狂乱のバレンタイン。百貨店のバレンタインイベントもそろそろスタートしますね。
日本ではデパート、お菓子業界こぞってのイベントと化してきて、もはやそこに本来のバレンタインデーの意味はない(笑)。だからこそ景気情勢に関係なく祭は盛り上がりたいものです。
昨今は男子から女子へいわゆる逆チョコも業界あげてさかんに啓蒙していて、今年あたりは相当の男子がデパートのチョコレート売り場に現れたりしたら楽しいね。だって祭なのだから。

ところでチョコレートの消費量が一番多い国民はどこかご存じだろうか?


日本ではフランスのショコラティエやパティシエがデパートの催事に沢山出店していて、さぞやフランス人はチョコレートがお好きなのだろう、と思っていたが、意外や意外。
世界主要国チョコレート菓子生産・輸出入・消費量推移によると一人当たりの消費で一番多いのはドイツ。次いでスイス、オーストリア、ベルギー、イギリスがベスト5。フランスに至ってはEC圏内でも中位で、イギリスよりも少ないというのはオドロキ。
しかし輸出量ではドイツに次いでフランスは2位、3位はベルギー。
ドイツの輸出量は2位のフランスの2倍にものぼり、ドイツがチョコレート大国というのもこれまた意外。
ベルギーがチョコレート王国といわれるのは、消費量、輸出量からいって頷ける。


日本人の消費量はベスト5の五分の一で、どの国もバレンタインにチョコレートを贈る習慣はないというのだから、いかに日常チョコレートまみれなのかということになる。
しかも日本のその消費は圧倒的に女性が多く男性成人は僅か。


日本チョコレート・ココア協会 世界主要国チョコレート菓子生産・輸出入・消費量推移より ※2004年
国名
Country
国内生産
Production
トン
輸入
Import
トン
輸出
Export
トン
 
国内消費
Consumpt'n
トン
1人当たり
P.Head
Kg.
オーストラリア 105,050 19,835 28,300 96,585 4.8
オーストリア 68,150 76,690 62,130 82,710 10.1
ベルギー 218,765 74,805 197,685 98,690 9.5
ブラジル 423,200 6,000 53,000 376,200 2.1
デンマーク 33,400 33,160 19,375 47,185 8.7
フィンランド 33,320 15,040 12,165 36,195 6.9
フランス 398,195 254,915 214,155 438,955 7.3
ドイツ 1,075,965 244,470 402,530 917,905 11.1
ギリシャ 31,750 18,245 14,955 35,040 3.1
イタリア 256,700 63,915 79,225 241,390 4.2
日本 243,830 42,450 3,000 283,280 2.2
オランダ 160,640 72,895 160,435 73,100 4.5
ノルウェー 31,250 16,575 5,475 42,350 9.2
ポルトガル 1,790 27,065 945 27,910 2.8
スペイン 123,065 62,165 38,390 146,840 3.3
スウェーデン 23,720 38,800 23,180 39,340 4.4
スイス 127,980 21,325 68,825 80,480 10.8
イギリス 475,410 172,980 91,670 556,720 9.4
アメリカ 1,500,935 174,700 119,460 1,556,175 5.3


チョコレート事情はお国柄によって異なるのだろうが、メーカー製の大量生産チョコレートを楽しむのと、職人が作った希少なチョコレートを楽しむという文化的な背景も消費量に反映されているのかもしれないね。
わが国では、フランスのパティシエ、ショコラティエのブランドチョコレートが大ブーム。
デパートでは競って催事をうって、そういったブランドチョコレートを品揃えしている。


だから新しいブランドや希少ブランド、人気ブランドを知りたければデパートに行け・・・ということになってしまうけれど、世の中に多くの有名パティシエ、ショコラティエが紹介されているが、いったいどれだけの男性がそれを理解しその味を舌で楽しんでいるだろう?


チョコレートに旺盛な女性と違って日本人男性はチョコレートに対する嗜好は保守的。
女性が興奮する有名ショコラティエの高価で美しいボンボンショコラよりも、男性は単純なチョコレートやキャラクターチョコ、生チョコレートやチョコレートトリュフなどの口どけ良いわかりやすい味のチョコレートを好む。
だから、シャンパン、焼酎、日本酒、スパイス、塩、キャラメルといくらガナッシュに工夫を凝らしたチョコレートを贈っても、変わった味のチョコととらえられておしまい(笑)。
バレンタインに至っては、男性は女性からチョコレートを貰ったという結果と実績が欲しいだけで、美味しいチョコレートを男性は食べたいとは思っていないわけだ。
MOFやルレデセールといったところで、ピンとこないどころかありがたみも感じない(笑)。
もはやそこに美味しいチョコレートを贈る喜びはない。
最近はこんな事情を女性も察知していて、贈り甲斐がない高価なチョコレートは自分用や友チョコとして女性自身で楽しむことが多いらしい。
そこに本来主役であるはずの貰い手の男性の姿はない。バレンタインは男性への贈答イベントから、有名ショコラティエ、パティシエのチョコレートを女性が楽しむイベントと化したといえるだろう。

だからこそ、ここは男性に知ってほしいチョコレートや男性が喜びそうなチョコレートを紹介しよう。


ピエール・エルメ・パリ http://www.pierreherme.co.jp/  
パティスリー界のピカソとも称されるピエール・エルメ氏。
世界中にファンを持つ彼のマカロン同様に、甘く切ない芳香のボンボンショコラはバレンタインにこそふさわしい。
美味しいチョコレートを男性に啓蒙できる逸品。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10146216806.html  
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10147129696.html

DEL REY(デルレイ) http://www.delrey.co.jp/cart/order_top.html  
食べるジュエリー、アントワープショコラのDEL REYはベルギーから空輸でやってくる。。
ベルギーらしくダイヤモンドをかたどったチョコレートは有名。チョコレートらしい甘さは男性にも分かりやすいかもね。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10025660655.html
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10025151460.html
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10041620946.html


イデミスギノ(HPなし)
日本人初のルレ・デセールメンバー、杉野英実のチョコレートガナッシュ。
職人の技を知る日本男児に捧げたいチョコレート。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10024818284.html
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10025117634.html


5th Avenue Chocolatiere(フィフス アベニュー チョコレート) http://www.5thavechoco.com/index.php  
男性に人気のチョコレートは有名ショコラティエのブランドのボンボンショコラよりも、生チョコレートとかトリュフなど、口どけの良いわかりやすい味を好む傾向にあるよう。
なので生チョコレートならば、NYセレブ御用達の5th Avenue Chocolatiere。JAL・ANAのファーストクラス、 ビジネスクラスの食後デザートとしても登場、フライトアテンダントにも大人気のチョコと一言添えて渡せば男は大満足(笑)。
バレンタイン限定のアップルも登場。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10155546146.html


ショコラティエ・エリカ http://www.erica.co.jp/  
日本にまだショコラティエという言葉がなかった時代、1982年、東京・白金にオープンしたのが、ショコラティエ・エリカ。
ヴォンドメールは長さ17センチぐらいのチョコレートバー。チョコレートバーというとアメリカの駄菓子みたいなイメージたけど、コレは違う。
マシュマロの軟かさとビターチョコレートの硬さのバランスが絶妙。それが口中調味のごとく混ざり合い、クリーミーなチョコレートに仕上がっていく楽しさは特筆。
オレンジピールが噛むたびに、ところどころに現れてマシュマロとチョコレートのマリアージュを嫉妬するように悪戯してくれる(笑)。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10068556055.html


メサージュ・ド・ローズ http://www.mesrose.com/  
薔薇を贈るというのは、贈る側も貰う側も心躍る。
これは、やがて枯れゆく薔薇の花ではなく、やがて溶けゆく薔薇のチョコレート。
大切な人に贈ると甘い夜を過ごせるかも(笑)。男性が女性に贈る逆チョコに最適かも。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10059921501.html

BVLGARI Il Cioccolato
ブランド好きのカップルならBVLGARIで決まり。
ブルガリジュエリーを買うような高揚感は、贈る側も楽しめる、これぞバレンタイン(笑)。
意外にもマスターショコラティエは日本人。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10054444464.html

フランク・ケストナー http://www.isetan.co.jp/icm2/jsp/store/web_isetsu/shinjuku/flash_090121/index.html
チョコレート事情通の男子には、フランスでわずか18名しかいないショコラティエM.O.Fを史上二番目の若さで取得した若き天才フランク・ケストナーのショコラギモーヴがお勧め。
意外な食感と味わいはさすが天才と唸らさせてくれます。


ジャンポールエヴァンジャポン http://www.jph-japon.co.jp/  
自分用のチョコレートに買うならココが一番、といわれるほど日本人女性に多くのファンを持つジャン=ポール・エヴァン氏のショコラ。
フランスから空輸されるボンボンショコラの素晴らしさを男も改めて知るべし。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10035491712.html
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10177928934.html

COVA http://www.covajapan.com/welcome.html  
ミラノの老舗カフェCOVAのチョコレートはヘミングウェイの「武器よさらば」の作中に登場する。
そんなCOVAのチョコレートはジャンドゥーヤ。
ジャンドゥーヤはイタリア発祥のヘーゼルナッツペーストのチョコレート。日本人男性が大好きな味です。
エスプレッソなど珈琲との相性抜群。珈琲好きの男性にはコレしかない。
参照記事
http://ameblo.jp/otokonosweet/entry-10024965476.html


男のスイーツbyスイーツ番長