東金線全駅間歩き その1・2つの大網駅 | 駅から駅まで・旅のあしあと

駅から駅まで・旅のあしあと

鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
X(Twitter)アカウント:@Oaksky8

 

早くも1月下旬ですが、ここからが「今年の」全駅間歩きです。

年明け最初の路線は東金線です。

 

東金線は、外房線の大網駅から東金駅を経由して、総武本線の成東駅に向かう路線です。

営業キロは13.8kmで、駅は両端駅を含めても5つしかありません。

久留里線・鹿島線とともに地方交通線に指定されています。

 

営業キロがこの数字であれば、少し寄り道しながら歩いても20km弱でゴールできますし、

全区間に渡って九十九里の海岸平野を歩くので、アップダウンもほとんどありません。

まさに「歩き初め」にはぴったりの路線です。

 

天気も1日中晴れ予報ですし、気持ち良く歩くことができそうです。

ただ、気温がちょっと低いみたいですが…。

 

 

 

1月6日(土)  歩行区間:大網-成東  天気:晴れ

大網(10:00発)-福俵(10:58着・11:15発)-

 

 

スタート駅・大網駅の東金線ホームです。

庇がホーム全体を覆っていないところにローカル線らしさを感じますが…

 

それにしても、やたら大勢の人が列車待ちしています。

いったい何があったのでしょうか?

 

 

実はこの日、外房線で架線凍結による運行支障が発生しました。

最大で1時間以上の遅れが発生したようで、電光掲示板にはかなり前の電車が表示されていました。

一部列車が外房線に直通している東金線もそのあおりを受けて、大幅に遅れていました。

 

本来であれば、外房線から成東行きの列車が入ってくる時間なのですが、

停車している電車は、30分前に発車しているはずの外房線直通・千葉行き電車でした。

今来ているはずの成東行き電車は、40分ほど遅れているとのこと。

本当は、成東行き電車で現地入りするはずだったのですが…。

 

歩く身としては、ひとまず大網駅に着いてしまえば関係ありません。

予定通り、全駅間歩きを始めることにしました。

 

 

 

外房線を歩いたときにも触れましたが

大網駅は分岐点の近くにホームが設けられています。

「近代的」な方が外房線のホーム、「ローカルな感じが漂う」方が東金線のホームです。

 

 

 

さて、全駅間歩きスタートです。

 

駅を出るとすぐ、こんな感じの風景に変わりました。

大網は特急も止まる駅の割に駅前が駅前らしくないという話は、

やはり外房線歩いた時に触れました

 

 

 

その答えに近いものは、ここにあります。

 

左手の線路は東金線の線路ですが、

単線の路線にしてはやたらと構内が広いような気がします。

これはいったいどういうことなのでしょうか。

 

 

 

実は、大網駅はかつてこの場所にあったのです。

 

大網駅は、1896年に房総鉄道の駅として開業しました。

1897年には上総一ノ宮まで延伸しましたが、線路は当初から東金方向を向いており、

蘇我方面から茂原・上総一ノ宮方面へ向かうにはスイッチバックが必要でした。

開業当初は、茂原方面ではなく東金方面へ向かうことに主眼を置いていたようです。

 

その後、スピードアップと効率化の観点から

スイッチバックを通らないショートカット線が設けられ、

1972年にその線路と(旧)大網駅へ向かう線路が接続する現在地に大網駅が移転しました。

 

 

 

かつての大網駅「駅前通り」です。

 

今となっては閑静な住宅地ですが、

駅前通りだったのかなって目で見れば、そう見えなくも無い…。

 

 

 

先ほどの通りに戻ると、周囲は街っぽくなっていました。

かつては大網も宿場街を形成していたようです。

 

 

 

レトロな建物が目に付くようになりました。

このあたりが、大網の中心市街地だったようです。

 

 

 

道が大きなクランクを描いていました。

かつて宿場街だった頃の面影を残しているようです。

 

 

 

駅から20分ほど歩いたところで、市街地は途切れました。

 

 

 

市街地が途切れると、こんな風景に変わりました。

 

夏は一面の水田です。

私道のあぜ道なんじゃないかと心配になってしまいますが、

GPSの地図にもgoogleの地図にも道として載ってるから、たぶん大丈夫…。

 

 

 

小さな川を渡っても、あぜ道が続いていました。

 

 

 

途中から舗装が復活して、線路沿いをしばらく進みました。

 

 

 

成東行き電車が走り去っていきました。

「乗ってくるはずだった電車」の一本後ですが、この電車も20分ほど遅れていました。

 

 

 

住宅地の中に入れば、次の駅まであと少しです。

 

 

 

福俵駅に到着しました。

駅に着いたとき、大勢の人が列車の到着を待っていました。

 

ほどなく、30分近く遅れて千葉行きの電車が到着しました。

改めて時刻表を眺めると、1本後の電車とほぼ同じ時刻という偶然…。

30分立ちんぼだった人にとっては、たまったもんじゃない。

 

 

 

列車が出ると、ホームに静寂が戻りました。

ホームは1面1線の棒線駅です。

 

日なたで座っている間は問題ないのですが、

日影に入ると、コート着ててもちょっと寒さを感じます。

 

 

 

次の駅へ向かいます。

 

 

 

駅前の住宅地を抜ければ、あっという間にこんな風景です。

 

 

 

ここを右に曲がって、東金市街へ向かいました。

曲がった先もあぜ道でした。

 

 

その2へ続く

 

 

大網駅から福俵駅先までのGPSログです。

旧大網駅から東金駅方向に向かって線路が一直線に伸びているのが

この地図を見ても分かるかと思います。

 

今回は水田のあぜ道のような場所をよく歩きました。

地図には舗装路と同じように描かれているのですが、

一瞬入るのをためらいそうになる道もありました。