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城郭模型製作工房

城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

熊本城の飯田丸五階櫓の一本石垣模型を作っています。

これは来年出版の拙著のための一作品です。
本の内容の6〜7割くらいまでは出してもいいということですが、気が小さいので2〜3割くらいまでしか出せません(切実)

弓なりにしなった建物をつくるのはさすがに初めてです。

模型にして初めて気付くこともたくさんあり…

岡山城の材料が切れてしまって取り寄せている間に一気につくりました。スケールは違いますが前回のデータが残っていたこともあり、手際よく進められました。

とは言ってもさすがに2日ちょっとでは裏側は全く手付かずでハリボテ状態…

完成は本の中で…

岡山城の本段御殿を早く完成させたい!



岡山城全景模型です。

製作を続けていた本段御殿の屋根をほぼ張り終えました。
南西から。

中央に横切るこけら葺きの屋根が、本段御殿でも最も格式の高い対面所に当たる部分です。

手前の大きな屋根は台所。これから煙出しを作ります。玄関部分はまだこれからです…

北東から。手前の長い屋根が長局。

本段御殿は大きく3系統の絵図があり、この本段御殿は時期からすると真ん中に当たります。
一番古いものは岡山シティーミュージアムで模型化されており、一番新しい時期のものは復元図にされていますが、この真ん中の時期の本段御殿は模型も復元図もありません。
初の立体化だと思います。

製作を振り返ると
元にした絵図です。

それを1/300に調整、プラペーパーへ転写し、壁を立てました。

中庭などの壁面をつくり、

庇部分から少しずつ屋根を張り始め

小屋組。

屋根張り完了。

といった具合です。
図面は平面図のみなので、屋根の納まりなど当然自分で考えて、ということになります。これに悩まされました。
あとはやはり屋根瓦を一本一本貼り付けて行くのが難儀で…

この先、棟瓦、破風面の製作、そして彩色と進みます。




今日は岡山城の本段御殿を作ったあと夕方から大工仕事。

何ができたかは後ほど…

昨日まで資料集めに上京しておりました。
東博の資料館です。
住所氏名連絡先を門衛さんのところで記入して入館証を受け取ります。
朝一から張り切って一番乗りでした。

複写は1日100枚まで。一回の申請は25枚まで。どの本のどの部分を何の目的に使うのか全部記入します。
限度いっぱいに大量に資料を複写してきました。

岡山城はこれから表御殿に入るのに、発掘遺構からの部屋表示があるのはありがたいです。
石垣の断面データも入手したので傾斜がより詳細に分かります。

今日の製作のあとに作ったのは巨大模型の台座です。
枠と桟は総延長40メートルくらいになり、ホームセンターの在庫を買い尽くしても足りず。
使うビスは200個以上…3時間ネジを回しっぱなしでした。

人が乗っても大丈夫。一箇所だけカットミスでサイズが合わず。痛恨の最後の1ピースともいうべきモヤモヤ感。
全部で11パーツ。このパーツ割りができるまでが大変で。上の石垣をどう分割するのが切れ目が目立たないのか。石垣と建物の構成まで自在に思い浮かべられるようになるまで、なかなか決めることができませんでした。
四畳半くらいあります。どこに保管しよう。






長らく更新ができずにいたギャラリーを少しずつ更新していく予定です。

まずは竹田城をアップしました。


自分でタグを打って更新しているので、これが結構時間がかかり、落ち着いた時に、と思っていたら今日になりました。
竹田城をつくったの、去年の夏です(笑)

今週は岡山城に本格的に入るつもりが、その準備の他、いろんなことに追われて今日はもう金曜日です。

安田講堂の窓枠、そして岡山城のエッチングに、ついでだからいろんなものを詰め込んでもらっています。1/10護摩壇(!)の金具とか、さらにせっかくだから、と空きスペースに追加するため、パーツの配置もやり直してもらって余白を作ってもらい…

そして新たなパーツをお願い。

鬼瓦の形状を調べたり…
 
他にもお問い合わせが2件立て続けに入り、そのやりとりなど、いろんな所にメールをしていると、あっという間に半日を要してしまいます。

クレオスの熊本城を一晩ちょっとで組み上げたり。
よくできたキットなので、無塗装素組みだとあっという間に出来上がります。

ちょっと残念なのは外観で、オーバースケールな上に誇張されすぎて飛び出した丸瓦、奥に入り込み過ぎた破風板、石垣からはみ出してしまった小天守など…
自作の天守と比べてみました。

内部構造までの再現で、その熱意と出来に感激するので、外観の惜しさが際立って感じられました。

小天守地階に入る窓からの光に感動。

急いで組み上げた熊本城を熊本城に持ち込んだり

解体されて作り直された真新しい大天守の最上階の姿に心躍り。

そして岡山城は本段御殿を少しずつ。壁がほとんど立って少しずつ細部を埋めています。縁側ができた。

本段御殿はこれ以降はまたキリのいいところで記事にします。

エッチングが出来上がるまでに表御殿まで作りたいところです。

週末は上京して、東博の資料室から資料を複写してきます。打ち合わせも。

今週は色んなことの準備の週になりました。








来年中を目指して、私の著作が出版されることが決まりました。


製作と執筆に専念するため、注文製作の新たな受注を2019年秋頃までお休みさせていただきます。

現在受注分(お申込み手続き完了された方)の作品は引き続き製作しますのでご安心下さい。

お問い合わせ、お見積もりなどは変わらず受け付けております。

ご不明な点ございましたらお問い合わせ下さいませ。

info@joukakumokei.com

何とぞご理解賜りますよう、お願い申し上げます。


本のテーマ、内容等は追い追い少しずつブログやツイッターなどでお知らせしていきます。
どうぞお楽しみに!

ちなみにテクニックメインの本ではありません。