たぬきのほら穴
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快楽亭ブラック大晦日毒演会@名古屋大須演芸場

元日の昼下がりというのはなんだかこう一抹の寂しさというものがありますな。
大晦日で一気に、新年を迎えるぞーというように勢いづいて年を越す。
元日の午前中はその勢いのまま「あけましておめでとう」といってみたり初詣に行ってみたり。
ふと気づくとお昼を過ぎていて、もう元日も半分済んだんだなあ、となる。
ボーっとしつつも平常運転になりたいような成りたくないような澱みがある、そんな感覚を受けるのが元日の午後であります。


といいつつ別に正月のことを書こうということではありませんで、昨年のこと、大晦日のことであります。
名古屋大須演芸場での快楽亭ブラック年越し毒演会。
毎年恒例となっております。
行って参りました。

17時半開場なんですけれども、これも恒例で20分くらい早くから開場しています。
ブラ坊さんがテケツで、補助に大須専属お茶子の姫ちゃん。
5年前に初めて大須に行ったときからまったく年を取らない姫ちゃん。
若干やつれた感はあるけれど、マッチ棒のような。
その向こう側には信楽焼のタヌキに白髪のパンチパーマを乗っけた足立席亭がヘッドホンをしてテレビを見ているといういつもの構図。

入場料は3500円で新作CD付きです。
5列目下手側に席をとって眺めれば、大阪の毒演会とかでも見かけた人も多い。
とはいえ、大阪は10人くらいしか客は来ないんですが。

手元を見るとリクエストシートがあります。
今日はブラック師匠が演ずるところの8席を客側の投票で決めようという趣向。
リクエストシートに60席書いてあって希望の8席にマルをせよ、と。

というわけで、私は「川柳の芝浜」「タイムヌードル」「怪獣忠臣蔵」「買えん大根」「キウイ調べ」「演歌息子」「次の御用日」「一発のオマンコ」の8つに投票しました。
Wikipediaとかで見てもらえばいいんですけれど、ブラック師匠の会というと下ネタ・皇室・特定宗教というようなそういう会であります。
最近は名人志向で普通の古典もやられますけれど、やはりこっち側を期待せざるをえないところ。

開演までボーっと待っておりますと私の隣の席にふたり連れ。
五十絡みの男女であります。
しかれども見るからに夫婦ではない。
夫婦ではない、なにやらこうななにやらというような雰囲気をまとわせたふたり連れであります。

なんですね。
若いアベックはあまりそういうことはないんですけれど、こういう中年というか熟年というかこういうアベック、夫婦ではないアベックって生々しさを感じませんか?
女が男に唐揚げを食べさせたりするわけですよ。
そういう妙な生々しさが横からふよふよ漂ってくるわけであるのでありますよ。
まったく。

通路を挟んだ右側には着物できっちりとキメた上品そうなお婆さん。
落語会に着物で来るのはよくある風景なんですが、ブラック師匠の会となると浮きますね。
小三治とかさん喬とか権太楼とかそういう会だったらおめかししていってもいいと思うんです。
ブラック師匠の会はどっちかというと競輪に行くようなそんな格好でいくところ。
ジャンパーにくたびれたズボンでキャップを被ってるような。
予想通り仲入りでこのお婆さんは帰ってしまいましたけれど、やっぱりいろいろな勘違いがあったんでしょうか。


そんな雰囲気の中、18時の開演であります。
開口一番は今日が初高座の快楽亭ブラ雲さん。ネタは「小町」。
初々しさというか、緊張感というかなるほど初高座だ、という初高座でした。

続いてブラック師匠で「放禁百川」
演題は覚書程度で一つ一つ全部に感想は書きません。

次いで「買えん大根」
タイトルだけ知ってまして、高座自体は初めてのもの。
火焔太鼓のパロディですけど、そうかそういう大根か。

で、「川柳の芝浜」であります。

そして第一部のトリネタが涙なくして聴くことのできない「一発のオマンコ」
去年は会のトリ根多がこれだったんですが今回は中トリで。
くだらないといえば本当にくだらない話なんですが、泣かされるんですねえ。
嫌味でも冗談でもなんでもなくうるっとくる、名作です。
一杯のかけそばのパロディなんですけどね。

20分間の仲入りです。
大須観音に出てる屋台からたい焼きと土手煮を買って来ました。
たい焼き(100円*2)、土手煮(120円*3)

21時より第二部の開始。
第二部トップはブラ坊さん。ネタは「湯屋番」
去年は開口一番だったんですが、ぐっと良くなってます。
そのへんの落語協会の前座よりも相当面白いですな。

ブラック師匠は「英国密航」
これがよかった。
イギリス留学をする長州藩士の噺なんですが、見事でした。
人物描写から気の入り方、ブラック師が神がかって見えました。
落語を聴いて震えが来たのは初めてです。
これまでに何度か英国密航は聞いてますけれど、文句なしに一番の出来でした。

ブラック師の6番目は「タイムヌードル」
ずっと見たかった生タイムヌードルはバカバカしさと迫力が伯仲してこれも結構でした。

休憩を挟んで7席目は「朝鮮人の恩返し」

そして大トリは「文七ぶっとい」
先日亡くなられた中村勘三郎丈の思い出話をマクラに振っての文七はこれも傑作。
とりわけ、長兵衛が文七に金を投げつける場面は鬼気迫るものがありました。
その後のぶっといの方面へと一気に流れ落ちるまで、こちらの眠気との相乗効果で恐ろしいほどに成熟され、発酵した空気に飲み込まれておりました。


会が終わって表へ出れば大須観音よりカウントダウンの声。
「3、2、1…」ゴーンとなる鐘の音。
結構な年越しでした。

くろまめ

年の瀬でございます。
正月も目の前でありまして、だからなんだと言われればなんという事もないわけですけれどもせっかくの正月ということで黒豆を炊いておりました。
こんなの。

たぬきのほら穴

鉄分の不足と水の関係だと思うんですけれどもちょっと赤くなっております。
豆が3カップ半に釘1本ではやはり足りなかった様子ですな。
作り方については土居勝式ですので、適当に検索してください。
以前はおせち一式も作りましたけれども、一人で黙々と食べてもしょうがないので今年は豆だけであります。

趣味の坂道(浪曲編)

私にも人並みに趣味というものがございまして、この趣味が増えるタイミングというものがございます。
基本的には自分の環境が大きく変化するタイミングとほぼ同期して、趣味が増えるということになっておるようでございますな。

最初の趣味らしきものが出てきたのは、ここだけはタイミング的にちょっと違うんですが、小学校の高学年の時。
たぶん6年生くらいでしたかな。
昭和歌謡、とりわけ戦前流行歌に目覚めたわけであります。
藤山一郎であったり、岡晴夫であったり、東海林太郎であったり、ディック・ミネであったり。

次いで中学校に入学した年の秋に時代劇に。
中学高校の6年間は、テレビ時代劇換算で平均して年に600本くらいの作品を見ておりました。

高校へ入っての秋で浪曲。
広沢虎造の次郎長外伝と国定忠治であります。
ダイソーCDで浪曲シリーズってのがありまして、それで聴き始めたんですね。

大学の秋は落語。
三遊亭圓歌の中沢家の人々からの始まりです。
よく夜行バスで日帰りで寄席に行っておりました。

大学院に入ってからはスト。
ちゃんと書いてもいいんですけれど、そこはタイミングを見ないと面倒な事になりそうなのでとりあえずストと表記しておきます。
この辺が私の度胸のないところ…。
念のため、「ストライキ」じゃないですよ。

趣味はストライキ、好きな言葉は「労働者よ団結せよ!」です。
なんてえことはございません。

本書いたり、いろいろしてきました。
本についてはたま~に思いもよらない所から突然「読ませてもらったよ」なんて声を聞いたりして恐縮したりもしてますけれども、ありがたい話ですよね。



で、そろそろ大学院も卒業するということで、これまでの傾向からするとまた新しい趣味が始まる時期であるといえるわけであります。
ちなみに上に書いた趣味歴はそれぞれずっと続いているものを書いております。
単発で終わってしまった、大正琴とか編み物、歌舞伎、ミュージカルなんてのはそれなり。

目下一番近いのが浪曲を唸ること、2番めに位置するのが端唄じゃないかななんてことを思っております。
高校の時の浪曲はあくまで鑑賞でありまして、自分でやる方ではない。
どうもこの、自分でやる側としての浪曲が始まるかもしれないという思いを持っております。


というのも、この間東日本のテアトルのイベントに行って参りまして、流れで舞台に上がってしまって、浪曲の男ということになってしまうというような自体が起こりました。
これもきっかけということで、じゃあやってみようかという次第。
私に深みはありませんので、物事の始まりはただなんとなく始まるものであります。

で、いざやろうとなったときになかなか独学しかないんですね。
東京なら東家浦太郎先生の教室とか、上野広小路亭に看板か出ている江戸なんとかスクールとかあるわけですが、山口県にはそういうのはないわけであります。
京都にいれば大阪の方で少しはありそうではありますけれど。

ということをつらつらと書いていくと収集がつかなくなるのでこのへんで終わるわけですけれども、そんなようなことであります。
小唄とか端唄の話も書こうと思ってたんですが、それはまたの機会に。

柳家さん生独演会@千日前トリイホール

 久しぶりにアメーバを開いてしまったので1年半ぶりくらいに書いてみる。
 前の記事を見たらエントロピー学会ですってよ。時の経つのは早いものでございまして、ええまったくのところ。月亭可朝風にいえば、ほんまにほんまですわ、ほんまのところいや実にほんまですわ、ほんま。
 しかし、あの頃は気鬱の極地だったので実に暗いね。


 さてさて今朝は6時半に目が覚めまして、研究室に出ようかと思ったもののいささか早うございます。昨日が7時半くらいに出たので2日続けて真面目に出ていくなんてことをするとILOに怒られてしまうので、ちょっと大阪へ出ましょうかと。
 以前、快楽亭ブラック師の独演会でもらったチラシに載っていた、柳家さん生師の会「笑の大学」。チラシ曰く、今回の目玉であるネタ「笑の大学」は三谷幸喜の芝居を落語化したものの由。果たしてどれだけ料理したものかということで参じる次第です。

 出町柳から京阪で3DSをいじっていたらいささか酔う(´・ω・`)

 12時開演でちょっと早めに着いたのでインデアンカレーにて昼食。つくづく思うことだけれども、あの不思議な味はどうやって出すのかね。口に入れた瞬間の甘さと一歩遅れてかかってくる辛味のタイミングの差ですわね。果物とかそういう調合の妙なんだとは思うけれども、ふしぎふしぎ。

 ちなみに、今日の会場であるトリイホールに行くときはこのインデアンカレーか、トリイホールのはいっている上方ビル斜向かいの「天丼の店」で天どんを食べるかどっちかであります。どっちも基本的にはメニューは選択の余地なく1品のみ。とりわけ後者の天丼の店は2畳くらいの狭さで実に良い雰囲気。狭い厨房に3人の職人がひしめいていて、ああいいなあ、と。

 11時40分くらいにホールに入れば8割ほどの入り。
 12時開演でさん生師「締め込み」。寄席で聞くともうちょっと早めに切るんだけれども、初めて本当のサゲまで聞きまして勉強になりました。また、噺のリズムが心地よくて、思った以上でしたな。

 続いてお弟子さんのわさびさん「壺算」。見るからに芸人のオーラがなくて大学の落研のような風貌。
喋り方も素人っぽいけれど、そこが妙に面白いんですね。フラっていうやつでしょう。決してうまいとはいえない。いえないけれども独特の世界観で包まれる、そんな高座でありました。

 中入り後に本日のメインである「笑の大学」。上述したように三谷幸喜原作ということで、笑いもあれば感情の起伏もしっかり織り込まれています。要所要所で笑わせてくれるし、よいことはよかったですよ。
 ただ、まだまだ落語として咀嚼しきれていない点もあるようにも思えます。お芝居の脚本がもとになっているためか、演劇的で一人芝居的とでもいおうか、演劇方向に引きずられている印象を受けますな。もっともっと落語的に咀嚼して、新作落語になれば相当な作品に仕上がる気もするところです。どうせなら、キョンキョンの柳家喬太郎師あたりにやってもらえるとぴったりくるんじゃないかしら。

 ぴったりで思い出したけれど、開演前の注意事項(携帯電話電源オフ)アナウンスが春風亭ぴっかりさんの録音でした。二ツ目になってまだ1年くらいだけれども、華があってとても楽しみな噺家。ちゃんとこのまま続けていけば、女流落語を牽引していける噺家になりかねない存在ですね。二ツ目昇進当時に池袋演芸場でみたけれど、群を抜いてよかったでしたよ。いまは落語協会サイトのネット番組「落語なう(仮)」の司会でもあるし、協会としても推すんでしょうね。小朝師のバックもあるし。


 終演後、ちょっと歩いて耳かきやさんへ。
 半醒半睡、まどろみの中の心地よさ。実に結構でした。

2011年4月25日(月・?)

 夢見が悪い。起きだちから心拍が凄く、鬱まっしぐらの気分である。そういうわけで、今日は学費を納めに銀行に行くつもりだったけれど中止にして家にいることにした。お米もなくなり、洗剤もなくなった。明日買いに行こう。
 なんてことを考えていたら、ヒアリング(というか話をしたいと)をお願いしていた奈良県の方からお電話。何でも今の時期はお寺さんの観光客が多くて、そのお客さん相手のお仕事が磯がいいとのこと。5月の半ば過ぎに話を聞かせてもらえることになった。少し気が楽になる。
 また、夕飯に富屋の山菜の漬物を出して食べたが、実においしかった。少し奮発だったがそれだけのものであった。


今日の食事
朝:-
昼:-
晩:白米、牛すじの煮込み、ハッシュドポテト、山菜の漬物
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