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梅雨が明けて、梅干しの土用干しの季節になってきました。
我が家でも干し始めています
旅やサイクリングの心強いお供、疲労回復に効果抜群な「梅干し」。保存性を高めるには干し方が大切!
今日のブログ記事では
- 梅干しの干し方の手順とコツ
- 干した後の保存方法
- ざるがない場合、場所がない場合の対処法
- 梅干しを干す理由
について解説します。
※以前梅酢の記事を書いたら、梅干しの作り方や効能で検索してくる方がかなり多いのです。サイクリストブログなのに(笑)ありがとうございます
梅干しの干し方のコツ
梅が完熟する6月中旬~7月初旬に、梅の実を塩漬けします。
4週間以上漬けてから、屋外に梅を干します(土用干し)
途中で塩もみした赤しそを追加すると赤い梅干しになり
赤しそを入れないと白っぽい(黄色い)梅干しになります(関東干し)
《くわしい漬け方はこちら》
梅干しを干す手順
通気性がよくて浅い容器や台の上に、重ならないように梅の実を置き、「3日3晩」干します
竹製のザルを使うことが多いですね
- 1日目は日中だけ干し、
- 2・3日目は朝から翌朝まで夜通し干し、
- 4日目の日中に取り込みます
詳しく説明すると
■1日目
- 9:00~15:00くらいを目安に干す
- 赤しそがある場合は一緒に干す
- 可能なら梅を1回裏返す
- 梅酢のビンも、ふたにキッチンペーパーをはさむなどし、一緒に天日に当てる(紫外線消毒するため)
- 味をしみこませ柔らかくしたい場合は、夕方取り込んだ梅を一旦梅酢のビンに戻す(戻さなくてもよい)
■2日目
- 前日と同じように干し始める
- 朝のうちに梅を1回裏返す(朝の方が湿り気があり裏返しやすい)
- 夕方は取り込まずに夜露にあて、梅干しをやわらかくする。
■3日目
2日目と同じ。
■4日目
- しっとり系がよければ朝のうちに取り込む
- カラッと系がよければ午後に取り込む
「裏も表も乾いて、シワが出て白っぽくなる」状態になったらできあがり。
・・・と細かく書いていますが、実際はもっと大雑把にやっています
とにかく雨に当てないようにだけ注意して、出勤前に出して退勤後に取り込んでるし、3日3晩ベランダに出しっぱなしの年もありました
白い粉や結晶が浮いてくることがありますが、カビではなく塩です。
赤しそは、パリパリ乾いたものを砕いてふりかけ(ゆかり)にします(私は、よく乾かし固くしてから、フードプロセッサーで粉にしています)
曇りが続いた場合は4日目以降も干すなど、天候などによって干す時間を調整します。
もし雨に濡れてしまったら
夕立ちやゲリラ豪雨で梅が濡れてしまった場合、そのままにするとカビが生えるリスクが発生します。
ですので、雑菌をなくすため35度のホワイトリカーをスプレーして、天日干しでホワイトリカーを乾燥させた後、ふたたび梅酢に漬けて土用干しをやり直します。
ホワイトリカーを吹きかけた後、1個ずつペーパータオルで拭き取るという方法もあります。
梅干しを干す時期と期間
梅干しを干すことを「土用干し」と言いますが、土用とは旧暦で、各季節の終わりの18日間を指します。
夏土用は立秋(8月7日頃)の前18日間なので、だいたい7月20日~8月7日頃になります。
ちょうど梅雨明けの時期であり、雨が少なく日射しが強いので、この期間中の「3日3晩」が梅干しを干すのに最適な時期。
しかし実際には、漬け込みのタイミングなどで干すのが遅れることもありますよね。
近年は温暖化しており、9月でも相当暑いので、雨にさえ当てなければ9月まで問題なく干せるようです。
干した後の保存方法
梅干しは塩分と酸味が強く、特に酸についてはpH2.0という強酸性なので、容器の材質に気を付ける必要があります。
梅干し保存に向いている容器の材質は
- ガラス
- 陶器
- ホーロー
金属(アルミ・ステンレス他)は酸に弱いためNG
プラスチックも耐熱温度が低いものは熱湯消毒ができませんし、また、強酸で劣化することがあるため長期保存には向きません。
ホーローでも、コーティングが剝がれたものは、金属が露出しているのでNGです(ホーローとはステンレス等の金属をガラスで高温コーティングしたものなので)
<どこで保存する?>
<食べるタイミングは?>
- すぐに食べてもOK
- 干した後、3ヶ月以上置いて食べると、塩分がなじんで食べ頃になります。(そのまま保存/梅酢に1回くぐらせてから保存/梅酢に漬けた状態で保存など、さまざまな方法があります。私は横着物なのでそのまま保存派)
- 3~5年置くと、さらに熟成して美味しくなります。
竹製のざるがない場合の代用品
竹製のざるはしまうのに場所を取るし、他にあまり使い道がないので、できればもっと手軽なもので代用したいですよね。
梅干しを干すのは3日3晩だけですので、プラスチック製が便利です。
ひものネット(万能干しかご・ハンギングドライネット)
私はいつもこれを使っています。狭いベランダにも吊り下げられて便利です。
キャンプ用の食器を乾かすハンギングネットもOK。キャンプ好きの友達がこれを愛用中。
上の段と下の段で乾き具合が違うので、下の段は1日長く乾燥させるなど調整をしています。
プラスチックのざる・かご・トレー
プラスチックのかごで代用したこともあります。長期間だと強酸による劣化リスクがあるけれど、短期間なので便利さを優先。
ただし、赤しそ入りのものは色移りすることがあります。
私の友達は「すだれ」の上で干しています。まるでアート作品みたい
梅干しを干す理由
梅干しを干すのは、古くからの保存食の知恵によるものです。
- 水分を蒸発させ塩分濃度を上げ、保存性を高める
- 紫外線で殺菌し、保存性を高める
- 果肉に粘り気が出て食感がよくなる
冷蔵庫もクーラーもなかった昔の人は、食料の備蓄のためにさまざまな知恵を駆使しています。
乾燥させたり塩蔵したりすることで、保存性が高くなり、収穫のない時期にも食べられる保存食になるのですね。
ちなみに、塩漬けした梅を干さなくても、梅漬けとして食べることができます。
うちの実家は梅漬け派だったので、干して乾いた「梅干し」に憧れていました(笑)
これから夏がますます暑くなり、疲労回復や熱中症予防に、梅干しが大活躍することでしょう。
《梅干しの漬け方はこちら》
《赤しその塩漬けの作り方はこちら》
《梅酢・梅干しの効能はこちら》
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