管理者便り -9ページ目

手遅れにしない

「このままではまずいなぁ…」


事実に追いつめられる前に、予測から自身を追い詰めることができるか?
勝負の分かれ目はここにしかない。


小心者のほうがビジネスを成功させる…といった話もある。


本当の危機に陥ってはじめて危機感を持つようでは、時すでに遅し。
どのような対応も手遅れでしかない。


危機意識とは、危機に陥らないための健全な感覚であり、常日頃からこの感覚をもって社業に臨まなければと改めて痛感した次第である。




本当の危機を感じることで本能的にその回避に動き出す。
 

つまり、危機を感じない環境、状態はいつのまにか望まない結果へと自身を導くことになり兼ねないということ。

言い過ぎではなく、危機感の欠如は人や組織を堕落させ、その成長、可能性を止めてしまうのかも知れない。


自ら危機感を持ち、自身を追い詰めて動ける人ほど結果として大成するのだろう。

 

 

 

渡辺

 

社内も社外も仕事は仕事!

納期を守る、決めたことをやる・継続する、挨拶をちゃんとするetc...


"仕事"をするうえで当たり前のことだと思うだろう。


でも、こうした当たり前の意識、行動、社外ではできているのに社内ではできていない…あなたはそんなことがあったりしないだろうか?
 

外でも中でも同じ"仕事"であるはずなのに。


提出物ひとつとっても納期やクオリティetc...社内と社外で対応の違う人がいないだろうか?

同じ"仕事"であるはずなのに…。




「凡事徹底」

なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随をゆるさないことなどを意味する四字熟語。


平凡なことを非凡に努めることなどとも言われます。


社内も社外も共通して凡事徹底で臨めていますか?


例えば、業務時間に行う掃除、これも仕事。
時としてその姿勢で仕事の仕方が見られてしまう(想像されてしまう…)。




メジャーリーガーのイチロー選手は言いました。

「小さいことを重ねることが、とんでもない所に行くただひとつの道」



いつのまにか社外に向けたものだけが仕事かのように、社内は社外とは違った緩い対応に感じてしまうような人もいる始末。


友達同士が集まっている集団ではない訳だし、仕事を軸に集まっている以上、ちょっとしたことほどしっかりとやっていくのが大事。

ピーアンドエフは若い集団だからこそ意識高く臨む必要があり、対価(給与)を頂戴する仕事として、とても重要な要素だと思います。



あなたは社外も社内も同じ基準で"仕事"してますか?




渡辺
 

変革の要点

写真フィルムはかつて世界で4社しか製造できなかった商品。
アメリカのコダック、ドイツのアグファ、日本の富士フイルム、コニカの4社の寡占市場だった。
そのために、上位企業はかなりの利益を得ていた…ところがである、、デジタル写真技術の進歩で、銀塩式の写真フィルムの需要が大きく縮退してしまったのである。

2000年当時、富士フイルムは写真フィルムを含む感光材料で市場シェアの7割を握り、営業利益の約3分の2を稼ぎ出していた。
しかし、それが奔流のように迫るデジタル化の波に押し流され、以降、年率20~30%のペースで需要が激減、11年度の売上高に占める比率は1%以下に落ち込んでしまった。

坂道を転げ落ちるような本業のドラスチックな崩壊、、、写真フィルムの需要は僅かな間に激減し、競合の米コダックでさえ連邦倒産法を申請するほどの大きな業界の地殻変動。

このデジタル化という激流を富士フイルムは乗り切り、反して当時アメリカ合衆国に本拠を置く世界最大の写真用品メーカーだったコダックは倒産した。


富士フイルムは、コア技術の使い方や適用分野を医療や化粧品分野へとシフト、そうして"戦力"を見極めた後に、組織改革で人員を適材適所に再配置(その過程で、同社は1万人規模のリストラも実施している)、その上で、新しい時代に適合し、将来にわたって経営を支えられる事業領域を明確に設定し、これらに経営資源を積極的に投入するという方向性を定めることで、企業経営最大の危機から華麗な転身をしてみせた。



本当に強い企業(人)は自ら変化を創り出せる企業(人)だと思う。


企業また組織の成長に必要な変革であれば抵抗されても行うべきであって、仮に一部に離脱者が出たとしてもそれは已む無し。
組織を変革する必要性を正しく理解できる視野を持ち、判断を下すことが組織における上位レイヤーの仕事。


組織の変革においては、基本的に"組織のルール"を変えることで組織の変革を推進することが可能と言われる。

逆に組織変革を阻害するよくあるケースは「過去の成功体験」と「現状の肯定」が主に挙げられる。

基本的に多くの人は変わることを恐れるものである。
ましてや過去に成功の体験があろうものなら、仮にいま業績悪化などの問題に直面していたとしても、それが外部要因(環境の変化のせい)であると解釈してしまっては、決して自ら積極的に変わろうといった意思決定もしないだろう。

ひとりひとりが過去に、いまに、甘んじることなく、健全(ポジティブ)な危機意識を常に持つことができれば、組織は時代や環境の変化に適応し、その姿形を変えより良い成果を得られるだろう。


例えば、主任であれば、過去の自身の成功を否定し、さらに高みを目指せるか?
例えば、課長であれば、過去のチームの成功を否定し、さらに高みを目指せるか?
例えば、次長であれば、過去の部やチームの成功を否定し、さらに高みを目指せるか?
例えば、部長であれば、過去の事業部全体の成功を否定し、組織にこれまでになかった新たな景色を見せることができるか?


組織人としてレイヤーが上がれば上がるほどに現状を否定し、未来を創るべく今を変えることに果敢に挑戦すべきなのだと思う。
 

 

渡辺