JAPANカップが終わったので、ランキング表を更新します。

直近の6つの全国大会中の上位5大会の成績を、1位1200点、2位1080点、3位972点などとポイント化して、総ポイントで順位をつけたのがこのブログ独自のランキングです。




ランキング1位は、文理大。

ポイント5880は、準パーフェクト。次の大学選手権で優勝すれば、満点の6000点になります。

JAPANカップの上位チームの順位ですが、3年連続で、1位:文理大、2位:帝京、3位:梅花女子となっていることがわかります。

そして、ランキングもこの順番になっています。

ランキング4位以下を見ていきます。

今回のJAPANカップで、チーム史上最高の成績を残したのが、明治大学です。

フライデーからのスタートで、ノーミスの「しっかり」「くっきり」した演技。

ダンスも、「表現したいもの」がはっきりした表現力のある見ごたえのあるものでした。

「お~、この演技は素晴らしい」と思って、プログラムに目を落とすと、プログラムの写真も素敵です。

16人が靴を揃えてくっきりとハートのマーク。しかも選手の方々の表情もしっかり写っているという秀逸な写真。

「写真が良いチームは演技も良い」というのは、私の経験則です。

おそらく、選手の方々のムードも良いし、アイデアを出すなどサポートする方々のチームに対する愛情もたっぷりなのだと思います。だからこそのこの秀逸な写真。

そういえば、青山学院も、選手の方々のアップの表情が2重の円で立体的に重なった芸術的とも言える写真でしたが、この写真が予測させてくれたとおり、しっかり決勝に進出しました。

明治大学に話を戻します。

フライーデー、準決勝ともにノーミスの191.0点。

決勝では、1-1-1のところで落下が出てしまって、3-3-4につなげられませんでしたが、むしろ得点アップの191.5となりました。決勝進出の喜びで、ダンスなどのキレがさらに良かったからかもしれません。

いずれにしても、決勝進出はチーム創設以来「初」だそうです。

また、上の表を見てもわかるとおり、順位11位も、チーム史上最高順位なのではないかと思います。

このように急に輝き出したチームは、その次の大会こそが重要と思います。大学選手権を楽しみにしています。

さて、明治大学と並んで、大活躍したもうひとつのチームが、学習院。

すでに、このブログでは、ダンスが良かったと取り上げているチームです。

2008年の大学選手権での9位を最後に、2桁順位を7年間続けてきましたが、ついに9位になりました。

準決勝201.5点。決勝200.5点。総合点301.5点での9位です。

同じ応援団部門で、8位の同志社が総合点302.0点ですから、僅かに0.5点差まで迫ったわけです。

応援団部門準優勝です。

ちなみに、先日のブログで、JAPANカップでは応援団部門での優勝や準優勝は無いのではないかと書いてしまいましたが、協会から発表されている結果表を見ると、優勝も準優勝も存在しているようでした。ここにお詫びして訂正させていただきます。

以上、明治と学習院が目立った2チームですが、他にも今回5位でランクを11→7と大幅にアップさせた大阪学院や、今回7位でランクも12→10とあげて復活の兆しが見えてきた桜美林、今回19位はもしかするとチーム史上最高かもしれない東京国際なども大活躍したチームです。

一方、実力を出し切れなかったチームとしては、日女体育、日大、立教などがあげられると思います。

5年間チア観戦をさせていただいて、悔しい結果の後にこそ華々しい活躍があることを実感していますので、これらのチームについては、12月の大学選手権での巻き返しに期待しています。
今、今年のJAPANカップのプログラムを見ていて気付いたのですが、5ページめの競技規則のところから、「大学応援団部門は、20秒以上のダンスを全員で実施する場面を組み込まなければならない」の記述が消えていますね。

調べてみたところ、昨年度のJAPANカップや12月のインカレのプログラムには、まだこの記述はありました。

しかし、7月の関西選手権や、今回のJAPANカップのプログラムからは、この文章が削除されています。

もしかして、本年度から、この規定は無くなったんでしょうか?

確かに、ダンスを長い時間踊るということと、ダンスで高得点を目指す演技をするということは違うので、時間をルールで縛るのは見当違いなのかもしれません。

また、審判団がダンスの時間をチェックするのが大変という理由もあるのかもしれません。

競技時間とダンス時間のそれぞれの計時に2つのストップウオッチが必要ですし、ダンスの開始時点というのは必ずしも明確ではないこともあるので、正確に計測するのは困難な場合が生じるように思います。

というわけで、20秒ルールは廃止になったのではないかと見ています。

ただ、協会のWebページの「競技規則」のところにはまだ記述が残っているので、もう少し様子を見たいと思っています。

なお、今回、応援団部門から出場した学習院と同志社の演技ですが、ダンスの時間は20秒丁度くらいだったようです。そして、両チームとも十分な見ごたえがありました。
2位と3位になった帝京と梅花女子大の決勝の様子を振り返ります。

大学部門で最後から3番目に青マットにあがったのが梅花女子大。

沢山の大舞台を経てここまで来ている選手が多いので、選手達のちょっとした仕草にも貫禄があります。

JAPANカップは、2012年に優勝したあと、一昨年と昨年は3位。

メンバーを見ると最強世代である3年生が9人に、2年生3人、1年生4人。

3年生は箕面自由からのいつもの4名。

そして、2010年の梅花高校初優勝のときのメンバーではたったひとりとなった大学部門で現役の選手。ちなみに、今回の大会では初優勝メンバーのミドルの選手(冒頭のダブルをキャッしていた選手)が、社会人チームVIPERSから出ていらっしゃいましたね。私の気付いた範囲では、初優勝メンバーで出ていらっしゃったのは、この2人だけだったようです。

さて、1年生のほうは、梅花高校出身2名と箕面自由出身2名。

なお、2年生の目白研心出身のトップと、1年生の箕面自由出身のトップは、どちらも2012年度の高校選手権にナセバナールの密着取材が入ったときに焦点が当てられた選手ですね。今は同じチームで、強敵の文理大と帝京に立ち向かっている仲間同士です。

最初の見せ場のヒルヒル4基は、なんなくクリア。今回は文理大も帝京もヒルヒルを抜いてきましたので、梅花女子大のヒルヒル4基は貴重です。

1/2宙返り乗せのスピーディーなシャチを経て、最も大きな見せ場は、2-2-3の両側をツイスト付きのトスアップで乗せるところです。

私のブログでは、当日はダブルアップと書き、すぐに1.5と修正したところです。

トップは横を向いて飛び上がり、最後に正面を向いてキメ姿勢ですので、正確には1.75回転と言うべき技なのかもしれないと今は思っています。

ただ、最後とまるときに正面を向くというより、やや内側を向くところまで余計に回っていましたので、実質的にはダブルアップなのかもしれません。

いずれにしても、準決勝で失敗したこの技が成功して、私のほうは飛び上がるくらい嬉しかったです。

しかも、ミドルも非常に高い位置でトップの足を掴んでおり、さらに、トップは真っ直ぐ立つというよりは、ピラミッドの中心に向けて足を差し込むような形で一瞬静止しましたので、トップ3人が花束のように見えて見栄えも良かったです。

梅花女子大の演技全体の中で、最も見事な瞬間でした。

そのあと、 1.0ひねりつきのトータッチ2-2-1や、両側フルツイスト(正確には0.75ツイスト?)で完成させる3-3-4などが見どころでしたが、3-3-4の向かって右側が崩れてしまいました。

バードはトータッチ付きのユニークなもの。

最後は、大ピラミッドではなく3基分離型のフィニッシュでしたが、両側1-1-1、中央2-2-1で、全てダブルアップでした。

つまり、高難度のバロメータであるダブルアップを全てフィニッシュに集中させてきたわけです。

一番疲れているところですので、これは挑戦的な演技構成なのかもしれないと思いました。

1ミスで演技を終了。

得点は、準決勝の236.5から3.5点アップで240.0に乗せました。

ひとつのミスはありましたけれど、オールフィーメール最高水準の演技を堪能させてもらいました。

そして、最後から2番目に帝京大学が登場。

ほんとうに良い演技でした。

選手の方々も大満足だったと思います。

見せ場は、1-1-1のトップ選手が、ディスマウント時に空中で前転し、ベース選手の上で背中で跳ねて
別のピラミッドに2-2-1の形で乗るというもの。

大変ユニークで、しかもスピード感もあり、この意表をついた動きに、会場からも「おっ」のような声があがっていました。

背中で跳ねたあとで、磁石に吸い寄せられるような加速感で別の基のミドルにスッポリと収まるところが、スピード感があって爽快でした。

演技全体としては、1.0ツイスト付きのトータッチ乗りとか、2-2-3の両側を1.75回転とか、ダブルアップは3基とか、見せ場の部分で梅花女子と被ってしまっているところが偶然多くて、後から演技する立場としては若干アンラッキーだったかもしれないと思いました。

とは言え、ノーミスの演技に拍手喝采。

青マットから降りていくときの選手の方々の様子が全てを物語っていました。

得点は、準決勝と全く同じ254.0点で、堂々の2位になりました。
もう何年も前から、箕面自由と梅花高校の対決は、2015年のJAPANカップが最大の山場と思っていました。

なぜなら、梅花高校の3年生世代が非常に強力だからです。

その証拠に、この世代が梅花中に在学中は軒並み高得点を出していましたし、また、昨年のJAPANカップでも、すでに16人中10人をこの世代が占めていました。

そして、今年は、16人中11人が3年生。

さらに、今回発表されたグループスタンツのナショナルチーム2チームのうち1チームは梅花高校ですが、5人中4人がこの世代の選手です。

というわけで、高校部門決勝が始まったとき、私の興奮と緊張もピークに達していました。

前日の準決勝で梅花高校はノーミスで265.5点。箕面自由は1ミスで264.0点。持ち点において梅花高校が1点だけアドバンテージを持っているという状態で、決勝はスタートしました。

まず出てきたのは、箕面自由。

開始前に、選手同士がお互いを叩き合ったり、顔を見合わせて互いの団結を確認するような仕草が見られるのが普通ですが、今回はタンブリングからのスタートということで、選手同士が離れて立っていたため、彼女達の気合のほどは、うかがい知ることができません。

演技が始まります。

3人くらいで同時に着地するような見せ場が無かったので、タンブリングは、例年に比べるとややおとなしめだったかもしれません。ただ、最後の一人はシャープにダブルでひねって、大きくアピール。

ヒルヒルは4基。準決勝のときの不具合は完全に解消されていて、綺麗に決まりました。

この時点で、ノーミスの予感がします。

その予感どおり、高難度の技をグイグイ決めていき、選手の方の強い覇気がこちらまで伝わってきます。

ミドルがベースの靴を持ってひろいあげて立たせる技もフルツイストが入って綺麗に決まりました。ここ、好きなところです。

I字×4基のパートナースタンツは、ディスマウントまで含めて同時性がバッチリで、選手の方々の完成度をあげようという強い意志がヒシヒシと伝わってきます。

ダンスは例によって男勝りとも言える力強いもの。そんな中で、前列の選手が女性らしいポーズでぺシャンと座るところは一瞬のアクセントになっていて、ダンスの魅力を引き立てていました。

最後は例の高い高い旋回バードから、後ろに倒れ、ディスマウント後にダブルアップで別選手が乗り込み、両側フルツイストの2-2-3。

ほぼ完璧に決めました。特に、パートナースタンツとピラミッドでは、ユラッとしたところはひとつもなく、全てスッポリとキャッチされ、バシッと決めのポーズをとっていました。

3層目へのダブルアップは、合計で5つ。それも、全て、1-1-1です。

ダブルアップの数は、一昨年が3で、昨年が4ですので、着実に増やしてきているところが凄いところです。

そして、キスアンドクライ。270.5の高得点に会場の雰囲気も最高潮に達しました。

こんな状況の中で円陣を組んで準備をする、梅花高校。彼女達は得点を見ているのでしょうか?

それはともかく、私のほうは、あわてて得点計算をします。

269.5点だと、両チーム同点。準決勝の50%を加算するようになってから、同点のときどうするかの規定を知りませんが、おそらく決勝の点数の高いほうが勝ちとなるように思います。

とすれば、梅花高校は270.0点が目標。これで優勝。しかも、伝説の268.5点を打ち破って、梅花高校の新世紀入りを宣言することになります。

270.0が出るのか出ないのか、注目はその一点に絞られました。

実にシンプルです。ライバル箕面自由が最高のお膳立てをしてくれたと見ることもできる状況です。

梅花高校は、昨日はノーミスで265.5でしたが、基と基の同時性などでまだ改善の余地があるように思えていましたので、270.0点は可能と私は考えました。

さらに、2012年のJAPANカップでの中京大中京がそうであったように、ノーミス→ノーミスでも大幅に得点アップということは有り得ます。決勝の独特の雰囲気の中で、選手の方の目の輝きや表情が特別なものになって得点も大化けするということがあるように思っていますので、それも加味すれば、270.0点は、かなり期待できると、そう考えました。

梅花高校の演技が始まりました。

神技を含むバスケットトス3基のあと、すぐにヒルヒル5基。

5基の並びですが、今までの梅花高校は、ずっとV字型でしたが、ついにΛ型で実施してくれました。

全部の基を視界に入れることができて大満足です。しっかり網膜に焼き付けました!

一基ほんの僅かに斜めになったようにも見えましたが、ベースが素早く対応して何事もなかったかのように綺麗に決まりました。

さあ、ヒルヒル5基の大成功で、ここからは気持ち的にも乗ってくるところ。5年前に代々木第一体育館に置いてきてしまった2010年の魂よ今こそ乗り移れ~、と思う間もなく、ダブルアップ2基の場面に。

ところがここで、1-1-1×2基のうち、一基が落下してしまいました。高さは十分でしたが、ミドルとトップの位置が合わなかったようにも見えました。このため、ミドルまで落ちてしまうことになり、この時点で実質的に優勝を逃しました。

私は、ちょっと意識が薄くなるような感じがしたあと、その後は頑張って必死に見ていた記憶があります。

このミスの副作用で、直後のダブルアップがひとつ抜けてしまったかもしれません。

しかし、このあと選手の方々は立て直して、頑張って演技しました。

しかし、最後のほうでもダブルアップをミスしてしまい、それに連鎖したのか、最後のフルアップ1-1-1×2基中の一基も上がらず、結局フィニッシュは3基中1基だけということになってしまいました。

梅花高校も、昨年に比べて1つ多い4つのダブルアップを用意していたのですが、このうち2つをミスし、1つは実施できずで、結局、成功したダブルアップは1つだけとなってしまいました。

そして、キス&クライ。

例によって、キス&クライ板の前の梅花高校と、通路のようなところの箕面自由が交互にオーロラビジョンに映し出されます。

チアリーダーらしく笑顔で得点を待つ梅花高校の選手の方々。

このとき、今まで見たこともない状況に遭遇しました。

梅花高校に画面が切り替わるたびに、場内のあちこちから、しぼり出すような拍手が起こったのです。

私の席の後ろの方は、たぶん両校とは関係ない学校の保護者の方だったと思いますが、「うん、良くやった。良くやったよ」とつぶやいていらっしゃいました。

得点は、225.5点。むしろ辛うじて2位がキープできた、という結果になりました。

オーロラビジョンには、喜び合う箕面自由の選手たち。本当に頼もしく強いチームです。

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こうして、数年越しで期待していた大勝負は、箕面自由の完勝で幕を閉じました。

箕面自由はJAPANカップ5連勝。大きな山を越えました。

梅花高校は、残念でしたが、前日の準決勝から決勝のヒルヒル5基まで、全ての観客を楽しませてくれましたし、箕面自由というとんでもない強敵に立ち向かう姿は感動を与えたと思います。

この後は、本年度より12月と時期が大幅に早くなった高校選手権です。

このチームが世代交代せずに最後のチャレンジをしてくれるのか、あるいは次世代に希望を託すのか、それはわかりませんが、今は素晴らしいチームを作り上げてくれた梅花高校レイダースの選手や関係の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
箕面自由と梅花高校の最近5年間の得点推移をグラフにしました。



実は、梅花高校の得点は、2013年春の関西大会での268.0点を頂上にして、2年間にわたって下降傾向でした。

この流れを見事に断ち切ったのが、今回のJAPANカップの準決勝で出した265.5点です。

前の大会に比べて59点ものアップです。

これだけの大幅アップはこのグラフの範囲内では他にありません。

なお、梅花高校の場合、2010年のJAPANカップで初優勝した次の大会で67.5点もの記録的大幅ダウンを記録してします。

今回の大幅アップは、それを打ち消すような逆方向の動きでしたので、その後の5年間の苦労が報われ、2010年のあの栄光の瞬間の直後に戻ってきたのだと思わせてくれるものでした。

と、ここまでは最高だったのですが、残念ながら決勝ではミスが出てしまい、最後のひと押しができませんでした。本当に惜しかったと思います。

一方の箕面自由です、このグラフ上で5回の270点超えを実現しています。

しかし意外なことに、JAPANカップ決勝での270点超えは(少なくともこの5年間では)初めてということになります。

もしかすると、BS1のキスアンドクライで箕面自由の270点超えが放映されるのは初めてのことなのかもしれません。(もし2回目でしたら、コメント欄かメッセージでぜひお教え下さい)

また、今年は珍しく関西大会で西日本大会より得点を落としてしまったので少し気になっていたのですが、さすがに王者の貫禄で、JAPANカップにはきっちりと仕上けてきました。

そして、高校選手権とJAPANカップの両方を通算した直近の6大会で、決勝の得点が準決勝の得点以上であるところも注目です。

3大会連続で決勝で得点をダウンさせてしまった直後の2013年1月ころ、コーチの方が「2本めに強くなる!2本めに強くなる!」と呪文のように選手の方々に声をかけているのがTV番組で放映されていましたが、今のベアーズは、まさにそれが出来るチームなのだと思います。

今回の優勝も、その強さが勝因になっていると考えています。
昨日のブログで、文理大が同じミドルのところに連続で2つのダブルを上げるところについて、「ただ単に「連続」と書くしかなく、それ以上はないのですが、非常に強く印象に残りました」と書きました。

その理由として、昨日の段階では「2つのダブルの間隔が短かったからではないか」と推測していたのですが、そうではありませんでした。謎が解けました。

一人めのトップはトスアップのあとポンポンでアピールするのですが、その直後、まるで魔法がかかったように、あるいは貧血で気を失う美少女のように、チアではあまり見ない悲劇のヒロイン的な仕草をしながら3層目から落ちるのです。

そこで、観客の目が、「おやっ?」と中央に釘付けになったその瞬間、交代のトップが、それもダブルでブルブルッと豪快に飛んでくるのです。この凝った演出が、あの強い印象を生んでいたのですね。

また、側転での宙返り乗りと言って良いのかどうか自身が無かった技ですが、ハリーさんの記事などを見ても、やはり側転で良いようです。

そして、今回の演技では、側転だけでなく、前方宙返りもありました。普通、宙返り乗りは後方宙返りですので、前方宙返りも珍しいと思います。前方宙返りの場合、トップの目からは天井しか見えず、足元は見えないので、これもまた格段に難しいと思います。

まとめると、今回の文理大の演技の中には、3層目への宙返り乗りが全部で6個あったことになります。昨年は2個でしたので3倍になっています。そして、内訳は以下のようでした。

■ 後方宙返り 2-2-1 ×2基
■ 側方宙返り 1-1-1 ×2基
■ 前方宙返り 2-2-1 ×2基

このうち、前方宙返りについては、横から見せるような趣向になっていたのも良かったです。前方宙返りの場合、トップが前から走りこむと客席に背を向けて立ってしまうので、このような配置にしたというのもあるのでしょうが、それだけでなく、横から見ると2基の同時性もくっきり強調されて、見た目としても良かったです。

それから、第二の謎の、空中逆立ちから、ほぼ瞬時にエクステンションヒールストレッチにもっていく手順ですが、手の反発力でトップを180度後転させて、男子選手はあごのあたりでトップを受け止め、あとは腕力でエクステンションまでもっていっているのですね。これを6基ですので、観客にとってはまさに贅沢な技です。

なお、難度のバロメータのひとつであるダブルアップですが、3-3-4の両側で2回、例の中央交代のときに4回、演技のラストで1回と、7回あったと思います。これは昨年より1つ増えており、過去最大だった一昨年と同じ数です。
今年もJAPANカップ決勝の模様は、BS1で放映されます。

問題は時間枠の大きさです。

昨年から文部科学大臣杯の決勝に中学部門が入り、32チームでの決勝戦になりました。

しかし、昨年の時間枠は前年と変わらずの100分。

この限られた時間枠の中で、NHKさんはありとあらゆる知恵を絞って工夫をしてくれて、これ以上は無理というほど最高の編集をして下さっていますが、どんなに工夫をしても32チーム全部をキスアンドクライ付きで放映するのは無理だというのは、昨年すでに実証されています。

そこで、今年こそ時間延長をと期待していたのですが、プログラムを見ると、今年も昨年と同じく100分の枠のようです。これには落胆しました。

ところで、今日の決勝にはNHKの偉い方(理事の方?)がいらしていて、「チアの人口は拡大している」とスピーチされていました。もし、その発言をきっかけにしてチアリーディング協会のどなたかが、

「それに合わせてBS1の時間枠の拡大の検討もぜひぜひ宜しくお願いします!」

とおっしゃってくださって、それに対して代々木第一体育館全体が割れんばかりの大拍手となれば、公共放送の使命を持ったNHKさんのことですから、来年こそは少しは増やしてくれるという可能性もあったのかなと思いました。

10分増やしてくれるだけでもかなり違うのですが...

いずれにしても、今年の放映は、9月13日の午前8時~9時50分で、途中、8時50分から10分間ニュースが割り込みますので、正味100分の番組です。
大学部門の決勝で印象に残ったことを、順不同で書いておこうと思います。

■ 学習院と同志社

昨日、「応援団部門優勝は?」と書いてしまいましたが、JAPANカップの場合には、特に応援団部門での優勝という賞は無いようでした。

とは言っても、応援団部門という特別の採点基準で採点されている2チームが僅差ということで、今日も注目していました。

今日の同志社はノーミスで、1点差で順位が逆転し、同志社が上位になりました。同志社は、大学部門で8位、学習院は9位です。(2015.08.31 追記:学習院もノーミスでしたので文章を修正しました。申し訳ありません)

学習院は最近の全国大会では2桁順位でしたので、今回一桁順位になったのは特筆すべきことだと思います。(7年前の2008年度にJAPANカップで8位、インカレで9位になっています。それ以来ということになります)

■ 立命館

キャンパスが移転となり、4月から新しい体育館で練習しているようですので、もし環境が良くなっているのであればこのチームの力がさらに上がっているだろうと、本大会での活躍に注目していました。

そして、昨日は複数のミスがあったにもかかわらず214.5点と高得点でしたので、今日に期待していました。

また、梅花高校出身の元体操選手がピラミッドに走りこんで実施するユニークな技が、昨日は決まらなかったため真相が謎に包まれたままになっていましたので、その技の完璧な披露も楽しみにしていました。

今日の演技は、男子選手のアピール度の高いタンブリングなど、見どころも多かったのですが、やはりミスが重なってしまい、211.0点の得点で6位にとどまりました。

また、ピラミッドに走りこむ技も、瞬間ではいまひとつ理解できなかったので、BS1の映像をスローで見るのを楽しみにしていようと思っています。

■ 日体大

シャチを空中で180度回転させて、頭と尾を一瞬にして逆にする技が、昨日も今日も鮮やかに決まっていました。

今日は、中盤あたりで一箇所、ちょっと不完全なところがあったのですが大きなミスではなく、このまま行ってくれと思っていたところ、3基くらいバタバタと連続してミスが出てしまったように思います。しかし、その後はそれがウソのように挽回し、終わってみれば昨日よりも高得点の231.5点で4位になりました。

■ 梅花女子

ダンスは、今までの梅花女子の中でも一二を争うくらいに好きな振り付けでした。

また、昨日、両側ダブルツイストの2-2-3と書いたのは、ハリーさんの掲示板によれば、1.5だそうです。(帝京もダブルではなくて1.5とのことです)

1.5にしても相当に高難度ですが、今日はバシッと豪快に決まってくれて、嬉しくなりました。

トータッチのバードも綺麗でした。まさに鳥が羽ばたいているようで、この技は気に入りました。

ただ、3-3-4の両側をフルツイストで乗せるところで、今日は片方が落下してしまいました。ノーミスでなかったのが残念です。

とは言え、昨日より3.5点アップの240.0点を取り、3位になりました。

梅花女子は、上位4チーム中の唯一のオールフィーメールチームです。

なお、話はかわりますが、この自由演技のチームにいらっしゃる選手の方々で構成されているグループスタンツチームが、今回の大会で優勝しました。

ベース・スポッター陣は、箕面自由出身3名、梅花高校出身1名ですが、トップ選手は目白研心出身の2年生です。

言うまでもなく、この選手は、TBSの「なせばナール」で、箕面自由vs目白研心の密着取材特集が組まれたときに「抜擢されて大役をまかされたが苦しんでいる選手」として紹介されていた方です。

あのときは良い結果は残せませんでしたが、さらに本気でチアに取り組もうと梅花女子大を選び、がんばって日本一を掴まれたことに心から拍手を贈りたいと思います。

■ 帝京

ノーミスの演技でした。

終わった瞬間は、会場じゅう、拍手喝采。

選手の方達も大喜びでひきあげていったので、260点台は出たかと思いましたが、意外にも昨日と同じ254.0点でした。

帝京が出したベストスコアは、2013年のJAPANカップ決勝での276.0です。また、昨年度のインカレでも、272.0点と270.5点を出しています。

それらに比べて、何かが不足してるのかもしれないと思っています。

私のような素人には、落下などのミスは気付けても、例えば「上位チームなら必須の○○という技が抜けている」というようなことはなかなか気付けないものです。

少なくともヒルヒル5基は無くなっていましたし、技のボリュームをもっと増やせばよかったのかもしれません。

とはいえ、今日の会場にいた観客の多くは、あの演技に感動させてもらったと思いますので、帝京には観客のひとりとして感謝したいと思っています。

■ 文理大

空中逆立ち6人は、茶柱が立ったように垂直に静かに立っていました。その一瞬のストップモーションのあと、あっという間にヒールストレッチになるメカニズムが目視ではよくわからなかったので、これもBS1に期待していようと思っています。

また、ダブルツイストの真ん中を連続で2度あげるところは、今日見ても、実に鮮やかでした。

ただ単に「連続」と書くしかなく、それ以上はないのですが、非常に強く印象に残りました。

それをわかっていただくには、BS1の放映を見ていただくしかないと思います。

あえて考えてみるとすれば、2回のトスアップの間隔が短いというところがポイントなのかもしれません。

ダブルアップは難しい技ですので、キャッチしたあとも、ミドルが手を使ってグリグリとトップの姿勢を整えなおすとか、バランスをとるためにベースが移動するなどの修正時間をみておかないと成功確率が下がるように思います。

今回は、短い間隔で2つのダブルを置きました。つまり、修正時間は不要だと仮定したということですので、ダブルでも一瞬で完成できるという自信の表れなのでしょう。

なお、ハリーさんの掲示板に別の視点の興味深い書き込みがありました。

1-1-1のダブルができるトップが4人いるということが、採点上のアピールポイントになるということです。

このとき、16人では、1-1-1のダブルを4基同時には行えません。(4基同時だと、たったひとりでトップを投げ上げることになってしまうからです)

かと言って、別の場面で4人めがダブルをやったとしても、これが前3人とは違うということを審判員に明確に知らせる手段がありません。(チアには背番号がありませんから)

したがって、4人が別のトップであるということを誰の目にもはっきりさせるためには、ひとりのミドルが連続して2人のトップを取る必要があるわけですね。そのための連続ダブルという説は、大変説得力があると思いました。

とは言え、何も考えずに見ても凄いと通じてしまうところも面白いですね。

なお、他に印象に残ったところとしては、男性陣のタンブリングです。

特に、2人が対角線上に対象にダイナミックな技を実施したところは迫力満点でした。あそこも、もう一度見てみたいところです。

文理大の近年の最高得点は帝京と激しいつばぜり合いを演じた2013年のJAPANでの279.5点ですが、今日はその記録に0.5差まで迫る279.0点が出ました。

採点基準は、その時代の技術水準にあわせて切り上げていくものだと思いますので、今日見た演技は(採点上からも)私が生で目にした演技中で最高の演技だと考えています。
決勝は圧巻でした。

あまりのドラマに圧倒されて、まだ頭の中がグルグルしています。

「感動」の一言では言い尽くせない、そんな大きくて重いものを受け止めた感じがしています。

そして、こうして会場を後にして自宅に戻ってくると、あの代々木第一体育館で繰り広げられた壮大なドラマとは無関係に日常が進行してしまっているのが何か不思議に感じます。

そうです。代々木第一体育館で受けた強いインパクトと比較すると、現実の社会のほうが幻のようにさえ感じるのです。その感じを今日ほど強く感じたことはなかったので、それだけ今回のJAPANカップは特別だったんだなと思います。

さて、今日行われた決勝を短くまとめます。

小4年~中3部門は、富山県の「PUPPYS」が優勝。

優勝候補筆頭と思っていた「あつぎ」がミスで後退したあと、「横浜」が205.0点を出したときには、もう横浜で決まりかと思われたのですが、びっくりするような演技が飛び出しました。それがPUPPYSでした。ラインオーバーで5点減点されても221.0点ですから、ダントツに強かったわけです。地区予選で全国2位の得点は伊達ではありませんでした。

中学部門は、梅花中が優勝。

今日は目白研心中のノーミス演技が実にすばらしく、中学部門を盛り上げてくれました。梅花中は珍しくミスが出ましたが、昨日からの貯金もあって、貫録勝ちという感じでした。

高校部門は、箕面自由が優勝。

これで、5連勝となりました。

今日は先に演技した箕面自由でしたが、物凄いプレッシャーと思われる中、それを集中力に転換したとしか思えないような正確さ。グイグイ成功させていく気力の演技に心打たれました。

箕面自由の得点は、270.5点。

梅花高校としては、前向きに考えれば、前日2位のチームが最高のお膳立てをしてくれたと見ることができたのかもしれませんが、今日はヒルヒル5基を成功させたものの、その直後で落下があり、また、さらにあとのほうでもミスがあったと思います。

梅花高校の今日の得点は、225.5点で、辛くも2位をキープしたという状況でした。

2010年8月に268.5点を指したまま止まっている(私の心の中の)時計の針を動かすことは、残念ながら今回も出来なかったという結果になりました。

大学部門は、文理大が優勝。

この部門も、前日2位のチームが最高に盛り上げてくれました。

帝京大学です。

今日の帝京の出来は、昨日ちょっと△だったところが修復されており、かなり良い点かと素人目には見えたので、演技終了後の興奮感は凄かったです。

ただ、得点は伸びず、昨日と同じ254.0点でした。たぶん、私にはわからない部分で点数を稼げていないのだと思いました。

しかし、帝京の選手の方々は思い通りの演技を作り上げた喜びを表していましたし、私も今日の演技には十分楽しませてもらえたので、大満足でした。

文理大は、昨日ひとつあったミスの部分を今日はもちろん克服しており、ノーミスの演技でした。

会場全体も興奮に包まれ、独特の雰囲気でした。まさに圧巻でした。

得点は279.0点。

たぶん、私が今まで見てきたチア演技の中で難度と完成度で最高の演技だと思います。

空中逆立ち6基の真っ直ぐ具合、そしてそこからの展開、側転のようにして乗り込む2人のトップ、ダブルツイストの同じミドルでの2連発の切れの良さ、などに圧倒されました。

会場からの帰り道、凄かった1シーン1シーンを頭の中でプレイバックして感動をもう一度かみしめていました。

BS1での放送が楽しみです。

社会人部門は、ツイスターズが優勝。

この部門も、前日2位のMJGがノーミスの素晴らしい演技を披露してくれたので、優勝争いが盛り上がりました。

ツイスターズは、今日はミスが出てしまいましたが、難度の高さは圧倒的で、終わってみれば余裕の優勝でした。

しかし、今日決勝に残った社会人チームは、どのチームも強烈な個性を持っていて、部門自体の豪華さや充実感は、ここ数年のJAPANカップの中で最高だったと思います。
■ 箕面自由学園

青マットの上で、全員がバラバラになってひろがり、各人は横を向いたり正面をむいたりのあっちこっちを向いている。あれ?と思わせる意外性のあるスタートからはじまりました。

始まってみれば、なんのことはない、タンブリングでした。

とは言え、箕面自由学園のタンブリングは充実感が圧倒的なので、演技冒頭からこの圧倒感で会場を埋め尽くしてしまおうという狙いだとしたら面白いと思いました。

ミドルがトップの足先をひろいにいって立てる技は、ついに、フルツイスト付きに復活していました。この技は、ツイストがつくことで抜群に見栄えが良くなるので、JAPANの晴れ舞台でまた見ることができて大変満足しました。

ミスが1箇所ありました。そのために、ヒルヒル4基のうち1基が実施出来なかったという記憶があります。

264.0点で、梅花高校に次いで2位です。

■ 梅花高校

ヒルヒル5基をきっちり成功させてくれました。

そして、2-2-3も、3-3-4も、両側をフルツイストで仕上げるという豪華版。まさに梅花高校としての完成形の演技構成だと思いました。

エーストップの方は、バスケットトスで男性並の大技をやったかと思えば、中学時代から目だっていたスピーディーな軽快さもいまだ健在で、王道を行く高難度の演技構成にプラスアルファーの素敵なスパイスを加えてくれています。

演技はノーミス。

得点は、265.5点。

2010年の268.5を今年こそ超えて、梅花高校のチアを新しい次のフェーズに進めて欲しいと思っています。

■ 広尾学園

関東地区といえば、千葉明徳と目白研心の2チームがひとつ飛びぬけているいとばかり思い込んでいましたが、広尾学園が堂々たる演技ぶりで、今後どんどん強くなってこの2校に迫ってくる予感を感じました。

今回の演技の目玉は、ヒルヒル4基や1.5のトスアップなど。3-3-4はトスアップでなくステップアップでしたが、得点は217.0ですので、かなり高評価が得られていると思って良さそうです。

明日も注目しています。