全仏オープンの男子シングルスで、錦織が韓国のチャン・ヒョンをフルセットの末に下し、三回戦進出を決めました。

 

全仏オープンはどんな大会?

 

4セットの途中で雨のために順延となり、2日間に渡る試合となりました。試合の最初から錦織はミスが多く、雨で試合が中断しなければあのまま逆転されて負けてしまった可能性があったので、錦織にとっては恵の雨となりました。

 

資料出所:全仏オープンホームページ

 

錦織はウィナーを上回る69本のアンフォーストエラーがあり、第1セットだけで二回戦の1試合全体の22本を上回る25本のアンフォーストエラーがありました。

 

1セットと第2セットは多くのミスがありましたが、大事な場面で錦織がポイントを取り、苦しみながらもセットを取りました。この2セットはチョンのミスも多かったことも、錦織がセットを奪えた要因でした。

 

チョンはバックハンドのストロークが良く、錦織がチョンのバック側に厳しいショットを打っても、深いボールを返して錦織が簡単には優位な展開にすることができませんでした。また、フットワークも良く、走ってボールを拾い錦織に中々ポイントを決めさせませんでした。

 

1セットは第1ゲームのチョンのサービスゲームをブレークし、第3ゲームでもポイントをリードしましたが、ミスでポイントを失いチョンにサービスゲームをキープされました。このゲームを取っていれば、いきなり2ブレークになりますので一気に錦織の方に流れがきていたことが考えられ、もっと簡単に第1セットを取れたのではないでしょうか。

 

2セットも先に錦織が第3ゲームをブレークしますが、ストロークの調子が上がらない状態が続き、すぐにブレークバックされてしまいます。

 

1セットと同様に錦織は攻めに出た時のストロークのミスが多かったので、無理して攻めずに安全に繋ぐようなストロークを打って、ストロークのフィーリングが戻るのを待つようにしていました。

 

そして、第11ゲームにチョンのサービスゲームを再びブレークして第2セットも錦織が取りました。30-3026回のラリーで終始チョンが攻めている展開を粘ってポイントを取り、チョンのサービスゲームをブレークすることに繋がりました。

 

3セット序盤のチョンのサービスゲームでは、錦織がブレークできそうな時があったのですが、錦織のミスでポイントを失ってブレークポイントを取ることができませんでした。この辺りで錦織がブレークできていれば、2セットを連取していたので一気に錦織の方に流れが来ていたと思います。

 

その後は、徐々にチョンのミスが少なくなっていくとともにファーストサーブの確率が高くなり、チョンがサービスゲームを安定してキープできるようになっていきます。

 

タイブレークに入っても錦織にミスが出てリードを許す展開になり、第3セットを失ってしまいます。チョンは挑戦者の立場で失うものがなく、1セットを取れただけでも勢いが一気にチョンの方に行ってしまいます。

 

4セットは、錦織がサービスゲームを2つブレークされて0-3となり、完全にチョンの方に流れが行きます。ここで雨が強くなり試合が中断し、そのまま試合が次の日に順延となりました。錦織の調子が一向に上がらない状態でしたので、雨で中断せずにあのまま試合が続いていれば負けていた可能性もありました。

 

次の日に再開した第4セットは、0-6で取られてしまいますが、錦織は前日よりも積極的に攻める姿勢を見せていました。

 

5セットは第3ゲームで錦織がブレークをして、リードをしたまま進んで行きます。チョンは前日の後半同様にミスが少なく、錦織はリードしているとはいえ楽な展開にはなりません。そして、マッチゲームだった第9ゲームで錦織はサービスゲームをブレークされてしまい、5-4とまだリードしていますがブレークの数で並ばれてしまいます。

 

しかし、ここで錦織は気落ちせずに常にポイントをリードしてチョンにプレッシャーを掛け続けます。30-40でのマッチポイントで、チョンがダブルフォルトを犯して錦織が苦しみながらもフルセットの末に四回戦進出を決めました。

 

錦織はストロークのミスが非常に多く、ランキングが上位の選手が相手だったらストレートで負けていた可能性があります。また、試合前の練習で思い切りショットを打たない場面があったようで、どこかに痛みがあるのかもしれませんので、今後が少し不安です。

 

四回戦の相手は、スペインのフェルナンド・ベルダスコです。ベルダスコはクレーコートが得意で、先月行われたマスターズ1000の大会で優勝し、今大会の台風の目となると思われていたズべレフを初戦で破って勝ち上がってきました。

 

昨年の全仏でも錦織はベルダスコと戦っており(詳しくは「錦織は苦しみながらも三回戦突破」参照)、2セットアップから追いつかれてフルセットで勝っています。錦織は雨で試合が順延になった影響で休みなく試合を行い、体力的にも不利な状況です。錦織のストロークの調子が戻らないと、非常に厳しい戦いになりそうです。

 

 

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