ハウス・クラシック-1
最近はヒップホップに面白味を感じないですね。マイナー、レアしか注目されず、普通に買える良い物は全く売れない・・・(アマゾンを見ていたらホントよく分かります) こんな気分の時はきまって昔聴いていた自作のハウス・ミックスMDが聴きたくなるんですよね何故か。86年頃からアンダーグラウンドでリリースされていたハウスを高木完氏や藤原ヒロシ氏が紹介するのを参考にして買い漁っていったんですが、90年以降、ハウスが細分化され、ヒップハウス等ゴミみたいなものが量産されていって全く聴かなくなっていったんですが、90年頃までに聴いていたものは今でも大好きで、改めて聴きなおしてもやっぱり良いものは良い。ってことで今回はその中のボーカル入りハウスを紹介します。
トラック・リスト
Get Up/BLAZE
Instinctual/IMAGINATION
Bye Bye/FINGERS INC.
I See Visions/RILEY EVANS f/SONYA GRANT
I'll Be There/JOE SMOOTH
Visions/ROBERT OWENS
Don't Turn Your Love(Tee's"O"Mix)/PARK AVENUE
Suspicious/TEN CITY
Move(Landlord House Mix)/JOHN ROCCA
Tears/SATOSHI TOMIIE
Good Life(Magic Juan Mix)/INNER CITY
BLAZE/Get Up(1988)
JOSH MILANとKEVIN HEDGEからなるニュージャージーのハウス/R&Bグループ"BLAZE"が90年にリリースした傑作アルバム『25 Years Later』に収録のGet Up。ニュー・クラシック・ソウルに強い影響を受けたソウルフルな逸曲。フックの"Get Up, Get Up~"って部分が気持ちを高揚させますね。珠玉の名曲が詰まったアルバム『25 Years Later』もR&Bファンなら必聴です。(07/11/20)
IMAGINATION/Instinctual(1987)(12)
UKのR&B/ダンス・グループ"IMAGINATION"が87年にリリースした12'シングル。B.1のDef Vocal MixはあのDEF MIXのDAVID MORALESがリミックスを手掛けていて、深いベースのイントロ、寂しげなメロディの完璧なハウス・トラックにファルセットのボーカルがマッチして最高!シビれます。(07/11/20)
FINGERS INC./Bye Bye(1988)
LARRY HEARDを中心としたシカゴ・ハウス界の伝説的なグループ"FINGERS INC.(MR.GINGERS)"が88年にUKのJACK TRAX RECORDSからリリースした2枚組アルバム。初期FINGERS INC.のシングルはほとんど持っているんですが、近田春雄氏のFMでかかっていた「Bye Bye」が収録されてたので、リリース時に速攻で購入。(UK物なので結構な値段しました) しかし、ラジオでかかっていたインスト・バージョンではなくROBERT OWENSのボーカル入りのバージョンだったので、ちょっと残念だった記憶がありますね。それでも幻想的なトラックにROBERT OWENSのナヨっとしたボーカルが溶け込んでいてそれはそれで最高の出来に。でも、できれば「Bye Bye」のインスト・バージョンもいつかはGETしたいな。(07/11/20)
RILEY EVANS f/SONYA GRANT/I See Visions(1990)
シカゴのハウス・ミュージック・レーベル"GHERKIN RECORDS"が90年にリリースした『Best Of Gherkin Vol.1』収録曲。ソウルフルなガラージュ系ハウス・トラックが素晴らしい。惜しいのは歌っているSONYA嬢があまり上手くないこと(苦笑) これでボーカルがJOCELYN BROWNあたりだったら完璧だったのにな。まあ、それでも80年代初期のハウス好きなら聴いて損はないでしょう。(07/11/20)
JOE SMOOTH/I'll Be There(1988)(12)
シカゴ・ハウス・ミュージックの大御所JOE SMOOTHが88年にDJ INTERNATIONAL RECORDSからリリースしたアルバム『Promised Land』からの12'シングル。ボーカルはMIKKHIEL、リミックスはTONY HUMPHRIES。初期ハウスらしいシンプルな曲構成で、今聴くと少々物足りない感じがしますが、とても気に入っている曲の一つ。(07/11/20)
ROBERT OWENS/Visions(1990)(12)
MR FINGERS(aka FINGERS INC.)のメンバーであったROBERT OWENSが90年にリリースした12'シングル。リミックスはFRANKIE KNUCKLESやDAVID MORALES等のDEF MIXが担当し、日本人のパイオニアSATOSHI TOMIIEも参加。日本人の琴線にふれる良いメロディに、ROBERT OWENSのナヨっとしたボーカルが絶妙にマッチしたクラシックの一つ。アルバム『Rhythms In Me』もぜひどうぞ。(07/11/20)
PARK AVENUE/Don't Turn Your Love(1987)(12)
87年にニュージャージーのMOVIN' RECORDSからリリースされたPARK AVENUEの12'シングル。ボーカルはTONY JENKINS。TEE SCHOTTがリミックスした太いベースのイントロから惹きつけられるA1.Tee's "O"Mixが最高!エレクトロ・ファンクを感じさせるところも心憎い逸曲。(07/11/20)
ハウス界の巨匠MARSHALL JEFFERSONが手掛けたシカゴのハウス/R&Bトリオ"TEN CITY"が89年にリリースした12'シングル。MARSHALL JEFFERSONらしい美しいエレピのイントロからもう夢見心地!3名の歌、コーラスもバッチリ聴かせてくれます。一生聴き続けるハウス・クラシックの一つ。(07/11/20)
86年にヒットしたI.O.Uで有名なFREEEZEのボーカルJOHN ROCCAが87年にARTHER BAKERのレーベルCRIMINAL RECORDSからリリースした12'シングル。A1.Landlord House Mixが最強!哀愁を帯びたメロディに情感溢れる歌がマッチしていて泣けます・・・ これも一生聴き続けるハウス・クラシックの一つ。(07/11/20)
SATOSHI TOMIIE/Tears(1989)(12)
日本人ハウス・クリエイターの第一人者"SATOSHI TOMIIE"が89年にリリースした12'シングル。ボーカルにはあのROBERT OWENS。これも前述の「Visions」と同様に日本人の琴線にふれる良いメロディに、ROBERT OWENSのナヨっとしたボーカルが絶妙にマッチしたクラシックの一つ。(07/11/20)
INNER CITY/Good Life(1988)(12)
デトロイトのKEVIN SAUNDERSとPARIS GREYのコンビINNER CITYが88年にリリースした12'シングル。ハウスではなくデトロイト・テクノと当時呼ばれていましたが、まあ、そんなことはどうでもいいです。前作の「Big Fun」と同様親しみやすいメロディがうけて大ヒットし、ハウス/テクノをアンダーグラウンドからオーバーグラウンドに引き上げた名曲ですね。シングルには何名かのリミックスがありますが、どれも良い出来で、その中ではB1.のMagic Juan Mixが特に気に入ってます。アルバム『Big Fun』も良作なので、ぜひ聴いてみて下さい。(07/11/20)
KNUCKLES/What It Is(2007)
LAのKNUCKLESが07年にリリースしたアルバム。プロデュースは、C-NOTEとFINGAZZ。このアルバム、メロウ系に抜群な曲が収録されているんですが、ネット上で全く話題になっていないですね。C-NOTEプロデュースの爽やかな男性コーラスが絡んだメロウ・チューン3.Baby Girl、これもC-NOTEが手掛けたまろやかなメロウ5.Livin My Life、FINGAZZが制作した流麗なギターが耳を惹くメロウ・グルーヴ・トラックに男性コーラスを配した8.They Don't Know、これもFINGAZZによるクラップ・ビーツにメロウなメロディがバッチリはまった9.Lord Help Meはメロウ・フリークなら満足すること間違いなし。G系を取り扱う大手ショップにもないのはちょっと不思議ですが、アマゾン等で簡単にGETできるので、未聴の方はぜひどうぞ!(07/11/14)
SUGA FREE/New Testament(2004)
SUGA FREEが04年にリリースしたアルバム。DJ QUIKの仕事振りも冴えた好盤で、特にファンク・ビートにスペーシーなキーボードが心地良いメロウ・ファンク3.Thinkin'とFRANK NITTYが制作した優しいメロディのメロウ・グルーヴ9.Did I Do Datの2曲が抜群!他にはQUIKが手掛けたファンク・ナンバーの5.Angry Enuff、BIG SACCSプロデュースでBPM早めのノリノリな8.Get Loose、QUIK制作でONE WAY/Don't fight the feelin'ネタの10.Don't fight Da Pimpin'、CHINGYをフィーチャーしたQUIKプロデュースの渋めのファンク15.Circus Music等がGOOD。QUIK好きやWESTフリークなら聴いて当たり前といえるアルバムでしょう。(07/11/14)
COOL E/Welcome 2 Hell(1995)
以前に紹介したNORTH SIDEのメンバーCOOL Eが95年にTACT OUT RECORDSからリリースしたアルバム。ゲストには、SPICE 1と187FAC。全9曲とかなり少ないですが、それなりに聴かせてくれ、特に郷愁感溢れる2.Death Ain't Nothin' But A Party、定番TOM BROWNE/Funkin' for jamaicaネタの6.Bitch Shit、NORTH SIDEのアルバムにも収録されたHERBIE HANCOCK/Chameleonネタにピーヒャラ・シンセが絡むファンキー・チューン7.Sick Wit It、これまた定番TOM TOM CLUB/Genius of love使いの9.Land Of FunkがGOOD。多少好みが分かれるかもしれませんが、熱心なWESTフリークなら聴いて損はないでしょう。(07/11/14)
ANOTHA LEVEL/On Anotha Level(1994)
ICE CUBEとABOVE THE LAW関係のLAYLAWのバックアップでデビューした5人組ANOTHA LEVELが94年にPRIORITY RECORDSからリリースしたアルバム。メンバーはBAMBINO、STENGE、STONES、STIX、CED TWICEの5名。プロデュースは、LAYLAWとD-MAQ、ゲストには、ICE CUBE、PHARCYDE、DON JAGWARR。ICE CUBEとLAYLAW絡みにもかかわらず、スタイルとしてはPHARCYDEのようなニュースクール系というところが話題となっていましたね。PATRICE RUSHEN/Remind MeとRICK JAMES/Mary Janeを合わせたメロウ・チューン3.Just Feelin'、同じくPATRICE RUSHENのSettle For My Loveネタのメロウ8.What's That Cha Say、SLY&THE FAMILY STONE/(You caught)Me smilin'使いのメロウ・グルーヴ10.Caught You Swingin'、PHARCYDEをフィーチャーしたDIGITAL UNDERGROUNDっぽいヘビー・ファンク15.Phat-Tが一押し。他もジャズ・ネタを使った渋い曲が多くてなかなか聴かせてくれます。ミドル・フリークなら聴いておくべきアルバムといえます。(07/11/14)
LOOSE ENDS/Look How Long(1990)
Hanging On A Stringが人気のCARL McINTOSH率いるUKソウル・グループ"LOOSE ENDS"が90年にリリースしたアルバム。UK等のヨーロッパのアーティストは、HIPHOPが流行ればHIPHOPをやり、ハウスが流行れば、ハウスに転向したりとすぐに流行に左右されてジャンルさえも変えてしまうアーティストが多いので、全然聴く気が起こらないが、このLOOSE ENDSは別格。このアルバムもグラウンドビーツ主体の曲が多くて、多少古臭さを感じますが、ヒット曲の1.Don't Be A Fool、メロウな2.Don't You Ever(Try To Change Me)、69BOYZやORGANIZED RHYMEも使った寂しげなピアノが耳を惹く9.Hold Tight、哀愁漂う10.Love Controversy Pt.1等は流石。他にも良質なアルバムが多いので、未聴の方はぜひチェックして下さい。(07/11/14)
MASTER P/Game Face(2001)
MASTER Pが01年にリリースしたアルバム。このアルバムはMASTER Pのなかでも大ネタ感がかなり強いアルバムで、最初聴いたときはちょっと面喰いました。若いリスナーは知っているかわからないが、RUN D.M.C.の師匠格にあたるKURTIS BLOWの名曲The Breaks使いの2.Ghetto Ballin、TEENA MARIEのクラシックSquare Bizネタのノリノリ・トラックに女性コーラスも絡む4.Real Love、TAVARES/More Than A Woman使いのハートウォーミングな7.A Woman、定番FUNKADELIC/One nation under a grooveネタのフロア・トラック上でSILKK THE SHOCKER、C-MURDER、LIL ROMEOとマイクを回す8.Back On Top、ノリノリなアップ・ナンバー10.What I'm About、これまた定番メロウ・ネタISLEY BROTHERS/Groove With You使いの11.Whoadie Gone、JACKSON 5/Got To Be Thereネタのほのぼのとした14.Lose It And Get It Backがお気に入り。これだけ分かりやすいアルバムはあまりないですね。ノリが良いものやメロウなものを求めている方なら絶対に聴いた方が良いです。(07/11/09)
MASTER P/Get Away Clean(1992)
MASTER Pのデビューアルバムとされている92年のアルバム(再発盤)。正直、かなりのマニア向けで、作りが古臭くてチープなのでほとんどの方は聴けないと思います。しかも、クレジットが滅茶苦茶、13曲のクレジットだが実際は15曲だし、3曲目なんて2曲つながってるし。個人的にはGEORGE DUKE/Reach for itネタの1.Saxophone、RICK JAMES/Mary jane使いの3.の1曲目Pervin'、スクラッチがうるさいのが玉に瑕だがR&Bテイストのメロウな5.Low down and dirty、NWA/Gansgta gangstaネタの10.Jack Of The Jackersが気に入りました。初期のMASTER Pには『Mama's bad boy』、『Ghetto's tryin' to kill me』、『99 ways to die』、『Ice cream man』と傑作が多いですが、このアルバムは一番最後に聴いた方が良いかもしれません。(07/11/09)
KAPTAIN JAM AND MIGHTY FINESSE/I Can't Stand You
KAPTAIN JAMとMIGHTY FINESSEのコンビが86年にPROFILE傘下のCITY STREET RECORDSからリリースした12'シングル。収録曲は、A面にI Can't Stand You、B面にThe Way We Rock。プロデュースは、フィリーの重鎮で、STEADY B等HILLTOP HUSTLERSで有名なLAWRENCE GOODMAN!ドラム・パターンが嫌いなんでThe Way We Rockは無視して、I Can't Stand Youは、シンプルな打ち込みビートにロック・ギターのスクラッチが絡む佳曲。LL COOL JのクラシックRock The Bellsにそっくり、というか二番煎じ感丸出しですが、Rock The Bellsが大好きなんで個人的には満足。(07/11/09)
MOVEMENT EX/Same(1990)
モズリム系のLORD MUSTAFAとDJ KING BORNのデュオ"MOVEMENT EX"が90年にリリースしたアルバム。プロデュースはSIR RANDALL。リリース当時全く話題に上らなかったアルバムですが、なかなかの好曲揃いで、昔から気に入っています。後半は今聴くにはちょっと厳しいですが、前半は不穏な雰囲気のイントロ1.Prologue-This Movement Is Ex-Rated、ブラスのイントロから血圧アップするファンキー・チューン2.Freedom Got A Shotgun、ブレイク使いのミドルテンポのファンキー・ナンバー6.I Deal With Mathematics、ジャジーな10.The Lord Speaks His Mind、ネタ使いのファンキー・チューン11.Rap Mafia等がGOOD。ミドル好きは機会があればぜひ聴いて欲しいです。(07/11/09)


















