バンタムの絶対王者井上尚弥が1階級上げての初戦。
それが早くも2団体統一王者への挑戦って破格の扱い。
いろんな人があれこれ言ってたんだけど、
正直言って負けることは想像できなかった。
結局、パワーと言うか、一撃の破壊力がものを言うと。
戦前、王者とは“フレーム”が違うから不利なんてご意見もあったが、
実際リングに上がってみると
言うほどの差は見られず。
むしろ、井上の筋肉の“厚み”こそが驚異で脅威って感じ。
序盤のジャブの差し合いなんかを見ても
リーチの差を感じさせないスピードで距離を完全につかんでいた。
相手は広いスタンスで懐を深くし、ダメージを受けない構えなんだけど、
あれじゃ下半身のパワーを拳には乗せられない。
明らかに軽い有効打を確実に当てて
ポイントアウトを狙うボクシング。
残念ながら軽量級であのスタイルじゃ
そう人気は出ないだろうと思うんだよね。
だからこそ、敵地で井上と対戦したんだろう。
どんな形であれモンスター退治を成し遂げれば
金と名誉を手にできる。
決して弱いわけじゃないんだから、
この困難なミッションを引き受ける気持ちは理解できる。
でも、
残念ながら階級を上げてもスピードは落ちず(むしろ上がっている)、
パンチもさらに強くなってる井上の敵ではなかった。
中盤に少し井上のスピードに慣れて
持ち前のテクニックを発揮できたとは言え、
それを上回るパワーによるダメージの蓄積は如何ともしがたかったね。
8回にボディにいいのが入ってガードが降りた瞬間に顔面への強烈なストレート。
それまで受けてきたパンチによる反射的な“拒絶”を
井上は見逃さなかったってことだ。
結局、テクニックに勝るものはパワーってこと。
どんなに頑張って防いでみても
僅かでも綻びを見せたら最後。
今まで、日本人の世界王者が
陥落する典型的なパターン。
明日の一夜明けの会見で
井上の顔がどれほどきれいかで
この試合における井上の優位性がハッキリ証明されることだろう。
しかし、今王者を奪取したばかりの
転級初戦の新チャンピオンが
もう4団体統一戦の“内定”を
リング上で取り付けたってのも
井上ならではの“実力”。
ま、身も蓋もない言い方だが
“強さと金”を見せつけられたって感じかな。
とは言え、
次戦でもし4団体統一を成し遂げたら
その先に何が待ってるんだろうね。
モチベーションが上がるような相手はいないんだろうし、
雑魚との指名試合なんてぞっとしない話。
だからって来年にはもうフェザーってのもちょっとね。
ま、しばらくはこの快挙に酔っておきましょ。
実に結構なファイトでした…。

















