(その3からの続き)
-大網(15:00発)-永田(15:32着・15:45発)-本納(16:30着)
大網駅に着きました。
ここで分岐する東金線とはホームが分かれています。
駅ビルさえなければ、千葉駅だってこんな感じなんですけど。
都市部の高架駅にありがちな相対式ホームとローカルな雰囲気が漂う島式ホーム、
どっちが外房線のホームかはもう分かりますよね。
駅の入口も外房線ホームの高架下にあります。
もちろん、こっちが外房線のホームです。
どうしてこんな構造になっているのかって?
理由はやっぱり千葉駅と同じです。
かつての大網駅は、現在地より数百メートルほど東にあって、
外房線(房総東線)の列車はスイッチバックを行う構造になっていました。
時間短縮の足かせになっていたスイッチバックを解消をするため、
40年ほど前に短絡線を新たに敷設し、「旧線」と短絡線との分岐点近くに駅を移設したそうです。
50年ほど前の空中写真(国土地理院HP内)で現在の駅付近を見てみると、
見事なまでに田んぼの中です。
(東金線全駅間歩きへはこちらから)
ここからはガードをくぐって南へ向かいます。
線路も大きく南へ向きを変えます。
しばらく進むと、左手の視界が開けました。
併走する線路を特急列車が通過しました。
永田地区に入りました。
地図上では新興住宅地のような区画をしてますが、
茂原へ向かう道沿いは昔からの家屋が目立ちました。
永田駅に着きました。
ロータリーが線路の東西にありますが、そこには駅舎も入口もありません。
入口は西側に一カ所あるのみで、東西を連絡する歩道橋もないため、
駅東側の利用者にとってはちょっと不便な造りになっています。
ホームは2面2線の相対式です。
陽もだいぶん西に傾いてきました。
一休みしたら、今日最後の駅間に向かいたいと思います。
ロータリーから続く「駅前通り」を元来た道まで戻りました。
再び南下を始めると、まもなくこりん星茂原市に突入しました。
さっきの道から一つ線路寄りの小道に入ると、
こんな素敵な風景が待っていました。
職場近くのおにぎり屋は茂原産のお米を使ってるそうです。
ここで獲れたお米をいつも食べてるのか。
また電車がやってきました。
銀色のボディが夕陽をまぶしく照らしていました。
先ほどの道に戻りました。
意外と交通量が多く、横断するのも一苦労でした。
しばらく進むと左側に神社が現れました。
この神社は古くから本納地区に鎮座する、橘(樹)神社です。
神社を過ぎると、本納の市街に入りました。
この本納地区は、戦国時代に存在した本納城の城下にあたるのですが、
江戸時代以降は、宿場街として発達したようです。
軽く調べてみても、どの街道の宿場だったのか今ひとつハッキリしなかったのですが…。
主要街道の間道とかだったのかしらん。
宿場街であることを臭わせるのが、これ。
立派な枡形ですよ。
枡形の付近には、古い建物があちらこちらに残っていました。
元々は何らかの商店だったものが多いのですが、
今となっては、その多くが店をたたんでいるようです。
ゴール駅・本納駅に着きました。
駅名板だけは新しくなっていますが、
建物は古くからの街並みにぴったりな木造駅舎でした。
ホームは待避可能な2面3線です。
実はわりと新しいのかもしれないけど、
ホーローの看板は味がありますね。
駅舎側ホームの待合小屋は、
足下は新しくなってるけど、上屋は古いまんまでした。
こんな味わいある駅なんですが、
茂原市はJRに駅舎の改築を要請しているんだとか。
雨漏りが酷いとか、建物として保たないとかいうなら仕方ないけど、
こういう駅舎はできる限り残してほしいなぁ。
「ニューなのはな」が通過しました。
主に房総エリアを走るジョイフルトレインですが、
老朽化も進んでいるそうで、そう遠くない未来に引退するかもしれないそうです。
そういや、改造元の「485系」は、今春で定期の特急運用を失ってしまいますね。
ちょっと前まで、どこもかしこも特急といえばあの顔だったような気がするのに。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
(おわり)
「外房線全駅間歩き2(本納-浪花)」へ
1月9日(土) 歩行区間:千葉-本納 天気:晴れ 日出時刻/6:48 日没時刻/16:44
鉄道距離:27.7km 歩行距離:35.3km 総歩数;61,401歩 所要時間:9時間45分
千葉(6:45発)-2.0km-本千葉(7:15着・7:25発)-2.9km-蘇我(8:03着・8:15発)-
-6.7km-鎌取(9:42着・9:55発)-4.3km-誉田(10:47着・11:05発)-7.1km-
-土気(12:32着・13:30発)-6.3km-大網(14:46着・15:00発)-2.7km-
-永田(15:32着・15:45発)-3.3km-本納(16:30着・16:51発)=276M=千葉(17:28着)
土気駅先から本納駅までのGPSログです(1/60,000)。
土気駅から大網駅へは大網街道を経由するのが最短ですが、
落ち着いた雰囲気の中を歩きたい方は、
少し大回りになりますが、今回(こちらを参照)歩いたルートがオススメです。
全行程のGPSログです(1/200,000)。
大網から南の外房線は、外房海岸を走るイメージがありますが(自分だけ?)、
実際の所、大網近辺から海岸までは10km以上離れています。
外房海岸を拝むことができるのはまだまだ先の話です。
全行程の標高データです。
千葉から蘇我にかけての市街地では、データのぶれが大きいですが、
蘇我駅以降少しずつ標高を上げて、30km地点の手前で一気に下っています。
実際はここまで極端じゃないような気もしますが、
この図を見れば、土気の「峠」は片峠のようにも見えますよね。