その前の試行段階まで合わせても歴史は浅い。
それ以前は、漢字だけ。
でも、その頃、文字の読み書きは庶民のものではありませんでした。労働の必要がないとか、家庭教師を雇えるような経済力があるとか、人並み以上の記憶力を持つとか、そういう条件が揃って初めて、漢字を自在に操ることができたのです。
20世紀になって、注音やピンインが学校教育に取り入れられたことにより、ようやく漢字の読み書きが庶民のものになりました。
すでに音声でのコミュニケーションができるネイティブでさえ、たくさんの漢字の読み書きを覚えるのには、ピンインや注音が必要だったのです。
外国人である私たちが、今、漢字だけで中国語をマスターするには、清朝以前の特権階級並みの条件が必要なのかもしれません。
「ピンインも注音も覚えずに、漢字だけで中国語を勉強しようとしている日本人がたくさんいるよ。」
と台湾人同僚に言うと、目をシロクロさせていました。
「えーっ、それでどうやって発音を覚えるんですか???」
だって、ネイティヴでさえ、最初から、漢字だけで読めたわけではないのですから。
<続きます>
ここまでの内容をまとめました↓
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