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最古の動物の足跡

最古の大型で,比較的複雑な体をもつ
エディアカラ生物。

エディアカラ生物たちは,
現在の動物とは異なる体のつくりをしています。

その1つが,左右相称性の体をもたないこと。

現在の動物は右半身と左半身で
同じ体のつくりをしていますが,
エディアカラ生物では節が体の中心から
互い違いに出ていたりと,
左右で体の構造が違うものがほとんどです。

例えば,ディッキンソニア。
左右の節が互い違いに並んでいます。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-ディッキンソニア復元

そんな中,最古の左右相称動物と考えられていたのが,
キンベレラ。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-キンベレラ復元図

体が左右対称であるだけではなく,
キンベレラが引っ掻いたと思われる跡も
発見されているため,疑問のない
最古の左右相称動物と考えられてきました。

しかし!
キンベレラより古い左右相称動物が
発見されました。

ふぉっしるニュース

最古の動物の足跡の化石が発見されました。

発見されたのは,足跡化石。
足跡があるということは,
その動物が動く能力をもっていたということを
意味します。

浅い海底の上を,食物を探して
這いまわっていたと考えられています。

この化石が発見された地層の年代を調べたところ,
少なくとも5億8500万年前に堆積したものだということが
わかったそうです。
これはキンベレラよりも3000万年古い年代です。

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エディアカラ生物については,
こちらの記事に詳しく書いています。

エディアカラ生物群

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斜めのカレイ

両眼が体の片側に位置するカレイ類。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-カレイ

実は最初から両眼が片側にあるわけではなく,
生まれたばかりの時は他の魚と同じように
眼はきちんと体の両側に位置しています。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-カレイの赤ちゃん

成長に従って片眼が体の反対側に向かって
移動し,最終的に体の片側に
両眼が位置することになります。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-カレイの成長

眼が移動している途中には,
眼が水平になるように体を傾けて泳ぐらしい。

で,面白いのはその進化。

カレイ類は眼が体の両側にある魚から
進化したと考えられています。

眼が斜めに位置していても利点はないため,
いきなり両眼が片側に位置するようになったと
考えられていたこともありました。

しかし,稚魚と同じように
片眼が移動している途中の
成体の化石が発見されたことから,
現在ではその進化の過程でもやはり
片眼がだんだん体の片側に移動していったと
考えられています。

その化石の写真はここに↓
2008/7/9 ScienceDaily

論文はこちら↓
Palaeontology: Squint of the fossil flatfish. Nature, 454(7201), 169-170

最初からこの最終形態を目指していたのでしょうか?
とても不思議な進化です。

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ふぉっしるのアンモライトたち

前の記事で紹介したアンモライト,
現在ふぉっしるでは3点販売しています。

アンモライト003
$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-アンモライト003
アンモナイトの殻がまるごと残ったもの。
殻のいたるところで赤色を中心とした
きれいな遊色が輝いています。
アンモライトを最初に売り出した
Korite International社の姉妹会社,
CanadaFossils社の証明書付きです。
アンモライト004
$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-アンモライト004
アンモライトの殻の一部が残ったものです。
殻の表面一面,緑や赤,青などの
遊色が輝いています。
面白いのは,内側の殻が残っていること。
$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-アンモライト004部位
上のイラストの赤線で囲んだ部分が
残っているため,
内側の若い殻まで残っているのです。
アンモライト005
$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-アンモライト005
こちらも殻の一部が残ったもの。
$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-アンモライト005部位
005は殻の外縁部が残っているため,
殻の両面で美しい遊色を見ることができます。
この一部だけでも10cmの大きさがあります。
アンモナイト本体はとても巨大な大きさ
だったでしょう。