「ダンドーのバリュー投資」を読んだ。「ダンドー」とはインドの言葉で「ビジネス」という意味だ。それは、コインの表が出れば大きく儲かり、裏が出ても損失が小さい賭けのことを意味する。それこそがビジネス・そして投資につながるのだ。
自分に足りないことにも気がついた。それは「少数に賭ける、たまに賭ける、大きく賭ける」ということだ。「たまに賭ける」は割とできているが、それは株価が下がった時に機械的にやっているだけだ。ダンドーを実践するには、明確に勝算のあるものに「たくさん」賭けなければならない。
バリュー投資は、1発が大きい成長株投資と異なりめちゃくちゃなリターンをもたらさない。そこで大きなリターンを出すには、勝算の高いものに大きく賭ける必要がある。これはバフェットも実践してきたことだ。
それを計算する方法に「ケリーの公式」がある。これは、得られる利益(エッジ)とその確率(オッズ)から、持ち金のどれだけを投資すべきかという数学的な話である。具体的な計算は難しいが、要するに期待値だ。期待値が高いものには大きく張ることで報われる確率が上がるのである。
問題は、それだけ有利な賭けがいつ出てくるかということだ。ひとつは、相場が全体的に急落したときだろう。もうひとつは、個別企業が極端に割安に評価されている時がある。
これを見つけるために必要なのが、企業を知ることだ。企業を知ることはすなわち手札が増えるということで、そこからポーカーのカードが揃っている時だけ勝負に出れば良い。そのためには、常にアイデアを持つ必要があり、何より大切なのは決断力だ。
良い企業に賭けるなら、会員サービスとしても問題が起こりにくい。また、たくさんの企業に賭ける必要はない。これを徹底し、より尖ったサービスとなるよう、誠心誠意頑張るしかない。あまり雑音ばかり気にしても仕方がないのだ。