岡本太郎展の会場外には行列が3本出来ていた
僕らが入った時は入場券を買う列と
「ガチャガチャ」の2列だったが
入場待ちのための列が増えていた

 

「ガチャガチャ」には岡本太郎アートピースコレクション
が入っていて面白そうなので並んだ
列の中にはレジ袋に10個以上持っている人も何人かいた

 

僕はカミさんに「あれが欲しいなと思って 買うと結構それが出てくる」
と言ってガチャガチャした

 

僕が欲しかったのは赤い手のモニュメントだったが
出てきたのは椅子のモニュメントだった
「あれ?違った?椅子だった」とつぶやくと
隣で開封していた兄ちゃんが
「赤い手ダブっているので 交換してください」
一瞬椅子にも未練が出たが、応じた

 

8種類全部手に入れるために執念を燃やしている人が
結構いるみたいだ

 

思いがけない形ではあったが、欲しいものが手に入った
やっぱり僕は何か持ってる

 

写真は後で行った岡本太郎記念館
住まい兼アトリエを公開している
内部や庭にはたくさん作品が展示してある
アトリエは生前のままだそうだ
アトリエへのドアが
潜水艦か金庫室のドアみたいだった

 

作品を外部から守るためか
それとも自身の思想を守るためか
何か気になった


 

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2011/5/6(金) 午前 5:49

岡本太郎展へ行く

 

彼はカントかヘーゲルについて
「言いたいことは解るが そんな難解な表現しか出来ない
 哲学はナンセンスだ」という趣旨の発言を
不二聖心女子学院の図書館で読んでから好きになった
(書名も批判対象もあやふやだけど検索しても出てこなかったのでご勘弁)

 

今回はカミさんの強いインシストによりついて行く

 

1970年の大阪万博のシンボルであった
「太陽の塔」が「人類の進歩と調和」という、万博のメインテーマに対しての
アンチテーゼとして作ったことが分かって小学生以来の謎が氷解した

 

断りつつづけた万博テーマ館のプロデューサーを引き受けた
彼は「人類の進歩と調和」なんて有り得ないという思いから
太陽の塔内部にあった単細胞生命体から
人間への進化(?)の過程を現す生命の樹を作り
進歩主義に否(ノン)と主催者に抵抗した

 

その外部を覆うのが太陽の塔で彼自身が言う正に「ベラボーなもの」だ
生命の樹に焦点が当たらないように
批判の的になる太陽の塔が必要だったのではないか

 

「何だこれ」と小学校2年の時に思った
ヘンテコな塊は自身が受け入れられることを
拒否するための主張だったのではないか

 

万博当時、丹下健三設計のテーマ広場の
大屋根を突き抜ける形で存在してたことも
権威に対する否定というもうひとつの主張だった
のではという気がする

 

写真は会場に展示してあった
「坐ることを拒否する椅子」


 

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2011/5/4(水) 午前 6:36

映画「パニック・ルーム」(2002)を観る

 

見ている途中から
この映画はタイトルで損していると痛感する
内容はヒッチコック監督タッチのスリラーだが
タイトルから想像されるのはホラー映画

 

夫と別居するため娘と二人で新居を探す
気に入った物件にはパニック・ルームと呼ばれる
強盗が侵入したときに隠れる
数日間生活できる水、食料等を備える
金庫室みたいなものが付いていた
もちろん電話も屋内回線とは別回線で引いてある
パニック・ルームというよりはセイフ・ルーム

 

案内した不動産業者が
前に住んでいたのは大金持ちで
遺産の一部が見つかっていない
と伏線が観客に引かれる

 

3人の賊は親子が引っ越した晩にやってくる
内部に人の気配を感じ
無人のはずだろと内輪もめが始まる
侵入者に気付いた親子が
パニック・ルームに逃げ込む
別回線の電話はまだ接続してなく繋がらない
携帯はベットルームにあり
ドアを開けなければ取りに行けない

 

ココから親子と賊の
知恵比べが始まる
賊のうちの一人は
パニック・ルームを開発した
警備会社に勤務していて
内部構造を知っているという
ストーリー上のアドバンテージが
与えられている
一方、内部の娘は持病があり
ストレスなどにより症状が悪化したときは
内部には無い薬品の投与が必要という
ハンディが与えられる

 

フォレスト・ウイテカーが人間味のある賊を
演じ、いい味を出している
主演はジョディー・フォスター
「フライトプラン」(2005)「ブレイブワン」(2007)に先駆けて"戦う女"を演じる
「トワイライト」(2008)でブレイクする前の
娘役のクリステン・スチュワートが初々しく可愛い

 

NYの摩天楼ビル群の窓枠内部に
アルファベットが映されるタイトルバックが
不安感を増長させるような素晴らしい出来栄え
IMDBによるとタイトルバックの製作に1年かかったらしい

 

トレーラーです
残念ながらタイトルバックは入っていません


 

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