岡本太郎展へ行く

 

彼はカントかヘーゲルについて
「言いたいことは解るが そんな難解な表現しか出来ない
 哲学はナンセンスだ」という趣旨の発言を
不二聖心女子学院の図書館で読んでから好きになった
(書名も批判対象もあやふやだけど検索しても出てこなかったのでご勘弁)

 

今回はカミさんの強いインシストによりついて行く

 

1970年の大阪万博のシンボルであった
「太陽の塔」が「人類の進歩と調和」という、万博のメインテーマに対しての
アンチテーゼとして作ったことが分かって小学生以来の謎が氷解した

 

断りつつづけた万博テーマ館のプロデューサーを引き受けた
彼は「人類の進歩と調和」なんて有り得ないという思いから
太陽の塔内部にあった単細胞生命体から
人間への進化(?)の過程を現す生命の樹を作り
進歩主義に否(ノン)と主催者に抵抗した

 

その外部を覆うのが太陽の塔で彼自身が言う正に「ベラボーなもの」だ
生命の樹に焦点が当たらないように
批判の的になる太陽の塔が必要だったのではないか

 

「何だこれ」と小学校2年の時に思った
ヘンテコな塊は自身が受け入れられることを
拒否するための主張だったのではないか

 

万博当時、丹下健三設計のテーマ広場の
大屋根を突き抜ける形で存在してたことも
権威に対する否定というもうひとつの主張だった
のではという気がする

 

写真は会場に展示してあった
「坐ることを拒否する椅子」


 

***

 

2011/5/4(水) 午前 6:36