こんにちは、粟津サヤカです紅葉

京都でオリジナルツアーのガイドをしています日本国旗

 

紅葉の季節ももう終盤、

木々を見あげその華やかさに圧倒される紅葉から

散った葉を見おろし、サクサクと踏みしめる音に

秋の終わりを見届ける頃になりました。

 

時代に流され消えゆくレトロの姿を目にし

自分の目で見て記録しようとはじめたこのブログ、

 

建物に限っていえば、

じつは冬がベストシーズン!!

 

なぜってそれは、

レトロな建物は木々に取り囲まれていることが多いから。

冬になると葉っぱが落ちて、

その姿がとっても見えやすくなるんです目

何度も見にいっている建物でも

細かな装飾や天窓の存在を見つけたりできるんです音譜

 

手入れで枝が落とされサッパリする木もありますしハサミ

 

さてそんな京都レトロマン散歩の舞台は、

同志社大学有終館です上差し

 

明治20年、

アメリカ海外伝道協会派遣伝道師グリーンが設計、

図書館として同志社で三番目に建てられました。

重要文化財に指定されています。

 

京都御所の今出川御門に面した門から入るのが近道。

 

同志社の創立者、新島襄が

教え子に残した言葉を刻んだ碑が建っています。

 

良心之全身ニ充満シタル丈夫ノ起リ来ラン事ヲ

 

「一国の良心」となる人物の養成を目指した

新島の理念が端的に表現されているのだそうです。

 

正面の外階段をのぼりました。

木の看板が真新しい。

ところどころ苔むしていて歴史を感じますね。

 

案内板もレトロです。

別の案内板によると、竣工後約41年で火災に遭い

レンガの壁面を残して内部は焼失してしまったそうです。

ところどころ黒ずんでいるのはそのときの煤でしょうか。

 

正面扉部分のアーチが格好いい。

2階部分のレンガ、よく見てください。

黒いレンガや白い花崗岩を使ってアクセントにしています。

レンガがナナメに積み上げてあるのもめずらしいびっくり

 

向かって右側へまわってきました。

ここにも入口が。

この部分が正面より少しせり出しているのがわかります。

じつはこの建物、上空から見ると十字架の形をしています。

 

そしてこの辺りで後ろへまっすぐ細くなっています。

十字架のタテ軸にあたるところです。

階段は真新しいし、後からつけられたものかもしれません。

 

こちらが正面から見て真後ろの壁面です。

らせん階段がついてますね。

2階を経由せずに3階に行ける階段・・・

3階になにがあるのでしょうか?

 

南側へ。

倉庫のようなものがありました。

本館よりも年代は新しそうですが歴史は重ねていそうです。

 

十字架形の横軸、南側へせり出した部分です。

じつは竣工当時は、

この南側(今出川通り)が正面だったそうです。

それが大正9年、今出川通りの拡幅工事があり、

玄関前に十分な土地を確保できなくなったため

現在のように東面に玄関を造りかえたのだそうです。

 

(玄関の変更についての記述が筆者の勘違いで間違っていました。

2018年2月19日上記の通り修正いたしました。)

 

内部焼失後は

鉄筋コンクリートの壁で補強したのだそうです。

その設計を担当したのが武田五一。

レンガ造りを鉄筋コンクリートで補強した極めて古い事例なのだそうです。

(「京都の洋館」光村推古書院 平成28年刊より)

 

武田五一といえば京都帝国大学建築学科初代教授で

近代建築界では王様のような存在。

その彼もこの建物に関わっていたと知って驚きです。

 

同志社有終館は現在、

今出川キャンパスの総務部庶務課として使われています。

所々修復が加えられ丁寧に使われているようでした。

同志社は重要文化財の宝庫。

まだまだすごいのが出てきます!

お楽しみにグッ

 

今回ご紹介した同志社大学有終館はコースに含まれていませんが

私がオリジナルツアーのガイドをつとめているコースをご紹介します。

 

オフアワーズの京都のんびりおさんぽ旅では他のコース、日程もご用意しております。

  • 洛中レトロ御所南コース 12/16() 
  • アカデミック北白川疎水コース 12/9()

すべてのツアー、日程の詳細はこちらまで

(Peatixページへリンクします)

 

今年開催分もあと2回!

晩秋の京都をご一緒しましょう!

 

さて、次はどこへ行こうかな~ランニング