アラスカの厳しい冬に耐えたエドモントサウルス
今日のニュース第3弾
アラスカのエドモントサウルスは渡りをしなかったらしいということがわかりました。
アラスカの約7000万年前(中生代白亜紀後期)の地層から
発見されたエドモントサウルスの骨を調べたところ,
年輪があることが分かったそうです。
一方,カナダ,アルバータ州南部から産出し
たエドモントサウルスの骨を調べた結果,
年輪は発見されなかったそうです。
骨の年輪は成長速度に変化があった証拠です。
アラスカのエドモントサウルスの骨にだけ
年輪が見られるということは,
周期的に成長が遅くなるような厳しい環境にさらされていた
ということが考えられます。
それはたとえば季節の変化だったり,食べ物の変化だったり。
アラスカのエドモントサウルスが入っていた地層は,
洪水によって堆積した地層だとか。
春になると雪が解けて,雪解け水が大量に発生します。
この雪解け水が洪水となって斜面を駆け下ります。
エドモントサウルスが入っていた地層は,
雪解け水の洪水によってできる堆積物にそっくりだとか。
エドモントサウルスは雪解け水の洪水に巻き込まれて死んだと,
研究者は考えています。
もしエドモントサウルスが冬の間南に移動していたら,
雪解け水の洪水が発生するころには
まだアラスカにはいなかったと考えられます。
このためエドモントサウルスは渡りをせずに,
冬をアラスカで過ごしていたと研究者は考えています。
メソサウルスは胎生?
日付が変わってしまいましたが,
今日のニュース第2弾
ブラジルの約2億8000万年前(古生代ペルム紀前期)の地層から,
腹部に胎児の化石のあるメソサウルスの化石が発見されました。
またウルグアイの約2億8000万年前の地層からも,
成体のメソサウルスの化石と一緒の状態の,
胎児または孵化したばかりの幼体の化石が26体発見されています。
これらのほとんどは,子宮の中に入っている胎児の化石だと
研究者は考えています。
これらの化石からメソサウルスは胎生だった可能性が
考えられますが,
ウルグアイからは成体と一緒ではないメソサウルスの胎児の化石も
発見されています。
これはメソサウルスが卵が成長してから産み,
数分間から数日間の短い期間だけ温めていたからだと,
研究者は考えています。
奇妙な恐竜の卵
久々に,今日のニュース第1弾
約7000万年前(中生代白亜紀後期)の
アルヴァレスサウルス類Bonapartenykus ultimusの卵。
殻の表面には網の目のように枝分かれした低い盛り上がりが走り,
不規則な形の低いこぶも見られるそうです。
この卵の殻の特徴は,
ほかの恐竜の卵には見られないもの。
B. ultimusの卵のために,Arraigadoolithidaeという卵の科が
新しく作られました。
恐竜の科ではありません,卵の科です。
卵を産んだ恐竜とは関係なく,
卵にも科や属,種などがあります。