O.S.D.さり オフィシャルブログ powered by Ameba -10ページ目

ドイツ2 ベルリン1

魔のドレスデンを出た瞬間、嘘みたいに雨が上がった。
これはいよいよだ。
いよいよドレスデンに相当嫌われている。
なにさ!
言われなくたってもう行かないわよっ!


風力発電みたいのがたくさん。
クリーンエネルギー大国を装っていても私は知っているんだから。
実はインドっぽいことを。
ドレスデンを今後隠れインドと呼ぶ。

そもそもこれ、あの教科書で見た、
アウトバーン的なやつではありませんか。
確かに車がみんな時速600kmぐらい出ている。

3時間ほどでベルリンに着いたかも知れないのだけれど、
ベルリンの色んなところに寄ってくもんだから、
どこで降りるかわからなくてから結局空港まで来てしまった。

ただ空港が街の中心からとても近い。
これは帰れる。
確実に帰れる。
もう帰る。
本当に帰る。


都会だしきれい。
ウィーンはザギンだったけど、
ベルリンは日本橋みたいな感じ。

ベルリンの名物らしいカリーブルストを食べてみる。

動物園。
zooでツォーって発音する。
さすがドイツ語。
強そう。
ズーだとうさぎさん♡羊さん♡ファンファンウィーヒッタステーステー♡
みたいに聞こえるけど、
ツォーだとアナコンダッ!ライオンッ!ファックオフ!
みたいになる。



動物園の目の前にはKaiser-Welhelm記念教会。
この中とか最先端な感じがする。

今は最先端のこれがきっと数百年後、また遺産として残って行くんだ。

天気が良い。

物価がまたチェコの倍になった。

みんなすぐダンケシェーンって言う。

ホテルもきれいだし駅近だし、
スーパーみたいのが夜まで開いているし、
住みやすそう。
ベルリン。


愛に似たもの/唯川恵
引き続き唯川恵。

引き続きえぐるえぐる。
もう自分のことみたいでいつだって恥ずかしくなっちゃう。
色んなイタい過去を思い出して死にたくなっちゃう。
で、何年後かにまた振り返って今の自分のこと思い出して、
きったまたこんな感じに。

ドイツ1 ドレスデン

気分良くドレスデンドレスデン、ドレスデンデンデデンデン
って歌いながらドイツに入ったのも束の間。
ドレスデンに入った瞬間、雨。

ここドレスデン、
エルベ川のフィレンツェって呼ばれているらしいですが、
川まで行かずともびしょ濡れになれる。
雨でな。

雨がこの旅行中ほとんど降らなかったことで調子に乗っていた。
自分を晴れ女などと科学的根拠もないあの楽観的かつ虚栄な形容すらしかけていた。

ちなみにクラクフで買ったコンバースっぽい靴はウィーンで捨ててきた。

石畳でかかとが取れるウォータープルーフじゃないしましまの靴しかない。
この素材は、布。
布さん。
あのコンバースっぽいのはビニール氏。
氏が付けられる。
もっと言ったらあの真っ二つになったお気に入りのウォータープルーフのブーツなんて、
ウォータープルーフのブーツ様だ。
皇族と同じ敬称だってもったいなくない。
でも今あるのは布さん、だ。
近所の知り合いレベルだ。
布さんと取れたかかとと切れたアキレス腱に雨だ。




どこですか、ここ。

そもそも完全にノリで来てホテルだけ口コミで見て取ってある状態で、
バスがどこに着いたかもわからない。
どれに乗ってどこで降りたらホテルなのかも、
観光すべき場所もわからない。
完全に終わった。
ドレスデンのどこかわからない所でかかとが取れたまま遭難。
タクシーに乗ったところでどこに行けって言えばいいかわからない。


階段でゴロゴロ上げるのを助ける機。

散々迷って駅のinformationでやっと英語が通じた。
市内マップが有料だったけど情報がなさすぎて買ったのに、
ドイツ語だった。
そしてinformationのくせにちょっと間違えた説明をされて遠回りしてホテルに辿り着いた私は、
雨と取れたままのかかと、ちぎれたアキレス腱を引きずって、
それはもうゴルゴダの丘を登ったあのイエス・キリストほどにはボロボロだった。
ちょうど川の南側、Sanctissimae Trinitatis教会にこの時の私状態のがいた。



翌日も雨。
だめだこれは。
私はもうこの街、合わない。

さっさと出なきゃ。
午後のベルリン行きバスを予約して、
有料のドイツ語マップを手に川沿いへと向かう。



ああああああああああ
晴れていたらかっこいいんでしょうねぇ。
そうでしょうよ。
でも大雨だし吐く息白いし、
布さんの靴とかかと取れたままだし。


幸い川べりの一箇所に見どころが集まっているので、
もうできるだけ室内にいるべく、
1番高い全部見られるチケットと言うのを買った。

最初のAlbertinumでのNew Masters Gallery、
Kunsthalle Im Lipsiusbauでの特別展はさらっと流すつもりが大量過ぎて時間をくう。
特別展でDahl und Friedrich展と言うのを推してたんだけれど、
だあれ?これ。

そんなことよりドレスデン宮殿に急ぐ。
雨の中を。

そして、火曜はお休みです、と看板に教えられる。
チケットを売ったあの女はカタギじゃない。
こことこことここに全部行けるわよ、って言った。
インドでなら起こってもいいけど、ここ、インドですか。

だめだもう完全にドレスデン、雨季のあの国だ。
さらに寒いって言うオプション付きだ。
何で来たんだ。


中、見たかったなぁ。
かっこいいんだろうなぁ。


Zwingerの常設展と特別展へ仕方なく入る。
ただし、ここは日本語のオーディオガイドがあって、
さらに作品も実はとても充実していた。
Botticeli、Rembrandt、Vermeerまであった。
そしてRaphaelの超有名なSistine Madonnaまで。
ドレスデンに来て初めての幸運。

結局ここでゆっくり見てたらすぐに時間が経った。
他の何か色々あったかっこいい建物は結局かっこいいんだろうんだろうなぁと思って、それだけでした。

そしてもうアキレス腱切れてるし、
かかと取れてるし、
雨だしで早めに引き揚げた。

早めに駅に着いたので、
ちょっとおいしいものでも食べようかしらと思って、
好きなもの取るあの何とか食堂形式のところで、
適当に取ってレジに行ったら15ユーロも取られた。
ちょこっと野菜とケーキとお惣菜取っただけで2000円した。


さらにお店のトイレなのにお金を取られ、
バスはバスでトランクに荷物預けたらお金を取られ、
しかし車内でチケットを買っていた他の人は何と私の倍取られていた。
カウンターで予約しなかったら倍になる運賃ってありますか。

informationのスタッフに騙されるとか、
開いてないパレス行けって言って1番高いチケット売るってありますか。







ありますね。

何だこれは、
知っているぞ。


インドやないか。
ここ、もう寒いインド。

ドレスデン done with compromise



判決・流刑地にて/カフカ
何作か短編がおさめられていた中でも最高におもしろかった2作。

チェコでフランツ・カフカの家に行ったので調子に乗って読んでみる。

衝撃。
結局お前は人に気を遣うふりをして、
自分のことしか愛していないんだ、
だから死ね。





って父親に言われるお話。

それから死刑執行のための機械を通してすぐに裏返ってしまう善悪を描く。
善と信じていたものがひっくり返ってしまったらもうだめだ死のう、ってお話。


このユダヤ人作家は完全にいっちゃってる。
あんなかわいい家でこれを書いていたなんて。

それにしてもおもしろかった。
ちょっと気を抜くと全然意味がわからなくなるのだけれど。

プラハードレスデン 国境超え

もう見るものは全部見た。
そもそも私はインドから1日でも早く日本に帰りたかった。
今だって帰りたいって思っている。

ただ、帰る前にどうしても見ておきたかったものが、
ギリシャの複合遺産、メテオラ
ポーランドの負の遺産、アウシュビッツ
ウィーンにあるクリムトの絵

これが全部見終わったからもう今すぐにでも帰りたいのだけれども、
ノリでウィーンからプラハに来てしまって、
プラハからだと日本への直行便が無い。
なので仕方なくドイツまで北上することにした。
ドイツなら何か帰れそうな気がする。
日本に。
名前よく聞くし。ドイツ。
チェコ人とか誰も知らんけどドイツ人なんて首相が女の人、ってことまで知ってる。
それに何より、ドイツって言ったら、
ジャンプ史上最高傑作であるマインドアサシンの故郷じゃないか。
だからドイツからならきっと帰れる。
日本に。

プラハから比較的近い知っている名前のドイツは、ベルリンだった。
ベルリン、完全に知ってる。
壁があるところ。
ローラの疾走したところ。
直行便がありそうではないか。
日本への。
これは帰れる。
完全に日本が近い。

そのままベルリンに向かえばいいものをアホな私はまた寄り道。

途中のドレスデンに寄ってみる。
完全に無駄。
そもそもこのインドから日本へ帰るのに東と中央ヨーロッパ寄り道してる時点で、
無駄なことばっかりしているからもうここに来て無駄とかよくわからない。

だって近かったんだもん。
バスで2時間だったんだもん。

今まで2回乗ったEurolineではなくて、
そもそも初めにこの会社のバスだったからその先も自然とそこを選んでしまう。
知ってるところがいい。
変化なんか怖い。
もう知ってる土地で知ってる人としか会いたくない。
だからその会社のバスを探したのだけれど良い時間のがなくて、
Student Agencyと言う怪しい名前のバスに乗った。



素晴らしかった。
パーソナルモニターに何と添乗員のお姉さんがコーヒーまでサービスしてくれた。


変化を恐れてはならない。
知らないことを恥じてはならない。


ボヘミアの田舎町を通り過ぎる。
ボヘミアン・ラプソディが脳内再生される。
あの愛しいフレディはそういえばプラハの蝋人形館にいた。


フレディ、ここにいたのね。


Elbe川沿い、
Nova Ves辺りでかっこいいお城とか、
街並みとか、
景色も素晴らしかった。

ところでトイレの話。
プラハではだいたい10Kc、50円ぐらいでした。
スタバでも、例えばレシートに書いてあるコードを入力しないとトイレに入れない。

ウィーンやなんかでは1ユーロ取られた。
ムンバイでは2ルピー(4円)なのに。
観光地でだって5ルピーなのに。

奈良では無料なのに。

外国では排泄そのものが何と言うか、
ただじゃおかねーぞ
みたいなことか。

公共のトイレは有り難くきれいに使わねばならない。
無料で使わせてもらえること自体すごいことなんだから。

そして私はこの後ドレスデンに入ったことを心から悔いることになる。



愛がなくてははじまらない。/唯川恵
1番好きな作家の一人。
この人の本はだいたい2秒で読んでしまうぐらいおもしろい。
耳が痛い。
だめな女のだめなところを全力で活字がえぐる。
おもしろかったー!