小丹波ふく先生のBLマンガ。再読本です!

舞台は博多。主人公はめんたいこ会社の社員・真柴(博多男子)。ある日、エリート営業マン・水口が東京から転勤してくるんだが、そいつがチョーいけ好かないヤツで…。というストーリー。

これ、いちど手放したんだけど、デビュー作の『さくらんぼのヘタ、結べません』がとても良かったので、もう一度読みたくなって買ってしまった。で、思い出したのです、このマンガ、手放すときにとても迷ったことを。

まず私は方言BL大好き。方言萌え。あと絵柄もとてもいい。真柴の表情と感情がとても豊かにかわいく描き分けられている。なんだけど、ストーリーが類型的で、たいへん王道な展開なので、どうしても既視感があり…。

BLにもいろいろあるけど、BL的テンプレにまったく頼らない、それでいて萌えさせてくる独創的な天才も好きなんだけど、今回この作品を読み返して思ったのが、方言で、この上テンプレに頼らない独創性があったら、特徴が多すぎるかもしれない、ということでした。

つまりこの作品は、すでに博多弁で他のBLとは一線を画しているのだから、ストーリーまで逸脱してたらやりすぎになる、ここは類型を持ってこよう…という、読者のことを考えたバランス感覚に優れている、ってことなのではないだろうか。

いつか自給自足したい人間としては、全部を独創的にすりゃいいってもんじゃないって教えてくれる教科書のような作品…。これはやっぱり手元に残しとく!



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