豪華客船ノルマンディー号とフランスのガラス工房
悲劇の豪華客船として英国のタイタニックはあまりにも有名ですが、
英国の永遠のライバル、フランスにも悲しい運命をたどった豪華客船があります。
1935年就航のノルマンディー号。
船にあまり詳しくない方でも、この船を正面から描いたA・M・カッサンドルの
迫力あるポスターは覚えがある方が多いのではないでしょうか。
ノルマンディー号はCGT社(Compagnie Generale Transatlantique)によって
1931年に起工され、翌年1932年に進水・命名されました。
処女航海のル・アーブル~ニューヨーク間を30ノットの高速で駆け抜け、
ブルーリボン賞を取ったものの、客船として航海したのは実はたったの4年間。
第2次大戦勃発時にニューヨークにあったノルマンディー号は
そのまま抑留されてしまいます。
その後フランスがドイツ軍の占領下におかれ、さらに1941年12月11日に
ドイツがアメリカに宣戦布告したことから、
アメリカに接収の上軍隊輸送船に改装される事に。
ラ・ファイエットと名前を変えられ、豪華な内装をはぎとる改装工事中に
火災を起こして横転、そして全損・・・。
その荘厳かつ流麗な船容は薄幸な運命とともに伝説となっています。
そしてその内装の豪華さもおおいなる伝説。
ベルサイユ宮殿の鏡の間より大きい、93mの長さをもつ
ファースト・クラスのダイニングルームは
14mの幅、8.5mの天井高をもち、700席157テーブルがあったといいます。
壁には当時粋を極めていたアール・デコのガラスパネルがはめ込まれ、
美しい光に満ち溢れていました。
パリが"City of Light(光の街)"と呼ばれるならば、
ノルマンディー号はまさに"Ship of Light(光の船)"。
このノルマンディー号のインテリア・ガラスパネル、照明器具などには
ラリック工房が多くかかわっていました。
例えばこのファーストクラス・ダイニングのテーブルランプはラリック製。
巨大な船のせいでしょうか、実は他のフランスのガラス工房も参加していました。
Degue(デュゲ)工房も、多くのガラスパネルを納めたそうです。
当店にもそのDegue工房のシャンデリアがございます。
このシャンデリアはまだアール・デコの前身、
アール・ヌーボーの意匠を色濃く残したもの。
ここから変貌していくデザインの流れ、
そしてきっとまさに始まろうとしていたであろうノルマンディー号のプロジェクト。
ガラスに残されたサインひとつにも、歴史がみえてきます。
今回は悲しい歴史が織り込まれていました・・・。
それでも、人は美しいものをもとめ、それを引き継いでいく。
大切なものがあるからこそ、前を向いていけるのかもしれません。
by N
古典技法 フレンチポリッシュ
アンティーク家具にご興味のある方は、何度か耳にされているのではないでしょうか。
塗装とは主に、下の素材の保護のため、美しく見せる美観的な要素の2つの役目があります。
フレンチポリッシュとは、その数ある塗装の中の一種で、19世紀の初めにフランス使われ始めた技法で、その後ヨーロッパ中に広がりました。
材料はラックカイガラ虫という昆虫の分泌物を原料にしています。
現在でもヴァイオリンなどの楽器類にはこの技法が一般的に使われているようです。
音の味わいにも影響してくるのでしょうね。
天然樹脂なので人に対しても優しい塗料です。
現在の家具といえば、ラッカーやウレタン塗装が多いですね。それぞれ一長一短で、メリット、デメリットはあります。
耐久性では現代のものに劣りますが、修復する側にとっては助かります。家具を何度も直して残していくにはとても重要な材料です。
そしてなにより今でも使われている理由としては、言葉では表すのは難しいですが、醸し出す「味」でしょうか。
時間が経ち古くなるにつれて価値を失う、という世の中にあって、経年と共に良さが増していくというものは多くないと思います。
不思議なかんじですが、これもアンティークならではの愉しみ方ではないでしょうか。
それはまた次回、お楽しみに―。
修復士 T
建築家って・・・ 『生きるための家』展
上野の東京都美術館で開催中の
「生きるための家」展 に行ってまいりました。
次世代建築家の作品が一堂に見られるとあって、
未来はどんなおうちになるのか、興味があります。
「生きるための家」といいますが、
「暮らすための家」とはちょっと違うような~
最優秀賞は実物大模型となっていました!
他にも、こんな作品が。
私の「今日イチ」は、こちらです!
理由はもちろん 「いちばん家具を置けそうだから」 (^∇^)
建築家と呼ばれる方々の頭の構造を知りたい!と思う展示でした。。。
あっと驚くデザイン性はないけれど、
身近にあるしあわせに気づかせてくれるアンティーク家具。
「生きるための家具」だと思います。
by T
英国と日本、電球の違いって?
世界で初めて電球を発明したひとは誰だか知っていますか?
「決まっているよ、エジソンでしょ。」
・・・という方、実はそれはちょっと間違っています。
正確には、エジソンは電球を「実用・普及化」した、という言い方が正しいのです。
白熱電球の発明ということであれば、
1828年にイングランドで生まれたジョセフ・ウィルソン・スワンが
先に発明していました。
スワンの電球に関する特許がイギリスで認可されたのは1878年。
これはトーマス・エジソンの約1年前です。
1882年に、スワン電灯会社とエジソンは白熱電球の発明をめぐって
法廷で争いますが、エジソン側は全面的にスワン側の主張を認め、
示談を成立。彼らは「エジソン・スワン電灯会社」を設立し、
膨大な利益をあげることになるのです。
といっても、、マスコミを操縦し、成果を確実に利益にしていったのはエジソン。
エジソンの電球(スクリュー式)
ただ、、エジソンが電球の口金を自ら考案したねじ込み式にしようとした際には、
スワンは強く抵抗。自己流のピン式で押し通しました。
以来、英国ではピン式電球が使われ続け、白熱電球の発明者は誰もが
「決まっているよ、スワンでしょ。」
・・・と答えるのです。
ピン式電球
スワンとエジソンについて、そして発明以降の歴史については
以前にも当店ブログにてご紹介しております。
もう少し知りたい方は是非こちら
も読んでみてください。
さて、パンカーダがヨーロッパから仕入れたランプやシャンデリアも、
もともとはほとんどがピン式のソケットです。
安全性をチェックし、古くなっているものはデザインを損なわないように
日本の規格のスクリュー式(エジソン式!)に取り替えて、販売しております。
ただ、チェックしたうえで、現在も安全に使えるものは、
ピン式のままのものもございます。
今の日本ではちょっと規格外のピン式電球。
ピン式、スワン式、バヨネット(スワンが銃剣-bayonet-の装着方法から
考案したとされるため)式、英国式、などと呼び方はいくつかありますが、
大手DIY店(例えば東急ハンズ)やインターネット電材店などで
手に入れることができます。
時代はLEDのようですが、家庭で使用するには少し、
明かりが強くて、硬いような感じがします。
寛ぎのひとときには、まだまだ柔らかい白熱灯の方が安らげる・・・。
そう感じられる方も多いのではないでしょうか。
節電や環境に関する意識はもちろん大切ですが、
あえてここだけは、趣味のものとして受け入れてしまっても
いいような気がします。
秋の夜長、スワンとエジソンを思いながら
白熱灯の光をアンティーク・グラスを通して眺めてみる。
そんなひとときはいかがでしょうか。
by N
修復 - ステンドグラス編 -
パンカーダには英国から仕入れたステンドグラスがたくさんあります。
ガラスが厚くできているため現在のものより強度はあるのですが、
100年近く経っているものがほとんどですし、
中には割れてしまったものもあります。
そこで、当店では自分たちで修理も行なっています。
お客様にとって、どんなことをやっているのか、
なかなか見る機会は少ないかもしれません。
簡単にはなってしまいますが、手順を説明したいと思います。
まず、割れたガラスを取り出すために、ケーム(鉛の桟)を切断します。
切る部分は最小限に行ないます。
アンティークガラスの在庫の中から同じ、または似た種類のものを用意します。
変わった色や模様のものの場合は見つけるのになかなか苦労しますね。。。
そして、ガラスカッターでサイズに切り、位置にはめ込みます。
単純な作業ですが、きれいにカットするのにはちょっと経験が必要です。
次にケームを元の位置に戻し、半田ごてで半田付けをします。
腐食などで強度が心配な場合は、新しいケームを使うこともあります。
最後に、半田部分を薬品で酸化させ、色を合わせて終了です。
直し方もいろいろあり、割れてしまってもそれを活かして
模様にしてしまうやり方もあります。
割れてしまったら終わり、、、ではなく、
「他とは違う個性として」という考え方もあるのではないでしょうか?
それが「ものを大切にすること」のように思います。
細部を見てみるといろいろ新しい発見があるかもしれませんね!
ぜひ、アンティークガラスを見にいらしてください。
修復士 T
新しい出会いが待ってます♪
夕方が涼しくなり、秋の気配を感じられるようになりました。
ちょっとお部屋の模様替えをお考えの方、
ぜひパンカーダへお越しください。
店内にはランプシェードやシャンデリアのほかに、
一つ置くだけでも、ぐんとその空間を引き上げてくれる
アンティーク家具がたくさんあります。
収納力バツグンのミラーバックサイドボードを設えれば、
お部屋もすっきり、ゆったりとした気分にさせてくれそう。
テーブルランプなど、小物で雰囲気を変えるのも素敵です。
お店にいらしたら、ぜひ2階へどうぞ!
階段のコーナーに
こんな演出はいかがでしょうか?
いつものコーナーが光の演出でドラマティックに。
2階には、マンションやちょっとしたスペースにも置きやすい
小ぶりの家具がたくさん~
誰もが笑顔になるベアちゃんたちが
アンティークとともに、居心地よさそうに座っています。
お部屋を広く見せてくれるミラーも充実。
アンティーク家具を片隅においていただくだけで
日々の暮らしは、どこか心安らぐホッとできる場所になります。
いま、このときを大切にしたい方、
ぜひアンティークに触れてみてください。
ほんとうによいものは、貴方の生活を、
そして貴方自身もかえてくれるはずです。
by T
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パンカーダ洗足は2014年2月下旬をもちまして移転致しました。
【移転先】
パンカーダ田園調布
〒145-0075大田区西嶺町15-10ガーデンビル4階
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Pancada Lamp Fair in Autumn ~秋のランプフェアのお知らせ~
少しづつ、夜が長くなってきました。
夏のイメージが照りつける太陽であるならば
秋はしっとりとした夕暮れと宵闇がふさわしいような気がします。
そんな秋にぴったりなのが、アンティークの灯りたち。
パンカーダではランプフェアを開催中です。
期間は9月15日(土)~9月30日(日)。
ベルギーやフランス、英国で買い付けてきた
シャンデリアやグラスシェードを沢山アップしております。
期間中、ランプをお買い上げの方には
お買い上げ金額の10%のパンカーダ商品券をプレゼント!
是非こちら
のページからご覧ください。
秋の夜長を、アンティーク・ランプのきらめきで演出してみてはいかがでしょうか。
ご来店、お待ちしております。
by N
























































