チアリーディングJAPANカップの3日めには、2年に1度のお楽しみ、ナショナルチームに選ばれた選手の紹介がありました。

11月にドイツで行われる世界選手権に日本代表として出場する選手の方々です。

晴れ晴れとした表情の選手の方々が凛々しく整列する姿は実に壮観で、これだけを見るために代々木第一体育館に行く価値があるほど、楽しみにしている行事です。

そして、新しいユニフォームのお披露目も楽しみのひとつ。

今年のユニフォームは、例年よりさらに素晴らしく、とても気に入りました!

このユニフォーム、世界選手権が終わると選手の方々にプレゼントされるようで、高校で開催されるイベントなどの中でのOG演技で着ている方をときどき拝見することができます。

上半身に大きくJAPANと書かれたユニフォームは実にカッコ良く、日本を代表して頑張ってきたのだというアピール度抜群!

これを見るだけで観客としても気持ちが引き締まり、感動に身震いしてしまうほどですので、着たらどんな気持ちになるのでしょうか。

さて、選ばれた選手の方々を見てみます。

まず驚いたのは、女子部門のキャプテン。

千葉明徳出身で帝京卒の方。なんと2年前に続いて、連続でキャプテンを務めます。

少し前に放映された帝京をとりあげたTV番組の中で、卒業後は千葉明徳でコーチを務められると紹介されていましたので、コーチをしながらの日本代表なのですね。

女子部門チームは、帝京大学だけでなく千葉明徳でも練習できるということになるのかもしれません。

男女混成も女子部門も、他は全員大学生です。前々回の大会では高校生が2名含まれていましたが、2大会連続で高校生無しの編成となっています。

男女混成部門18名、女子部門18名、合計36名の選手の方々。

その中で、3大会連続で選ばれたのは、ただひとり。

箕面自由から文理大に進まれたトップ選手です。わらってコラえてでは、1年生選手ながら必死に頑張る姿が感動的でした。例の「3」の方です。Aチームとして出たい気持ちの強さをヘッドコーチから聞かれて10段階中の「3」と控えめに答えた方が、その後、ナショナルチーム代表に3度も選ばれるとは!

さて、今日は出身高校別の表を作ってみました。



箕面自由出身が11名。

突出していると思われるかもしれませんが、2011年は14名、2013年は12名でしたので、むしろ減少しています。

減少の理由ですが、女子部門の選手の選抜の中心が、関西から関東に移動したことが影響していると考えられます。

箕面自由に次いで多いのは3名の代表を出しているチームで、千葉明徳、住吉、名電、大濠です。

また、ランキング1位~8位の高校は、全て代表選手を出しています。

高校名の記載無しに分類されているのは、おそらく大学からチアを始めた選手だと思います。

男子選手9名のうち、3名が大濠高校出身で、残り6名が高校名の記載無しとなっています。

また、女子選手27名のうち、25名までがランキング10位までの高校の出身者です。
チアリーディングJAPANカップ決勝でのスイッチ技が年々どのように進展しているかをグラフで見てみましょう。

まずは、高校部門。



赤色が、1チームあたりのヒルヒルの数。青色が、1チームあたりのヒルヒルを含む全てのスイッチ数です。

ここ2年の進歩が凄く、スイッチ数は4.0に届こうかという勢いですし、ヒルヒル数にいたっては、ついに1チームあたり3.0に届いてしまいました。決勝12チームは、本当に見ごたえがありました!

次に、大学部門。



ご覧のように、スイッチ数も、ヒルヒル数も、ほぼ横ばいです。

その理由ですが、大学部門においては2011~2013年はダブルアップの急増があり、また、2014~2015年は宙返り乗りの新規開拓がありましたので、それらが影響していると考えています。

すなわち、スイッチ以外の技の開拓に力を注いでいたため、スイッチの進歩のほうが一時的に止まっていると見ています。

それにしても、高校と大学でこれだけ傾向が異なるのは珍しく、なかなか興味深い現象だと思っています。

来年、高校のスイッチがこれ以上に伸びるのかどうか、そして、大学のスイッチが新たな進展のスタートを切るのかどうか、スイッチファンとしては楽しみに待っているところです。
チアリーディングJAPANカップ決勝で実施された技の解析。

今日は、大学部門のスイッチ技です。




チアリーディングの華、ヒルヒル4基を披露してくれたのは、梅花女子、日体大、大阪学院の3チーム。

昨年のヒルヒル4基は5チームあったのですが、今年はそのうち日大と日女体育が今回は決勝に進んでいないこともあり、3チームに減ったわけです。

しかし、同志社がヒルヒルを2基に増やしてきましたし、立命館も3年ぶりにヒルヒルを実施してくれました。立命館のヒルヒルは3基のヒルヒルと同時に2基のリバヒルも行うという5基同時のスイッチ技で見ごたえがありました。

また、桜美林のスイッチも、リバヒル2基とヒルヒル2基を互い違いに配置するという珍しい構成でした。このあたり、リバヒルに揃えるのではなく、出来るだけ多くのヒルヒルを披露しようという少しでも高難度を目指す前向きの姿勢が見えて素晴らしいと思いました。

なお、文理大にはスイッチ技がひとつもありませんでしたが、その代わり、Division 2 に出た2チームが両チームともにヒルヒル4基を実施してくれたのにはビックリしました。文理大全体の技術力がいかに高いかを思い知らされた感じです。

さて、帝京大学のスイッチ技は注目でした。

冬のインカレで突然ヒルヒル5基を完成させ、驚かせてくれた帝京ですので、このJAPANカップでもと期待していましたが、一転して別路線でした。

リワインドから、アラベスクを経てスイッチしてヒール。それから、一瞬リバティのポーズをとって360度回転しつつ再度スイッチしてヒールへという長い長い連続技。

約10秒のあいだ、4人のトップは上に上がりっぱなし。4人のシンクロも素晴らしく、次から次へと綺麗なポーズを見せてくれました。

思わずうっとりと見とれてしまう技でした。

ちなみに、この手の連続ポーズ技としては、かつて箕面自由が「バク転パートナー」と呼んでいた一連の技も綺麗でした。

帝京の場合、箕面自由のほうには入っていたスコーピオンのポーズは入っていませんでしたが、箕面自由が180度回るところは360度になっていることや、スイッチが2つ入っていることや、4基であることなど、より豪華な一面もありました。

特に、今回は箕面自由がバク転パートナーをやらなかったこともあり、帝京の連続ポーズ技はJAPANカップの全演技の中でもひときわ光っていたと思います。

さて、気になるのは、世界選手権でどんなスイッチ技を入れてくるかです。

オールフィーメールは帝京中心ですから、直近のインカレやJAPANカップで披露してくれた技と関連が強い技が実施される可能性が高いと思われます。

「ヒルヒル5基」で行くのか、「連続ポーズ+2回のスイッチ」で行くのか。

楽しみです。
チアリーディングJAPANカップの高校部門と大学部門の3層目へのトスアップ時のひねりについて、年ごとの変化をまとめます。

まずは、高校部門から行きます。



3年連続で減少していた1.5と0.5が、ついに今年、反転して上昇に転じました。これは嬉しい変化でした。

もちろん、ダブルアップ(2.0)は、年々着実に増えています。

次に、大学部門です。



2013年までに急増した2.0は、まだ伸びていますが、すでにやや飽和してきた感じです。

1.5は4年連続の減少で、ついに最盛期(2011年)の1/3になってしまいました。

来年のJAPANカップで、高校部門のように1.5の復活があるかどうかに注目しています。

その他のヒネリ数は、ほぼ横ばいといったところです。

むしろ、大学部門に関して言えば、ここ2年は宙返り乗りに焦点が移っていたかもしれません。

安全規則が変更になり宙返り乗りが解禁された昨年に、いきなり6個の宙返り。

そして、今年は12個の宙返りがありました。

選手の方々の技術習得力や完成度アップ力は目をみはるものがありますので、来年の4月あたり、トスアップに関して、高校部門や大学部門でルール改正があって、さらに可能性が広がるといいなと思っています。
チアリーディングJAPANカップ決勝で実施された3層目へのトスアップ。

今日は、高校部門についてまとめます。

スイッチ技では2年連続で大きな進展があった高校部門ですが、トスアップについては、どうだったのでしょうか。

実は昨年のトスアップは、一昨年に比較して総ヒネリ数が減少し難度としては全体に下がっていました。ただ、119の実施中で落下がたったの1個と、完成度の面では大きく向上してた点は見逃せません。

さて、今年ですが、一転して、総ヒネリ数が、ぐ~んとアップしていました!





1チームあたり6.41ヒネリは、2011年の6.56に次ぐ高い数値です。

しかも、2011年は、1.5の半数近くが不完全だったのに対し、今年の1.5はほぼ全てが完璧でした。つまり、今年は難度と完成度が過去最高に両立していました。

さてチーム別に見ていきます。

まず、箕面自由と梅花高校です。

昨年は総ヒネリ数が11.0で並んでいましたが、今年もお互いに一歩も譲らず、総ヒネリ数は両者とも13.0。またもや並んでいました。

ダブルアップの数は、箕面自由が昨年より1個増やして5個。梅花高校もぴったりついていっており、昨年より1個増やして4個でした。

ただし、梅花高校は、決勝ではダブル2基を失敗してしまいました。その影響で、別のダブルとひとつとフルを実施できませんでした。つまり、梅花高校の4つの×印のうち2つは落下ではなく実施を見合わせたという意味です。

さて、今年ダブルアップを実施したのは、箕面自由、梅花高校、千葉明徳、目白研心、東京高校の5校です。

この5校が、そのまま1位~5位を占めました。

なお、JAPANカップの高校部門で5校もダブルアップを実施したのは、もちろん初めてです。そして、千葉明徳と東京高校は、JAPANカップでのダブルアップとしては初ということになります。

次に、総ヒネリ数で各チームを見てみます。

総ヒネリ数 13.0 の箕面自由と梅花高校が1位と2位。

総ヒネリ数 8.0~8.5 の千葉明徳、目白研心、東京高校が、3位~5位。

総ヒネリ数 4.5~5.5 の広尾学園、大阪学院高、如水館が、6位~8位。

総ヒネリ数 1.0~3.5 の大濠、住吉、横浜女学院、日本大学高が、9位~12位。

つまり、総ヒネリ数と順位の間には、かなり密接な関係があることがわかります。

また、決勝に2年連続で出場した10チームのうち、9チームまでがヒネリ数を増やしています。このあたりにも、今年のトスアップの充実ぶりが表れています。

かつてこのブログで1.5の衰退を憂えたこともありましたが、今年は去年より2倍以上の12個の実施がありました。しかも、そのうち11基がほぼ完全でした。

ほぼ完成に成功した1.5が11基というのは、2011年を含めても過去最高です。

前にも書きましたが、私は、1.5ファンで、1.5にはダブルには無い良さがあると常々思っています。

ダブルアップだと、多くの場合、トップはミドルの横や後ろから飛ぶことになります。これに対し、1.5の場合、常に真正面から飛ぶことができます。トップは空中で真後ろに移動しますので、観客席の中央付近から見るとトップはふわっと浮いたように見え、バシッと決まってトップが正面を向いたたときの「決まった感」は、ときにダブルアップを上回るほどです。

今年は、その大好きな1.5が盛大に実施されたので、大変嬉しかったです。

ところで、大濠の総ヒネリ数が1.0とやや少なめですが、BS1の放送で解説者の方が「直前に怪我があり、難度を落とした」とおっしゃっていましたので、当初の演技構成では、1.5があったのかもしれません。参考までに書いておくと、3年前に大濠が決勝に出たときは、1.5を2基成功させていました。

さて、トスアップの実施数において、今年は顕著なことがありました。

梅花高校と東京高校が、16個のトスアップを実施しました。

これは、上の表の中で過去最高の実施数です。

また、上の表には記述されていませんが、千葉明徳は1-1-1を12基も実施しました。

他のチームのトスアップ1-1-1の数は、梅花高校が8基、箕面自由が7基、目白研心が6基ですので、千葉明徳の12基は突出していたと思います。

なお、箕面自由のバード(鳥)ですが、180度旋回していますので、もしかすると0.5ひねりの扱いにすべきだったかもしれないと今にして思っていますが、上の表ではヒネリとしては扱っていないことを付記しておきます。
チアリーディングJAPANカップ決勝で実施された技の解析。

今日は、大学部門の3層目へのトスアップについて調べてみました。





今年の話題は、なんと言っても、文理大の側転宙返り乗せでしょう!

チアリーディングのファンなら皆知っていることですが、2013年4月の規則改訂で、大学部門以上に限ってピラミッドへの宙返り乗りが解禁になりました。

宙返りの方向については、後転とは規定されていないので、前転や側転も同時に許可されたはずですが、これまでは宙返り乗りといえば、後転に限られていたと思います。「側転もいつかは」と期待していましたが、規則改訂からずいぶん間がありましたのでその気持ちも忘れかけておりました。そんなタイミングで、突然、文理大がやってくれました。

しかも、2基同時です。

ところで、私は、側転での宙返りがあったとしたらと想像したとき、なんとなくロンダードのときの形を思い浮かべ、手も足も大きく開いてゆっくり回ることをイメージしていたのですが、現実に行われたのは、体をコンパクトにしてのクイックな宙返りでした。

そして、クイックだっただけに、2基の同期ぶりも冴えていて、見事でした。

それにしても、初めて見る技ですので、不思議な気分でもありました。

有り得ない風景を見るような、そんな感じです。

映画などで忍者が塀に登るシーンで、塀から飛び降りる映像のフィルムを逆回しにして、あたかも登ったように見せる手法がありますが、それを見たときのような、なんとも現実離れした感じが新鮮でした。

とにかく見ごたえがありました。

また、文理大は前転の宙返り乗りも2基でやっていました。

そして、後転の宙返り乗り2基は、なんとひねりが入っていました。あまりに早くて、しかも、あまりに手際よくあっさり実施してしまったので、当日生で見ていたときも、そして動画で見たときも、ひねりが入っているとは気付かなかったくらいです。

ちなみに、今回の文理大のトスアップの演技構成の特徴は、宙返り乗り3種×2基というのもありますが、超高難度のトスアップだけしかないという点も際立っていると思います。これは、ここ数年の文理大の演技構成でも見られなかった特長です。

次の演技の準備としてとりあえず乗っておくというトスアップがひとつも無く、全てのトスアップが見どころ。

以前、トップチームでも1.5を綺麗に決めて欲しいと書いたことがあったかと思いますが、ここまで徹底して超高難度だけのコレクションとされてしまえば、もう「ぐうの音も出ない」と言う他ありません!

ちなみに、綺麗な1.5と言えば、同志社のラストの1.5が、それはそれは綺麗でした。大学部門決勝で、1.5を1-1-1で実施したのも、この1基が唯一です。今回は、同志社のラストで1.5を味合わせてもらうことができました。

さて、宙返りの話に戻しますが、帝京も、1基の単独ではありましたが、前転でのピラミッド乗りをやっていましたね。

こちらは、他のピラミッドの3層目から、前転270度でディスマウント、ベースを中継地点にして、そこで背中でバウンドして、残り90度を回るという、凝った構成でした。

中継地点で、ベースの選手から押されますので、そこで加速して、吸い付くように最終地点にマウントされるところが、実にシャープで見事でした。

この技は、BS1の解説者の方も演技前から見どころとしてあげていたくらい、専門家にとっても注目の技だったのだと思います。

表に戻りましょう。

5年前に記号を定義したのですが、最近、各チームの技術開拓があまりに早く、記号の文字が足りなくなってきています。

今回は、宙返りの「後転」「前転」「側転」を「赤」「青」「緑」にするなど、色を使うことで、なんとか表を作ることができました。

まず、全体を見てみます。

今年のトスアップ数は決勝12チームの合計で139個。これは、ここ3年では最も少ない数です。

総ひねり数は、92ひねり。これは、偶然にも昨年と全く同じです。

このように、今年は、量的に見たとき、全体としては大きな進歩は感じられません。

ところが、今年、非常に大きく進歩した点があります。

それは、トスアップの成功率です。

昨年は、15基が落下。成功率にすると、89%でした。

今年の落下は、僅かに3基です。成功率は、なんと、97%です。

この成功率は、最近6年の中でも、突出して高い値となっています。

今年の大学部門の特徴は、トスアップの完成度が高かったこと、と言って良さそうです。

次にダブルアップを見てみます。

ダブルアップを2基以上実施したチームは6チームで、これがそのまま1位~6位になっています。

また、ダブルアップを3基以上成功させたチームは4チームで、これがそのまま1位~4位を占めています。

大学部門は、まさにダブルアップが成績上位の指標になっていると断言して良さそうです。

ちなみに、決勝に出ていないチームでダブルアップを実施したチームはほとんど無かったと記憶していますが、私の記憶違いでなければ、金曜に東海大学が1基実施していたかと思います。

この一基を加えて、JPAPANカップ大学部門Div.1 では、延べ24基のダブルアップが実施されたことになります。

宙返り乗りを実施したのは、4チーム。この4チームが、1位~4位を占めていますから、宙返り乗りもチームの実力を示すバロメータと言って良さそうです。

今回は、この4チームが繰り出した12基の宙返り乗りが全て成功でしたので、とても爽快な気持ちで観戦することができました。

1チームでのひねりの総数が2桁に乗ったのは、5チーム。

文理大、梅花女子、帝京、日体大、立命館です。

男子選手が入っているチームは、上の5チームに全て含まれています。

逆に言えば、梅花女子の総ひねり数12.0は、女子チームとしては際立っているということです。

女子チームの総ひねり数を上から順にあげると、梅花女子:12.0、大阪学院:5.5、学習院:5.0、同志社:4.5、青山学院:4.0 と続きますので、梅花女子だけが突出しています。

帝京と梅花女子の1.5×2は、3-3-4の両側のトスアップです。これは、正確には1.75回転と言えますし、2.0回転と見えなくもないのですが、今回は1.5に分類してあります。分類がどうであれ、とても見ごたえがあって素晴らしい技です。

なお、シャチ、逆シャチ、サイドT、バードなど、トップが寝た状態でキメ姿勢をとる技については、上の表の集計からは除いてあります。

本来であれば、3層目へのトスアップであればこれらを含めるべきかもしれませんが、連続技の中でキメ姿勢に持っていく場合も多く、トスアップなのかそうでないかの判断が難しいこともあり、このブログでは集計されていないことをお断りしておきます。
チアリーディングJAPANカップを放映したBS1の番組の再放送があるようです。

ハリーさんのページや、日本チアリーディング協会のページなどで告知されていたので知ることができました。

9/22(祝・火曜)18:00~19:50
ただし、18:50~19:00にニュースがはさまります。

私は、9/13の放送を見ました。今年も時間枠拡大はなりませんでしたが、社会人の4位と5位がカットされた点を除くと、演技は完全収録でしたし、キス&クライも必ず紹介されているなど、絶妙な編集で素晴らしかったと思います。

来年は、時間枠をあと10分拡大していただき、ぜひ全チームを収めて欲しいと思います。
チアリーディングJAPANカップ決勝で実施された技の解析。

今日は、高校部門のスイッチ技です。





高校部門のスイッチ技と言えば、昨年、非常に大きな進展がありました。

1チームあたりのスイッチの実施数が、一昨年から昨年で2.43から3.83と急増しました。

ヒルヒルの数は、さらに激変し、1チームあたり1.00から2.33と倍以上になったのです。

さすがに急にこれだけ増えると今年は飽和状態かと思いきや、全くそんなことはありませんでした。

ヒルヒルの数はさらにふえて、1チームあたり3.00になったのです。

数にして、28から36。8基も増えたわけです。

さて、今年、ヒルヒルを4基以上実施したチームは8チーム。上の表を見ればわかるように、その8チームがきっちり1位~8位を占めました。

ヒルヒルは、ベースもトップも超優秀でないと完成させられない技だと思っていますので、まさにチームの強さのバロメータになっているということなのでしょう。

チーム別に見ていきます。

箕面自由は、最近は1演技中にスイッチ技を2回入れてきていましたが、今年は珍しく1回だけになっていました。

720度スピンしてからのヒルヒル4基。これは昨年と同じでした。ただし、「バク転パートナー」と呼ばれていた180度スピンを交えてのコンビネーション技の中でのスイッチは、今年は行われませんでした。少し残念でしたが、他の新しい技の実施を優先したのでしょう。

梅花高校は、ヒルヒル5基。期待して見に行って、期待通りに実施してくれて、そして期待どおりに全基成功。素晴らしいの一言でした。5基のヒールが荘厳なオーラすら発してそびえ立って、さあスイッチするぞというその瞬間。そのワクワクドキドキ感は、他の技では得られないものです。今回も楽しませてもらいました!

千葉明徳は、昨年は360度のスピンからのヒルヒル4基でしたが、今年は720度のスピンにグレードアップしていました。

目白研心は、昨年に引き続いて、高校部門では珍しい、リワインドからのヒルヒル4基。これも難しい技だと思います

東京高校と広尾学園のヒルヒルは、ともに、昨年の2基から4基に増えていました。

大阪学院高も、昨年のアラベスク→リバティのスイッチから、今年はヒルヒル4基にグレードアップ。さらに540度のスピンも入っていました。

如水館のヒルヒルも、3基から4基への増加です。

大濠高校は、男子チームだけあって、おそらく柔軟性の点からヒルヒルは難しいのだと思います。こちらのほうは、むしろヒルヒルにはこだわらず、男子チームならではのユニークで斬新なスイッチ技を自ら開拓してもらいたいものだと思っています。体操競技で行われているように先駆者の名前で「オオホリ・スイッチ」などと呼ばれるくらいを目指して欲しいと思います。

横浜女学院のヒルヒルは、昨年の4基から3基に減少しました。それが物語るように、今年は昨年の4位という好成績には届きませんでした。

なお、ヒルヒルを実施したチームはほとんど決勝に進出したわけですが、他にヒルヒルを実施したチームとしては、帝京八王子のヒルヒル2基や、恵泉女学園のヒルヒル1基があったと思います。

また、Division 2では、箕面自由、目白研心、梅花高校の3チームが、ヒルヒル4基を実施していました。

決勝での36基のヒルヒルにそれら15基を加算すると、全部で51基になります。

つまり、ヒルヒルをマスターした高校生トップが、日本全国に少なくとも51人は存在するということですね。

私がチアを最初に拝見した2010年のJAPANカップ決勝では、ヒルヒルは梅花高校と箕面自の2チームだけが実施し、基数は合わせて8基でした。たった5年で大変な進歩があったことになります。

(今回のブログで「スピン」と書いたトップのコマのような回転ですが、「ロール」とか「ツイスト」と書いたほうが良いのでしょうか? どなたか教えてください)
高校部門のランキング表も更新しました。最近の11年間の全国大会の成績の一覧表にもなっています。





箕面自由は、全国大会10連勝です。これは、高校部門では箕面自由自身が2004年~2007年に達成した7連勝をはるかに上回るものです。

ちなみに、大学部門では、文理大が2005年~2009年に達成した全国大会10連勝という金字塔があります。箕面自由は、部門こそ違いますが、ついにこれに並んだことになります。

さて、ランキングを見ていきます。

今回の注目は東京高校。

ランクを7位から5位にあげて、千葉明徳、目白研心に追いついてきた感じです。関東大会でのDiv.2 チームの強さは、やはり伊達では無かったわけです。このまま行けば、千葉明徳、目白研心、東京高校の3校が関東3強になりそうな気配もしてきました。

演技のほうも、ヒルヒル4基、(落ちてしまったけれど)ダブルアップ2基、2-2-3も3-3-4も両側トスアップ乗せと、堂々たる正統派高難度で、攻めている感じが伝わってくる前向きなチアでした。

特に、2-2-3のトスアップは見事でした。ツイストこそありませんでしたが、足を真っ直ぐ綺麗に揃えたまま、十分な高さでふわっと乗ったので、とても美しかったです。

また、ダンスで、足をパタパタっとさせて前進してくるところはとてもチャーミングで、楽しさが伝わってきました。

そして、大阪学院大高にも注目です。

21位から11位へと10ランクもアップ。

しかも高校選手権は出ずに、JAPANカップだけでこの順位ですから、立派というほかはありません。

他にも、北海道大麻、大阪産業付、なども今回の大会で大きく伸びたチームだと思います。

逆に最近の実績の割にふるわなかったのが、中京大中京、住吉、同志社国際、高津、雪谷などです。次の大会である高校選手権が本年度は12月と2ヶ月も早いので、すぐにやってきます。ぜひ巻き返して欲しいと願っています。
小学校4年生以上中学校3年生部門について、最近の成績をまとめてみました。



次の「こども大会」が終わると、この部門が競技部門に格上げされてから6大会を消化したことになりますので、他の部門と同じくランキングの計算もできるようになります。

したがって、このようにJAPANカップの成績順に並べての表示は、これが最後になると思います。

優勝したPUPPYSは、「初めて聞くチームだなぁ、こんなに強い強いチームがいたとは今までどうして気付かなかったのかなぁ」と思いましたが、よく調べてみると、去年のJAPANカップで「スポーツクラブ富山」の名で出場し3位になったチームと同一のチームでした。

「スポーツクラブ富山」といえば、昨年度のジュニアのアジア大会で優勝したチームです。また、今年2月にタイで行われた大会にもキッズ部門の日本代表として出場したようです。

さらに、本年度のジュニアのアジア大会で3位になったと協会のページに掲載されていた「富山チアリーディングチーム」も、実はPUPPYSのことのようです。

というわけで、最近の実績としては、かなりのものがあるチームだったようです。とは言え、2011年の頃は、金賞などではなく、奨励賞だったりしますから、最近急伸してきたチームであることも確かです。

今回の演技は、とても高いバスケットトスで会場じゅうをハッとさせたあと、そのあとも、くっきりしっかりの、とてもメリハリの効いた演技が続き、明らかに目立っていました。

反り返るような空中姿勢のCジャンプのバスケットトスは、ジュニアのチームがいくつか実施していて、それぞれに良かったのですが、PUPPYSのトップさんの空中姿勢は、「はじけた」感じが最も良く表現されていて、今でも印象に残っています。

ラインオーバーがあっても、他はノーミスで221.0点ですから、立派な演技でした。

2位のSSC谷原アルファは、ヒルヒル3基を成功させ、またツイストも多用する高難度の技をノーミスで仕上げて211.5点。この演技も見ごたえがありました。

SSC谷原アルファの場合、上の表で過去の成績を見ると、銅賞や3位あたりが最高のようですので、今回の2位は金字塔と言ってよい大活躍だと思います。

3位の横浜は、とても綺麗な演技。立ち姿も美しく、また手や足の線を綺麗に見せるのが上手くて、ジュニアの中では個性の際立つチームだと思いました。

スイッチ技はリバヒルが4基。優勝したPUPPYSと同じく、キックダブルも3基ありました。また、タンブリングをピタリと揃えたところが特に印象に残っています。

私の中での優勝候補だったあつぎは4位。

とにかく演技がスピーディーでした。

次から次へと休む間もなく展開していく演技構成。そして、それを次々とスムーズにこなしていく選手たちの運動能力の素晴らしさ。

観客としても、このハイペースにグイグイ引っ張られていく気持ち良さがありました。

この点においては、格段に光っていたと思います。

ダンスもクイックな感じで、とにかく見ていて興奮しました。

ただ、一箇所ミスがあり、それがあって、得点は200点に届きませんでした。

このようにスピーディーな演技の場合、そのスピードを克服しているのかという点に注目が集まりますから、ノーミスでやってこそ最大限の賞賛が得られるように思います。惜しかったと思います。

なお、実績の割には15位にとどまった伊豆の国ですが、中学部門にも出場していますので、仕方の無いところかなと思います。具体的に言いますと、小4~中3部門の1~4位になったチームは、16人中の12~14名を中学生で構成しています。これに対し、伊豆の国に含まれている中学生は6名でした。

最後に集計の基準について説明します。上の表は「JAPANカップ」と「こども大会」に絞ってまとめてあります。ジュニアのアジア大会(アジアン・ジュニア)や、こども大阪大会などもあって、本来はそれらも入れるべきかもしれませんが、高校や大学に揃えるという意味で、JAPANと全国選手権の2つとしました。しかし、今回優勝したPUPPYSが、こども大会にはエントリーせず、アジアン・ジュニアなどのほうに力を入れているようですので、今の集計の仕方のままで良いのか、迷うところです。