こんにちは、粟津サヤカです手袋

京都でオリジナルツアーのガイドをしています。

 

私は常日頃、

レトロ、レトロといっておりますが、

それってどれぐらい前のものなのでしょう?

 

例えば西洋建築、

早いものなら明治20(1887)年ごろのものがありますが

それだと130年前後の年月を経ています。

 

名建築の多い大正から昭和初期

(1920年から30年ごろ)のものでも

90年前後が経過しています。

 

加えて地震の頻発する昨今、

建物を維持するだけでも

技術的、経済的、両側面で

苦労があると聞きます。

 

いつまでも、

永遠にあり続けるものなんてありません。

 

そんなレトロの危機を目にしたことがきっかけで

自分の目で見て記録に残そうとはじめたこのブログ、

 

今回のレトロは、

同志社大学クラーク記念館です。

 

同志社大学クラーク記念館は

明治27年、ドイツ人建築家ゼールの設計で

クラーク夫妻からの寄付により建てられました。

 

竣工当時は「クラーク神学館」という名で

キリスト教の教育、研究を行う役割を果たしていましたが

現在はリスト教文化センターが入るのみ。

学校のシンボルとしての役割が大きいようです。

 

南に塔を設けたレンガ造二階建て。

塔のある建物って不思議ですね。

孤立していても堂々としたその姿に

励まされるような気持ちになります。

 

また、見あげる人々と

共に同じ場所を目指すような

集団意識が芽生えるような気もします。

 

ドイツ風のネオ・ゴシックを基調とし、

中央入口から続くホールと階段室を中心に

部屋が配置してあるそうです。

(「京都の洋館」光村推古書院 より)

 

二連アーチ窓の中心は

ロマネスク風の柱がアクセントになっています。

 

三連アーチ窓もあります。

こちらもアーチ間には柱のような装飾が。

三連になると

中央アーチがやや大きめに造られていて

その変化が見る者を楽しませます。

 

通気口も手ぬかりなく造られています。

ピザを焼く窯のような形ピザ(笑)

鉄格子の模様も素敵ですが

格子が細かいので通気ができるのか不安です。

 

北側にまわります。

2階のこのあたりは講堂でしょう。

左側に窓部分が突き出ていますが、

出窓のようになっており、

そのちょうど前に教壇が設置されています。

 

講堂は三角屋根で高さを出し

梁を見せた構造になっています。

礼拝堂としても使用されていたそうです。

 

こちらは南側。

照明が点灯している部屋があります。

このあたりは個室が配置してあるようです。

 

よく見ると右側にも小塔があります。

風見鶏のようなものもついていて

メインの塔とバランスよく並んでいます。

 

1876 第二寮跡

とあります。

明治9年には第二寮がここにあったのですね。

第一寮跡の石碑がこの東側にもあったので

この辺りはかつて学生たちの生活の場だった

ことがわかります。

 

ちなみに

ここ同志社今出川キャンパスは

江戸時代、薩摩藩屋敷だったところです。

烏丸通側の西門には石碑と解説板もあります。

 

京都御苑の北隣という立地、

2018年の大河ドラマは西郷隆盛が主人公ですが、

おそらく彼もここで国事に奔走したことでしょう。

 

同志社大学クラーク記念館は重要文化財に指定されています。

京都のレンガ建築といえば同志社ですが、

他と一線を画する完璧でかつ年代の古いレンガ建築は

一見の価値ありです。

他の棟とともにぜひご覧になってください。

 

これまでに掲載した同志社建築はこちら!

 
同志社大学クラーク記念館、
いかがでしたか?
 
上質なスーツをきちんと着こなした
紳士のようなたたずまい。
カッコよかったですね拍手
同志社の卒業生などは
ここで結婚式を挙げる方もいらっしゃるようで
この日も親族一同で記念写真を撮影される姿が見られました。
 
こんな立派な建築ですから
卒業生も誇らしいことでしょうね。
 

今回ご紹介したは同志社大学クラーク記念館は

コースに含まれていませんが、

私がご案内している

 

オフアワーズの

京都のんびりおさんぽ旅

(詳細はこちらをクリック!チケット販売サイトへリンクします)

 

では

他にもおもしろい場所をご案内しています。

 

  • 伏見稲荷から清水寺 ゆるトレッキングコース 2/3()
  • 洛中レトロ御所南コース 2/17()
  • アカデミック北白川・疎水コース 1/27() ・ 2/10()

ご参加お待ちしております!

 

さてさて、

次はどこへ行こうかな~ランニング