ホントは今回、昨日の記事の続きである

「フェルゼンという男☆」の後編を書く予定だったのですが、

 

そう! 思い出したのです!!

 

本日(カナダ時間)は、

 

ベルばら赤薔薇の主人公の一人であるマリー・アントワネットピンク薔薇

天に召された日ではありませんか(゚д゚)!

 

 

ベルばら界隈のブログでは、

ベルばらのキャラたちのお誕生日企画は多く行われるのですが、

(特にオスカルとアンドレ)

 

オスカルとアンドレ以外の命日はスルーされがち(笑)

 

 

なので、

 

有名どころの記念日以外は自分で意識して覚えておかないと

うっかり忘れたまま時が経ってしまいます^_^;

 

 

さてさて、アントワネットの最期赤薔薇

 

その描写シーンはある意味、

ベルばらの物語の締めくくりのシーンでもあります赤薔薇

(その後にナレーションでフェルゼンの最期が語られますが…)

 

アントワネットが天に召されたのは、

 

【ベルサイユのばら 電子版 10巻】

 

1793年10月16日12時15分...

 

フランス革命のさなか

彼女は断頭台の露と消えました赤薔薇

 

ちょうど230年前です。

 

 

...で、なんで今回はアントワネットの命日を忘れずにいられたのかというと…

 

そう! 以前このブログで紹介した、

 

フランス革命200周年を記念して30年ほど前にフランスで制作された壮大な歴史映画「フランス革命」(1989)を、今朝(深夜)観終わったのですニコニコ

 

これ👇

 

 

 

2部構成の壮大な歴史映画、

全編5時間半!!(゚д゚)!

 

 

初めのうちは1時間くらいずつちまちま観ていたのですが、

 

第1部のラストが衝撃的すぎてΣ(゚Д゚)

 

アニメのベルサイユのばら赤薔薇を初めて通しで鑑賞した後の

放心状態みたいになり^_^;

 

第2部は今朝(深夜)興奮冷めやらぬまま一気に観てしまった…

(朝5時に観終わる…大あくび

 

もう、とんでもないスケールの映画で(・ω・)ノ

 

最近まで観ていたロシアドラマ「エカテリーナ2世」👑を

軽く上回ってくれました…( ゚Д゚)

 

 

感想としては、

 

「フランス革命」というものを

人生で初めて深いレベルで知ったフランス

 

そんな感じです…

 

 

12歳でベルばらに出会ってからフランス革命について

お勉強してきたつもりだったのだけれども、

 

ベルばら好きということもあり、

ベルばらに関連するところしか注目していなかったわ…

 

この映画の第1部は三部会招集前夜~チュイルリー宮殿に移された国王一家が

1792年の8月10日事件により宮殿を追われるまでを描いていて、

 

バスティーユ攻撃のシーンは、

パート1開始の1時間後にすでに終了してしまいます。

 

ベルばらの原作者さんがよくインタビューでお話しなさっている通り、

 

ベルばらはオスカルが戦死したバスティーユ陥落後、

連載10週で終了という連載期限が設けられてしまったため、

 

原作者さんが本当は丁寧に描きたかったバスティーユ陥落後の革命の様子

思うようには描かれなかったのですね。

 

 

そう、ベルばら赤薔薇に描かれているフランス革命フランス

 

原作者さんがベルばらの連載を始めるきっかけとなった

 

マリー・アントワネットの人生を描いてみたい赤薔薇

 

その思いがベースになっているので、

 

必然的にマリー・アントワネットの人生が終了する1793年10月16日の

彼女の処刑までしか描かれてはいません。

 

でもフランス革命はその先も、

まだまだ続いていく…

 

 

わたし、

 

フランス革命フランスの始まり=1789年7月14日のバスティーユ攻撃爆弾

 

それは分かっていたのだけれども、

 

いつ終わったかは把握していなかったわ…💦

 

ウィキペディアで調べてみたら、

フランス革命の終了は1795年8月22日。

 

ロべスピエールらの恐怖政治の終結後、フランスで共和国憲法が制定されて

それをもって革命終了とみなされるようです。

 

映画「フランス革命」フランスはそこまでは描いていなくて、

 

1794年7月のテルミドールのクーデターで

ロベスピエールやサン=ジェストが逮捕され、

ギロチン台での処刑シーンで幕を閉じます。

 

そんなストーリーラインなので、

 

アントワネットに関する描写は結構あっさりしていて、

それほど詳しくは描かれてはいませんでした。

 

 

この作品を観る者の心をひきつける要因として、

 

フランス 魅力的かつ個性的で人間味あふれるキャラクターの宝庫✨

フランス そのキャラたちの演技が、これまた素晴らしい

フランス たくさんの愛すべきキャラクターたちが登場し、観る者の心に息づいていくようなドラマが展開され行くのだけれども、どのキャラクターも人間臭く立体的に描かれている

フランス 描かれるドラマがウェット過ぎず、ドライ過ぎず、キャラクターたちは画面の中でイキイキしているのだけれども、余分なドラマ性は排除し、あっけなく処刑されたりでこの世を去っていく。

 

このあたりのキャラクターたちの描かれ方、画面での生かされ方が、

ベルばらの原作赤薔薇の描かれ方によく似ているように思いました。

 

 

映画ではアントワネットよりもルイ16世の人間性がとてもよく描かれていて、

革命で処刑された人物だからと悪者としては描いていない。

 

ベルばら原作でのルイは、

優しいけど気が弱くお人よし、判断力にかけるけれども、

 

革命勃発後はブルボン朝最後の王としての使命を全うすべく

立派に処刑台に立った、といった印象でした。

 

映画のルイはそれに近いのだけれども、

もっとももっと人間臭くて、

 

革命という、人生初の事態に困惑するのだけれども、

なるべくその困惑した様子は見せないように努めていて、

 

国民を愛し、歴史の流れをよく見極め、そのつど的確な判断をし、

自分の運命を受け入れ、王としての務めを果たしていった

 

そんな印象でした。

 

ベルばら原作ではルイが国民公会の議場で実際に裁判にかけられるシーンは描かれていませんが、映画では裁判で弾劾されるルイの姿が描かれていて、

 

その罪状はでっちあげだらけ...

ルイ本人も?な内容だったりするのですが、

 

でもルイは毅然と真実だけを述べ、

そして自分の心情も述べ、

 

臨席していたベルナールのモデルでもあるジャーナリストで国民公会の議員カミーユ・デムーランが隣の議員に、

 

「国王はもう何を言っても望みがないことはわかっている。でも果敢にも発言している。賞賛すべき態度だ」って言っている。

 

なんでしょうね…

 

わたし、第1次ベルばら燃焼期の12歳から高校生の頃、

ベルばらといったらアントワネットとルイ16世が大好きで、

 

なのでMCの1巻と2巻と9巻、10巻ばかり読んでいたという経歴ゆえか^_^;

 

今回映画を観て、

 

ベルばらのキャラたちはみんな好きだけど、いまだに

なんだかルイ16世にものすごーく感情移入してしまう自分を発見(笑)

 

一人の限りある人間が国家というものを背負わされ、

時代の新しい流れに翻弄されながらも最善をつくそうと一人で戦う姿

孤独、そして運命に自らをゆだねた先にある覚悟

 

みたいなものを感じて

なんとも言えない気持ちになるのです…

 

なんなんでしょう、この気持ち...無気力

 

やっぱりいい、この人…

 

(笑)

 

わたしの前世は、ルイ16世に心酔し最後まで忠誠を尽くした

廷臣だったかもしれません…(←妄想族(笑))

 

 

でもとにかく、

これだけは言っておきたい。

 

フランス革命フランスはきれいごとではない。

 

もう完全に血が血を洗う暴力の世界で、

 

ルイ16世もアントワネットも、

そのあとの処刑されていった多くの議員たちも、

 

罪状の内容はでっち上げのことが多くて、

 

実際に行われた裁判と処刑は

その人間たちの罪を裁くためのものだったのではなく、

 

それ以外の一部の人間たちが力を握るために、

覚えもない罪をでっち上げ、訴え、

 

告発された人々は何の反抗もできぬまま

ギロチン台で殺されていく…

 

そういった世界に満ち溢れていて

なんとも言えない気持ちになりましたにっこり

 

もう映画の後半になると、

処刑が複数人同時に行われるので、

 

流れ作業のように人々が首をはねられ、

遺体も手押し車に無造作に積み上げられ処分されていく。

 

もう、人間の尊厳なんぞそこにはありません。

 

フランス革命ってフランス、人間の尊厳を尊重する「人権宣言」が宣言され、

人権を柱に新しい国家が形成されていったはずなのに、

 

現実は全く違っていて、

 

そこにあったのはシステムの中で敵とみなされた人々が人権を奪われ、

虫けらのように命を奪われていく姿。

 

フランス革命中での処刑だけでなく、

暴動や戦争で民衆の手で無残に殺されて行った人々の多いことよ…

 

そんな残虐シーンも映画ではリアルに描かれていて、

目を覆うものがあったのですが、

 

殺されていった人たちも

彼等に集団で暴力をふるったのも同じ人間。

 

同じ人間である暴徒化した民衆に、

殴られ、切りつけられ、踏みつけられ、人間の尊厳を奪いさられ、

最後には命を奪われていった。

 

それがフランス革命の現実の一つにっこり

 

 

ロベスピエールとその仲間は恐怖政治を行い、

友人や仲間でさえも敵とみなせば裁判で弾劾し

ギロチン台へ送っていったのだけれども、

 

最後には自分が弾劾される身となり、

逮捕状が出て、パリ市庁舎に逃げ込み、

パリ・コミューンの軍隊に守ってもらうのだけれども、

 

国民公会の軍隊(どちらも国民衛兵)に突入され、

すぐにギロチン送りにされてしまう。

(テルミドールのクーデター)

 

調べていたら、ロベスピエールの処刑の日に同時に処刑された人数

約100人...

 

この映画の役者さんたち、みんな貫禄があったので

設定年齢より上に思っていたのだけれども、

 

ロベスピエールの処刑された時の年齢、36歳...

サン=ジェスト、26歳...

 

みんなそんな若さで処刑されていたのね…

なんだか考えさせられてしまいますにっこり

 

そういえばルイもアントワネットも、

 

映画のキャラで行くと革命家ダントンやベルナールのモデルのデムーランも

みんな30代で断頭台で処刑されてこの世を去っている…

 

なんだかいろいろ考えさせられしまいます…

 

そういえばオスカルとアンドレも30代半ばで戦場で命を落としていて、

この世で生きた時間は限られたものだのですよね。

 

 

多くの人々の血が流れたフランス革命フランス

 

罪失くして死んでいった人が描かれまくっていた映画で、

 

処刑された人々が

スケープゴート

 

つまり国のために命を奪われていった

いけにえの子羊的なものに見えてしまう。

 

ベルばらの原作の中で、処刑直前のルイの最期の言葉として

描かれていたセリフ☆

 

【ベルサイユのばら 電子版 10巻】

 

「わたしの血が 祖国フランスの 幸福の 礎とならんことを!!」

 

フランス革命...

 

まさに多くの人が、

祖国の未来のいけにえとなっていったような印象でした。

 

 

...|ω・)

 

 

で、まだ放心状態です…

 

 

またそのうちチャンスがあったら

この映画のさらなる感想も書きたい。

 

実写版の「ベルサイユのばら」赤薔薇は少し商業映画的な印象だったのですが、

映画「フランス革命」フランスは大河ドラマ的、芸術作品の印象。

 

制作に3年を要したらしく、

 

よくあのド迫力な民衆シーンや戦闘シーンを再現できたなあと思うほど

とにかくスケールが大きいです。

 

フランス政府のバックアップもあり、

実際のベルサイユ宮殿でも撮影していて、

 

ドイツ、イタリア、イギリス、カナダなどの諸国も制作に関わったらしい。

 

史実にかなり忠実らしく、

時代考証もしっかりされていて、

 

演技も脚本もすばらしい🌸

 

でも6時間という大作だったり、

商業主義に走ることなく歴史を淡々と描いているので、

興行収入は低かったのだとか。

 

でも30年たった今でもいろあせることのない

歴史に残る大作だと思います。

 

残念なのが、

日本語訳や日本語吹き替えがたぶんまだないのだと思います。

 

どなたか発見していたら教えてください(*'ω'*)

 

是非日本語訳版製作して欲しいです。

 

わたしはフランス語版の英語字幕で観たのですが、

フランス語を6時間聞き続けた結果、

 

フランス語の挨拶とか

聞き取れるようになったわ(笑)

 

すごい、人間の進化能力!無気力

 

 

...と、今日はアントワネットの命日、というお話が、

映画「フランス革命」フランスの感想記事になってしまいましたが💦

 

もうセリフわからなくても映像を観たい方、

フランス語分かる方、

英語の字幕に挑んでみようという方、

 

是非視聴してみてくださいピンク薔薇

 

 

雰囲気だけでも味わいたいわ、というお方、

 

以前紹介したイギリスのロックバンドColdplayが、

ルイ16世の処刑のときの心情を歌った歌♪Viva La Vidaに、

この映画のシーンをバックに作成されたMVがあるので

そちらも張り付けておきます。

 

これは日本語の字幕付きです🌸

 

気分だけ味わいたい方は、

こちらをどうぞ(*'ω'*)

 

 

 

以上、

 

なぜだか書いてしまった、

映画「フランス革命」(1989)の感想でした無気力

 

 

次回、「フェルゼンという男☆」後編

お楽しみに…赤薔薇