★今週はBLマンガ強化ウィークです。…いやそんなウィークはないですが、私がBLマンガを読み過ぎて読書記録が溜まりに溜まってるんで、3ヶ月に一度くらいの頻度で勝手にBLマンガを、ジャンルの偏りないように紹介し続けたく…気が向いたらお付き合いください…m(_ _)m★


台湾の漫画家・MAE先生のBLマンガ。

これ、台湾では2016年の発売以降、ゲーム化や小説化、コラボカフェなどマルチメディア展開もされており、2021年には台湾文化部主催の漫画賞「金漫奨 ベスト・クロスメディア・アプリケーション部門」を受賞して超話題に!! 2020年には日本でも翻訳出版(全3巻)されました。わーい読むー!

舞台は近未来の日本。主人公の千澄は、兄の千晴が列車事故で亡くなる瞬間を目の前で目撃したトラウマを抱えて生きています。そんなとき千澄は、『ハピネス』の存在を知ります。『ハピネス』とは、人工知能生物のこと。亡くなった人が生前使っていた、記憶を有するモノを食べさせることで、その人に擬態するんですね~。

さっそく『ハピネス』を申請し、兄・千晴のモノを食べさせていく千澄。記憶を取り入れ、どんどん兄に似てくる『ハピネス』と、それでもぬぐえない微妙な違和感に戸惑いながら、千澄は兄に対する自分の本当の気持ちと向き合っていきます。そして明らかになる、あの日の真実と、二人の本心とは!? というストーリー。

まず、どうしたらこんな話を思いつくんだろう、というMAE先生の想像力がすごい。人は何をもってその人なのか、という、テセウスの船とかクローン問題のような、答えの出ないパラドックスをBLに落とし込んで、ちゃんと回収させる構成力もヤバい。

そして一筋縄ではいかないのが巧みな設定。どんなに大切な人に似ていても、エネルギーとなる「本人の記憶を有するもの」には物量的に限界があります。さらにこの『ハピネス』、見ないはずの夢を見たり、痛覚がないはずなのに痛がったり、だんだんプログラムされていないはずの行動をとるようになっていくんです。え、ということは…!? もう先が気になりすぎてイッキ読みでした(笑)。

あ、そうそう、「人は何をもってその人なのか」問題ですけど。その答えを、第3巻の、とあるサブキャラのさりげないセリフの中に私は見つけましたよ。みなさんも探してみてくださいね!

さぁ、もっと来い、海外BL!!

 

 



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