王道日本:佐野雄二 -7ページ目

朝鮮戦争にもベトナム戦争にも、従軍慰安婦を大量に送った韓国

中国・韓国との領土問題・歴史問題が、とうとう国連の舞台で応酬するという事態になってしまった。これらの問題は、未解決のままだと今後、数十年単位で主張しあうことになる。否、中韓の性格を見ると、半永久的な課題となるので、今一度整理したいと思う。

まず、解決が比較的容易な韓国から見て行こう。韓国とは竹島の領有問題、従軍慰安婦問題、そして日韓併合は欧米型の植民地だったのか、それとも併合して大きな日本をつくろうとしたのかという問題がある。

このうち、日本にとって最重要なのは、従軍慰安婦問題である。なぜなら、竹島はそこで取れる魚がどちらのものかという漁業権の問題であり、所詮、経済的利権に過ぎない。

元外務省・欧亜局長であった東郷和彦氏(現京都産業大学・世界問題研究所長)によれば、1905年の時点から、当時の内務省は竹島領有に反対していたという。それを日露戦争遂行上の必要性から、外務省と海軍が強く主張して編入した。

韓国の歴史は、李氏朝鮮における中国への朝貢・属国化、日韓併合、戦後も朝鮮戦争をアメリカの力で切り抜けるなど、一度も自分たちの力で国を守ることが出来なかった。その中で竹島は唯一、韓国がアメリカの反対を押し切って自分達の領土にすることができた。つまり竹島は韓国独立の象徴というほど思い入れが強い。

日本は1998年に結ばれた日韓漁業協定の線(両国がそれぞれの管轄権を認める)が守られれば、それ以上は追求せず、国際司法裁判所(ICJ)への提訴もやめた方が良いかも知れない。ICJへの提訴は、韓国との交渉カードの1つに使えれば有効だが、韓国民の感情の高ぶりを考えると、かえって他の交渉を困難にするのではないかという懸念がある。

その中で日本として、どうしても譲れないのが従軍慰安婦問題である。これについては、あったと信じている日本人が結構いるので、今一度、経緯を見ると、

問題の始まりは、日本人の吉田清治という人物が、1983年に「軍命令で済州島に行き、女子挺身隊を動員した。若い未婚の女性や赤ん坊を抱いた母親まで連行してレイプした。私がやったんだ」と本に書いたことが始まりである。その本が89年に韓国語に翻訳されたために問題は広がった。

しかし、韓国「済州新聞」の女性記者が済州島の住民に聞いたところ、口を揃えて「そんな事実はなかった」、「吉田はウソをついている」とのことであった。

日本の現代史学者・秦郁彦氏が現地取材した際にも、「強制連行された慰安婦なんていない」となり、吉田がウソをついていることが事後に判明している。

しかし、ウソが判明したのは事後のことであり、日本の弁護士や政治家が、吉田清治の本を真に受けて、慰安婦発掘に動いた。その結果、918月に、韓国人・金額順さんが現れ、「貧しさのために母親に40円でキーセンに売られた」、「自分を買った義父に連れられて日本軍慰安所に行った」と話しているのを、朝日新聞・植村隆記者が「第2次大戦の際、女子挺身隊の名で戦場に連行され、日本軍相手に売春行為・・・」と誤報したことで問題は大きくなった。

女子挺身隊とは、男子労働者が不足する中、大戦中に組織された25歳以下の勤労奉仕団体のことで慰安婦とはまったく関係がない。工場労働に駆り出されたものだが、それがすべて従軍慰安婦と誤報されたのである。

その後、92111日に朝日新聞が「慰安所、軍関与示す資料」と報道。内容は「慰安婦募集業者がトラブルを起こすから取り締まってほしい」というものだったが、ビビった加藤紘一官房長官が、その2日後に、事実調査もせずに「お詫びと反省」の談話を発表、さらに116日に宮沢喜一首相が韓国を訪問した際、時の盧泰愚大統領に、慰安婦問題で8回も謝ってしまった。

これらの報道に疑問を持った東京基督教大学教授の西岡力氏が、宮沢総理の発言の直後に外務省・北東アジア課の首席事務官に取材すると、完全オフレコの前提で、「慰安婦のことはこれから調べます」との答えであった。つまり外務省は、朝日新聞の報道に対して、何も調べもせずに総理に8回も謝らせたという大失態を犯したことになる。

しかし問題は進み、938月の河野洋平・官房長官の時、韓国政府から、水面下で「とにかく強制を認めてくれ。それを入れてくれたらもう外交問題にはしない」(石原信雄・元官房副長官談)とまで言われ、本来は「慰安婦問題はありませんでした。人道的に人身売買の被害者になられた方には同情する」と書くべきところを、外務省は「官憲等による関与もあった」と書いてしまった。

事実として韓国ではなく、インドネシアでオランダ人捕虜を数週間、売春させたことがあり、すぐに察知して止めさせ、処分した事件があったからである。外務省や河野氏のこの妥協も、大きな禍根を残した。

さらに問題なのは、日本の戸塚悦朗という弁護士が、国連人権委員会に従軍慰安婦問題を提訴した。彼は92年から95年までの4年間に18回も国連に出向き、ロビー活動をした。その結果、ついに国連人権委員会では、クマラスワミというスリランカの女性が書いた特別報告書の採択までいっている。その中身は「女子挺身隊として連行された」とか、「軍隊・性奴隷の慣行である」とか、先の吉田清の文の引用の多いものとなっている。

問題は外務省の態度で、さすがにクマラスワミ報告書の採択提出される前に、40ページにわたる反論の文書を提出した。しかし何故か採択前に突然、撤回している(おそらく自民党・政治家の介入があったのだろうが・・)。

そんなわけで日本軍の従軍慰安婦問題は、国連やアメリカでも問題視され出した。06年にはアメリカ・下院で慰安婦非難決議が通過しているし、韓国系議員が、日本を糾弾する文章入りの慰安婦の像をアメリカの各市に建てるためのロビー活動をしている。

しかしよく考えていただきたい。韓国政府は195053年までの朝鮮戦争の時、さらには1975年まで続いたベトナム戦争の時において、米軍に大量の従軍慰安婦を送っている。

また、アメリカ・GHQが先の大戦後にやって来た時、最初の日本政府への命令が「慰安所をつくれ」であった。日本政府は、婦女子の安全を守るために、その命令に従った。

そうした事実があるのに自分達の行為は棚に上げて、日本に対してのみ一方の言い分しか聞かずに、「強制的な従軍慰安婦があったことを認めよ」と非難しているのは問題である。

以上のどのプロセスにおいても外務省と河野洋平ら自虐政治家の怠慢ぶり・善人ぶりが問題を大きくしている。それぞれの段階で外務省がキチンと調べ、反論していれば問題にはならないのに、韓国の主張を政治的に飲んできたために、歴史上の拭いがたい汚点を残している。

この点につき、東郷氏は、アメリカの下院で慰安婦非難決議が採択された当時、安倍総理が、「狭義の強制はなかった」と言ったことに猛烈な日本パッシングが起こった。国際社会ではすでに従軍慰安婦は「人道に関する罪」として、ナチスのホロコーストと同罪にされつつあるため、河野談話に手をつけることをせず、謙虚な姿勢で事態の収束を図った方が良いという。

確かに囲碁でも将棋でも、捨てた方が良い局面がある。小事にこだわって大局を見失っては、より大きなものを失う場合があるからである。


しかし、私は納得がいかない。20万人の女子挺身隊が全て従軍慰安婦だったなど、認めるわけにはいかないのである。日本が反論すべき時期に、事実をもって反論していれば、これほど問題になることはなかったわけで、子ども達の教科書に、また事実ではないことが載って自虐的な日本人がつくられていく。そう考えると、並行して、国民の間に定着した自虐史観の見直しこそが課題だと考える次第である。

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中韓は要警戒国へ

尖閣諸島を国が購入したことにつき、中国側は「半歩も譲らない」と、対抗手段を検討している。


日本人の中にも、元外務省・国際情報局長、孫崎享(うける)氏のように「中国側にも言い分があるのだから、棚上げ継続が良い」などと言いだす人物がいて、腰が定まっていない。



孫崎氏は元外務官僚で、ある意味では専門家であるので、その根拠を調べると、1972年に出版された元京都大学名誉教授の井上清氏が『尖閣列島――釣魚諸島の史的解明』で展開した主張に賛同しているようである。ほぼ全文がインターネットに掲載されているので、それを論評すると、



まず井上氏は、ほぼ完全なマルクス主義者、それも毛沢東礼賛主義者である。そのような人物が京都大学の教授をしていたというのは嘆かわしいが、彼の見解によれば、日清戦争で日本が勝利した際に、尖閣諸島を中国から奪った。だからポツダム宣言受諾をした瞬間から、自動的に中国に返還されなければならないとする。その前提で論理を展開するから、「中国の言い分が正しい」となる。



しかし、これは決定的な間違いである。後日、井上氏も気づいたようだが、時期は重なっていたとしても、尖閣諸島は日清戦争(18941895)の戦利品として獲得したものではない。当時、どの国も領有を主張していない無主の地であることを10年かけて調査をし、1895年に閣議決定して領有を宣言した。


日本は、領有の翌年には古賀辰四郎が政府より4島を30年間借り受け、カツオブシ工場を建設し、最盛期の1904年には99戸、248人が生活した。

中国の文献には、確かに「・・島が見える」とか「・・島を目印にして航海した」とかあるようだが、それで領有権が認められるわけではない。



このように過去に日本人以外、尖閣を実効支配した歴史はない(この点、竹島とは正反対となる)し、戦後、沖縄がアメリカの施政下にあった時には、久場島・大正島は、米軍の射撃演習場となっていた。中国が領有権を主張しだしたのは、付近に海底資源のあることが分かった1969年以降である。


それらを知ると、アメリカが「領土問題には関与しない」と言うのは、明らかに抗議の対象であるし、一方、「中国にも言い分があるから棚上げすべし」というのは過去の経緯を無視したものである。



孫崎氏は、中国のト小平や周恩来が、「尖閣は後の世代の知恵に託そう」と言ったことを間に受けて「棚上げ論」を主張しているが、中国の真意は、「今は中国の力が弱いから棚上げし、力が強くなったら領有権を主張する」という意味である。

だから棚上げして後世に送るほど、独占的な領有権を主張することになる。また、一時期、中国が300億円で尖閣を買いたいと所有者に連絡をとっていたという噂があったが、もし、買われていたらどうなっていたか。その程度のことが分からないのでは、元情報局長が泣くというものである。

さらに言えば、そもそも「棚上げ論」を放棄したのは中国である。中国は90年代になって、尖閣は中国の領土である旨の法律を作成した。その時点で尖閣領有の明確な意思を示し、棚上げ論を自ら破棄したのである。


一般に、中国の顔を立てようとするタイプには次の3つが見受けられる。


◎中国は経済市場として巨大である。日本は憲法で戦争放棄したのだから、平身低頭して商人国家に徹すべしという論者


◎先の大戦で日本は中国を侵略して迷惑をかけたから、何を言われても「ごもっとも」と受け入れ、自虐的に生きて行こうという論者


◎日米安保で日本を守るというアメリカは、今一信用できないから、東アジアに重点を移し、中国と仲良くした方が保険として良いという論者──である。



困ったもので、そのいずれもが中国という国の本質を知らない。中国は、自分達が弱い時には黙っている。しかし、ちょっと強くなるとたちまち声高に主張し、相手を脅し始める。


特に中国が悪質になったのは江沢民政権下の1995年以降、徹底して反日教育を行った。外部に明確な敵をつくった方が国民をまとめ、批判の目を交わすのに好都合だからである。


これに1970年頃からの一人っ子政策が輪をかける。自己チュウで我が儘、自己正当化の激しい一人っ子が大きくなって、今は40歳代になる。元々が自分達が世界の中心と考える中華思想を持っているから、

日本の1人っ子と違って手が付けられないのである。



外交の対象国として、「A=親密国、B=積極友好国、C=友好国、

D=要警戒国、E=警戒・疎遠国」と5段階に分けるとしたら、中国や韓国は、これまではBの積極友好国であったろう。しかし、この間の両国の対応を見て、その分類をD以下に見直す時期に来ている。



仮に中国と尖閣諸島でもめたからといって、小競り合いはあっても戦争になることはほぼ100%ない。もちろん、彼らの得意な経済的制裁やデモ、ボイコットはしてくるだろうが、それで中国への輸出が大幅に減り、観光客が減ったからといって一過性のものである。


なぜなら輸出が減った分、円安になり、他国への輸出競争力は増す。また円安になれば国内産業は復活するから雇用は増える。さらには中国への輸出が減った分、輸入を減らせば良いわけで、安価な中国製品の輸入を減らせばデフレの解決になる。


私は最近の「失われた20年」の重要原因が「100円ショップ・デフレ、円高デフレ」にあると考えているから、中国との輸出入の減少は、経済的には好都合の面がある。



中国にしろ韓国にしろ、隣人で経済規模が大きいからといって必要以上に平身低頭することはない。特に領土問題や歴史問題は、あいまいにせず、明確に対応することで、後世の若者達に「誇れる日本を残す」ことが求められる。



だから日本は、尖閣においても従軍慰安婦(女史挺身隊と一緒にされ、知らないうちに20万人以上の強制的な性奴隷となっている)にしても、いつでも国際機関で説明するという強い態度を示すことが必要である。


日本人全体が、戦後の経済オンリー・対米従属外交、自虐史観、平和ボケの商人国家論の欠点を知り、明確に軌道修正する時期に来ていると考える。



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政府はシャープを救え!

技術力で定評のある総合家電メーカー、シャープが経営危機にあえいでいる。

資金繰りを解決するために台湾企業の鴻海(ホンハイ)精密工業に出資を仰いでいるが、株価が下がり、出資額は670億円から約260億円へと急減している。少額の出資なら意味はない訳で、シャープは足元を見られている状況である。

こういう企業こそ、政府が日本政策投資銀行などを使って特別融資をし、救済すべきであるという声が何故、出ないのか?


ご存知のように、シャープは技術力で勝負してきた会社である。高品質の液晶テレビ、太陽電池、携帯電話と独自の技術を持ち、わずか5年前の07年度には売上高34千億円を超えた。それが主力の液晶テレビの売れ行き激減にともなって、昨年度は3760億円もの赤字を計上した。

他社が海外生産を強化する中、シャープは技術の海外流出を避けようと、国内でのモノづくりにこだわってきた。その結果、グループ全体の直接・間接の仕入れ先は国内約8500社、総従業員は420万人にも上るという。これが事業売却・工場閉鎖などになれば、地域経済への打撃はきわめて大きい。

個別企業の救済は、厳密に基準を設けないと不公平になる。それでも「国策として維持したい、独自の技術力をもつ会社」の場合は、積極的に救済の手を差し伸べるべきと考える。

これは、すでに会社更生法の適用申請を為し、マイクロン・テクノロジー(米国)に買収されることが決まったエルピーダメモリー㈱の時にも感じたことである。エルピーダメモリーとは、DRAM=ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリーの国内唯一の専業メーカーで、日立とNECのDRAM部門の統合により設立された。

細かい経緯は省くが、日本は資源を輸入し、これを製品に加工する「技術立国」で生きて行くしかない国である。それは今後も変わらないから、不公平とならないよう、かつ過剰救済とならないよう、救済の基準と1社当たりの限度額を決めて、積極的に支援して行くべきと考える。


その救済が仮に損失になったとして、金融会社やサービス業ではなく、独自の技術を持つ製造業に限定した救済であれば、国民の理解は得られると思う。

技術力に優れた企業は、一度失うと、同等のモノをつくり上げることは極めて困難である。新しい技術は、既存の技術の蓄積があってできる部分が大きいのだから、政府は傍観せずに、国としての役割と権限をもっと積極的に行使してほしいものである。

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領土問題を再度、考える

中国・韓国との領土問題が、日々、過熱している。これまで自民党政権の時から放置してきたツケが、民主党政権になって出ている面があるので、この問題を再度、掘り下げてみたい。

まず韓国に対してであるが、野田総理は「竹島は教科書にも日本の領土として載せる。一方、従軍慰安婦については、自民党の河野(洋平)談話を踏襲する」といった。これは政調会長・前原誠二氏も同じような考えで、特に慰安婦問題については「新たな基金の創設も視野に入れている」と、韓国外交通商省との対談で話している。

 この対応は全く逆である。一方通行の演説中心で、内容を深く検証しない松下政経塾出身の政治家の限界を感じる。


竹島は国際司法裁判所に提訴して、後は裁判官の判断に待つだけである。裁判では「どちらが実行支配を続けているか」がポイントになるから、負ける可能性があるが、それでも他に白黒をはっきりさせる方法が無いから、やれば良い。

仮に負けたとしても、日本人の誰1人、過去に竹島で生まれ育った人物はいない。海洋利権の争いだから、所詮、お金の問題に過ぎない。

 一方、従軍慰安婦や日韓併合などは違う。これは国家の尊厳や誇りに関係する。この問題は、当時、福島瑞穂氏がNHKに連れてきた金額順さんを、朝日新聞が「『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた」と誤報したことが発端である。


本人は、韓国の新聞向けには「貧しさのために、母親に40円で売られた。・・自分を買った義父に連れられて日本軍慰安所に行った」と語っており、「女子挺身隊」とは一言も言っていないし、軍の強制とも言っていない。

このねつ造に近い報道の後、朝日はさらに、軍が慰安所の運営に関与する報道をした。あわてた当時の加藤紘一官房長官は事実調査もせず、その2日後には「お詫びと反省」の談話を発表した。さらには翌年に宮沢喜一総理が韓国を訪問した時、慰安婦問題で、8回も誤ってしまった。

余りにもお粗末な外交で、この程度の自虐政治家が、長き自民党の、それも外交を得意とする大幹部だったのかと知ると、民主党のお粗末外交を笑えない。

この件ではソウル大学の安乗直・名誉教授が、名乗り出ていた40人の慰安婦について、聞き取りと裏づけ調査をした。その結果、日本軍による強制連行は証明できないと結論を出した。つまり河野談話で認めた、「軍が強制して慰安婦として連行した」という事実は、全く無かったのである。


本来なら、これで終わりのはずだが、韓国政府が水面下で、「とにかく強制を認めてくれ。それを入れてくれたらもう外交問題にはしない」と言ってきた。それで日本の外務省は、インドネシアでオランダ人捕虜を数週間、売春させたことがあり、陸軍が察知して処分した事件を捉えて、「官憲等による関与もあった」と河野談話をつくってしまった(以上、『WiLL』10月号より)

つまり、日本は戦後の代表的保守政治家のみならず、外務省までが他国の事情に配慮して、自虐史観をつくってきた。

なぜ、こう批判的に書くかというと、米紙、英紙、独紙など数多くの外国紙が、「日本は領土問題で揺れており、その裏には過去の日本による暴虐的支配があり、中韓は感情的になっている」と報じているからである。

まことに広報・宣伝の恐ろしさである。いわば情報戦であるが、南京大逆殺は当時、マンチェスター・ガーディアンの記者だったティンパーリに蒋介石政府がお金を払って書かせた作り話であった。南京金陵大学教授で牧師であったベイツによる「南京大虐殺4万人説」も、やはりお金をもらってデッチあげたものである。その4万人は、世界紅卍字会による死体処理の記録を根拠にしたものだが、4万人のうち3万体以上は南京の城外のもので他の理由による死体であり、城内の死体は2000に満たなかった。このぐらいは通常の戦闘行為であり、南京大虐殺はなかったと言えるのである。

朝鮮に至っては、欧米型の、搾取する植民地支配など存在せず、朝鮮総督府で徴収する税の方が日本国内で徴収する税より安かったし、数多くのインフラ整備をした。ハングル文字の作成や鉄道敷設、学校制度の整備など、朝鮮近代化は日韓併合のお蔭といって良いのである。

欧米の報道機関が日本に批判的なのは、彼らが戦勝国であることと、事件の1次資料に当たっていないからである。これまでの朝日新聞の報道や宮沢談話、河野談話、さらには日本の戸塚悦朗弁護士が国連人権委員会に持ち込んで特別報告書まで作成された、クマラスワミ報告書(橋本政権時。反論文書を外務省が書いたのに、急きょ撤回された)などの2次・3次の資料が影響しており、それらに反論していく必要がある。

事態は深刻である。もう民主党に外交能力の無い事は分かったが、かといってこれまでの経緯を見ると、自民党が解決できるとも容易には思えない。

もっと嘆かわしいのは、橋本・大阪維新の会を筆頭に、せいぜいTPP賛成という程度で、外交に明確な基準と方向を示す新党がほとんどない。あるのは尖閣所有に火をつけた石原氏と「南京大虐殺に疑問」を呈した「減税日本」位だろうか?

今後、政党は外交にどれだけ力を入れ、見識と対策を示すかが問われてくる。今のままでは「日本は、強気に出れば必ず譲歩する。絞れるだけ絞ってやれ」と思われているだけである。

外交はチキン・レースの面が強いが、別にひるむことはない。必要な反論は必ずする。時には外交カードを何枚か切る、と腹を据えてかかることである。

外交には特に歴史的経緯の知識、相手国の事情と本音、有効なカードの研究と落としどころ、容易には妥協しない粘り強さ、胆力、大局観など、様々な能力を必要とする。それらを踏まえて国家戦略を描ける新たな政治家・政党が求められている。

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尖閣・竹島を、再度考える

領土問題がヒート・アップしている。この問題は、戦後日本のあり方を見直すのに格好の素材であるので、今一度、取り上げたい。


まず尖閣諸島であるが、日本の対処の誤りは「相手に傷を負わせない」という原則にこだわり、上陸させ、ただちに強制送還したことだろう。


この対応では、相手は尖閣上陸を狙って煉瓦などを投げつけても反撃されずに上陸できるし、翌日にはビジネスクラスで帰って地元で英雄になれる。味をしめて今後も何度も来るということになる。


冷静に考えれば、上陸させずに追い返す、上陸させるならキチンと拘留・逮捕して充分取り調べる。一方では灯台や通信所の建設、ヘリポートの建設など、島の実効支配を早急に行うべきだろう。



並行して台湾に漁業権を認め、協定の文書を早いうちに交わす。その上で中国には、「尖閣の所有権に不服があるなら、いつでも国際司法裁判所で受けて立つ」と明言すれば良いのである。


なぜ事前に台湾に漁業権を認めるかというと、李登輝氏のように「尖閣は日本の領土だ。台湾は漁業権さえ保証されれば良い」という認識が台湾側にもあるからである。台湾を味方につけることで、相手を分断する効果もある。



ご存知のように、中国の主張は、「尖閣は台湾のものだ。その台湾は中国の一部だから結果として尖閣は中国のものだ」と2段論法で主張している。だから、先に日本の領土であることを前提とした協定を台湾が結べば、彼らの論理が成り立たなくなるのである。

もちろん、それに先行して、実効支配以外に、付近で米軍と軍事演習をやるのも良い。中国は相当嫌がり、言葉での非難はするが、アメリカが絡むと主張を取り下げるというのもまた中国なのである。



これは韓国でも同じだが、中国は特に、相手が弱いと見れば難癖をつけ、カサに来て責め立てる。相手がアメリカのように強いと主張を抑制する、という態度を如実に示す。ちょうど、相手が弱いと見れば、何度でも難癖をつけて集団でイジメ、お金を巻き上げ、相手が強いと、良い子・おとなしい子を演じる質(たち)の悪いイジメッ子のようなものである。



日本は先の大戦で「中国を侵略した。朝鮮を植民地にした。自由と民主主義の国アメリカに戦争を仕掛けた。アジアに迷惑をかけた。悪かったのは軍国主義と皇国史観だった」と、戦後において何度も自虐史観を刷り込まれた。


おかげで自虐的に振る舞うことが習性となり、「中国や朝鮮に謝らなくては。アメリカは日本を開放してくれた。今でもアメリカは日本を守ってくれる。だから何でも中国や韓国、アメリカのいう通りにしなくては」と対応してきた。


いわば典型的な苛められッ子の対応であった。先の大津中学で自殺した生徒も、何度苛められても仲間外れにされるのが否で、どんな無謀な要求にも我慢して対処してきたのだろう。


絶えず「自分が悪いのだ」という自虐史観を持っていれば、あらゆるモノを巻き上げられても、なお相手の要求に応えようとする自虐的な、弱い人間が出来るという証左である。


日本には「ケンカ両成敗」という言葉がある。どの喧嘩にも原因は双方にあるという考えで、国家対国家であればなおさらである。


日本が満州国を独立・支援したのは、中国・漢民族の「化外の地」であったからで、これは中国への侵略ではない。

また、日清戦争で勝利したが、その目的は「清国からの朝鮮の独立(その方が日本にとってもロシアから守れる)」であり、下関条約にも明記されている。


日韓併合に至ったのも、伊藤博文など、朝鮮の独立維持を主張したが、朝鮮の側に「日本に併合してほしい」という大規模なデモまで起こったからである。



アメリカとの戦争に至っては、日本は石油を止められ、満州国撤退などのハル・ノートを突きつけられ、やむなく戦争に誘導されたというのが真相だろう。


これは別に先の戦争を肯定しているわけではない。しかし、歴史を知れば、戦争を開始した責任は双方にあるのだから、日本だけが自虐史観をもって、いつまでもいじめられっ子でいる必要はないのである。「敗者だから戦争をした責任まですべて負うし、その後のイジメにも従う」必要などないのである。


それらを考えると、この領土問題を契機に、日本は自虐史観の見直しを、もっと大胆に進めなければならない。「そんなことをすれば逆コースで孤立する。世界から構ってもらえなくなる」と考えるのは、もう卒業したいものである。



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領土問題と歴史問題

韓国の李明博大統領が、竹島(韓国名・独島)に上陸し、日本はこれを受けて国際司法裁判所に訴えようという雰囲気になっている。

国際司法裁判所は、これまでの経緯の他に、現状はどちらが実行支配しているかを重く見る。竹島はすでに韓国の実行支配が長く続いているから、訴えた場合、日本に有利な判決とはならない可能性がある。

こちらから提訴すれば答えははっきりするが、敗北すれば何を言われるか分かったものではないから、慎重にした方が良いと考える。
 

韓国とは領土問題の他に歴史問題として、旧日本軍による従軍慰安婦の強制連行問題をかかえる。

日本側は「軍に従属していたわけではなかった。また、軍による強制はなかった」という考えが多数だが、残念ながら、問題になった当時、河野洋平元自民党総裁の談話で「軍による強制性」を認めてしまった。さらに宮沢喜一元総理の発言で、歴史教科書に載せて反省する旨を発表してしまった。

 

この問題が尾を引き、最近でもソウルの日本大使館前に慰安婦を象徴する少女像を設置されたり、遠くアメリカでも韓国系議員の活動で、アメリカ各地に慰安婦を象徴する像などがつくられている。

 

領土問題と歴史問題は比較できる話ではないが、批判を承知であえて言うと、竹島は過去のいきさつを除けば、単純に「その海域で取れる魚は、どちらの国のものか」という経済問題である。日本領だとすると、そこの魚は日本が自由に獲ってよいし、韓国領だとなれば、日本がほしいならお金を払ってそこの魚を輸入するだけである。

 

過去の李承晩大統領による虐殺に対する反発を除けば、日本人は(韓国人も)過去に誰も竹島に済んだことがない。つまり、島が沈んだからといって誰一人「私の故郷が無くなる!」と嘆き悲しむ者がいない以上、このように捉えることができる。

そう考えれば、どちらになろうと、そう目くじらを立てる話ではない。輸入が増えれば円安になり、日本の輸出は伸び、国内雇用は活性化するからである。もちろん経済利権は重要ではあるが、日本人の尊厳や誇りが傷つくという話ではないのである。

 

一方、歴史問題は違う。こちらは明らかに日本人の誇りや尊厳に影響する。その意味で、韓国がやってくる限り、こちらも断固として少女像の撤回やアメリカでの活動への抗議を言って行かなければならない。

ただし、この問題は3つあって、1つは事実がどうであったかということと、もう一つは、仮に事実であっても歴史教科書に載せる話ではないだろうという点である。もちろん、韓国に対しては、日韓平和条約で解決済みと主張してよい。

 

似たような問題は中国とも抱える。中国との領土問題とは尖閣諸島の帰属であり、歴史問題とは南京大虐殺の有無である。幸い、尖閣は過去に日本人が缶詰工場を経営していたこと、戦後も米軍の訓練場となったり、日本が実行支配しているから、中国にも台湾にも「文句があるから国際司法裁判所に提訴したらいい」と言うことが出来る。

 

問題は南京虐殺であるが、最近出版された水間正憲氏の『日韓・日中、歴史の真実』においても、まったくのデッチ上げだということが分かる。実際、日本軍が南京に入城するに先立って、市民に略奪強姦を働き、南京に火を放ったのは蒋介石軍(P44)であったし,南京陥落から4日目に安全区国際委員会のメンバーが集計した「人口調査表」では、1937.12.1720万人、1938.1.1725万人と、1カ月で5万人も増えている(P68)。

 

また、東京裁判で「虐殺の証拠」とされた死体の埋葬記録は、当時は「崇善堂=112261体」、「世界紅卍字会=43071体」の計155332体であった。これを捉えて松井石根大将は「虐殺10万人以上」とされ、死刑判決を受けたが、その後、1985年に崇善堂はまったく活動していなかったことが明らかになった。

すると紅卍字会分だけが残るが、当時、南京は遠く南方前線の戦死傷者の収容所となっていた。当時の朝日新聞の「南京だより」では、紅卍字会らが「最近まで城内で1793体、城外で3311体を片づけた」とあるから、そのほとんどは城外の戦死体、すなわち他の理由による死体だったのである。

 

中韓と抱える領土問題は、主要に経済問題であり、それは(他国にとっても)お金で解決できる問題である。しかし、歴史問題は日本民族の誇りと尊厳にかかわるものである。だから記録の残っているうちに粘り強く真実を明らかにし、抗議を続けていかなければならないと考える。

 

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反オスプレイは、脱・海兵隊

アメリカ海兵隊の輸送機オスプレイが23日、米軍岩国基地に陸揚げ

される。

アメリカ側としては、1996年から計画していたことであるが、代々の

自民党政権は公表してこなかった。その理由は、何度も大事故を起こしており、地元住民の反発を恐れたからである。


オスプレイが特に問題であるのは、機種に構造的な欠陥があると予想されるのに、沖縄普天間基地に主要に配備されることと、日本全国で飛行訓練を行うことだ。


普天間基地はご存じのように96年に、3名の米海兵隊員による12歳の少女暴行事件があり、基地反対運動が盛り上がっている。


アメリカはかねがね普天間基地の老朽化に対し、内々で辺野古への

移転を検討していた。そのため「移転費用を日本がすべて出して

くれる」と、日本側の申し出に乗ったのが、辺野古への移転である。

それを民主党・鳩山政権が、何の裏付けも作戦もなく「県外あるいは

国外へ」といって、ダッチロールさせてヒンシュクを買った。


しかし冷静に考えて、普天間基地の海兵隊は、アメリカでさえ

「不要論」が出ている。理由は駐留経費や軍事費の負担が余りにも

大きくなっているためである。


下院歳出委員長のバーニー・フランク氏は野党のロン・ポール氏と

ともに、「2010年度の軍事費6930億ドル(約61兆円)は歳出全体の42%にも上り、アメリカの経済活動や国民生活を圧迫している」と

説く。


日本では、「海兵隊の抑止力は中国に対して必要」との考えだが、

フランク議員は、「海兵隊は我々の対中政策と何の関係もない。

海兵隊を中国本土に上陸させることなど、まずない」と断言する。


実際の話、中国にしろ北朝鮮にしろ、ミサイルの到達距離が伸びた

ため、沖縄はそれらの射程距離に入り、抑止力は無くなっている。

オスプレイで飛行距離が伸びるのなら、なおさら日本から撤退し、

グアムやサイパン、あるいはハワイに移動させた方が戦略的にも

有効なのである。


さらに元CIAのチャルマーズ・ジョンソン氏(元日本政策研究所長)も、「中国脅威論は、予算が欲しい米・国防総省のでっち上げ。沖縄に海兵隊は必要ない」と明言する。

「米国には普天間基地は必要なく、日本国民は結束して普天間基地の

無条件返還を求めるべきだ。在日米軍はすでに嘉手納、岩国、横須賀

など広大な基地を多く持ち、これで充分だ」と提言している。



「米海兵隊は世界に3個師団あるが、そもそも敵前上陸の緊急展開部隊

であるから、沖縄に1個師団もの海兵隊を駐留させる必要性はない。

海上に展開する遊翼部隊があるし、最近は輸送手段が発達している

から、アメリカ西海岸・東海岸に置いても直ちに展開できる態勢を

整えている。沖縄から撤退しても米軍にとっては何ら支障はない」

という。



「米軍は世界800か所に軍事基地を持つが、世界のパワーバランスを

維持するためなら、せいぜい3540か所の基地で充分だ。政府は

巨額の財政赤字を抱え、世界中に不必要な軍事基地を維持する

余裕はないはずだ」とも言う。


フランク議員ら超党派の軍事特別委員会が106月に専門家を交えて

発表した試算では、欧州やアジアの駐留軍の縮小、特に高価なオスプレイなど軍用機調達の停止・延期などによって、10年で1兆ドル(約80兆円)削減できるという。


これらを列挙すると、日本で米海兵隊を必要としているのは、米・国防総省の意を体した外交評論家や、冷戦時の思考から抜け出せない

対米従属派ということになろう。


仮に沖縄や岩国での反対闘争に反日勢力が混じっていたとして、

彼らを育成したのはアメリカである。

米占領軍たるGHQは、日本が二度と刃向ってこないよう、日本弱体化を図るため、半島人を戦勝国の住民のように扱って好き放題やらせた。ために彼らが事件を起こしても日本の警察は手が出せなかった。



戦後、教育界や官職に左翼が跋扈したのも占領軍の政策である。GHQは戦争協力者らを短期間に20万人以上、公職から追放した。また、東大・大内兵衛、矢内原忠雄、一ツ橋大学・都留重人などの左翼教授を大学に復職させ、代わりに数多くの保守主義者を教壇から追放し、

自虐史観を徹底させた。



戦後、反日勢力や左翼勢力が勢いを増した裏には、そうした日本弱体化計画があったわけで、それを知ると、「アメリカに従属していれば安心」という他力本願の考えは、そろそろやめにした方が良いのである。



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オスプレイ配備の意味

アメリカ海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの配備を、沖縄・山口両県知事と岩国市長が、正式に拒否した。これまでの日米安保体制にはなかった動きである。

米軍が、オスプレイをどうしても配備したい理由は、軍事的に優れているからである。垂直での離着陸というヘリコプターの機能と、航続距離が約500キロ、空中給油をすれば無制限で飛ぶことができるというプロペラ機の両方の良さを兼ね備えている。音も大きくなく、25人の海兵隊員を乗せて、高度5000メートルの高さを高速で飛んで、奇襲攻撃ができる。

海兵隊の任務は秘密攻撃や奇襲攻撃が中心であるから、ある意味、うってつけの兵器である。それだけでなく、オスプレイは1機当たりが高額で、軍産複合体には利益の大きい兵器である。

これが何故、反対されるかというと、あまりにも事故が多発しており、その原因が、機種の構造的な欠陥に由来していると考えられるからだ。

オスプレイが事故を起こすパターンはいくつかある。一つは離着陸時に両翼の2つのローターが強烈な下降気流を起こすので、突風などで左右のバランスを崩しやすく、ひっくり返った形で墜落するケースが多い。

また、飛行中のヘリでエンジンが止まると機体は降下するが、降下で生じる空気の流れで回転翼がまわり、着陸する。オートローテーション(自動回転)機能というが、どのヘリにもついているこの安全機能が、オスプレイにはついていない。

米軍は、回転翼を固定翼モードに変換すれば着陸可能だとするが、モード変換には12秒かかり、その間に500メートル降下するという。

従前機に比べて横幅26メートルと大型で、密集した都市部では厄介なのと、小窓が2つしかなく、視野が狭いことも欠点だとされている。

何度も似たような事故を起こすのは、構造的な欠陥があるからである。普天間基地は、隣接して住宅地が密集している。オスプレイ配備をめぐり、沖縄41市町村の全議会が反対決議をしたが、何度か墜落事故で被害を受けている沖縄としては当然の意思表示だろう。

このオスプレイの危険は沖縄だけの問題ではない。東北、四国、九州などの6ルートで各55回、年間・最大330回の低空(約152メートル)飛行訓練を予定している。

そうした危険な訓練は、本来、アメリカ国内か民家のない離島で行うべきである。これまで海兵隊の危険性は沖縄だけの問題だったが、オスプレイの訓練で、日本全国が危険を体感することになる。

オスプレイの訓練は、8月の配備以降、順次始まる。多分、次の事故が起きる頃には自民党が政権与党である。

原発事故と同じで、身近に危険が迫れば、皆で考えることになる。その意味で、日米安保の重大なターニング・ポイントになる予感がするオスプレイの配備である。

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崩壊する民主党と小沢氏の今後

野田・民主党が消費税を増税したいために、自民・公明両党と3党合意をした。党内で反対する「小沢切り」を考慮しての対処である。


見事なまでの「マニュフェスト変節」ぶりで、これでは政策詐欺である。そういう意味では形式上、マニュフェストに固執する小沢氏の行動は、筋は通っている。


しかし問題は、選挙前に「財源などいくらでもある」と言って大量のバラマキ政策を掲げた当時の民主党の政策責任者は、小沢氏であったことだ。新たな財源を示すことができないのに、「マニュフェストに忠実であれ」と主張するのは無責任というものだろう。



いずれにしろ、この間の政局で、「大きな政府」を目指した民主党政治のほぼ完全な終わりを歓迎すると同時に、自民党のしたたかさぶりが目についた。今後、選挙があっても第一党は「当分、自民党」を予見させるに充分な政局であった。


民主党は生き残るとしても言葉の軽さや人事の稚拙さ、戦略の無さからして、政権を担う能力はなかったし、今後の選挙で二度と中心的な勢力になることはないだろう。その意味で「民主党が自民党化した今回の合意」は、政権交代可能な二大政党制の終わりとも言えるものである。



そうした時代の転換と並行して、今回の小沢氏の離党へ向けた行動は、裏で「みんなの党」との連携を予定しているのかなと思う。というのは、「消費税増税反対、脱原発、さらに地域主権」のスローガンは、既存政党ではみんなの党が一番近い。


小沢氏が大阪維新の会と連携しようと思っても、敵の多い小沢氏と直接組むのは、維新の会でも議論が2分されるだろう。みんなの党も政界では嫌われ者に近いが、維新の会とはきわめて近く、その意味では小沢氏の行動とスローガンは、みんなの党を接着剤にして維新の会とも連携したいとの構想がありありである。



仮にこの3者が連携すれば確かに大きな勢力になり得るが、同時にもっとも危険な第3極でもある。
なぜなら共通するのがTPP参加を当然とし、地域主権の背後に道州制をもくろむ新自由主義者=グローバリストの集団だからである。民主党のマニュフェストでは、農家への個別所得保障を条件に、関税ゼロの自由貿易協定を推進するとなっていたから、小沢氏の本音はTPP推進なのである。


新自由主義者=グローバリストとは、言葉を換えれば、「ワン・ワールド主義者」である。これは各国の国家主権を放棄させ、世界統一政府に各国の権限を集中させるもので、その権限は多国籍企業らが握る。形式上、EUや東アジア共同体、アフリカ連合などと地域区分するが、裏ではつながっているから同じである。



このグループは、国内においては地域主権で各道州の知事や市町村の首長に権限移譲することをもくろむ。つまり、対外的には関税ゼロで国家主権を放棄し、国内では道州制などで首長に権限を集中させ、国家主権を移譲する。結果として国内外の両面で国家主権の解体をもくろむものである。


また、小沢氏は首相公選制には批判的であったが、これもいつかはスローガンに加わるかも知れない。これまでの行動を見ていると、政局優先で政策を変えるのが小沢氏であるから、油断がならないのである。



この第3極に唯一期待するものがあるとすれば、「参議院の廃止と3大政党制のための選挙制度の改革」であろう。なぜなら、新党にとっては参議院選挙の負担は資金面・候補者の確保などの負担が膨大である。

連合や医師会・土建業会など、全国組織の支援が見込めない以上、参議院は無い方が戦いやすい。


また、2大政党制を前提とした小選挙区制では第3極の生き残りが難しく、いずれは中選挙区制か3大政党制を主張するものと思われる。


裁判中という爆弾の他に、奥様の暴露手紙という新たな爆弾を抱えた小沢氏であるが、これまでも危機を何度も乗り越えてきた。願わくは、参議院の廃止と3大政党制の実現をスローガンに加えていただけると、その剛腕の残り火を、社会の役に立てると思うのだが、如何だろうか?



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橋下市長・維新の会の問題点・その3

大阪市長・橋下氏への週刊誌・月刊誌などの大手マスコミの迎合ぶり、持ち上げぶりが異常である。多少、メッキが剥げてきた感はあるが、背景には民主・自民の既存政党への不満があり、彼を筆頭とする「大阪維新の会」がその受け皿となっているのは間違いがない。  

しかし検証すると、選挙戦略としては確かに上手いが、政策的にそれほど評価する内容なのかと疑うものが多い。

選挙戦略として上手いというのは、市バスの運転手の賃金が高すぎる問題や、職員の入れ墨問題、学校の先生の国歌斉唱時の態度など、注目されやすいものをパッと取り上げる能力が非常に高いからである。

これには恐らくマッキンゼー・グループ〈コンサルティング会社〉が関与していると思われる。橋下氏が府知事の時から、府の企画調整室のようなところに8名ほどの参謀グループが陣取り、その約半数をマッキンゼー出身者が占めていた。今も有力なブレーンである上山信一氏もマッキンゼー出身であるから、「たえずマーケティングして、ヒット商品を考える」という経営手法を使っているのだろう。その本質は「市民はこうだから、この局面ではここを突くのがいい」というものである。

この手法は、たしかに「問題指摘」のためには有効である。しかし過去の慣習にはそれぞれの歴史や時代背景がある。昨日までは問題ではなかったものが明日からは犯罪になるといった極端さは、マスコミ受けはしても「情」のある人間のすることではない。

マッキンゼーといえば大前研一氏が有名である。彼の主張してきた道州制を維新の会でも重要な「八策」に挙げている。このメルマガでも何度か取り上げたが、道州制は、明治以来の中央集権制を見直すという点で問題意識を共有する。しかし実行すれば、いずれは「道州独立・日本解体」へ向かうから止めた方が良い。実際、東国原氏が宮崎県知事の時など「道州制で九州独立」を掲げていた。

道州制は日本を10前後のブロックに分けて、国の権限と税源を大幅に渡し、各道州を競わせる。大企業は各道州の税率や規制状況、優遇策を比較して有利なところに工場を移転する。


国の総理を動かすことは難しいが、道州制であれば、23の大企業が連携して選挙支援し、お金と票の面倒を見ることで知事を自由に動かせる。だから道州制は大企業優位の「新自由主義の制度」であり、すでに無国籍化した経団連などの財界・大企業群が推進するのは当然なのである。


維新の会が「消費税増税は、国税のままなら反対」と言っているのも、消費税を地方の財源にして道州制にしたいから言っているだけである。決して景気悪化や復興優先の考えから言っているわけではない。

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首相公選制は個人の自立を阻害する!

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維新八策でまったくダメな政策を他に挙げると、TPP参加の他は「首相公選制」がある。首相公選制は、天皇制との関係をどうするのかという問題があるが、それ以上に「個人の自立」の観点から好ましくない。


近代民主主義は「自立した個人」を前提とする。判断能力の面で各人が自立していないと、各人に選挙権を与える意味が無いからである。


それを前提にすると、選挙の母集団が大きいほど、個人の決定権はわずかであり、その分、「自立した個人の判断の集合」からは遠くなる。人口30万人から1人を選ぶ選挙と、人口1億人から1人を選ぶ選挙では、1票の価値が330倍も違うのである。その分、「自立した個人が選挙結果に連帯責任を負う」という関係は希薄となり、4年間の独裁を許す結果となる。

一方、首相公選制になって個人の価値が小さくなる分、財界や大労組、大宗教団体、医師会や歯科医師会などの圧力団体が幅をきかせる。候補者としてはテレビで有名なアナウンサーや芸人、プロレスラーやメダリストなどが跋扈することになる。選挙区の広い参議院と似たような状況となるのである。

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対米従属・媚中外交か?

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また、維新の会の政策では、外交や普天間基地移設、尖閣諸島などへの対応がまったく触れられていない。それらには触れず、TPPに積極参加し、「南京大虐殺などの歴史問題は歴史家の仕事で、政治家は関与すべきではない」というのでは、民主党や自民党と同じである。彼らが国政に行っても「対米従属・媚中外交」は変わらないのである。


TPP参加は、どのように交渉しても「10年後にはすべての関税の撤廃」を前提とするから、国家主権の放棄である。それは「国家の自立の放棄であり、国民主権の放棄」を意味する。

そもそも領土問題にしろ外交にしろ、それらは皆、歴史問題が根底にある。それを最初から「歴史問題は政治家の判断することではない。専門家や官僚(公務員!)に任せれば良い」というのでは、国政をやる資格がないのである。

「国家の自立、個人の自立」を掲げながら、他方ではそれらを放棄する政策を掲げるのは、最初から「ウソつき政治家」である。


橋下氏の自著『まっとう勝負!』では、「政治家を志すっちゅうのは権力欲、名誉欲の最高峰だよ。自分の権力欲、名誉欲を達成する手段として、嫌々国民のため、お国のために奉仕しなければならないわけよ。・・・ウソをつけない奴は政治家と弁護士にはなれないよ!ウソつきは政治家と弁護士の始まりなの!」と書いている。


呆れた御人である。このような「ウソつき弁護士兼ウソつき政治家」が国政で影響力を持たないこと、そして大マスコミがもっとマシな角度から政治を取り上げることを祈るのみである。

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