投資をやるからには、自分としてのやり方を確立させる必要がある。それでは、自分のやり方とは何か?これまではここが固まっていなかったことが大きな問題だった。
最近「これだ」というものに集約されつつあるような気がする。それは「堀を掘り続けている企業」だ。すでに堀を持っている企業は株価が高すぎたり、むしろ堀を奪われるリスクに晒されている。大企業病などそのいい例だ。これは守りに入ってしまうからということもある。
すでに堀を持っている企業であっても、結局はそれを掘り続けなければ勝ち続けることはできない。だからこそ、すでに素晴らしいといえる企業であっても慎重を期す必要がある。
攻めは最大の防御だ。そう考えると、私たちが買うべき企業は攻め続けている企業である。そして、それがまだ世の中から認知されていなければ、そこに優位性を見出すことが出来る。
自分が好きなのは、すでに掘りを築く要素を持っているが、まだ確立していない、これから築こうとしている会社だ。ここで重要になるのはまさに組織づくりであったり、経営者の実力ということになる。より不確実性は上がるが、ここを見極めることができるようになれば、投資として優位性を発揮できるだろう。
そもそも、自分がやりたいと思うのは、経営に着目することだ。良い原石、良い経営、良い業績。単なる数字としてみるのではなく、企業にはドラマがある。それを認識しながら投資することこそ、私たちが直感的に楽しめる投資ではないだろうか。
私は投資かであると同時に経営者である。多くの人を楽しませられなければ、顧客はやってこない。顧客が楽しめるとしたら、気が滅入ってしまうような企業に投資するのではなく、将来があかるい企業に投資した方が良いだろう。もちろん、投資の規律は忘れない。それができてこそ、本当の社会的な役割を果たせたと言えるのではないだろうか。
中日の落合監督は、監督としては超優秀で優勝も何度も成し遂げたが、野球が地味すぎて退任させられた。自分は落合監督は非常にすきだが、同時に経営者であることを考えるなら、楽しさを求めることも大事ではないか。もちろん、重要なのはバランスであり、締めるところは締める必要があるのが前提だが。