思春期時代の隠れ家発見!1章
血気盛んな高校時代、H話に興味は底知れずある年代。
地域ではヤンキー校で称された我、栗野工業高校。
見た目はイカツイキャラ等不良スタイルが多い。
とは言っても、見た目だけの者も居る。
意外に万引や窃盗等の犯罪を犯すものは、在籍中1度だけあった。
それ以外は、表ざたにならなかっただけかも知れない・・・。
共学校なのに女子生徒が1人も居ない・・・。
評判も悪かったが、女子が工業に興味が無かった時代でもあったのかも知れない。
見た目と違って、彼女が居ない者も多かったが、童貞君も多かった。
目立つキャラに限って縁が無い。
目立たない者に限ってコソコソ遊んでた奴も居た!
常に女探知のアンテナを張り巡らせ過ごしてた。
暗黙の密約で情報は互いに交換し合ってた。
時にはその密約を破り、ルール違反を犯す奴も居たが、そいつには2度と情報は回らなくなっていた![]()
地元の某所の借家に年齢不詳の女の情報が入った!
詳細を聞く。
年齢は30代前半、中肉中背、離婚歴有り、4歳の子供有り、仕事は飲み屋
昼間はカーテンが閉まり、サッシが10センチ程開いてたらOK!
夜は、室内の電気が点り、サッシもカーテンも閉まってたらOK!
との女性からの合図だと教えてもらった!
情報を元に時間外の夕方、友人Hと通って見た。
その日は単に偵察だけなのに、心拍数が上がる・・・![]()
情報通り、そこにその家は存在した。
しかし、顔は知らない。
ブロックの塀で囲まれた家は、敷地内に2軒ある。
その手前の家には確かに噂通りのピンクのカーテンが掛かってた。
思わず興奮する。
玄関横のポーチには洗濯物が干してある事を、Hが確認。
「こっちに来てん。子供の服も干してあるよ!ここの女、結構スケベかも知れない」
「何で?」
「見てん。パンツとブラが干してある!しかも何種類かある。多分、毎日何人か来るから、下着も何枚も使うんじゃ無いか?」
と、勝手に想像するH・・・・![]()
その日は、偵察のみで帰った。
数日後、学校を抜け、午前中最後の時刻の列車に乗って帰る。
理由は、突撃する為!
まだ時間には余裕があるので、駅近くのメルヘンで腹ごしらえする。
午後1時前に向う。
20分チャリンコを漕いで、近辺に到着した。
通行人のフリをして、確認する。
すると、サッシは閉まり、カーテンは全開・・・・。
これってどっち?![]()
洗濯物も無い・・・。
このパターンはさすがに聞いてなかった。
しばらく周辺を右往左往する。
1時間後、家の前に行くと、今度はそこの子供らしき男の子が庭で遊んでる。
これではどうしようも無い・・・。
せっかくだから、その女性の顔だけでも見て帰らなくては納得できなくなった![]()
その家の前でチャリンコのチェーンが外れた様にし、横目で見ながらガチャガチャする。
すると、そこの子供のゴムボールが道にはみ出してきた!
小走りでボールを追いかける子供。
私からわずか3メートルの場所にボールは止まった。
「壊れたの?」
と、その子供に心配されてしまった![]()
「うん、壊れたけど治ったよ!」
と、返事をしてしまった。
すると、家の中から優しそうな声がした。
「○○君、お外は危ないからおうちに入りなさい!」
と、顔すら見えなかったが、声だけは聞けた。
しかし、残念ながら顔は確認できない・・・。
今度は、深夜の時間帯を狙って来ようと計画する。
きっと子供も寝てるし、邪魔者は居ないと察する。
夕方には誰かしら友人と合流した時の、報告のネタは出来た!
駅に友人達を出迎えに向った・・・・。
続く・・・・
冷え込んできた朝日町
東の空から朝日が昇る。
朝日町を包み、一日の始まりを伝える朝。
しかし周囲は物静か・・・。
近所の八百屋の店主が市場から帰ってきて、店のシャッターを開ける音と同時に始まる。
家の周りを掃除する人、犬の散歩をする人、運動する人の姿が見える。
間も無く、一番列車が通過する。
踏み切りの音が響き渡る。
徐々に、近くのパン屋から香ばしい匂いが漂い、何処からとも無く美味しそうな優しい匂いに包まれる。
部活の早朝練習に向う学生が、白い息をあげながら登校する。
マフラーから白い排気を出しながら往来する車も増えてくる。
わずか30分くらいの時間で慌しくなる。
上り下りの列車が到着すると、通学の学生の大行列、そこに一般のサラリーマンも加わる。
この瞬間、朝日町が一番人気の多い時間帯となる。
この時は、商店街のパン屋、電気屋、雑貨屋、文房具屋は開店してる。
そして、私も登校する。
通学路沿いの草木は黄土色に枯れ、白く霜が被っている。
吐く息は白い。
深夜から早朝にかけての寒さを知らせるように、側溝や水溜りは凍っている。
簡単に割れるモノから中々割れないモノまである。
駐車場の車やバイクのシートは霜で白い。
そんな光景を見ながら登校する子供達は、無言・・・。
初冬時期は寒さに慣れない・・・
「今年は雪がどれ位降ってくれるのかな?どれ位積もるかな?」
と、期待する時期も今の時期だった。
故郷から離れた場所で生活する私は、朝晩の県内ニュースで大口の情報を知る。
天気予報で積雪20センチと聞くと、
「大口の子供達は真っ白い雪だるまを作れるな~」
「決して泥交じりの雪だるまじゃない、真っ白な雪だるまを作れただろうか?」
と、独り言を言ったり、心でつぶやく・・・。
世界温暖化で何処まで変わり行くのか気にもなる。
変わり果てていく物、残さないといけない物がある。
この街は、変わっちゃいけない場所だと思う。
原チャ革命!
高校入学して髪の毛を伸ばす楽しみと同時に念願のバイクの免許取得!
誕生日が8月までの連中は夏休みに帖佐の試験場まで行く。
遅くとも2学期始まった頃には乗り回せた。
試験を受けに行くと同時に、バイクを探す。
先輩のバイクを買ったり、新車を買ったり、お下がり等・・・・
自分の個性にあった改造を手掛ける。
バイク雑誌に通信販売で掲載されてるパーツを購入したり、友達から中古パーツを譲って貰ったり様々。
予算が無い者は、プラモデル用の材料を使って作ったりもした。
週末や休日に一ヶ所に集まり協力し合って完成させる。
シートのスポンジを削り、革のシートを張り替えたり、全面塗装したり、ショックを切って車高を低くしたり・・・。
こんな田舎町にも結構な台数の原チャ集団が見受けられる。
ヤンキー系の連中は、パッソーラやパッソルを好んだ!
改造を好む者はタクト!
走り重視を好む者は、ガンマ、RZ、AR、MBXが主流!
栗野の先輩が原型を感じさせないほどの改造を施してた。
ベースはガンマと言う車種に90ccのエンジンを載せ変え、大型バイクの「カタナ」と言う人気車のカウルを加工し、ホイルも変えて太目のタイヤを装着していた。
周囲ではかなり有名なバイクであった。
原チャベースのはとうてい思えないくらいの大きさになっていた。
しかし、後部から見るとしっかり原付ナンバー!
ある日、その先輩がそのバイクを売りたいとの話が舞い込む。
直接聞きに言った。
「バイク売るの?」
「誰か欲しい奴居る?」
「欲しい奴は多いけど幾らで売るの?」
「30万!」
一瞬硬直した・・・。
新車で17万なのに・・・・。
値打ちを付けてきやがった!
新車のスクーターが8万円の時代に30万には驚いた。
同車種の中古価格の相場も高くて5万。
確かに格好良いのは認めるが、高すぎる。
結局中々売れず、要約売れたのは半年後!
新1年生が買った。
しかも20万・・・・。
後にわかったが、その先輩はそのバイクを13万で購入したとの事。
そして20万で購入した1年生はその3ヵ月後にスリップ事故した。
トレードマークのカウリングは大破し、ハンドルも折れる事故。
購入時点の状態に戻すまで、パーツ代だけで25万かかるらしい。
結局、断念し最小限の修理をした。
見ると、只のガンマ・・・・。
結果、10万は安くで購入したが、10万の修理費でノーマルに戻っただけだった。
周囲を振向かせたバイクの最後と惨めな1年生の哀れな結末。
更に20万で売った先輩は、本物の「カタナ」買って乗り回してた・・・。