全豪オープンテニスで、錦織がスロバキアのルカシュ・ラツコにストレートで勝って4回戦進出を決めました。

 

この日はサーブが安定していて、ファーストサーブが入った時のポイント獲得率が83%、セカンドサーブのポイント獲得率も67%と高くなっていました。

 

ファーストサーブではデュースサイドでのスライスサーブが良く入り、サイドに逃げていくサーブで多くのポイントを取っていました。サービスゲームを落としたのも1回だけと、2回戦までに比べてもブレークされる回数が減りました。

 

資料出所:全豪オープンHPより

 

ラツコは、1回戦のクズネツォフや2回戦のシャルディと比べれば強力なストロークを打つタイプではないので、ストロークの打ち合いでは常に錦織が主導権を握ることができていました。

 

この試合で恐かったのは、予選から勝ち上がって乗っているラツコを勢いづかせることでした。しかし、錦織が先にブレークをして常に先行していたため、錦織は落ち着いて試合を運ぶことができました。

 

但し、錦織のアンフォースドエラーはラツコよりも多い32で、特にフォアハンドのミスが多くありました。

 

4回戦の相手はスイスのロジャー・フェデラーになります。フェデラーは約半年ぶりの大会になるので、試合勘が戻っているかどうか不安でした。しかし、3回戦まで失ったのは1セットだけと、しっかりと全豪オープンに照準を合わせてきています。

 

これ以降は強豪ばかりとの対戦となりますので、少しの隙も見逃してはくれない相手ばかりです。これまでのようなサーブを維持しつつ、ストロークでのミスを少なくして、少しでも上位を目指して欲しいですね。

 

 

19日の試合で第2シードのジョコビッチが2回戦で敗退しました。ジョコビッチは昨年末にコーチのボリス・ベッカーとの師弟関係を解消し、ベッカーに代わるようなコーチはつけていません。ジョコビッチは、昨年の途中から練習量を以前より少なくしているようで、トレーニング不足が指摘されています。

 

一方、ジョコビッチに変わって昨年末に世界ランキング1位になったマレーは、2014年までコーチだったイワン・レンドルを再びコーチに迎え入れました。それから昨年のウィンブルドンで優勝して3つ目のグランドスラムタイトルを手にし、ATPツアー・ファイナルでは初優勝しました。

 

マレーがグランドスラムで初めてタイトルを手にした全米オープンの時も、ウィンブルドンのタイトルを初めて優勝した時も、レンドルがコーチをしていました。

 

ジョコビッチとマレーの成績は、コーチとの関係性も影響している可能性があります。錦織はマイケル・チャンをコーチに迎えてからランキングを上げて、グランドスラムでも上位に顔を出すようになりました。こういった観点からも、錦織は今年大きなタイトルを取れるチャンスがあるような気がします。 

 

 

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