李下に冠を…とは何だ? | Pacific231のブログ -under construction-

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O, Mensch! Gib Acht! Was spricht die tiefe Mitternacht?

 

正月早々こんな記事は書きたくないが・・・

昨年末、将棋関係ではおそらく史上最悪のコラムが某新聞紙上に載った。


【リンク】
 

↓ 12月29日のコラムなので消えた(あるいは消された)場合のために

【魚拓】

 

じっくり読んでいただきたい。ツッコミ所満載、というかツッコミ所しかない稚拙にして最低の内容だ。

全部で5段落。一つ一つ突っ込むのも馬鹿馬鹿しいが。


①第一段落、「李下に冠を……」 に対して

そもそも三浦九段は李の木の下に入ってさえいない。したがって引用そのものが当てはまらない。

 

②第二段落、「誤解を招くような行動があったことも……」 に対して

不審な行動は何一つなかったことが証拠映像で明らかにされており、離席時間についても調査委員会は告発者側の 「勘違い」 が原因と断じている。
この書き方は、いじめ自殺に対して 「いじめられる側にも原因がある」 と言い放つのと同等だ。

 

③第三段落、「連盟が何とか丸く収めた……」 に対して

有形無形の莫大な損失のみならず、事実上 「殺されかけた」 ほどの事件であることを理解していない。
そもそもそうした状況を作り出したのは告発者と連盟側であるのに、まるで三浦九段が 「お情けをかけてもらった」 ような書き方をしている。

 

④第四段落、「『彼とはやりたくない』という棋士も多いとか……」 に対して

最もひどい箇所。それすらも三浦九段の責に帰そうとするのか。
池に投げ落とされて溺れかけた子犬が、必死に岸に這い上がろうとするのを、棒で突っついて面白がるような態度ではないか。

 

⑤第五段落、「世代を超えた対局が世間を和ませた将棋界……」 に対して

事件とは全く無関係の出来事をお花畑的に並べることで、結果的にか意図的にか被害者をさらに貶めている。

 

執筆者今村某は、将棋関係だけでなくスポーツ関係のコラムでもいろいろ 「やらかす」 ので一部では有名な御仁らしい。今回のコラムも、事件の詳細についてはほとんど何も知らずに、新聞報道程度のレベルの知識でインスタントに書き飛ばしたとしか思えない。

しかも、何よりも優先して三浦九段の名誉回復が図られなければならない時期に、かくも的外れな駄文でもって追い討ちをかけるとは、それこそ愚鈍、愚劣としか言いようがない。

 

*          *          *


さて、ここに itumon という人がいる。
この人はもともと某巨大掲示板の将棋板に現れ、その時々の対局を皆がああでもないこうでもないと 「検討」 しているさなか、大盤解説のプロをも上回るほどの深く正確な読み筋を何度も披露し、「おいおい、あんたいったい何者だ?」、「お前ぜったいプロだろ!」 と将棋板の住人を驚嘆させた人物である。


やがて 「今日はいつもの人来ないのかな」、「いつもん今日はいないね」 などど出現を待たれる存在になったが、ある日、板を混乱させたくないので、と将棋板から姿を消し、ツイッターで検討内容を披露するようになった。そのアカウント名が itumon である。

 

現在ではこの itumon氏が誰であるか、大方の将棋ファンは見当がついている。かつて掲示板で将棋雀を驚嘆させたのも道理で、棋界の頂点に位置するトッププロ、A級九段の一人である。(自分が対局などの日は「代役」を立てることもあるので常にそうとは限らないが)

 

その itumon氏が、上記のコラムに敏感に反応した。

 

「李下に冠を正さず」 とは自分を戒めるための言葉であって、
他人を戒めるのに使ってはいけない言葉です

 

【当該ツイート】  【予備リンク】

 

上記の言葉の次に 「何故なら……」 と続くこのツイート、一見穏やかな文章だが、温厚でいつもニコニコ している itumon氏が怒りでブチ切れそうになるのをギリギリ抑えて書いているのが伝わってくる。

 

今村某にはこのツイートを、リプライも含めて百万回読み直してもらいたいものだと思う。
この 老害 御仁に理解するだけの知力が残っていればの話だが。

 

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